先日地鎮祭を行った現場の掘削が始まりました。
地下がある建築なので、地面を掘り進んでいます。H鋼を土に打ち込みその間に松のせき止め板を挟み込み、土が崩れないようにして、掘り進んで行きます。これを山留めと言います。
現在はまだ2.3mのみ掘り進んだ状態です。この状況を一次掘削と言います。
これから山留めを補強して、さらに3mくらい掘ります(二次掘削)。
更地の時、敷地は思っていたより狭くみえます。
ところが縦方向(高さもしくは深さ方向)に工事が進むと、とたんにその大きさが実感出来るようになり、広さを感じるようになります。
これは今までどのような大きさの敷地でも、必ず同じ経験をしてきました。
今回もまさにそのような体験を今しています。
二次元から三次元に移ること、すなわち空間になることで、建築はなにがしかの働きかけを始めます。
ピラミッドを想像してみて下さい。四角の単純な平面ですが、中心が持ち上がって行くと言う、単純な操作だけから出来る空間だからより強く働きかけて来る、と言えるのではないでしょうか。
これが空間の誕生のように思うのですが。
そしてその空間の広さ・大きさへの力を野方図にしないで、どこまで抑制出来るかが、設計の大事な部分なのかも知れません。