ホームページを立ち上げた時に書いた、「芝居の話し」ですが、まったく更新出来ていませんでした。
今年からは少しずつでも更新して行きたい、と思います。
前回は新宿梁山泊と知り合ったいきさつを書きましたが、ちょっと話しをそれ以前に戻します。
高校時代は年間100本以上の映画を見ていました(当時はビデオやDVDなどなかったので、すべて名画座で見ていました)が、どうも芝居は苦手。目の前で滑舌よく熱く語る役者の演技になんだか違和感を感じていました。
しかし、1979年に友人に誘われて訪れた紅テント「唐版 犬狼都市」はショックでした。
整理券の存在も知らずにのこのこ開演直前にテントに行った僕たちの整理番号は1000番近く。今考えれば、前年の「河童」で根津甚八さんが退団したとはいえ、小林薫さんが圧倒的な演技をしていた時代、しかもこれも後で知ったが、紅テントは来た客は絶対帰さない、というポリシー。
(テント幕を拡げるので、いくらでも入るのです。)
四月だが客の熱気でムンムンする中で、一番後ろテントを背に立って3時間くらい唐ワールドについて行くことは至難の技。ほどほど嫌になりながらも最後までいる(見るという状態ではない)と、最後は舞台上で赤い飛沫が上がり、開演時と同じように舞台後ろの天幕が落ちて、主人公が向こうに去って行く。
なにも判断出来ずにテントを出たのでした。