敷地は閑静な住宅街ですが、近くに玉川通りがあり、喧噪な一面ももっています。要望は、騒音を遮断し、休日に旅等に出たくなくなるような、静かで居心地のいい住空間。最終的に1万冊の本が収納できる書架。と言う事でした。
地下1階、地上2階でスキップフロアーになっており、階段を半階上がり向きを変える度に、いろんな景色が眼に入って来ます。各個室の入口はすべて引き戸とし、開けっ放しにした開口の向うに、少し様相の違う空間が待っています。また、建物の四隅はそれぞれレベルの違う中庭やドライエリアとし、どの部屋からも風や地面が感じられます。
周囲の戸建て住宅のスケールを考慮し、ボリュームを分け、仕上げ材も変えています。外断熱・屋上緑化・個室にはPS冷暖房・ロスナイ等の設備で、室内の環境を整えました。
2004年 撮影・新 良太氏
[ キーワード ]
地下室・屋根付テラス・ガレージ・スキップフロアー・外断熱・屋上緑化・自然素材
[ 概要 ]
構造・RC造 規模・地下1階地上2階 敷地面積・287.63㎡(87.00坪) 建築面積・142.95.64㎡(43.24坪) 延床面積・246.47㎡(74.55坪) 用途地域・第一低層住居専用住居専用地域
道路側外観。ボリュームを分け、仕上げ材も変えています。真ん中の大きなボリュームには難燃性のカラ松を張りました。
玄関を見返しています。靴を履くときに腰掛けられる収納です。スキップフロアーになっていて、半階上がったところがリビングになります。
リビング。正面にはオーディオ・ビジュアル類を納め、右側は2層分の高さの本棚です。
リビングと中庭を繋ぐサッシは、全開放出来るようになっています。
リビングの見返しです。正面の収納の裏はキッチンです。家族の写真を貼れる、ステンレスのコーナーを設けています。
リビングからダイニングを見ています。緩やかにつながりながらも独立した空間になっています。
ダイニングは足元を掘込み、作り付けの大きなテーブルで人数の融通がきくようになっています。
ダイニングから中庭を見ています。中庭手前に屋根付のテラスがあります。
2階からペントハウスへ向かう階段下は書斎コーナーです。奥は子供部屋で、書斎と子供たちの勉強コーナーが並ぶことで、子供たちとのコミュニケーションをとれるようにしています。
二人の子供たちの勉強コーナー。左側には二人の子供個室がそれぞれ確保されています。
リビングを見下ろしています。正面のブリッジは主寝室へ渡るものです。
リビングの反対側を見下ろしています。壁は帆立貝の貝殻を砕いた素材の塗り壁です。保湿効果等があります。
主寝室へ渡るブリッジからの、リビング見下ろし。書棚は2層分なので、グレーチング床のキャットウォークを設けています。
主寝室。奥にパウダールームがあります。対流のないPS冷暖房機を設置しています。