眺望を一番の条件として選んだ敷地は、高尾の斜面地でした。ビンテージ車のために地下メンテナンスピットを設けたガレージ。道路側に車2台のパーキングとナチュラルガーデン。将来温室を設け、畑にして行く予定の斜面下の西側のガーデン。3階は都心にオフィスを構えて仕事をされている施主のホームオフィス。斜面に張出したテラスは、食べることが好きな施主が、客を招いてバーベキューをするスペース。1階は施主夫人のお母様の住居。とふんだんに楽しめる家になりました。都心からは離れていますが、家での時間を満喫しながらも、都心のオフィスまでの通勤時間にノートパソコンで映画を見たり、好きな車で地方まで出張したり、人を招いてパーティーをしたり、アクティブに外へも開いています。この住宅を、自分たちの根拠地として充分に使いこなしている、とても魅力的な暮らしぶりです。
2007年 撮影・キッチンミノル氏 中島悠二氏(☆)
[ キーワード ]
地下室・2世帯住宅・斜面地・屋根付バーベキューテラス・ホームオフィス・ガレージ
[ 概要 ]
構造・RC造+鉄骨造 規模・地下1階地上3階 敷地面積・515.06㎡(155.80坪) 建築面積・120.69㎡(36.50坪) 延床面積・289.30㎡(87.51坪) 用途地域・第一種中高層住居専用地域
東側道路に面する外観。常用の車2台の車庫とご主人と同じ年に生まれたビンテージカーのガレージが設けられています。車庫の後ろはナチュラルガーデンになっています。(☆)
ビンテージカーのガレージは、地下からアプローチが出来る、ピット付の本格的なガレージです。
2階の玄関。その向こうにテラスが続き、視線が遠くまで通ります。
ダイニングからリビングを見ています。規模と階数から準耐火建築にするために、木をあらわしたり出来ないので、天井は不燃のシナベニヤのステイン拭き取り仕上げにして、木の質感を感じられるようにしています。
テラスにはバーベキューや魚をさばく時のために、シンクが設けてあり、第2のキッチンになります。
テラスのテーブルには、料理に依って炭とガスが使い分けられる2つの口があり、炭を起すのにも便利です。
テラスよりリビングを見ています。高尾駅からは徒歩5、6分で便利な場所ですが、向こうには高尾の山々が見えます。
リビングからダイニングを見ています。家事をしながら3階のオフィスの事務も行なう夫人が活動しやすいように、3階の床に穴を設け、2・3階を緩やかにつなげました。
洗面所と浴室です。この窓からも良く山が見えます。紺と白のモザイクタイルの仕上げです。
3階のホームオフィスです。仕事場なので気分を変えるために、鉄骨あらわしの天井にして、デスクの配置もフレキシブルに出来るように、配線は全て天井から取っています。
3階の吹抜けから2階を見下ろしています。正面は間伐材を燃料にしたペレットストーブです。
敷地は斜面地で、斜面に擁壁を作って平らな部分を作り、そこに住宅を建てる想定の上に造成された土地だったので、斜面地はおまけで、広い余地が用意できました。そこを少ししずつ畑にしていく楽しみもあります。