2006年

2006年

○ 2006/1/1
12:00前大和町を出て、西荻へ。実家へ向かう途中、妹と姪と途中で合う。
西荻で雑煮を食べ、13:00過ぎスズナリへ。スズナリでチェ・ミキと妹と落ち合う。
15:00「風のほこり」。唐十郎さん、梁石日さん、山口昌男先生と六平さんご夫妻、樋口さんご夫妻など沢山の人が見に来ている。一般のお客さんも沢山来ている。芝居の後、梁山泊がお客さんに振る舞っているお屠蘇を頂く。
18:00前、居酒屋に場所を移して、飲み会。

○ 2006/1/2
今日は朝から飲み始める。
陽が射さず寒く、昼頃から雨が降ってくる。久しぶりの雨。年賀状作成。今年からは、仲間はメールで、クライアントには賀状で、という風に形式を変える。
夕方、雨が上がったので、チェ・ミキと近所の神社へ初参り。年賀状を出す。
一日飲み続ける。

○ 2006/1/3
10:30、事務所で年賀状のメール。
チェ・ミキは昼過ぎ浜松へ。
夕方、少し本や雑誌を読む。
新建築2005年10月号の巻頭論文「建築に何が可能か-35年目の建築論」内藤廣を読む。「建築的な価値は、自分自身の内側から価値を創出していかざるを得ないところまで追い込まれている。はっきりと言おう。建築という価値は、どのようなプログラムとサイトによっても保証されない。プログラムとサイトは、きっかけにすぎない。建築を支える価値としては、すでに死んだのだ。建築は外在する価値からは、それ自身が存在する充分な根拠を見出せない。」
少し前から、同じようなことを考えていた。いま、吉阪隆正や吉村順三や前川国男の展覧会が注目を集めるのは、そのような状況を皆感じ始めているからではないだろうか。とすると、やはり「建築に何が可能か」という大命題を考える必要がでてくるが、これが難しい。
夜、寝過ぎなのか、眼が冴え寝付けず遅くまで本を読むが、やはり寝付けなかった。

○ 2006/1/4
午前中は大和町でスケッチ。
14:00MRHの現場へ。玄関ドアの塗装の打合せや細かい事項いくつかを打合せ。
夕方、大和町に戻る。暮れから難儀しながら読み続けていた「カーテン-7部構成の小説論」ミラン・クンデラ・西永良成訳(集英社)を了読。「小説」の自由、他の芸術からの個別性に付いて。僕の知っている範囲では、保坂和志や村上春樹の小説の考え方にも似ている。「太古の昔から存在している説話行為が小説となったのは、作者がもはやたんなる『ストーリー』だけでは満足せず、まわりに広がっている世界に大きく窓を開けはなったときだったからである。その結果、ひとつの『ストーリー』にほかのいくつもの『ストーリー』、逸話、描写、観察、考察などが追加され、作者はきわめて複雑で、きわめて異質な材料のまえに立たされることになった。そして小説家はさながら建築家のように、その材料に一つの形態を刻みつけねばならなくなった。だから、小説芸術にとっては、その存在の当初から、構成(建築)はもっとも肝要な重要性を獲得することになったのである。」(p182)
ここにも「小説に何が可能か」と考えている人がいる。もちろんここで使われている「建築」という言葉は、僕らが使う「建築」とは違う。しかし、この「構成(建築)」の重要性の記述は、「建築に何が可能か」を考える上での、ひとつの入り口になっていそうだ。

○ 2006/1/5
9:00事務所。メールチェックや連絡事項いくつか。
朝は曇っていて暗くて寒かったが、昼頃から陽が射してくる。
15:30過ぎ事務所を出て、下北沢のスズナリへ向かう。「楽屋」仕込みが進んでいる。「風のほこり」とはガラッと様変わりしている。前回の「楽屋」が1998年。もう9年前だ。自分で言うのもなんだが、このセット結構気に入っているセットなのだ。
21:30過ぎ、スズナリを出る。明日はゲネプロと初日。

○ 2006/1/6
今日も寒い。本当に寒い冬だ。
今日からいつも通り、8:00に事務所。
昨日から忘備録として、31日からの日報を書いているが、これが結構力が入ってしまって、時間がかかる。ここまでやったので、10日にまとめてアップすることにする。
昼前に事務所を出て、スズナリへ。13:00から「楽屋」のゲネプロの予定だったが、準備に時間がかかり15:00からになる。ゲネプロをデジカメで撮影。やはり、好きだなこのセット。
17:00前にゲネが終了し、ダメだしと抜き稽古。客席作りを手伝う。
19:00ほぼ満員のお客さんで、「楽屋」初日。
1時間半の芝居。9年前の「楽屋」とまた違った、素敵な芝居が出来上がった。女優4人(+一人脚色)の芝居だが、それぞれの女優が持ち味を充分出し切っていた。ゲネの時とは、打って変わった。ジーンときた。
終演後、居酒屋に移って初日乾杯。出演者達も充実した顔をしていた。お疲れさまです。

○ 2006/1/7
「楽屋」。連休で昼間の回はお客さんが多いのだが、今日と明日の夜に余裕があるというので、武蔵野大学の学生達にメールする。
その他の連絡などをして、10:00に事務所を出てMRHの現場へ。
今日はクライアント検査だったが、もう一日必要な状況。日を改めることにする。
事務所に戻って、ゲネに撮影したデータの整理。
16:30NWHのクライアント来所。今後の進め方に付いて、お話をする。

ラフィアン、今年最初のレポート。
シャギーボブの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。ぼってりとした馬体ですが、フットワークはなかなか軽快。スタッフは「砂の深みを苦にしないパワーもある。まだまだ伸びる馬」と述べ、今後を楽しみにしている様子でした。中身の濃い調教が消化できています。
デモンリーの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。まだ緊張感が解けていない様子。つい先日も、帰りの馬道で周囲をしきりに気にしていました。行き脚が付くまでに少々の時間がかかるなど、物足りない点は残っているものの、水準以上の動きは見せています。

○ 2006/1/8
昨日のメールで、武蔵野大学の学生が何人か見に来ることになったので、18:00スズナリへ。
18:30前スズナリ前で落ち合う。他にも何人か来ていた。
終演後、暮れに「風のほこり」を見に来てくれた時に、僕の都合で飲み会が出来なかったので、新年会ということで下北沢で少し飲む。

○ 2006/1/9
9:00過ぎに事務所で、メールチェックなど。
一昨日来ていた、千葉大学の研究室からの空間に関するアンケートに答え、メールで返信。
11:00過ぎ、事務所を出てMRHの現場へ。
今日はMRHのオープンハウス。寒いが天気がよくて良かった。
完全に床養生などがとれた姿は、今日が初めて。なかなか良いではないか。スタッフと慌ただしく準備。
13:00前から、ぼつぼつ参加者が来始める。17:00終了の予定だったが、連絡があり遅れている知人を待って、18:00前に終了。
沢山の方に見て頂いた。ありがとうございました。
最後までいた朝倉君と、駅前の居酒屋で少し飲む。寒さと立ち疲れが、アルコールでゆっくり納まっていく。

○ 2006/1/10
年末年始は、芝居・オープンハウスと密度が高かった。芝居は2本連続興行。しかも1日からで、途中飾り変え。そして、今日から正式な仕事始め。さすがに疲れ、朝はきつかったが、仕事を始めたら、シャキッとしてきた。やはり、良い気分転換になっているのだろう。
MRHの竣工で、なんと、何年ぶりかでしばらく現場のなくなる時期を迎える。
早速、休み中にエスキスしたことのスタッフ打合せ。
午後、雑務や図書館へ。

○ 2006/1/11
KTHの打合せ準備とスタッフ打合せ。
引き続き、KTHの検討を行う。

○ 2006/1/12
9:00、MRH。
新さんにお願いした、竣工写真撮影の立会い。
天気がよくて良かった。太陽の状況に合わせ、外に行ったり中に入ったり。
午前中、この間のオープンハウスに来れなかった、構造設計の吉田さん、飯田さんと高橋さんが見学に来る。
昼過ぎ、スタッフが来たので、昼飯を買い行かせ、13:30撮影が一段落したところで、一休み。
立会いをスタッフにバトンタッチして、現場を出る。
事務所に戻り、デジカメで撮影して来た写真の整理。
KTHのスケッチや見積依頼をする工務店への連絡など。
その後、スタッフ打合せ。17:30に撮影に立ち会っていたスタッフより連絡があり、無事撮影終了とのこと。
18:00事務所を出て、昨年末の忘年会で皆で出資しあって購入した「年末ジャンボ宝くじ」の開封を兼ねた新年会へ。
新宿で大江戸線に乗り換えて六本木に向かったつもりが、一向に着かない。どうも反対に行っているようで、路線図を見ると、乗り換えた駅が「新宿西口」で、「新宿」とは別の駅。そこからだと、一度「都庁前」まで引き返して乗り換えないと、六本木方面への電車がないことに気づき、「都庁前」まで引き返す。大江戸線は便利だが難しい。
そして、「年末ジャンボ宝くじ」の開封。な、な、な、なんと、3・・・・・・・・・・・・が。

○ 2006/1/13
今日は曇り。天気予報は良く当たっている。昨日撮影で良かった。
9:45に事務所を出てMRHの現場へ向かう。取り扱い説明と施主・事務所検査。10:00からスタッフが立ち会って、キッチンの取り説が始まっている。10:30過ぎから、簡単な取り説と一通り内外を見て回る。12:00に終了。いよいよ明後日引越しだ。
帰りに、タワーレコードを覗いて事務所に戻る。
KTHとKMHのスケッチ。

○ 2006/1/14
MRHも竣工しホッとしたのか、朝起きられず10:00過ぎに事務所へ。
今日の午後、オープンハウスに参加できなかった設計中のクライアントの参考にMRHを見せて頂く。いくつか現地で確認することがあるので、その準備等をする。
13:00過ぎに事務所を出て、MRHへ向かう。ポツリポツリと降り始めた雨が、現地に着く頃には本格的な雨になっていた。
できたての家の中で、クライアント夫人が掃除機をかけて、明日の引越しの準備をしている。ダイニングテーブルも入り、カーテン等もつき、少しずつクライアントの住まいに変わって行きつつある。
あいにくの雨だが、14:30から一時間くらい、KTHのクライアントご家族に見て頂き、仕上や空間の大きさの確認等をしてもらう。
16:30事務所に戻る。
17:00、先日のオープンハウスに参加してくれた設計事務所を退職したばかりだと言う方で、現地で話しをしておもしろかったし、僕の知人とつながりがあったりで、スタッフ募集しているので一度気軽に話しに来ませんか、とお誘いした方が来所。
2時間ほどいろいろな話しをして、その方のこれからの計画などを鑑み、とりあえずペンディングすることにする。きっと、ゆっくりながらも、自分の道を見つけていける方だと感じた。

○ 2006/1/15
雨は上がって、春のような陽気だ。
吉祥寺に買物に出たり。
夜目が冴えてしまい、寝付けない。
昨年暮れ再読した「ねじまき鳥クロニクル」の作品集の解題に、「ねじまき鳥クロニクル」の一部から、「国境の南、太陽の西」が出来上がった、ということが記してあった。そこで寝しなに再読し始めた、「国境の南、太陽の西」村上春樹著。何度も最初の4、5ページで撃沈していたが、途中あまりの寝付けなさに、ラムを飲みにベットを出たりしながら、半分まで読んでしまう。一人称の記述から、会話の多い部分に入る時、スリリングだ。
なぜ、自分は沢山の選択肢があっただろうに、いまここでこうしているのか。そうなることで欠落したり、損ねてしまって来た部分の集合に、もう一人の自分がいるように思うが、でもそれは、今ここにいる自分のバリエーションではなく、全く別の人格なのだ。そこから、レヴィナス(内田樹さんを通して知る)の「他者」を考える糸口があるように、とふと思った。

○ 2006/1/16
曇りで陽が射さないが、この2、3日の雨で、空気がしっとりしていて、刺すような寒さは感じない。
昨晩は寝付けなかったが、7:00前には眼が覚めてしまう。
資源ゴミを出しに行き、もう少し休もうと再びベットに入り、8:00に再度起きる。
9:00に事務所。メールと日報のアップ。
10:00スタッフが来て、簡単な掃除。
年末調整と源泉の処理。
終日、KTHとKMHのスケッチ。

○ 2006/1/17
なんだか、風邪のひき始めのようだ。喉がいがらっぽくむず痒い。
昨日に引き続き、KTHとKMHのスケッチとスタッフ打合せ。
昼前になって、節々がぎこちなくなり、少し寒気がし始めた。
午後になって、近くの薬局へ風邪薬を買いに行き、飲む。
18:00に事務所を出て、大和町へ。
夕食をとって、早々に休む。

○ 2006/1/18
ゆっくり寝て、汗もかいたので、少しは新陳代謝したように思えるが、喉や関節が普通ではない。
年末から新年にかけてのいろんな仕事が終了したことで、ホッとして気が緩んだからだろう。単純すぎる。
8:30過ぎ事務所。こんな時に限って、ネット接続が調子悪い。何度かコンセントを入れ直してみたりで、接続できるようになる。
KMHのスケッチとスタッフ打合せ.
昼過ぎに熱っぽいので体温を測ってみたら、38度。
鼻血の件で通院した、耳鼻咽喉科に行って診察。座薬等をもらう。今週から急に38度を超える患者さんが増えたそうだ。先週までは熱が出るのは、お年寄りに多かったそうだが。まあ、年寄りでないかと言えば、それほど若いわけではないが。
事務所に戻って、KTHのスケッチ。
今日もそこそこに帰ろう、と思い夕方再度熱を測ってみたら、38.5度ある。
18:00過ぎに事務所を出て、大和町へ。食事をとるも、すぐ腹が一杯になる。再度熱を測ると、39度。こんなに熱がでるのは久しぶりだ。今日もらった座薬を入れ、ベットで「国境の南、太陽の西」を読み終わる。すごい汗が出て来た。解題を読んでいる途中で眠くなり、休む。

○ 2006/1/19
薬のせいか、汗がでるので水分をとっているからか、何度かトイレに起きる。常に汗びっしょりだが、明け方近くなるにつれ、汗もひき始める。途中で喉が猛烈に痛くなって来たので、イソジンでうがいをする。
8:00に起きて熱を測ると、36.7度。座薬が功を奏したのか。起き抜けだから、少し体温も低いのだろう。午後一で打合せがあるので、とりあえず事務所へ。
この時点で、明日の夜の大学時代のジャズ研の新年会をキャンセルするメールを送る。皆には申し訳なく、残念だが、致し方ない。
打合せの資料作りや、様々な連絡事項。
打合せが少し遅くなり、14:00NWHのクライアント・子世帯のご夫婦が来所。いくつかの要望や、気に入っている空間の写真等を見せてもらう。16:30過ぎ終了。2人とも芸大の出身で、ご主人は建築学科を出ているので、感覚だけでなく言葉で打合せが出来る。細かいところに行くにつれ、そのようなところが良い方に導かれるようになると良いな、と思う。
どうやら、熱は下がったままらしい。安心せず、もうしばらくは自重した方が良さそうだ。

○ 2006/1/20
昨晩チェ・ミキが風邪ひき症状になり、熱も38度を超えた。医者からもらった薬を飲んで寝たら、朝には熱は下がっていた。
僕も、熱は下がったままだが、喉が痛く、喋るのがつらい。しばらく続けて喋っていると、かすれた声になってくる。
KTH、KMH、OKBのスケッチとスタッフ打合せ。
16:00前、事務所を出てOKBのクライアント打合せに。
16:30から打合せ17:30過ぎ終了。うつしては行けないので失礼してマスクをしたまま打ち合わせたが。終わり頃には声が枯れて来た。18:30過ぎ、事務所に戻る。いくつか連絡事項。
喉は相変わらずだが、鼻が詰まるからか、頭の前の部分が重く、偏頭痛のような感じがする。
今晩の会をキャンセルしておいて良かった。

ラフィアン・レポート
シャギーボブの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1の運動をしています。促さなくても、ぐいぐいハミを取る一生懸命な性格。普段は静かにしていますが、鞍上を背にすれば、きりっとした姿に変わります。スタッフは「体高は低めだけど、跨ってみると馬体の幅がけっこうあるんですよね。首の力が強い」と感触を述べていました。
デモンリーの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。日々の乗り込みによって、肩やヨロの近辺にたくわえていた脂肪が削がれました。持続力のあるスピードを武器に終点まで渋太く脚を伸ばしています。まだまだ幼さを残す馬体だけに、上昇の余地もたっぷり。

○ 2006/1/21
朝起きると、予報とおり、雪。結構降っている。
9:00前大和町を出て、今日はバスで阿佐ヶ谷まで。
雪を踏む感触が気持ちよい。
連絡事項や日報のアップ。廻りが静かだ。
KTHとKMHのスケッチ。
13:30もとスタッフの高橋が来所、打合せ。
15:00過ぎ終了。
しばらく作業するも、雪降りやまず。
資料を持って事務所をでる。

○ 2006/1/22
雪は昨晩のうちに上がり、今日は天気がよい。
風邪を直してしまうために、今日は静養にする。
「吉阪隆正の迷宮」2004吉阪隆正展実行委員会編集 (TOTO出版)、読了。この本を読んでいる最中、目頭が熱くなってくることが、何度かあった。充実した、魅力にあふれた本だ。
2、3日前から、事務所にある吉阪先生の本を取り出して、パラパラ読み返したりしている。「告示録」(昭和47年・相模書房)「吉阪隆正対談集/住民時代-君は21世紀に何をしているか」(昭和54年・新建築社)そして「生活とかたち(有形学)」(昭和55年・旺文社)等だ。
学生の頃は、そこから何かを学び取ろうと言う意識が強すぎて、なんだか分からない吉阪先生の言葉だった。でも「生活とかたち(有形学)」の「まえがき」にちゃんと書いてあるように、「暗記して脳の中に蓄えることによって、役立つといったものではない。(中略)疑問をいっぱい持っていただければ、却って目的を果たしたことになると考えている。」のだ。
それに気付くと例えば、21世紀の自分から過去の今を振り返る対談(当時は21世までまだ20年あった)は、先日の内田樹さんのブログにあった考え(これについての変奏は度々内田さんの話しに出てくる)につながってくる。
「(内田さんの指導のもとに卒論を書き始める学生に対して内田さんが書いたブログでの業務連絡:大塚註)あなたがこれから書くのは「未来のあなた」(つまりその卒論を書き終えた1年後のあなた)から「現在のあなた」への贈り物になるようなものでなければならないのです。
「未来の自分」から「現在の自分」への贈り物になるようなテクストを書くこと。
それが学術的知性のもっとも生成的な働きです。
知性の本質はそういうふうに時間を「フライング」することだからです。
むずかしいことを言ってすみません。
というのが「原理的な話」です。」と、様々なことを考えていく、スタートラインを発見することが出来る。
状況に対して、知識とおぼしきもので解釈を加えることがほとんどな現状において、本質をとらえるような思考を深めていくという点で、江戸から明治にかけて活動した、幕末の志士達を知る由もないが、吉阪先生はその人たちのような思考や行動を行えた、数少ない現代人だったのだなあ、と痛切に感じる。だから、分かりにくいのだ。分かりにくいことの良さは、そこにあるのだ、
そうわかった時に、「吉阪隆正の迷宮」2004吉阪隆正展実行委員会編集 (TOTO出版)の中で、どうして沢山の人たちがあれほど熱く、先生について語らざるを得ないのかが腑に落ちた。まさに小さくても大きくても覗き込んだ自分が一度飲み込まれてしまう「迷宮」なのだ。
夜、DVDに録画してあった「昼顔」ルイス・ブニュエル監督カトリーヌ・ドヌーブ主演1967年フランス、を見る。
この映画も、迷宮だ。カトリーヌがフランソワーズに劣らぬ魅力を発散している。

○ 2006/1/23
今朝も天気がよい。
凍った雪の轍につかまらないように、ゆっくり自転車で事務所に来る。
メールチェックと日報のアップ。
先週は闘病日報のようになってしまった。まだ、喉鼻は完治ではないが、もう風邪は大丈夫だろう。
週末に行ったOKBの打合せの内容をスタッフに伝える。
KMHのスタッフ打合せ。進行中のプロジェクトのスケッチ等。

○ 2006/1/24
今日も快晴。
進行中のプロジェクトのスケッチ。
KMHの模型をペースアップするために、敷地の模型の作成の手伝いを武蔵野大学の学生にメールしたら、一人明日から手伝ってくれることになった。
給与や家賃の振込に、銀行等へ。そのついでに北口の古書店を2軒のぞく。1軒にATG のパンフレットが沢山あった。その中から、「蜜月」のパンフレットを購入。「蜜月」は橋浦方人監督・1984年の作品。佐藤浩市と中村久美の主演。音楽に山下洋輔や舞踏指導に麿赤児の名前がある。見たことはないのだが、一度見てみたい映画。パンフレットの中の中村久美のスチールが良い。ファンなのだ。ATGのパンフレットは採録台本が載っているのも良いところだ。

○ 2006/1/25
朝事務所でメールチェックに連絡事項いくつか。
9:30過ぎに事務所を出て、5年くらい前に竣工した住宅に伺い、確認事項。
その後、綱島に向かう。小西さんの設計した住宅のオープンハウスが先日の日曜日にあったのだが、直りかけた風邪の大事をとって伺えなかった。今日の午後なら現場にいるとのことなので、見せてもらうことにする。
13:00過ぎ、現場につくと小西さんのアルテックの先輩の前田光一さんと小西さんが、外で立ち話をしていた。
大きな団地の公開空地の公園を借景にした、2階リビングダイニングの連続窓が、気持ちのよい生活を想像させた。ブラインド等を取付けに来た業者さんの対応の合間に、住宅設計を何年か続けて来たことに対する、反省や実感を小西さんと話す。
人の住宅を見せてもらうと、改めて自分の設計を、客観的に見れるようになる。
14:30過ぎ、おいとまする。
16:00前事務所に戻る。
朝から、武蔵野大学の加島さんが、KMHの敷地模型作りに来てくれている。
舞台の裏方方面にも興味があるというので、明日の全州大学演劇科日本公演「春風の妻」の仕込みの手伝いをさせてもらうよう、新宿梁山泊の三浦さんにお願いして、了解をもらう。
OKB、KTHのスタッフ打合せ。

○ 2006/1/26
午前中はKTH、NWH、KMHのスケッチ。
13:30から酒巻さんと赤松さんとスタッフを含め、OKBの打合せ。
16:00過ぎ事務所を出て、武蔵野大学へ。
昨年末の空間造形4の提出日に、うちのスタジオで事情があり提出が遅れた学生の分を確認し、採点をするため。
採点を終え、18:30過ぎに水谷先生と学校を出て吉祥寺へ。
居酒屋で新年会。去年の反省と今年の空間造形のやり方等、久しぶりにいろいろ話す。店を出て駅近くの屋台のおでん屋さんに寄ったら、吉祥寺シアターの支配人の箕島さんが飲んでいた。水谷先生を紹介して、武蔵野大学と吉祥寺シアターは近いので、見学させてもらったり何か一緒に出来れば、という話しになる。本当にそうなるよう、考えて行きたい。

○ 2006/1/27
昨晩は楽しかったが、しかし、よく飲んだ。なんだか酒が残っていて、本調子ではなく、集中力もない。
昼過ぎに事務所を出て、年末に洗濯機の排水が詰まって溢れてしまったKBHの点検の立ち会いに行く。
15:00前終了。神保町まで歩いて、建築関係の書籍を置いてあるいくつかの古書店による。
ある古書店で、「住まい学大系059・卒業生白書-二八三七人からのメッセージ」日本女子大学住居学科同窓会・住居の会 編著(住まいの図書館出版局)を手に取る。日本女子大学住居学科の学生の卒業後を調査し、まとめた本だ。この本の存在は知っていたが、あまり関係ないと思っていた。しかし、昨年から武蔵野大学で非常勤で関わるようになり、参考になりそうなのでパラパラめくってみたら、栞に渡辺保忠先生の「住居史と私」という文章があった。早速入手した。
16:30事務所に戻る。体調はどうにか普通の状態に近づいて来たようだ。
17:30過ぎに再び事務所を出て、豊島区民センター文化ホールへ。横浜国大教育人間科学部が主催の全州大学演劇学科日本公演「春風の妻」オ・テソク作パク・ピョンド演出。梁山泊も協力している。学生達のエネルギー溢れる公演だった。
「春風の妻」は、韓国の古典を題材にした芝居で、とてもプリミティブな芝居だ。韓国には「マダン劇」という、伝統的な屋外の広場で仮面をつけてやる芝居があるが、その手法が取り入れられている。きっと韓国の農家の庭先や広場で見ると、よりプリミティブな一面が活きてくるのではないか、そういうところで見てみたい、と思った。

○ 2006/1/28
昨日は、二日酔いのからだで動き回ったので、夜芝居の後はどっと疲れが出た。だからぐっすり眠れて、朝も9:00過ぎまで寝てしまった。今日は快調。
10:00に事務所に。進行中のプロジェクトの作業やスケッチ。
17:00過ぎに事務所を出て、高田馬場へ。
建築学科の同期で、設計事務所をやっている仲間で新年会。18:00、山中、渡辺、高橋、鈴木、と僕の5人が馬場の古い住宅を改装した様子の店に集る。高橋がもう一つ会合があるので途中で帰ったが、一次会の後4人で高田馬場の建築学科の先生達が集るので有名だったBar「レダ」に行ってみようとなり、駅そばの「レダ」へ。その場所は残っていたが、噂とおりすでに店はなくなっていた。確か修論の発表の後だと思うが、渡辺保忠先生に「レダ」に連れて来ていただき、「 コノサカヅキヲウケテクレ  ドウゾナミナミツガシテオクレ ハナニアラシノタトヘモアルゾ サヨナラダケガ人生ダ (勧君金屈巵 満酌不須辞 花発多風雨 人生足別離 ・武陵の「勸酒」で井伏鱒二訳)を先生が朗々と謳い上げ乾杯したことを思い出す。
近くのパブに行き、二次会。二次会の店で撮ってもらった写真は、なんだか昔解散した泡沫バンドが、再結成のために集ったような雰囲気だ。楽しい会だった。

○ 2006/1/29
一日大和町。
夕方、バリカンをあてる。
陽が随分と長くなった。

○ 2006/1/30
10:00、構造の山崎さん来所。KMHの構造打合せ。
その後、KTHの設備図作成のスタッフ打合せ。
13:00過ぎ、新さん来所。先日撮影してもらった MRHのポジを持って来てくれた。写真に撮られることで新たに気付いたことがあった。新さんも、いろんな試みに挑戦している。僕が昨年入手した作品を、他の方が見てみたいとのことで、持っていった。その間は、別の作品を事務所に置いておいて下さいと、蜂のシリーズを貸してもらう。
15:00、hobbsの山根さん来所。OKBのキッチンの打合せ。
その後、OZONEに送る資料を急遽思いついて作ったり、10年ほど前に設計させていただいたSTHの隣接地に計画中の、建築条件付きのお母様の家のハウスメーカーからの資料が、朝ファクスされて来たのでチェックしたり。
17:00、事務所を出て、センチュリーハイアットへ。STHのクライアントご夫妻と、先ほどチェックしたハウスメーカーからの資料について、気がついたところをお話しする。しかし、建築条件付きのハウスメーカーはとんでもないことを、あたかも当たり前のように言ってくる。でも、一般の方達はほとんど何も分からないのだから、それを少しおかしいと思っても、そんなものかと思うしかないのが現状だ。こうやって現状をうかがってみると、びっくりするようなことが沢山あり、勉強になる。
その後、チェ・ミキまで呼んでいただき、地下の中華飯店でおいしい食事を頂く。
もり沢山の一日で、なんだかもう週の真ん中あたりになってしまったように感じる。

○ 2006/1/31
朝事務所で昨日伺った、ハウスメーカーの言っていることを確認するために、建築業法等を調べてみる。
担当者の全くの勇み足だということがはっきりする。やれやれ。想像するに、これに近いようなやり取りで、今問題になっている構造偽造マンションも売り買いされて行ったのだろう。やはり、家が建てるものではなく、売り買いされるものと考えられるようになってしまったところに、ひとつの問題があるのだろう。
OZONEの登録継続の手続きをファックス。
KMHの実施設計図のチェックを始める。
15:00過ぎに事務所を出て、赤坂消防署へ。OKBの事前確認に設備の酒巻さんと同行。
雨は降っているが、湿度が高くなった分、あまり寒くないようだ。
17:00過ぎ事務所に戻る。消防打合せのまとめとNWHのスケッチ。

○ 2006/2//1
昨日から雨が降り続いている。
先日ひいた風邪は治っているのだが、喉がいがらっぽく、痰が絡んだような感じになる。なかなかしぶとい。
昨晩溜まった新聞を見返していたら、最近亡くなられた方への追悼文の欄に、ジャズピアニストの本田竹広さんへの記事があった。まだ60才だった。学生時代本田さんの「THIS IS HONDA」を何度も繰り返し聴いた。どの演奏も素晴らしく、いまでもよく聴く一枚だ。なにかの機会に本田さんのホームページを知り、盛んにライブ演奏活動をしていたので、一度聴きに行きたい、と思っていた。残念だ。
午前中から武蔵野大学の加島さんが来て、KMHの模型作製の手伝いを続けていてくれる。
午後一で高橋さんが来所。KTHの打合せ。
NWHのスケッチやKTHの見積依頼の段取り等。

○ 2006/2/2
今朝はよい天気になった。
進行中のプロジェクトのスケッチや諸々の作業やスタッフ打合せ。
昼前から、雲が多くなって来た。
17:30事務所を出て吉祥寺へ。
武蔵野大学の空間造形4の水谷スタジオと大塚スタジオの合同の打ち上げ。設計製図のエスキスではもちろん設計については学生と話しているが、なかなかその他の話しをする時間がない。今日のような授業を離れた話しがもっと出来ると、それぞれの学生の個性もわかり、エスキスの仕方もまた変わるのかもしれない。
18:00から飲み始め、気がつくと結局終電近くまで。楽しい会だった。

○ 2006/2/3
昨日は楽しかったが、またまた飲み過ぎだ。朝は少し遅れて事務所に。
午後になって、どうにか本調子に戻る。
明日のOZONEでのKTHの実施設計確認の準備。図面の細かい訂正を加えながら、プリントアウト。
しかし、こういう時に限って、CADの調子が悪い。慌てているわけではないが、クリックを早くするとアプリケーションが終了してしまう。
締め切りのある時に限って、機械やアプリケーションの調子が悪くなり、まるで機械に見透かされているように感じることがしばしばある。
まあ、どうにか準備完了。

○ 2006/2/4
9:00、OZONE。KTHの実施設計の確認をクライアントご家族とOZONE担当者と。
13:00前終了。クライアントとOZONE内のショップを2つ程廻り、いくつかの点を確認。13:30、お別れする。
新宿の東口に戻り、昼をとり、伊勢丹前からバスに乗って早大正門前まで。
15:00から建築家で早稲田大学教授の鈴木恂先生の退任記念のシンポジウムがあるので。15:00まで時間があるので、大隈講堂で行われている、早稲田大学建築学科設計製図公開講評会をのぞいてみる。3年生の「えき・駅」と言う課題の講評会だ。
僕たちが学生の頃は、大久保キャンパスの大教室で行われ一般には公開されていなかったし、成績優秀者の半分が女性である、ということに大きな変化を感じ、とても良い変化だとも感じた。武蔵野大学の3年生も2人来ていて、広い大隈講堂なのに偶然出くわした。
しかし、大隈講堂、昨年の同窓会の時外観を改めてみて、広場や半地下への入り口等々、良いたたずまいだなと思ったが、今日内部に久しぶりに入ってみてより一層その思いが強くなった。
15:00、小野梓記念講堂「シンポジウム:鈴木恂・建築の軌跡1965-2005」。パネリストは植田実、難波和彦、内藤廣、板屋リョク、西沢大良、司会が赤坂喜顕というメンバー。
鈴木恂先生及び作品の現在に置ける建築的意義が、5人のパネラーによって少しずつ浮き彫りにされて行く進行が、「けして完結しないで継続して行くこと」という、パネラーが抽出した鈴木恂先生の「凄さ」とシンクロした2時間半だった。
午前中のOZONEでの実施設計完了確認という作業が、大事なことではあるがあまりにも創造的な行為ではなく、結構精神的にもへたっていたので、午後の諸々でそのへたりが少し回復された。そして、こうやって久々に大学で行われていることに触れてみて、よく横浜国大の室井先生が言っているように、大学の中でしか出来ないことを自由に立ち上げて行くことの重要性をとても感じた。
先週飲んだ、同級の鈴木基紀と山中の顔もあった。また、久しぶりに建築史研究室の恩師、中川先生にも会え挨拶が出来た。

○ 2006/2/5
布団の中で、「生活とかたち 有形学」吉阪隆正(旺文社・1980年)を読了。25年前に大学院の授業で使っていた本だが、改めて読んでみた。昔も理解できなかったが、やはり今でも「吉阪隆正の迷宮」に入り込んで出て来れなくなったような読後感だ。ただ、吉阪先生は、大局的にものことを眺め確認することで、計画するということの方法を考え、その中での形の持つ可能性を探っているように感じた。
あとがきの「参考文献」の最後に「文献は人の意見によって書かれている。私もこのテキストを私の体験の上で書かせてもらった。実地での拾い集めについては、私なりの自信で書いた。しかし解釈は私のも含めて鵜のみにされないことを願う。」とある。まさに迷宮だ。
9:30に起きて、溜まっていた新聞を読んだり、撮りためた映画をDVDにダビングしたり。
昨晩見始めたが、眠くなって途中だった、「過去のない男」アキ・カウリスマキ(2002年)を最後まで見る。赤と緑の補色が大胆に使われた映像が印象的だ。カウリスマキ得意のプロレタリアを描いた映画。何とも言えない個性がある。
17:30から、西荻窪で両親と妹家族と新年会なので、その前に久しぶりに行く高円寺の古書店に寄ろうと、16:30に大和町を出る。3冊購入。カウンターにあった本も探していた本で、若い店主にこれはと訊いたら、今自分が読んでいる、とのこと。読み終わったら譲ってもらうことにする。そんなことをしていたら、17:15になってしまい、慌てて自転車をこぎ阿佐ヶ谷まで行き、電車に乗って西荻窪へ。
駅の近くの居酒屋で、新年会。久々に姪や甥、全員集り、両親も嬉しそうだった。沢山食べた。しかし、寒かった。

○ 2006/2/6
朝、事務所でメールチェックと日報のアップ。
金曜の夜からメールを見ていないと、100件以上溜まっているが、おかしなメールがほとんどで、必要なメールは10分の1もない。多分機械的に送るシステムかなにかあるのだろうが、一体何になるというのだろう。
一日、明日見積りに出すKTHの図面の最終確認作業。土曜日のOZONEでの打合せを反映させるのに、思わぬ時間がかかってしまったが、どうにか完了。

○ 2006/2/7
天気予報どおり、雪が降り、積っている。
最後は雨だったのか、少しシャーベット状の雪の轍をゆっくりと自転車で事務所に。
KTHの見積り用図面をコピー。準備完了。
NWHのエスキスをしながら、午後一時間ごとに、3社に図面を渡し見積依頼をする。

○ 2006/2/8
今朝はよい天気だ。
KMHのスケッチをして、スタッフ打合せ。
KMHの検討用の模型写真を撮ろうと思ったら、雲が多くなって来た。
FMHのスケッチのための準備作業。

ラフィアンレポートの更新に気付く。
20060203
シャギーボブの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。前へという気持ちが強くなり、掛かり気味に行ってしまう日も。テンに飛ばし、終いで甘くなる一本調子な内容が目立ってきました。先行馬を配置し、折り合いに重点を置いた調教を課しています。
デモンリーの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。一定のスピードに乗った後、勢いに身を任せるようなところがあったものの、最近の調教では一完歩ずつしっかり地面を踏みしめています。乗り込みが進んでも、素直な気性のまま。まっすぐに育っています。

○ 2006/2/9
朝からFMHの連絡や図面作業。
午後、NWHのスタッフ打合せ。
16:00過ぎ事務所を出て表参道へ。MYHのクライアントがやっているお店が、新しく出来た表参道ヒルズに出店した。今日は表参道ヒルズの内覧会とお店のオープニングパーティーがあり、招待いただいた。
17:00に表参道ヒルズに着くと凄い人だ。一階から入ってエスカレーターで最上階まで行き、スロープを巡って最下階まで降りてみる。
この建物はある意味批評性が高い建物だ。同潤会の敷地がこんなに広かったのだ、まず思った。と同時にその環境や空間が持っていた意味が、この新しい建物が出来上がったことによってあらわになった様に思う。意味はこのように何かとの比較でしか発生してこないのだから、表参道ヒルズの存在はある意味で大きい。
その比較で言えば、とても分かりやす空間が出来上がった、ということだ。同潤会の建築群が持っていた肌理と表参道の関係が、全く無くなってしまったことがどういうことがとても良くわかる。全てのスケールがデパート等で体験できるスケールで出来上がっているので、スロープと大きな何層にも渡る吹き抜けはあまり体験できない空間なのだが、既視感がある。用途が違うので比較にはならないかもしれないが、ライトのニューヨークのグッゲンハイム美術館の有名なスロープを行き来する時の、ワクワク感は全くなかった。
あまりの人の多さに、そのようなネガティブな印象を持ったのか。
しかし、あの壮大なスロープを取り巻くお店のほとんどが、高級そうな商品を扱うお店で、それが成り立つ欲望をいやが上にも感じて疲れてしまったのかもしれない。
森ビルが、中央線の新宿より西に進出してくることは、間違ってもないだろうことが確認できて、ホッとした。
表参道ヒルズをまとめた、安藤忠雄さんは、強い人だと思った。
「教室を路地に!」唐十郎・室井尚著を編集した岩波書店の樋口さん夫妻に、入り口でバッタリ。梁山泊の韓国・テグのテント、1月1日のスズナリ、そして表参道ヒルズ、面白いところで出会う。帰りには、表参道駅で「すまいと」の岩谷さんとバッタリ。岩谷さんも表参道ヒルズに来たとのこと。なんとMYHのクライアントのお店のすぐ隣のお店に来ていたとのこと。赤坂見附までご一緒して、2人でブツブツ。

○ 2006/2/10
朝事務所で、いつも聞いているNHK FMの「ミュージックプラザ・クラッシク」で8日に亡くなられた伊福部昭さん作曲の、「SF交響ファンタジー 第1番(抜すい)」  がオンエアーされていた。「ゴジラ」のテーマが入っているだ。この曲を聴くと、子供の頃見た怪獣映画を思い出しワクワクする。
FMHの図面作業と明日の打合せの準備。
NWHのスケッチ。16:00に事務所を出て、NWHの敷地に。今週はじめから引越しをされ、がらんどうになった家から廻りを眺めながら要望を伺う。
18:30事務所に戻る。再びNWHのスケッチに向かい、先ほど伺って来たことを考えてみる。

○ 2006/2/11
10:00前の「こだま」にのって、浜松へ。
チェ・ミキの妹家族の家をリフォームするので、現状の確認と要望を聞きに行く。
新幹線の中で、最近の建築関係のいくつかのブログや日記で評判の良い、「言葉と建築  語彙体系としてのモダニズム」エイドリアン・フォーティー/坂牛卓+邉見浩久 監訳(鹿島出版会)を読み続ける。読み応えあるが、テーマも興味深い。まだ読み初めなので、どのような形で論が進んでいくのか、楽しみだ。
新富士のあたりから見る富士山はいつ見ても良い。
13:00、浜松着。車で迎えに来てくれたので、そのまま家に。
外回りを見たり、内外を実測したり、要望を聞いてスケッチしてみたりしているうちに、工事をお願いする工務店が来る。以前浜松で一度工事をお願いしている工務店だ。久しぶりと挨拶。昨年一度見てもらい実測をお願いしていたのだが、構造壁でなさそうな壁のチェックをしたり、再度内外を見て回り、工事項目や予算や工期の話しをする。
17:30終了し、工務店は帰り、さらに少し要望等の確認をしてから、夕食にうなぎをごちそうになりに出掛ける。
19:43浜松発の「ひかり」で帰京。
初めて、品川で降りてみる。

○ 2006/2/12
12:00に事務所に。
打合せの準備をする。
13:00KMHのクライアントが来所。
50分の1の模型で、いくつかのタイプを確認しながら打合せ。
15:00過ぎに終了。段ボールに入れた模型を車で持て帰っていただく。
資料等の整理と片付けをして、16:00事務所を出て途中買物をして大和町に戻る。
バリカンをあてる。
夜、録画しておいたラグビー、早稲田対トヨタの試合を見る。28対24で早稲田が勝利。日本選手権が現在のようなトーナメント形式になってから初めてのトップリーグに対する学生の勝利。今回のチームは特別かもしれないが、学生がまた盛り返してくると、ラグビーもまた面白くなるだろうが。
来週は東芝府中。どこまで食らいつけるか。

○ 2006/2/13
2、3日前から、iMacのモニターの調子が悪い。残像のような状態になったり、全体がぶれたり、ぶれてフリーズしたようになったり。すぐ直るのだが、朝の立ち上げ時が一番ひどく、今日も途中で立ち上がらなくなってしまった。
昨日一昨日の整理。
午後一でOKBのスタッフ打合せ。
アップルケアーに電話して、パソコンの状況を話し、指示された修復をしてみる。果たして、状況は改善されるか。
NWHのスケッチ。
18:00過ぎに事務所を出て、高円寺の古書店「アジアンドッグ」に寄って、頼んでおいた古書をピックアップ。若い店主と話し込んでしまい、慌てて店を出て西荻窪へ。
今晩は、萩原さんと梶本さんの3人で、「中央線デザイン倶楽部」(http://www.chub.jp/)の「西荻窪店」の立ち上げについて飲みながらの四方山話。
萩原さんが少し遅れるというので、梶本さんと先ずは「戎」へ。しばらくして萩原さんも合流。
話しはあっちへ飛びこっちへ飛びだが、「国立本店」の様子を聞き、いくつかの面白そうなアイデアがでる。
その後、最近よい感じの小さな店が出来上がっている、という南口の高架沿いを散策し、西荻の実家の前まで行き、駅の方に返して、北口の路地の店に入る。そこで飲んでたら、萩原さんの知り合いが偶然店に入って来て、しばらく話しをて終電も近いので解散。

20060210
シャギーボブの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。芯が入っていないにもかかわらず、ここまで動けるのだから大したものです。ふにゃりとした柔らかすぎる乗り味は、鍛えていけば、いずれカチッとした感触に変わるでしょう。軽い走りから、スタッフは「芝向き」と分析していました。
デモンリーの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。警戒心が強く、縦列のハナではキョロキョロをするものの、併走のかたちになれば動きが一変。重心をぐっと低くして加速します。さらにスピードを上げても対応できるでしょう。一杯に追ってみるのが楽しみでなりません。

○ 2006/2/14
今日は事務所に行かず、今を逃したら行く前に終わってしまいそうな展覧会に行くことにする。
先ずは東京ステーションギャラリーの「前川國男建築展」へ。前川國男生誕100年記念の展覧会。卒業設計から晩年の佳作まで、とても充実した展示で、前川國男の建築に対する厳しい姿勢がダイレクトに伝わって来た。
中でも、独立後の「森永キャンディーストアー銀座売店」から、敗戦から5年目の資材統制の解除までの、木造による建築群に惹かれた。絶妙のプロポーションで構成された木造建築は、コルビュジェの中でもガルシュの家に影響を受けたという、そのその経験を、咀嚼し自分のものにする試みの追求の真摯さが良くわかる。
何時間見ても見飽きない図面。吉阪展の際にも図面が話題になったが、前川の図面も凄い。
朝から熱心に展示を見ている人が結構いたが、ギャラリーをでる頃は沢山の人になっていた。
前川展に後ろ髪をひかれながらも、恵比寿へ移動。
「ガラスの使途」が今週土曜日までなので、大きなスクリーンでもう一度見ておこう、と思い写真美術館ホールへ。
その後、品川に戻り、原美術館「オラファー エリアソン・影の光」。テートモダンの「The Weather Project」で知られ、この春原美術館にパーマネントインスタレーションを予定しているエリアソンの、今回は「光」と「色」をテーマにした体験型インスタレーション。
アクリルやカラーフィルター付きのガラスにスポットライトを当て、影やスペクトルを作り出す展示や、「カラースペクトル」というドローイングのような作品もある。
「ガラスの使途」でも大きなレンズに光が当たり、部屋の壁にスペクトルが映し出されたり、葉子の部屋にスペクトルのドローイングを設けたりした。先ほどまで映画の中で見ていたシーンが、再び原美術館で繰り広げられていたので、そのシンクロに驚いてしまった。
とはいえ、この2つを比べるのは、贔屓の引き倒し過ぎかもしれないが。
原美術館も一杯で、若いカップルが沢山で、あまりにも異様だったので、も切りの人に「今日はなにか学校とかでまとめて見に来ているのですか」と聞いてみたら、「特にそんなことはないです。バレンタインデーだからじゃないですか」と言われた。最近の学生達は、美術館に来て、同じ展覧会を見たという思い出を作るのか、と納得。

○ 2006/2/15
やはり、iMacの立ち上がりが調子悪い。
去年の暮れからスタッフの2台が連続して調子悪くなった。症状は少し違うようだが、原因は同じような感じがする。高々一年で、3台とも調子悪くなるとは、一体どうなっているのだろう。
雑務とスケッチ。
KTHの質疑が来たので、回答の準備。

○ 2006/2/16
霧雨が降っているが、それほど寒くはない。春が確実に近づいて来ているのだろう。
と思っていたら、結構冷え込んで来た。
OKBのスタッフ打合せとNWHのスケッチ。
20:00、吉祥寺。水谷先生の仕事を手伝っていた武蔵野大学の学生達のお疲れ会兼新年会に声をかけてもらったので、参加。
水谷先生、中島さんと学生4人と飲む。はじめは淡々とした飲み会だったが、他大学の卒計の手伝いの話しや、就職活動の話しで後半盛り上がるも、終電で時間切れ。この春4年になる学生達だが、就職活動は今が盛り。学生達も先生も大変だ。

○ 2006/2/17
少しゆっくり9:30に事務所。
やはり、iMac調子が悪い。近々、時間を割いて対処のためのバックアップを行わないとまずそうだ。
NWHのスケッチを続ける。コンセプトを再度この辺りで確認した方が良さそうな気配がする。
そういう意識が強く働き、いろいろ考え直し始め、夕方から新たな展開の可能性が生まれて来たようだ。

20060217
シャギーボブの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。縦列調教の効果で、以前ほど行きたがる面が目立たなくなってきました。馬の後につけると折り合うように、調教を理解しつつあります。一本調子な脚質も改善されてくることでしょう。
デモンリーの04は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。騎乗スタッフも素質の高さを認めていますが、全体的に緩さが残る現状。2歳の夏から一気に活躍するタイプではないのかもしれません。乗り味は一級品。加速がつくときの手応えは頼もしい限りです。

○ 2006/2/18
10:00、OKBへ。改修なので、計画が進んだところで、現状の状況確認を工事会社とキッチンの施工会社そして我々、それぞれ必要な調査を行う。とりあえず午前中の調査を12:00前に終了する。午後の調査をスタッフにまかせ、事務所に戻る。
14:00、募集中のスタッフの面接。15:00過ぎ終了。
NWHの昨日からの新しいスケッチの続きを進める。
なんだかネットオークションにはまりつつある。先日、高円寺の古書店「アジアンドック」の店主と話していて、入手しずらい古書が意外にネットオークションに出ていることを教わる。もちろん、ブックオフなどは狙い目だし、神田をこまめにまわればそれなりの収穫もあるが、それが仕事ではないので、なかなかそうもいかない。
その点、ネットオークションは気軽に検索でき、探している古書がリーズナブルな値段であることが分かった。
また、これを競り落とす駆け引きがなかなか楽しい。詳細な入札情報も見ることが出来るし、競り合っている相手の購入履歴も確認でき、ちょっとしたディーラー気分だ。値段が上がり過ぎあきらめたり、オークション終了近くまでまって許容範囲の最高の金額で入札したり。
昨晩まで競合していた写真集が、そのオークション終了間際の入札という方法で落札できたことを知らせる連絡メールが来ていた。
これ以上になったら入手するのはいかがかな、と思っていた金額の100円安く落札。なんだか嬉しい。
まあ、程々にするに超したことはないだろう。

○ 2006/2/19
一日大和町。
午前中はスケッチを少しして、阿佐ヶ谷まで買物に。
午後は、ラグビーの日本選手権・準決勝・早稲田対東芝府中。気持ちの良い完敗。秩父宮は盛り上がっていた。

○ 2006/2/20
朝8:00頃は、陽が射していたが、8:30過ぎ頃から、天気予報どおり、曇って来た。
雑務いくつか。
OKBの土曜日の調査の結果を基に、スタッフ打ち合わせ。
午後OKBのサッシュをメーカーの技術営業と打ち合わせ。
KTHの質疑回答。
パソコンの調子がいよいよ良くないので、スタッフの2台と同じように修理に出す段取りをするために、データの整理とバックアップを行う。
ファイヤーワイヤーケーブルで、iBookにデータを移すことにする。方法を確認しようとアップルに電話するも、担当のオペレーターが要領を得ない。アドレス帳やブックマークがうまく移行しない。何度か繰り返していたら、専門の担当にかわるという。変わってみたら、ごく簡単な指示の不備で移行できなかったことがわかる。ここまで1時間半かかった。
有無をいわさず、修理依頼。担当も仕方がない、といった様子。
結局2時間かかった。
その後、整理したデータをiBookに移し、いろんなファイルが立ち上がることを確認する。
夕方からは仕事にならず。しかし、修理へ出す準備ができて、ホッとした。

○ 2006/2/21
今日からiBookで仕事を始める。画面が17インチから14インチになるだけなので、もしこちらで不自由なければ、机の上も自由になるし、iBookに移行するか。
10:00、OKBのスタッフ打ち合わせ。昼を挟んで、午後まで。
コンテストに出す資料作り。
建築家賠償責任保険(ケンバイと言うらしい)の更新手続き資料が届く。「1971年に誕生した建築家賠償責任保険(ケンバイ)が、極めて深刻な状況」だとのこと。事故件数の増加と損害が高額化しているらしく、「保険制度として維持することが困難な状況となってきて」いるので、保険料が改定された。保険金額にもよるが、3〜5倍の保険料になる。
建築家の職能に対する世間の認知度が近年高まっていることを感じる。と同時に、その捉えられ方も大きく変わっていることもすごく感じる。
よく考える必要がある。
新たな展開をし始めたNWHのスケッチを続ける。

○ 2006/2/22
iBookを少しずつチューンアップをしていく。
自分の机の廻りを少し整理し、NWHのスケッチを続ける。
午後になってパソコンでスケッチをCAD化して行くも、キーボードの数字の位置や+-の記号の位置が違ったりで、今までのようには進まない。しかも、大事な情報はほとんどiMacからiBookへ移したつもりだったが、やはり忘れたものがあり、IDなどのが確認できずその検索もうまくいかず、それにずいぶん時間を使ってしまった。

○ 2006/2/23
NWHの階段を中心にスケッチを進め、CAD化へ、さらにスケッチへ。
夕方、昔からの知人で西荻でいろんな活動をやっている山口さんから電話がある。先日「中央線デザイン倶楽部」の西荻窪店の話を始め、西荻窪の知り合いを訪ねようかと思っていたら、山口さんから電話。面白いものだ。
昨日、武蔵野大学の学生たちで、舞台スタッフの仕事に興味があるものたちに話をしてもらえないかと、何年ぶりかで舞台美術をやっている杉山さんに電話をして、そのとき話したことともリンクしそうだ。さて、何かが始まるか。
「映画芸術414・日本映画2005ベストテンワーストテン」で、荒井晴彦(脚本家・「映画芸術」編集長)さんが自分のベスト・ワーストテン選出理由の最後に、「家族を知らない(学習していない)人が作り、家族を知らない(学習していない)人が評価する、『時代』を知らない(学習していない)人が作り、『時代』を知らない(学習していない)人が泣いている、戦争を知らない(学習していない)人が作り、戦争を知らない(学習していない)人たちが泣いている、ように思える。」と書いている。
荒井さんらしい乱暴な言い方だが、考えなくてはならない、重要な指摘のように思えた。

○ 2006/2/24
気がつけば24日。2月は短いので、なんか違う。
振込などをしに銀行へ。
NWHのスタッフ打ち合わせ。
昼に修理に出したiMacが戻ってくる。
ロジックボードとパワーサプライが交換されたそうだが、前に調子悪くなった2台も同じだった。と言うことは、iMacG5はこの部分が1年くらいでダメになる可能性が非常に高い、と言うことか。
NWHのスケッチを続ける。

シャギーボブの04 ……父オース/母シャギーボブ 美浦・上原博之厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。筋肉の輪郭が認められる、引き締まった馬体に変化しています。出っ張っていた腹袋もずいぶんすっきりしました。ピンと耳を立てて遠くを眺める姿が精悍に見えます。後続馬が終盤で接近すると、もうひと伸び。
デモンリーの04 ……父フォーティナイナー/母デモンリー 美浦・池上昌弘厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。すくすく成長し、古馬と同じサイズまで大きくなっているものの、まだ中身は伴っていない印象。若駒特有の弱々しさが残っています。それでいて力強く動けるのですから、やはり能力はあるのでしょう。

○ 2006/2/25
今日は天気がよい。
午前中事務所でスケッチや雑務。
12:00前に事務所を出て、原宿駅へ。6年くらい前に完成したKNHのクライアントと待ち合わせ。車でピックアップしてもらい、葉山へ。週末住宅を新たに考えていて、候補の更地の土地と結構立派な建物が建っている土地があり、まだ依頼する設計者と決めてはいないが、知っている設計者は今のところ僕しかいないので一緒に見てほしい、とのことで現地に向かう。
晴れたり曇ったりしているが、風もなく穏やかで気持ちがよい。二つの場所を不動産業者さんたちとまわり、16:00前くらいに終了。
せっかくここまで来たので、時間が間に合えば、神奈川県近代美術館・鎌倉の「山口勝弘展」に立ち寄りたいと思っていた。クライアントが車で鎌倉まで送って下れるとおっしゃってくれたが、地元の不動産業者さんに聞くと、今日は天気もよいので鎌倉までは1時間はかかると。逗子駅まで行って電車の方が全然速いということなので、クライアントとそこでお分かれしてその不動産業者さんに逗子まで送ってもらう。電車に乗り、鎌倉まで。急ぎ足で神奈川近代美術館へ。
2005年に世田谷美術館で開催された「瀧口修造コレクション:夢の漂流物」に出展されていた山口勝弘さんの、「ヴィトリーヌ」にえも言われぬ魅力を感じ、もっとたくさんの「ヴィトリーヌ」を見てみたい、と思っていた。
「ヴィトリーヌ」は『前面にはめたモールガラスによる屈折で、見る者の視点によってイメージが変化して見えるという独創的な箱形の作品です。旧来の絵画や彫刻の枠を外れたこの独創に、フランス語でショーウィンドウを意味する「ヴィトリーヌ」の名前を与えたのは瀧口修造でした。瀧口が「眼のオルゴール」とも評した「ヴィトリーヌ」は大小80点余りがつくられ、レリーフを仕込んだもの、中に蛍光灯をしくんだものなどさまざまなヴァリエーションがあります。』(展覧会パンフレットより)
「ヴィトリーヌ」を初めて世田谷美術館で見たとき、最初どこに自分の視点を合わせて良いのかわからず戸惑ったが、次第にその変化しつかみ所のない対象に、見ることの多様性を感じ始め、飽きなかった。見ることを意識させてくれた対象であった。
今回の展覧会にも約10点ほど出品されており、ヴァリエーションが楽しめた。そして、近年の「宇宙のテアトリーヌ」の連作スケッチの透明度に新たな発見をした。
慌ただしかったが、見に来て良かった。
久しぶりに訪れた神奈川県近代美術館は、不思議な建物に感じられた。この建築のほぼ半分は外部なのだ。でもその外部にもいろんな質があって、その繰り返しが心地よい。これは自分にとっては新しい発見だった。
もちろん正面ファサードのプロポーションは、これ以外にないというもので、先日の前川國男展で見た作品群(特に木造のモダニズム建築群)にも見られた、資材のない時代にいかに美しい形を作るかにそそがれた真摯さに建築家の矜持を感じる。
観光客で賑わう参道を抜け、暮れなずむ鎌倉を後にし、横須賀線から東海道線に乗り継ぎ、小津映画の登場人物たちはこのようにして東京まで出てきていたのだな、とふと思った。

○ 2006/2/26
一日雨。よく降った。
ラグビー日本選手権、東芝府中vsNEC。レベルの高い白熱した試合だった。今まで日本で見ていたラグビーの試合と全くちがった印象を受けた。
夜、録画してあった「赤線地帯」溝口健二監督(1956)を見る。高校時代フィルムセンターで見ていると思う。いくつかのシーンが記憶にある。画面の中に一切無駄がない。引いてとるときの奥行きもすごいが、アップのパンもとても効果的だ。出来過ぎかな。

○ 2006/2/27
雨は上がった。
スタッフがCADで作図したNWHの図面をチェックし、立面のスケッチをする。
午後13:30から一時間ごとにKTHの見積りが3社から出て来る。予想はしていたが、厳しい見積りが出てきた。明日からスタッフとチェックと比較表作り。
NWHの立面のスケッチを続ける。

○ 2006/2/28
朝からスタッフとKTHの見積チェックと比較表作成。それを基本に減額案を検討する。
16:00過ぎ、建設会社への指示書の作成をスタッフに指示。
NWHのスタッフ打ち合わせ。

○ 2006/3/1
朝から雨。
昨日帰りの自転車に乗っているときに浮かんだNWHの考えをスケッチ。
FMHの図面作業を始める。
14:00、スタッフ募集の面接。
17:00前、LAOの山口さん来所。
山口さんは、自宅を設計させてもらった友人の鳥越さん(http://www.keitori.net/)の仕事仲間で、昔からの知り合いだ。知り合って随分経ってから、山口さんも西荻生まれで同じ荻窪中学出身だと言うことがわかった。今「西荻まちメディア」というNPOの事務局長をやっている。先日電話もらった件の話にみえた。
先週末に見に行った、「山口勝弘展」のパネルに、LAOの名前があったので確認したら、やはり山口さんのLAOだった。山口さんは山口勝弘さんのお弟子さんだった、とのこと。不思議なもんだ。西荻で共通の知り合いがいたり、西荻での活動の話等を伺う。中央線デザイン倶楽部の活動を含め、「西荻まちメディア」のこれからの活動に参加・協力できることは積極的にして行きたい。
スタッフと断続的に、OKBやNWHの話や指示。
FMHの図面作業を続ける。

○ 2006/3/2
今朝自転車で事務所に来るとき、曲がり角を一つ先に変えてみる。曲がる順番が変わっただけなので、その先にはいつも通る角に出るのだが、同じ角でも来る道が違うと全く違う光景だ。いろんな見方ができるのに、一つの見方に自然と縛られてしまう。もっと気ままにした方が良いのだろう。
朝から進行中のプロジェクトの様々な準備作業。
10:00、KMHのクライアント来所。基本計画がおおよそまとまり、次の段階へ。12:00終了。
KTHの減額案の指示書類の確認。
15:00、機能に続きもう一人スタッフ募集の面接。
16:30から、OKBのキッチンと建築工事の概算見積の打ち合わせをスタッフと業者さんと。
いろいろと19:00過ぎまでかかる。

○ 2006/3/3
朝からKTHとOKBの見積についての連絡をいくつか。OKBの概算見積を再チェック。
スタッフが来たので、机に置いてあったチェック事項に指示を出し、自転車で公認会計士事務所へ。
途中、図書館に寄り本を返し新たに借りる。
会計士事務所で確定申告書を作成してもらい、帰りに郵便局により、その後「室内・最終特別号」を買って来る。
「室内」には、いくつかの楽しい取材を体験させてもらった。今月号は普通の3月号の内容に、50年のエキスがもう一冊分の量で加えられているのに、値段はいつも通り。お買い得です。
今日はさわやかな天気になり、自転車が気持ちよい。
打ち合わせの資料を整え、13:30過ぎに事務所を出て、OKBのクライアント打ち合わせへ。途中資料の受け渡しをして、15:00から打ち合わせで、16:00前終了。外に出たら大粒の雨が降り始めた。
17:00、1月に引き渡したMRHへ。細かい手直しの確認。18:00前においとまし、大工さんの車で高津へ。
今日はMRHの大工さんから打ち上げのお誘いを受け、高橋さん、構造の飯田さん、スタッフの木村、大工さん二人と飲み会。家具や建具を主に作る大工さん行きつけの焼き鳥屋へ。
現場ではなかなか話さない話がゆっくりでき、面白かった。話してみたら変な縁があった。たくさんのおいしい焼き鳥を頂き、焼酎を飲み、23:30解散する。
シャギーボブの04 ……父オース/母シャギーボブ 美浦・上原博之厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。全身がぎゅっと引き締まり、さらに状態を上げています。走る意欲も旺盛なままですが、前半から夢中になって飛ばす傾向が薄れ、終点まで勢いが持続するようになりました。着実な進歩を見せています。
デモンリーの04 ……父フォーティナイナー/母デモンリー 美浦・池上昌弘厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。縦列調教では前方の馬のペースに従い、淡々と走っている感じですが、併走では闘志を燃やします。自らがっちりハミを受け、動きも一転してダイナミックなものに。パワフルでありながら、父の産駒に共通する柔らかさも兼ね備え、乗り味は抜群です。

○ 2006/3/4
朝、自転車のかごが行かれてしまったので、近くの自転車屋さんに修理してもらう。
大和町から自転車で鷺宮まで行き、西武新宿線で田無まで。
田無北口にデッキでつながるショッピングセンター「ASTA」で開催中の「武蔵野大学2005年度優秀作品展」へ。(http://www.musashino-u.ac.jp/ningenkankei/kankyo/design/index.html)
「ASTA」2階の吹き抜けに、作品が展示されている。学生たちの計画・施工によるセッティングだが、なんだか清々しい空間が出来上がっている。小さな子供たちが、模型を覗き込んでみている。明日もやっているので、近くの方はぜひ見に行ってあげて下さい。
今日も天気がよく、自転車が気持ちよい。昼過ぎ事務所に戻る。
14:00過ぎ、先週末葉山に土地を見に行った、KNHのクライアント来所。二つの候補地の比較検討を、ブレーストーミング。
16:00過ぎ終了。
日報のアップや、進行中のプロジェクトの整理。
今週は、終わってみると、打ち合わせが多く、慌ただしい一週間だった。週末になって少しほっとした。

○ 2006/3/5
一日大和町。
よい天気で暖かい。
「包帯クラブ」天童荒太(ちくまプリマー新書・http://www.chikumashobo.co.jp/shun/55_2.html)を読了。
誰もが口に出すと恥ずかしかったり嘘くさく感じる、でも確実にあり大事な「こと」を、一言の言葉で言わないで、物語に語らせた「はなし」。
NWHのスケッチを少し。

○ 2006/3/6
朝、連絡事項いくつか。
先週の打ち合わせ等の整理。
OKBとNWHのスタッフ打ち合わせ。
昼前に新さんが来所。新さんから譲ってもらった作品を他の方が見たいと言うことで、貸し出していた作品を戻しに来てくれる。最近興味を持った写真集にの話等。
午後KMHのスタッフ打ち合わせ。
雑用で外に出たら、何となく春のにおいを風に感じた。
夕方、オーディオビジュアル関係のインストーラーのクリオネの高杉さん来所。OKBの打ち合わせ。
雑務いくつか。
夜、以前事務所をシェアーしていた鈴木基紀から久々の電話。

○ 2006/3/7
朝刊には、昨日の風は春一番と言う記事。
日曜日に読了した、「包帯クラブ」天童荒太(ちくまプリマー新書・http://www.chikumashobo.co.jp/shun/55_2.html)について5日の日報に書いたことの、本のなかの天童さんのそのままの文章をちゃんと控えておきたい。
「このとき思ったことだけど・・・・・・。甘いなりに多くの傷を受けながら、それでも生きることを引き受けるなら、自分のためだけでなく、それがだれかのためでもあるのなら、自分たちが最もほしくて、でも、本当にあるのかずっと疑っていた、口にするのも恥ずかしい、例のアレが、そこには存在してるってことに、なるのじゃないだろうか。」
進行中のプロジェクトのスケッチや確認。
午後、自転車で確定申告をしに中野税務署まで。帰りは少し遠回りをして、事務所に戻る。
NWHのスタッフ打ち合わせとFMHの図面作業。

○ 2006/3/8
よい天気。予報では18度にもなるという。
NWHの打ち合わせ用資料の準備とチェック。
明日から新しいスタッフが加わるので、先日修理から戻ってきたiMacをスタッフに渡し、だんだん使い慣れてきたiBookを使い続けることにする。机の上を広く使え、数字のキーボードを整備すれば、問題ない。スタッフに渡すiMacの中身を整理。
13:30、NWHのクライアント夫人来所。新たな基本計画の打ち合わせ。
OKBの実施設計図のチェック。
FMHの図面作業と基本計画をスケッチ。

○ 2006/3/9
今日から新しいスタッフが一人増えた。
名前は木村君で、以前からいる木村さんと同じ名前。しかも今、木村さんというクライアントの住宅の設計も進めている。木村さん密度が高くなり、どう呼び分けるか、難しい。いっそ韓国のように、名字ではなく名前で呼ぶか。
早速今日、「木村さん」と言ったら、二人が同時に返事をした。まあ、そのうちなれるだろう。
KMHのスタッフ打ち合わせと、NWHのラフ模型をスタッフがデジカメで撮ったものをクライアントにメール。
朝から一日、FMHの基本計画を行う。夜まとまったので、PDFにしてメールする。
帳簿付けがたまってきた。現場が始まる前に、少しずつ片付けておくために、作業を開始する。
開始するも、ひと月分終わったところで、最初に前月分の帳簿を別名で保存するのを忘れ、保存してしまったため前月分が消えてしまう、と失態をおかし、疲れがどっと出る。やれやれ。なれないことには細心の注意が必要と言うことか。

○ 2006/3/10
朝から雨が降っている。
昨年花粉症デビューをした。風邪っぽいので医者に行ったら、花粉症ではないかと言う。もともと蓄膿気味で、鼻がむずむずする方なのでまさか、と思っていたが、アレルギー反応検査をしたら、しっかり陽性。
今年も先週くらいから、朝、水っ洟が垂れる。これも症状か。
昨晩、酒を飲みながら何とはなしにテレビを見ていたら、テレビ朝日の「報道ステイション」と言う番組の始まりに、朝日新聞のコマーシャルが流れた。紛争地域や厳しい状態にいる子供たち等の映像が長々と流れ、最後に「言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。」というナレーションが流れる。
新聞でこのコピーを見たときも、ちょっと嫌な感じを持ったが、あれだけの映像の後にこのコピーのコマーシャル。「ジャーナリスト宣言」と言っているが、あれらの映像をコマーシャルに使うことを、「ペンを握り、言葉を組み合わせ、文をつむぎ出し、真実を伝え続ける。きっと何かが変えられる。そんな思いを込めて」「こんなコピーにメッセージを託し」たジャーナリストはやってしまうものなのだろうか。
そして「私たちは」とは誰なのだろう。なんで「朝日新聞は」ではないのだろう。
7日の日報に控えた、天童さんの「アレ」という表現にみられる、言葉に対する慎重さと比べると、びっくりするくらい分かりやすい。
いま朝日新聞をとっているのだが、イヤーな感じに捉えられ、毎日新聞に変えた内田樹さんのまねっこをするか、とふと思う。
KTHの減額項目見積の提出日について、各建設会社に連絡。昨日失敗した帳簿付けを、集中して半分までやる。
シャギーボブの04 ……父オース/母シャギーボブ 美浦・上原博之厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。ゲートの中ではそわそわして落ち着かない様子です。周囲を気にしたり、足踏みをしていたり。まだまだ体付きも幼いものの、継続して乗り込んでいる効果で、走り自体はかなりしっかりしてきました。

デモンリーの04 ……父フォーティナイナー/母デモンリー 美浦・池上昌弘厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。馬体全体に緩さが残っているものの、能力の高さは騎乗した誰もが認めます。力強い脚取りのままラストの急坂を駆け上がる姿を見れば、それも納得。縦列調教では、気を抜くことが多いため、ハミを掛けつつ乗っています。

○ 2006/3/11
11:00からの「MY ARCHITECT-A Son's Journey」を見るために、10:00過ぎ渋谷のQ-AXシネマへ。
受付をすませ、近くのブックファーストへ。
探している写真集があるので、地下の写真のコーナーに行くも、なし。でもエスカレーターのところに、森山大道さんの写真集「写真よさようなら・2006年初頭再発決定!」というポスターがあった。チラシがあればもらおうと、カウンターで聞き、その場所に行く。そこには大小様々な30種類以上のチラシが。力が入っている。一通りすべてもらって来る。森山大道さんのエネルギッシュな活動は、注目。
11:00前、映画館に戻り、「MY ARCHITECT-A Son's Journey」を見る。(http://www.myarchitect.jp/index2.html)
現代を代表する建築家、ルイス・カーンの息子が、自分が11才の時に亡くなった父親探しの旅に出る映画だ。
カーンの建築は、エール大学のエールアートミュージアムとブリティッシュアートセンターの二つを見る機会があったが、その空間には、月並みだが、圧倒されたというしかない経験だった。そんなこともあって、楽しみな映画だ。
音楽が良い。メインはオリジナルだろうが、なかなか良い。時に挿入される、ニール・ヤングの曲も合っている。
圧巻はバングラデシュのダッカを訪ねたシーンだろう。このダッカのシーンに依って、この映画がカーンの息子の父親探しのドキュメンタリーや建築家の一生を追ったドキュメンタリーから、一つのドラマになった。この瞬間に、この映画のタイトルの「MY」はカーンの息子の「MY」から、映画を見た私の「MY」に劇的に変貌する。
映画の後、渋谷の書店や新宿のタワーレコードに寄り、ヨドバシカメラでテンキーを購入し16:00過ぎ事務所に。

○ 2006/3/12
一日大和町。
平日、家のことを何もやらないので、せめて日曜日は晩ご飯担当になる。
朝起きて、たまった新聞を読んだり、録画したHDDをDVDに記録したりしながら、献立を考えるもなかなか決まらず、時間がかかる。
レパートリーが少ないのだ。レシピの本をひっくり返し、食べたい物を探す。付け合わせを含めせめて3品は欲しい、と考えると大変だ。
日曜日11:00までに東急ストアーに行くと、野菜3割引きカードを配っていることが最近分かったので、野菜をたくさん使う献立を考え、東急ストアーへ自転車で。
今日は風が強いが、春のような天気。
朝から仕事に出ていたチェ・ミキが14:00前戻って来る。
花見のシーズンのような天気に、早めに飲み始めることにして(もちろん昼食の時には軽く飲んでるが)、風呂にお湯を張る。外は明るく、窓を開けて浴槽につかると気持ちがよい。風呂から上がり、再びビールを飲みながら、つまみと主菜の準備を始める。
昼間の日差しが夕方のそれに変わっていく変化が美しい。
そのまま一気に夕食になだれ込み、食事の後引き続き飲みながら、録画したDVDで「桜の園」中原俊監督(1990)を見る。
久々に見る「桜の園」は時代の流れを感じてしまい、最初は気恥ずかしかったが、チェーホフの台詞と映画のなかのシチェーションの
リンクを意識した本や(今年始め梁山泊が公演した「楽屋」と同じ手法。それくらいチェーホフの台詞には普遍的な部分があるのだろう。)カメラワークに、自然と引き込まれ、終わってみればやはり「いいじゃない」と思ってしまう。

○ 2006/3/13
今朝もよい天気だ。
先週末スタッフが置いていったKMHの図面のチェック事項を指示とOKBの指示。
13:00前に事務所を出て、構造の山崎さんの事務所へ。KMHの打ち合わせ。
15:00過ぎに終了。新宿へ出て、「MY ARCHITECT」のサウンドトラックを探しに。昨日映画のパンフレットを読んでいたら、輸入版が入手できることが分かった。結構好きな音楽だったので、機会を逃さないようにタワーレコードに行ってみた。求める人が多いのか、棚に2枚もあった。
その後、ヨドバシカメラで土曜日買ったテンキーを未開封のまま、機能が上の物に変えてもらいに行く。ジュンク堂に寄り、夕方事務所に戻る。今日は天気はよいが、寒い。
打ち合わして来たことをスタッフに指示。
梁山泊の金守珍さんが演出する、劇団1980の7月の公演「ええじゃないか」のセットをやることになり、台本が先週末送られてきたので読み始める。
その後も、スタッフとの打ち合わせがいくつか。

○ 2006/3/14
今朝も天気はよいが、寒い。まさに三寒四温か。
KTHの減額見積のチェクと整理と進行中のプロジェクトの様々な雑務をいっぺんに行う。はじめは雑然としていたテーブルまわりも、夕方にはどうにか平和な様相を取り戻しつつある。
もう一つ面倒な雑務の、「一級建築士事務所登録」の更新に手を付け始める。
昨日途中だった台本を読む。

○ 2006/3/15
天気はよいが、かなり寒い。
午後のKTHの打ち合わせの準備。
昨晩、進行中のプロジェクトの法規について気になることを思い出し、スタッフに調べるように指示。
午前中ばたばたと調べ、対処できることが分かり、ホッとした。今までもやってきたこと、と思っていたが、よく考えたら初めてのケースで、思わぬ落とし穴であった。
13:00KTHのクライアントが来所。見積と減額案の説明と打ち合わせ。こちらがまとめた資料を説明し、持ち帰って頂き、検討してもらう。15:00終了。
ちょっと買い物に出たら、結構暖かい。
昨日からマンションのお隣のSPACE KOHSHO(http://www.kohsho.co.jp/)で小林 順子展 [染織・衣装](http://www.h6.dion.ne.jp/~kohsho/j_kobayashi.html)が始まったようだ。入り口にお知らせがしつらえてある。
案内を頂いており、韓国のポジャギの技法で作られた衣装等の展覧会で、とても興味がある。今日は行けなかったが、見に行くのが楽しみだ。24日までなので、事務所においでの際は、立ち寄ってみてください。

○ 2006/3/16
湘南新宿ラインに乗って、逗子まで。9:30逗子着。
先月末に、以前設計させていただいたクライアントと、週末住宅の候補地を2件見に来たが、そのうちの1件で建物付きの土地に決めるとのこと。
その建物の用途が、今は住宅ではないので、用途変更等を含め諸々の法規・協定等の確認をしに、仲介の不動産会社の代表と役所を回る。
葉山町は主事がおらず、町役場の他に、横須賀の土木事務所を回る必要がある。車で結構な距離だ。
すべて終了し、逗子まで戻ってきたのが、11:50。丁度11:56発の湘南新宿ラインの始発があり、それに乗る。
13:30前事務所に戻る。
再び15:00前事務所を出て、品川まで。OKBのクライアントが、あるホテルの地下1階のスペースで、仕事を始める計画をしており、改装にどれくらいの費用がかるかを、大まかに見極めるために、建設会社にも同行してもらい、ホテルの担当者とOKBのクライアントの会社の担当者と現地を見て打ち合わせ。
詳しい図面をもらいに、ホテルの監理者の詰め所へ。大きなホテルの地下のバックヤードは、華やかなロビーや客室空間に比べ、まさに裏方と言う風情で、結構わくわくする。なんだか、大きな生物の体の中に紛れ込んだような感じがする。
複雑な廊下や階段エレベーターを乗り継ぎ移動すると、どこにいるのか全く分からなくなる。血管のなかを流されているようだ。
18:30終了し、事務所に19:00過ぎに戻る。いやはや、今日は移動が多く疲れた。風が吹き雨が降り出した。
今晩は、チェ・ミキとそのバイト先の同僚2人、合わせて3人と焼き肉屋で飲み会なので、19:30過ぎ雨の中自転車で高円寺の二楽亭まで。焼き肉の後、新しくなった大将3号店に移り2次会。24:30頃解散する。
途中大将のガラス戸越に外を見ると、すごい雨が降っていたが、外に出たらやんでいた。
大和町に戻り、二階に上がると足下が濡れる。電気をつけると以前雨漏りがあったところから、又雨漏り。床に水がたまっている。前回の雨漏りの後しばらくして、建設会社の担当者と一緒に見て、対処をお願いしていたが、まだなにもしていないので明日、連絡することにする。いやはや。

○ 2006/3/17
朝連絡事項いくつか。
昨日出かけて確認してきたことや打ち合わせしてきたことのまとめ。
おととい気がついた、初めてのケースの設計。構造事務所から連絡があり、構造に関してはまだ検討すべきところがあるとのこと。
建築の設計作業は、次から次へ出てくる問題を、いかに決定して行くかの作業が、ほとんどを閉めているように感じることが時々あるが、今日がそれの典型。
13:30過ぎ、NWHのクライアントから、阿佐ヶ谷にいるので立ち寄りたいとの電話がある。片付けに少し時間をもらい、14:00過ぎ来所。
先日お渡しした案についての、検討事項を報告頂く。事務所においでになる前に、方位を見てもらってる方に再確認してきた、とのこと。今回の案は2案とも問題なし。お話を伺って、先に進める方向性を確認。
引き続き、昨日のまとめと、まとめた物をクライアントへ送信。
こうやって、一つ一つ片付けて行けば、徐々に先に進んで行く。

シャギーボブの04 ……父オース/母シャギーボブ 美浦・上原博之厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。まだ態度は子供っぽく、精神面にむらがありますが、集中したときの動きは目を見張るものがあります。他馬と馬体を接するシーンではしきりに行きたがるものの、前後に馬を置けば、折り合いはスムーズ。
デモンリーの04 ……父フォーティナイナー/母デモンリー 美浦・池上昌弘厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。まだ身のこなしに甘さが残り、走る意欲も一息。縦列調教ではふわふわした感触です。ただし、いったんトップギアに入った際のスピードはかなりのもの。ぐっと重心が低くなり、ダイナミックに四肢を回転させます。

○ 2006/3/18
進行中のプロジェクトの確認やスケッチをしながら、KTHの減額案の連絡等。

○ 2006/3/19
一日中すごい風だ。
そういえば木曜の嵐から、ずっと風が吹いており、時折強くなる。
東京では、瞬間風速33mを記録したところもあると言う。
外に出て、自転車に乗っても、向かい風だと前に進むのが大変だ。

○ 2006/3/20
昨日ほどではないが、今朝も事務所に自転車で来る時、いつもより向かい風はきつく、前にゆっくりしか進まない。
今日は、明日の打ち合わせの準備や段取りで、バタバタと過ぎて行った。
午後、スタッフに頼んでおいた事務所登録更新の書類が出来上がった。必要書類を確認すると、法務局や税務署から証明をもらって来る必要があり、大和町の便器の調子が悪くなったのを、水道業者さんが見に来てくれるのに立ち会うために出かけたついでに、自転車で回る。
戻ってからも、明日の連絡事項でバタバタ。一日がバタバタ過ぎて行った。

○ 2006/3/21
今日も朝から、これからの打ち合わせの連絡事項いくつか。
昼過ぎからKTHの減額見積についてクライアントと打ち合わせ。
15:00過ぎ事務所を出て、大学の同級生の高橋真さんのオープンハウスへ向かう。
中杉通りのバス停から、「すぎ丸」(阿佐ヶ谷駅と浜田山駅を南北に行き来する、小型バス http://www.suginamiku-town.com/feature/19)に乗り、井の頭線の浜田山まで。
この「すぎ丸」は、阿佐ヶ谷住宅の脇を通り、くねくねした細い道をゆっくり走り、乗っていて楽しいバスだ。写真は「すぎ丸」車内から見た阿佐ヶ谷住宅。
浜田山で井之頭線に乗り東松原まで。
高橋さんの住宅は開放的で気持ちのよい、よく考えられた住宅だった。オープンハウスにお邪魔するのは久々だったが、やはりこうやって、他の人が設計した建築を体験し刺激を受けると、自分の設計を客観的に顧みれる。
17:00においとまし、新宿に出る。梁山泊の梶村さんが、紀伊国屋画廊で舞台美術の展覧会をやっている、とメールで教えてくれたので見に行く。やっていたのは「第33回伊藤熹朔賞選考舞台美術展」で、毎年やっているようだ。何年か前にも偶然出会わしたことがある。
今日が最終日で、18:00までとのことで、画廊内では公開の選考会が行われていたが、選考しているのは失礼ながら皆年配の方で、若い人は見当たらない。この世界は大変な世界なのだ、と思う。この様子だと、画期的なものが評価されるのは、なかなか難しいように思えた。まだ、建築の世界の方が、このような選考会の委員に、若い人が含まれている。
阿佐ヶ谷、高円寺では売り切れて、書店で尋ねると、出版社も品切れで増刷中と言われた本が、平積みされていたので購入。少し一般的でない本は、こういう大規模店ではそれほど需要がないのだろうか。

○ 2006/3/22
10:30、KMHのクライアント来所。主に高さ関係の確認打ち合わせ。
昼過ぎに、郵便局や写真のピックアップへ行くために自転車置き場に行ったら、お隣のSPACE KOHSHOのご主人が、大きな桜の木の枝落としをしていた。毎年この時期に手当てしておかないと、引き込みの電線等にかかるようになってしまい、大変なことになるそうだ。確かに、花が咲いた後の葉の繁り方は半端ではない。
落とした枝は、通りかかりや近所の方に差し上げている、とのことで頂戴して来る。
つぼみが膨らみ始めている。つぼみがつく前やこれくらいになる前に枝落としをしてしまうと、花は咲かないだろうし、咲いてからではかわいそうで、今しかないと言うタイミングなのだろう。10日くらいで咲くそうだ。楽しみだ。
取ってきた写真の整理をし、KTHのスケッチを少しして、NWHのエスキスを始める。

○ 2006/3/23
事務所に来る8:00頃には、冷たい雨もほぼ上がっていた。
事務所に来たら、昨晩はつぼみだった桜が、一輪咲き始めていた。
一段落したKTHの資料を整理。連絡事項いくつか。
NWHのスケッチやOKBのクライアントのTNPのスケッチ作成をスタッフに指示したり。
このところは、いくつかのことをとっかえひっかえ手を付けると言う状況が続く。まあ、これも悪くない。後はその状況でも集中できるようになるかだ。
銀行に振込に出た時に、明日までになってしまったお隣の、SPACE KOHSHOの「小林順子展・風を着る、光をまとう」を覗く。刺子やポジャギ(韓国伝統のパッチワーク)の手法を展開したテキスタイル、そしてそれらを使った衣装の展覧会。春の風に揺れるような、軽やかなポジャギが美しかった。
今日は宣伝。
セットの美術を担当し、ほんの少し出演もしている映画「ガラスの使徒」の東京での上映が、今月いっぱいで終了と二日ほど前、製作担当の秋元さんから電話があった。最後と言うことで、金監督、梁山泊メンバーで出演+大道具の小檜山さん、出演+音楽の大貫、そして大塚という内々の面子で、今週の土曜日25日の18:20からの回の上映後に、トークショーを企画したので、参加してほしいとの申し出があった。その時点では予定が定かではなかったが、もろもろどうにかなりそうになったので、参加の連絡を昨日した。
この日報を見て、興味を持った奇特な方は、ぜひお出かけ下さい。
場所は下北沢の「シネマアートン下北沢」です。(http://www.cinekita.co.jp/)

○ 2006/3/24
今朝も強い風。「唐版・風の又三郎」の「風癖」ではないが、なんだか3月は、「風月」のようだ。
午後、一級建築士事務所の更新の手続きに、都庁へ。
夜、テレビで「Shall We ダンス?」周防正行監督を見た。すべてテレビでだが、3度目くらいかな。映画好きが撮った、とても素敵なムーヴィーなので、ストーリーが分かっていても、見るたびに発見があって飽きない。周防監督のデビュー作「変態家族 兄貴の嫁さん」での、小津作品へのオマージュは、少々マニアックな感じがしたが、「Shall We ダンス?」のなかでは、あるムードを形作る役目をきちんと果たしている。電車からダンス教室を見上げるシーン、会社のトイレ、駅から家の間のペデストリアンデッキ、等何度も繰り返される同じサイトでのシーンがリズムを作る。
そして、なによりすばらしいのは、何も主張することなく登場人物たちが、進行につれ淡々と変化して行くことだ。だから、最後にダンス教室の先生が、改めてダンスの素晴らしさに目覚め、イギリスへ行くと言う展開は少しステロタイプで興ざめだが、そのお別れのダンスパーティーが、きっちり映画のエピローグとして描かれているので(亡くなって写真で登場していた先生のお母さんが、お父さんとダンスの輪に加わるのだから)、それも最後には忘れてしまう。
もちろんキャストの素晴らしさは申し分ない。へたしたら、地味な映画になってしまう、危険性もあるように感じるキャストだが。
そして思った。果たしてアメリカ版のリメイクは、これらの良さが活きているのか、それ以上の映像が展開されているのだろうか。とても気になりだしてしまった。今度見てみよう。

馬主会の二頭の名前が決まった。
マイネルボッビシュ……父オース/母シャギーボブ 美浦・上原博之厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。気持ちが両極端。他馬が近くにいればハミを強く取り、離れていれば遊びながら走ります。将来、器用な競馬はできないかもしれません。単調なタイプが多いオース産駒だけに、ある程度は仕方ないでしょう。動きの良さは評価しています。
Meiner Bobbish/上機嫌の、元気な/英語

マイネル デュベル……父フォーティナイナー/母デモンリー 美浦・池上昌弘厩舎予定……
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。縦列の先頭では、全力を尽くさないため、動きの良さが半減します。ハナへ行った先日の調教でも、併走時に見せる伸びやかな動きに欠いていました。馬体の緩みは、若さゆえのもの。成長とともに解消すると見ています。
Meiner Dubel/悪魔/フラマン語<

○ 2006/3/25
よい天気だ。少しゆっくり、9:30に事務所。
スタッフが打ち合わせテーブルに置いて行った図面のチェック、雑務や帳簿付けなどをして、15:00過ぎに事務所を出て、国立に向かう。
中央線デザイン倶楽部(http://www.chub.jp/)の第一号店、「国立本店」へ。「99坪ハウスプロジェクト」展を見に行く。西荻在住の梶本さん(http://www.c-channel.com/c00526/)と、「西荻店」を立ち上げようと考えている。果たして「国立本店」の様子は、ととても楽しみにお邪魔した。
駅からほど近いところに、ペパーミントグリーンの内装の「国立本店」はあった。こじんまりとしたスペースの中に「99坪ハウスプロジェクト」の大きな模型が二つ置かれ、居心地のよいスペースだった。
インターンで手伝いをしている、武蔵野大学の学生たち二人にお茶をごちそうになりながら、いろいろ話を聞いた。
17:00前に、「国立本店」を後にして、吉祥寺経由で下北沢まで。
いよいよ東京上映が今月いっぱいになった、「ガラスの使徒」のトークショーのために「シネマアートン下北沢」(http://www.cinekita.co.jp/index.html)まで。駅で、妹とその友達、馬主会の桐山と落ち合う。
18:20からの上映の後、金監督、梁山泊メンバーで出演+大道具の小檜山さん、出演+音楽の大貫とトークショー。終了後、近くの居酒屋に場所を移して、トークショーを聞きにきてくれた知人、シネマアートン下北沢の方々や梁山泊のメンバーと打ち上げ。
終電近くに解散し、阿佐ヶ谷在住組と阿佐ヶ谷まで移動して、「吐夢」(http://kitan.semana.co.jp/tenpo/tenpo-top.html)で3:30くらいまで飲む。本当に久々の夜更かし。よく眠くならず、起きていられたものだ。

○ 2006/3/26
日付が変わる前に寝ることが習慣になった体には、夜更けまで起きていることは、やはり効く。
二日酔いでは全くないのだが、体がだるい。
近所を出たり入ったり。

○ 2006/3/27
まとめた帳簿を、会計士事務所に見てもらうための資料の準備。
雑務やスタッフへの指示いくつか。
午後、大和町のトイレのボールタップまわりの調子がおかしいので、TOTOのメンテサービスが来てくれることになり、鍵を開けに大和町に戻る。
暖かい天気。自転車で大和町まで行って来ると、暑いくらいだ。
16:00前、事務所を自転車で出て、荻窪の公認会計士事務所に帳簿と資料を届ける。その帰り、杉並中央図書館で芝居のセットの参考資料として、「ええじゃないか」に関する本を探す。
夕方になると、あの穏やかな天気はどこへ行ったか、空は暗くなって、風が強くなってきた。
18:00過ぎ、クリオネの高杉さん来所。お願いしていたOKBのオーディオ&ビジュアルの提案を持ってきてくれる。高杉さんは3月でとりあえずクリオネをやめて、世界一周の旅に出るそうだ。何ともコメントのしようがないが、無事を祈るだけだ。

○ 2006/3/28
寒くはないが、曇っている。
STRのスケッチ、KTHの雑務等。
昼頃から日が射すようになって、15:00過ぎには暑いくらいになってきた。
引き続き、KMHのスケッチ。
雨が降らなければ、今晩はチェ・ミキがバイトしている版行屋の仲間の版行シスターズと花見をすると言うので、うちの事務所も参加することにする。ラジオでは、東京と横浜の桜は、今日満開とのこと。
19:00過ぎに事務所を出て、大和町のそばの馬橋公園へ向かう。19:30過ぎにつくも誰もいない。先に来ているはずの版行シスターズはおろか、花見をしている人は一人としていない。桜は満開。
事務所のスタッフと買ってきたワインを飲んでいたら、版行シスターズがあらわれた。買い物に手間取っていたとのこと。19:30に版行屋を閉めて来たチェ・ミキもあらわれ、飲み始める。誰もいないので、桜の下の一つしかないテーブルとベンチが使えて、すこぶる快適だが、風が吹くと少し寒い。
しばらく飲んでいたら、ぽつぽつと雨が降り始め、撤収の準備をして大和町に移動したとたん、本降りの雨になった。
大和町でしばらく飲んで、解散。版行シスターズの一人が、小屋裏に泊まって行った。

○ 2006/3/29
朝、よい天気だが、風が強い。本当に今年の3月は風月だ。
昼過ぎに事務所を出て、OKBのクライアントの事務所へ。STR-Tのイメージスケッチをもとに打ち合わせ。
渋谷に戻り、ブックファーストで本を探し、山手線のホームに行ったら、巣鴨で人身事故。山手線が止まってしまう。改札の列に並び、SUICAを清算してもらい、地下鉄で事務所に戻る。今度の事務所は、丸の内線の南阿佐ヶ谷が近くなり、便利になった。

○ 2006/3/30
気持ちよく晴れた空だが、寒い朝だ。
こうやって毎日日報を書いていると、季節の変わり目には自然と天気のことを書くことが多くなるようだ。体が反応しているのだろう。
今日は連絡事項が多い。午後、NWHのスタッフ打ち合わせ。KMHのスケッチと法規についてのスタッフ打ち合わせ。夕方、OKBの見積図面の確認に、建設会社来所。
バタバタになってしまった一日。
ザ・ハウスからのメールマガジンのコラムに、石原健也さんが「ガラスの使徒」を見に行ってくれると言う一文があった。(まだホームページにはアップされていないが、23回目としてしばらくでアップされると思います。http://thehouse-a.jp/column.html)知り合いのひとが見てくれるのは、嬉し恥ずかし。ありがとうございます。

○ 2006/3/31
昨晩自転車で帰る時、とても冷たい風が強く吹いていた。
「花に嵐」や「花冷え」とは、良く言ったものだ。
以前、東横線の「多摩川」(当時は「多摩川園」)に事務所があった時は、近くの多摩川台公園でよく花見を企画した。知り合いの事務所に声をかけて、場所取りまでして準備をするのだが、たいがい、開始時刻になると雨が降ってきたり、とても冷たい風が吹いてきたりしたものだ。結局、事務所に戻り、飲み会になったのが懐かしい。
16:15、立川で構造事務所と待ち合わせ、東京都多磨建築指導事務所へ。KTHの計画が宅地造成等規制法に関わらないかの確認。
帰りの電車が、三鷹駅で止まり、立川駅構内でおきた線路のトラブルのため、次の吉祥寺駅でしばらく止まる、とのこと。
それではと吉祥寺で途中下車し買い物。ついでに、ハモニカ横町の製麺屋で、皿うどんの揚げ麺を購入。ここの揚げ麺とあんかけの素が、安くて美味で簡単につくれるので、吉祥寺にくると必ず買う。
その後事務所へ戻り、諸々。昨日から、法解釈について鵺をつかむような思いが続いている。

マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。一定の乗り込み量に達したため、週2回の騎乗に減らして負担を軽くしています。ハミ掛かりは良すぎるものの、縦列調教の効果で、2、3ヶ月前のように併走馬を横にしてもがむしゃらに行かなくなりました。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。先日、併走でのスピード調教を実施。前半はできるだけ我慢させ、残り4ハロンを強めに追い、53秒台のタイムをマークしました。目標の仕上がりに到達したため、放牧と軽めの乗り込みに切り替えています。

マイケル・キメルマン著・木下哲夫訳『語る芸術家たち 美術館の名画を見つめて』(淡交社)
リチャード・セラやフランシス・ベーコンなど、難解と思われている現代美術の作家と著者が連れ立って美術館を訪れる。誰でもが知っているルネッサンスなどの名画の前で作家がその名画や自作について語り出す、興味深いインタビュー集です。

チャールズ・シミック著・柴田元幸訳『コーネルの箱』(文藝春秋)
20世紀アメリカの生んだ最も魅惑的で謎に満ちたアーティストといわれるジョセフ・コーネルは「詩的な劇場」と自ら呼んだ箱の作品をつくり続けます。この本はあの柴田元幸さんの訳ですから、もちろん日本語としても素晴らしいし、写真も美しい。私は何冊も女性への贈物に使いました。

○ 2006/4/1
10:30クライアントと建設会社と共に、来週はじめから解体が始まるKTHのお隣へ、境界確認とご挨拶。仮住まい先を案内してもらう。
13:00、ホテルセンチュリーハイアットへ。以前設計させて頂いたSTHのクライアントのお母様の住宅(建築条件付きなのでハウスメーカーで建てる住宅)の設計について、アドバイス。
15:00過ぎ、事務所に戻る。
今日は、暖かく風も少なく、絶好のお花見日和だ。
電車に乗っていていても、みな少しばかり浮き浮きしているように感じた。

○ 2006/4/2
11:00、ひと月前に葉山に見に行った建物を、KNHのクライアントが入手したので、週末住宅に改装する計画の打ち合わせに伺う。
13:00過ぎ終了。代々木八幡まで歩いて、ネットで見つけたラムフロム(http://store.lammfromm.jp/index.php)へ、Tシャツを買いに行く。
さらに歩いて、代々木公園へ。今日は代々木公園のイベント広場で「ONEKOREA FESTIVAL TOKYO」(http://www.onekoreatokyo.com/)が開催されている。もう何年続いているだろう。今年は、韓流ブームに乗ってか、いろんなお店が出て、今までとは違ったイベントになっていた。知った顔にも出会う。持続はチカラか。
原宿までの道を歩くと、10m位ごとにバンドが路上ライブをしている。一つの前を通り過ぎ、半分くらい進むと自然と前のバンドの音がフェードアウトして行き、次のバンドの音が耳に入って来る。そのフェードイン、フェードアウトがあまりに自然なので、びっくりしてしまう。あれだけの密度と音量でも、距離の取り方と向きで、お互いを邪魔していないのが不思議だった。
原宿駅を通り過ぎ、表参道を歩き、時間があったので脇道にそれ、初めてhhstyle.comに入ってみる。妹島和世さんの設計したショップは、ショールームという機能を、最低限の建築的操作で最大限に引き出した建築で、刺激を受けた。隣の安藤忠雄さん設計のショップを覗き、近くに見えた坂本一成さん設計の新しい建築を外から眺め(雑誌で見て思っていたのより、ぜんぜん小さかった)、青山通りの青山ブックセンター本店へ。
16:00から、「『写真よさようなら』(新装版)刊行記念イベント・森山大道 トークショー&「写真よさようなら」イメージショー」。
森山大道さんは、森山大道さん以上でもなく、森山大道さん以下でもなく、森山大道さんだったことに、感激。今日は歩いた割に、少ししか食べていなかったが、楽しい話を聞くと、脳が刺激を受けパワーをもらうのか、空腹を全く感じないのが不思議だ。
「写真よさようなら」と持参した昔買った写真集にサインをしてもらう。
雨降りだった時間はトークショーに重なり、ほとんど雨に降られず歩け、ラッキーだった。

○ 2006/4/3
桜の花が舞う中を、自転車で事務所に。
自転車置き場の脇に立つお隣の桜が、雨に洗われた空に映えて、きれいだ。
NWHのスタッフ打ち合わせ。KMHのスタッフ打ち合わせ。午後、NWHのクライアントが来所。簡単な打ち合わせ。
会計士事務所へ、自転車で出かける。今日もすごい風だ。半期過ぎたところでのアドバイスを受ける。固定費が結構かかるんだ、と言われる。そうではなくこの規模にしたらこれくらいはかかるでしょう、固定費に対して収入が少ないということでしょう、と問い返すと、そうも言える、との返事。なかなか厳しい。
帰りに図書館に寄り、本を返却しまた借りて来る。
メールでの連絡いくつか。
KMHのスケッチ。

○ 2006/4/4
NWHのスタッフ打ち合わせと。KMHの打ち合わせ準備。
14:00過ぎ事務所を出て、KMHのクライアント打ち合わせに、クライアントの会社のある恵比寿まで。
今日は風がなく、電車に乗っていると暖かいというより少し暑いと感じる。いままで意識しなかった夏を感じる。
帰りに新宿で資料探しをして、夕方事務所に戻る。
OKBの打ち合わせ準備とKMH、NWHのスケッチ。

○ 2006/4/5
OKBの打ち合わせ準備と、STHのクライアントのお母様の住宅の家具のアドバイス図面を作成し、ファックス。それについての連絡事項。
KMHのスケッチ。
15:00過ぎ、事務所を出て、OKBの打ち合わせに。建設会社も同行。雨と風が強い。
今日の打ち合わせで、工事着工に向け一段落したので、建設会社の担当者と渋谷で一杯。
昨年の稲門建築会の合同同窓会で、大学の時卒論の民家調査を一緒にやった同級生が、この建設会社に去年転職していたことが、分かった。その同級生も呼び出し、新宿で待ち合わせ。雨は上がった。
西口の職安通り近くの、「カーニバル」という南米料理の飲み屋へ連れて行かれる。
このお店は、昔は理工学部と高田馬場の間にあり、渡辺保忠先生をはじめ早稲田の建築学科の先生方がよく飲んでいた店、とのこと。早稲田の話に花が咲く。

○ 2006/4/6
今日はよい天気だ。月並み言い方だが、一歩一歩春に近づいて行くようだ。大和町のジャスミンもつぼみが膨らみ、咲き始めた花もある。
昨日の打ち合わせのまとめや、それに関連する連絡事項。NWHのスタッフ打ち合わせ。KMHのスケッチ。
今日から弁当のお米は、秋田県は大潟村の河内君(http://www.kochi-net.com/)のお米だ。河内君は大学の時ジャズ研で一緒だった、応用物理学科を卒業して今は愛媛で家業の呉服屋を継いでいる黒河の(たしか)従兄弟で、その当時よく(たしか西国分寺にあった)河内君ちで飲んだりした。あるとき大潟村に戻って(移って?)米作りを始めた。ホームページを見ると、好きだったジャズも本格的なスタジオを作る勢いだ。
そんな河内君から譲ってもらった、おいしいお米をこれから頂くことになる。宣伝です。良かったら試してみて下さい。

○ 2006/4/7
NWHのスタッフ打ち合わせ。
11:00、KTHのクライアントと事務所で簡単な打ち合わせ。もうすぐ完成する模型を見て頂く。
図書館にリクエストしていた資料をピックアップに行く。
最近、ブルックナーを良く聴いている。きっかけは定かではないのだが、はまってしまった。今は、図書館にあるCDを借りてきては聴いている。詳しくはないのだが、その重厚壮大さがえらく気に入ってしまった。今日も図書館で、ヴァント指揮の5番と7番を借りてきた。ブルックナーと言えば、朝比奈隆さんが有名だが、このヴァントも全曲録音をしていることが、インターネットから分かった。
夕方、STHのクライアントから電話があり、Mホームとの打ち合わせについて相談があり、アドバイスを行う。その後連絡事項いくつか。
KNHのスケッチ。

マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。引き続き、週1、2回の騎乗に控えて精神的なゆとりを持てるようにしており、とてもリラックスしたいい雰囲気になりました。この期間にさらに成長して欲しいものです。坂路での動きも良好。今後はゲート練習に力を入れていきます。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。現在は入厩前の厳しい調教へ向け、英気を養っている段階。週1、2回騎乗のゆとりあるメニューになったので、表情が以前に比べるとリラックスしてきました。放牧地では草を食んだり、仲間とじゃれたりと気ままに過ごしています。

○ 2006/4/8
すっきりしない天気だ。
スタッフが打ち合わせテーブルに置いて行った、NWHの図面チェック。
KMHの仕様検討。
陽が射していたが、昼になったら雨が降ってきた。これで午後になり上がって、晴れて来たら天気予報パーフェクト。
と書いて昼食が終わると、晴れて来た。
FZHの簡単な図面作業。もうすぐ武蔵野大学の新学期が始まるので、昨年の課題と提出物を見直して、課題の再構築を検討。
午後、スタッフがひとり事務所に来たので、NWHの件を少し打ち合わせ。

○ 2006/4/9
昼過ぎにチェ・ミキと大和町を出て、三宅坂の国立劇場へ。よい天気で気持ちがよい。
大学3年の「劇場」の課題の敷地が、国立劇場のとなりだった。懐かしい。
14:00から「ピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団 来日20周年記念公演」。ピナ・バウシュはこの20年間に日本で10回の公演を行っている。1999年に初めて「ダンソン」を見て、衝撃を受け、それからは毎回来日を楽しみにしている。今回で丁度半分の5回目だ。
1999年に見たときも、他に3演目あったが、すべて終了後で、見逃したことを後悔した。
今回は「カフェ・ミュラー」と「春の祭典」の2演目。45分と35分とピナの作品にしては短い。「カフェ・ミュラー」が78年、「春の祭典」が75年の初期の作品だ。
「カフェ・ミュラー」はピナ自身が45分間舞台で踊る。いくつかのシーンが同時に進行し、繰り返される。ヘンリー・パーセルの静かなアリアが時間を置いて流れる。その間は音はない。緊張の糸は45分間途切れない。集中して見ていると、様々な感情がわき上がって来る。45分はあっという間に過ぎて行ってしまう。
休憩が25分間入るが、ここで舞台上では大転換が行われる。「カフェ・ミュラー」のセットの大きなアクリルパネルや回転ドアや無数の椅子やテーブルが人海戦術で段取りよく撤収され、大きな一枚の黒いシートが舞台上に広げられ固定される。そこに1.5m立方位の鉄製の容器6台に入れられた土が運び込まれる。その土はシートの上に広げられ、大きな正方形の土の舞台が出来上がる。これも一つのパフォーマンスだ。
ヴッパタール舞踊団への興味はこの舞台装置にもある。シンプルなのだが大掛かりで、しかも抽象的でなく具体的なものの圧倒的な密度で構成される舞台は、それ自体が生命体のようだ。
その土の上で、「春の祭典」が行われる。「カフェ・ミュラー」と打って変わって、躍動的な激しいダンスが繰り広げられる。「カフェ・ミュラー」では、音のない無音の空間に、劇場全体が一体になったような緊張感が感じられた。「春の祭典」では、音楽が止まると、ダンサーたちの激しい呼吸が劇場を覆う。
素晴らしい、組み合せの公演だった。
夜、勢いで、「トーク・トゥー・ハー」を見直してしまう。この映画は「カフェ・ミュラー」で始まり、ラストもピナ・バウシュ ヴッパタール舞踊団で終わる。

○ 2006/4/10
昨日のピナ・バウシュについて日報を書く。
武蔵野大学の水谷先生に連絡し、新学期の課題についての打ち合わせの連絡。
進行中のプロジェクトが錯綜してきたので、スタッフとスケジュールや進行状況の確認を行う。
武蔵野大学の課題の修正たたき台を作成し、水谷先生へメール。
その後も連絡事項や雑務が続き、落ち着かない。机のまわりは雑然として行くばかり。
KMHのスケッチ。

○ 2006/4/11
返信されてきた武蔵野大学の空間造形の課題を再検討。
昨年が初めての学年だったので、スリリングではあったが、反省するところも多々あった。課題は実際の設計で言えば、敷地と施主みたいなものだから、その善し悪しで出来上がってくるものの質が違ってくるだろう。
敷地はよっぽどのことがない限り、何処かに良い性質を見つけることができる。そうすると出来不出来は施主のような立場の我々の質が問われる、と言うことになる。これは大変なことだ。
KMHのスケッチを続ける。舞台美術の杉山さんに連絡をして、バックステージに興味を持っている武蔵野大学の学生に、話をしてもらうための連絡を取る。杉山さんは、今まで徒弟制度がほとんどだった舞台美術の世界に、新しい道を造ろうと忙しく動き、
こんなワークショップを行っている。(http://www.city.fujimi.saitama.jp/culture/bosyu/bosyu.htm)とても興味深い試みだ。
HZHのスケッチをクライアントにファックス。
事務所内では、3プロジェクトの模型をスタッフそれぞれが同時進行で完成しつつある。模型は楽しい。

○ 2006/4/12
昨日からの雨が降り続いている。良く降る。
昨晩、帰路自転車に乗っていたら、KTHの外構のアイデアを思いつく。最近、自転車に乗っている時、ふと楽しいアイデアが浮かんでくるときが多い。もちろん忘れないように、すぐさまメモを取る。忘れるのも、最近早い。
17:00過ぎに武蔵野大学へ行き、水谷先生と来週の月曜日から始まる、空間造形3の打ち合わせ。
学校は今、今年が初めての4年生なので、就職や卒論・卒計のことで慌ただしいようだ。
19:00過ぎに水谷先生と一緒に学校を出て、吉祥寺の「みすず」で久しぶりに一杯やる。

○ 2006/4/13
朝から連絡事項でバタバタだ。その合間に、スタッフと模型や今日の打ち合わせの資料についての確認。
13:30、NWHのクライアントが来所。計画案について説明。
16:30、OKBの建設会社と1回目の打ち合わせ。工事の全体工程や改修なので、解体の方法や進め方についての確認。
終了後、手伝ってもらう赤松さんと設備の酒巻さん、昨年までスタッフだった高橋さん、こちら4人と建設会社2人の総勢9人で、新宿で顔合わせの飲み会。
新しいスタッフや今日初めて顔を合わせる者もいて、最初は話もチグハグだったが、たくさん食べて飲んでいるうちに打解け、終了時には昔からの知り合いのようになっていた。

○ 2006/4/14
二日続けて外で飲むと、いささか疲れる。でも、昨晩は美味しい焼酎をロック・ウイズ・チェイサーで飲んでいたので、今朝はそこそこだ。
雑務、スタッフ打ち合わせ。夕方、ヤマギワの営業担当来者。OKBの備品について打ち合わせ。
3つのプロジェクトの模型も出来上がり、スタッフがデジカメで撮影を始めた。
マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週は1度だけの騎乗に止めました。放牧を多く設けているわりには素軽いフットワークを見せています。馬体は、本格的な乗り込みへ移行する前にもっとふっくらさせた方が良いでしょう。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週も騎乗回数を減らして放牧日を多く設けました。いまは太りすぎず、緩みすぎずといった状態です。同馬も、早期入厩組に入れることになりました。そろそろ本格的な調教に取りかかっても良い頃でしょう。
夏にはデビューか。

○ 2006/4/15
12:30過ぎ、事務所を出て、北千住のTheatre1010へ。
14:00、「秘密の花園」作:唐十郎 演出:三枝健起。
「秘密の花園」は1982年の本多劇場のこけら落としに、唐さんが書いた芝居で、唐組でも再演された評判の高い芝居だ。初演時の主演3人は、緑魔子さん・柄本明さん・清水紘治さんのトリオ。今回は、三田佳子さん・松田洋治さん・大澄賢也さんの3人。
今回は、新宿梁山泊の金さん、大久保鷹さんも出演している。
24年前の初演を見ているが、正直、断片的な記憶しかない。
改めて見て感じたことは、なんて素晴らしい台詞がちりばめられているのだろう、と言う驚きだ。日暮里が奥深い森に様変わりして行き、駅前に漆の木があって登場人物たちはかぶれて行く。
初日だったからか、芝居の流れが少しぎくしゃくしていて、錯綜する劇構造が伝わりにくかったのが残念だったが、唐ワールドの奥深さは、芝居に出てきた森のように果てしがないのだ。
終演後、唐さんに呼び止めて頂き、楽屋での初日乾杯に参加する。このTheatre1010の芸術監督で、「秘密の花園」の美術の朝倉摂さん(初演時も)にもご挨拶が出来た。朝倉摂さんとは1996年の「帝国こころの妻」でご一緒させていただいき、その時以来久しぶりだった。スタッフの植村さんに舞台のセットを案内してもらった。金さんとも話が出来た。
Theatre1010は新しい劇場で、燐光群の坂出さん、梁山泊の三浦さんと一緒に、劇場の方に稽古場や裏を案内してもらう。新たな展開を模索してるようだ。立派な劇場だ。

○ 2006/4/16
久しぶりに、何もない日曜日。一日大和町。
たまっていた新聞を読んだり、スケッチをしたり。
夕方、TV「グレートマザー物語」に、白石加代子さんが出演されていた。昨日、Theatre1010の裏を案内してもらった時。稽古場で「源氏物語」稽古を終えた白石さんがいらっしゃった。25年くらい前、利賀で「トロイアの女」を拝見してからの白石さんのファンなので、二日渡る邂逅に、嬉しくなってしまった。
池内紀さんが訳した、「カフカ・コレクション」(白水社)の「変身」を読了。次は、今日高円寺文庫センターで見つけてきた、「日本という国」小熊英二(理論社)。

○ 2006/4/17
今日から、武蔵野大学の空間造形の授業が始まる。
13:30過ぎに事務所を出て、武蔵野大学へ。14:15頃からアシスタントの方と今日の授業の打ち合わせ。14:40から空間造形3の授業開始。水谷先生と二人で、「10人が集って住む空間」と言う課題の説明。昨年の経験を活かし、課題の修正と進め方を変えているので、説明しては付け加えたり、新たな作業を思いついたりで、かなりスリリングな1回目の授業になった。
課題説明後、学校近くの課題敷地を各自見に行ってもらい、戻ってA4・1枚に敷地を見てのファーストインプレッションを記し、みんなに発表してもらう。(これもA4・1枚に記してもらう、と言う方法は、説明中に思いついた。今年は思いついたことを、アドリブでどんどんやって行こう。)
初めての授業と言うこともあり緊張してるのか、皆ただ単に敷地の環境を並べるだけで、ほとんどが同じプレゼン。それらを自分が設計者として、どう判断するのか、というプレゼンはほんのわずか。仕事で敷地に初めて立つ時、わくわくとしていろんなシーンが頭を巡る経験をするが、そんな高揚感は皆のプレゼンからは感じられない。設計をすると言うことは、ある意味で次々と立ち上がる状況に判断を下して行くことだとも言える。傍観者にならずに、積極的に自分の判断をぶつけてくるように、この課題のなかで変わって行ってくれると良いのだが。心配でもあり、楽しみでもある。
授業が延びたり、水谷先生との打ち合わせがあったらキャンセルしようと思っていた、梁山泊の稽古場発表にどうにか間に合いそうなので、阿佐ヶ谷で降り自転車をピックアップして、上高田の梁山泊の稽古場へ向かう。19:00に到着。
19:15過ぎから、梶原涼ことコビヤマ洋一の作品の稽古場発表。1時間半弱の芝居だったが、良い芝居だった。屋根の上、という場所の設定が秀逸で、懐かしい終末感が漂う。終末感を感じたのは久しぶりだ。
終演後、飲みながら感想を話し合ったり、今年の梁山泊のスケジュールを確認したり。気がつけば、関わるスタッフが集っており、スタッフミーティングの意図が仕込んであったことに、遅まきながら気づく。
0:00過ぎに大和町に戻る。

○ 2006/4/18
昨晩、梁山泊で、「風のほこり」唐十郎+新宿梁山泊(右文書院http://www.yubun-shoin.co.jp/)という本をいただく。
昨年末から今年にかけて、年をまたいで公演した芝居の本で、唐さんの戯曲や写真、唐さんと梁山泊のこれまでの活動、昨年の「唐版・風の又三郎」の韓国ツアーのレポート、堀切直人さんの役者へのオマージュ、等々盛り沢山の本になっている。
ぜひ書店で手に取って見て頂き、よろしかったらお買い求め下さい。
今日のOKBの打ち合わせ資料について、スタッフ打ち合わせ。KMHの概算見積用図面のスタッフ打ち合わせ。
14:00過ぎOKBの打ち合わせに。改修工事の詳細な内部模型を持参したら、驚きの声が上がった。こんな瞬間があるから、嬉しい。
それにしても今日は暖かい。電車やバスでは冷房が入っていた。しかし、これも極端だな。

○ 2006/4/19
気がつくと、時間の流れが速くなっている。
週一回だが、武蔵野大学も始まり、来週から現場が2カ所スタートする。カレンダーに記しておいた見たかった映画も、気がつけば終わっているし、招待頂いてる芝居も始まっている。あるプロジェクトは連休に打ち合わせを考えているが。まだ先と思っていたが、この調子だとあれよあれよと言う間に、時間が経ってしまいそうだ。
進行中のプロジェクトの確認やスタッフ打ち合わせを行ったり、連絡や雑務で、時間が慌ただしく過ぎて行く。
一息入れに、銀行と郵便局に行ったついでに、良く行く阿佐ヶ谷北口の古書店「銀星舍」に行き、文庫本を一冊買って、店主と話していたら、お店の上のマンションに住んでいる沼田さん(「夜を賭けて」のセット作りを韓国で手伝ってくれた)が入ってきた。沼田さんも良く寄る、と以前から「銀星舍」の主人に聞いていたが、遭遇は初めて。「銀星舍」は沼田さんの図書館だ、とのこと。しばらく立ち話をして、店を出る。見上げると、暖かくなって、中杉通りのケヤキの新緑がきれいだ。
気がつけば、15:00を10分も過ぎており、慌てて事務所に戻る。
事務所に戻ったとたん、15:30前に、武蔵野大学の3年生の高松君来所。今日から模型作りのバイトをお願いする。条件や来れる時間を確認し、早速模型を作り始めてもらう。
その後も、KMHの概算見積用図面のスタッフ打ち合わせをしたり、OKB、KTHの作業。

○ 2006/4/20
朝、風が強く陽が射したり曇ったり、嵐が過ぎ去ったような天気。
10:00前に事務所を出て、OZONEに向かう。
11:00から、KTHの工事打ち合わせだが、10:30に建設会社の担当と待ち合わせ、別件の打ち合わせ。
11:00からKTHの工事について、OZONEの篠原さんとインスペクターと打ち合わせ。
終了し1階に行くと、嵐のような雨風。会社まで車で帰ると言う建設会社の担当者に、初台の東京オペラシティーまで乗せて行ってもらう。
オペラシティーのアートギャラリーで開催中の、「武満徹/Visions in Time展」へ。(http://www.operacity.jp/ag/exh/index_exh.php)
第1室に入ると、「実験工房」の展示から始まる。一年前、世田谷美術館の「瀧口修造コレクション:夢の漂流物・同時代アーティストたちの贈物 1951-1979」から始まり、先日の神奈川県立近代美術館鎌倉館の「メディアアートの先駆者・山口勝弘展」を経て、今回の武満徹展までひとつながりになっているような展開だ。それぞれに共通の展示もいくつかある。
武満徹さんの代表作の直筆譜面も展示されている。まるで現代書だ。鉛筆で几帳面に書かれた譜面、やはり鉛筆のアイデアスケッチ、など鉛筆の魅力にあふれている。もちろん映画のコーナーもある。(でもちょっと寂しいな。)武満徹さんの多面的な仕事や交遊が一望でき、静かなよい展覧会だった。
展示を見始めた時のすごい雨は、途中で上がったようで、見終わった時には風はすごいが、晴天だった。
帰りにタワーレコードで、ブルックナーのCDを手に入れ、事務所に戻る。

○ 2006/4/21
昨晩、帰路についたら自転車の後輪の様子がおかしい。空気が極端に少ない。それでも乗れそうだったので、途中まで、重量を後輪にかけないように乗っていたが、やはりおかしい。降りて点検すると、なんと画鋲がタイヤに刺さっている。何気なく抜いてしまったら、急に空気が抜け、ペシャンコになってしまった。やれやれ。阿佐ヶ谷駅辺りから、押して帰る。
朝、8:00では近所の自転車屋さんはまだやってないので、チェ・ミキが使ってる自転車を借りた。凄い音がするというので、556をさしてみたが、あまり関係ない。しょうがないので、そのままで事務所に向かう。しかし、ガタピシ凄い音だ。よく海外の昔のアニメで、おんぼろ自動車が、あちこちガタピシ言って、崩壊寸前で走るシーンがあるが、まるでその通り。
さらに、ブレーキが凄い。左のブレーキをかけると、ハリネズミの断末魔(聞いたことはないのだが)の様なキーーー、と言う音がする。結構な人が振り返るので、途中から裏道を行くことにした。
朝から、とんでもない連絡。昨日のパンクでケチがついたか。
14:30、NWHのクライアント来所。簡単な打ち合わせ。連休中に奈良から戻られる、娘さんご夫婦との打ち合わせに向けての、模型について。
16:00、ウインタートウル・スイスの小林さんに、相談事。
今日は雑務が多い。あとからあとから雑務が出てきて、それを片付けているうちに、夜になってしまった。
来週前半もガチガチなスケジュールになってきたので、スタッフと来週からGWの間のスケジュールを簡単に確認。
マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。早期入厩を目標に今週から乗り込みを再開しました。うまくリラックスできたのか調教中も元気一杯。以前同様になかなかの動きを見せており、これからどのような馬に成長していくのか楽しみです。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。早期入厩組として夏開催でのデビューを目指すことになったため、今週から本格的な調教を再開しました。休養していた割にあまり馬体の変化は感じられませんが、動きの良さは相変わらずで、バネの効いたフットワークを披露しています。

○ 2006/4/22
村上春樹様

はじめまして。
次の誕生日で50才になる男、東京中野区在住です。
小説はもちろんですが、『もし僕らのことばがウィスキーであったなら』の「前書きのようなものとして」の「もし僕らのことばがウィスキーであったなら」から始まる、最後の段落も大好きです。

しばらく前、友人が続けて亡くなり、少し落ち込んでいました。その時「そうだ、村上さんに聞いてみよう」の中で、なくしてしまった大切な人に対し何が出来るのかと言うような質問に、ずっとおぼえていること、という村上さんの言葉に出会い、勇気づけられました。
しかし年と共に物忘れが多くなり、いずれその人たちのことも思い出せなくなる時がくるかもしれない、と感じてしまうことが時々あります。そして少し寂しくなります。村上さんはそんな風に思うときはありませんか。
楽しいお便りでなく、すみません。フォーラム楽しみに拝見します。

「時々弱気のピエール」より

大塚聡  49才  建築設計

朝、近所の自転車屋さんにより、パンクを直してもらう。タイヤを外しチュウブを取り出し、空気を入れて穴を探しつばを付け穴を確認し、その穴の辺りになにかゲル状のものを塗り、3cm角くらいのゴムを貼付け金槌やゴム槌で叩き、再び空気を入れ水を張った箱の中を通し漏れのないことを確認する、パンク修理の作業、昔から変わらないものの一つで、なぜだか子供の頃から見ているのが好きだ、と言うことに気づく。
朝から連絡事項いくつか。
村上春樹さんにメールをだして聞いてみたいこと(http://opendoors.asahi.com/asahido/)を昨晩思いつき、下書き。村上さんの教えに従い、月曜まで二晩寝かせることにする。
進行中のプロジェクトの確認と整理。

○ 2006/4/23
一日大和町でゆっくり。
午後、KNH-H、KTH、KMHのスケッチ。

○ 2006/4/24
9:00に事務所を出て、KTHのクライアント転居先へ。
完成した、内装も仕上げた詳細な模型を持参。各階を外したりして、ご両親と息子さんご夫婦に内容の説明。11:30終了。
暮らしていた家が解体されて行くのを見て、家作りに今まで余り反応のなかった下のお嬢さんが、急に今までの家がかわいそうだ、そこでないと眠れない、と夜寝る時泣くようになってしまった、との話を伺う。家はいろんな思い出が詰まったものであるのだな、と改めて思う。家との思い出を沢山作れるような新しい家が出来上がるようにして行きたい。
事務所に戻るのに、渋谷まで出ると、山手線が止まっている。16:00頃まで動かないと言う告知。地下鉄に乗り換え、南阿佐ヶ谷に戻る。
「日本という国」小熊英二著(理論社)を電車の中で読了。今の日本を顧みるにとても参考になる、読みやすいが内容の濃い本だった。「西洋音楽史ー『クラシック』の黄昏」岡田暁生著(中公新書)に移る。
スタッフと立ち話でいくつかの連絡と打ち合わせをして、14:00前に事務所を出て武蔵野大学へ。
14:40、空間造形3の授業。グループにわけて行った、敷地調査の報告と事例研究の発表のあと、エスキス。調査や研究は表面的で、発表も字面を追うだけで、プレゼンにはなっていない。
エスキスも、スタートする地点の視野が限られているものが多いが、半分以上の学生が何かしら手を動かしてきていた。17:50までの授業が、終わったら20:00過ぎだった。疲れたので、水谷先生とアシスタントの浅川君と三鷹に出て居酒屋で一杯。終電近くまで。

○ 2006/4/25
自転車に乗ると、ひんやりした空気が気持ちよい。シャキッとする。
朝、ウインタートウル・スイスの小林さん来所。
10:00過ぎ、KNH-Hのスタッフ打ち合わせ。連絡事項や雑務が沢山。
13:30過ぎ事務所を出て、OKBの現場へ。引っ越しも終わり、部分解体が始まっている。解体方法や既存設備の配管経路の確認を、建設会社と設備の酒巻さんと。なんやかんやと17:00過ぎまで。
18:00事務所に戻る。戻って溜まっていた日報のアップ。

○ 2006/4/26
気持ちのよい天気。
朝メールをチェックしたら、馬主会の桐山から、ネットの「POG HELPER」というページの情報に、我々の今年の馬の情報があり、かなり良い評価だとあった。早速チェックをする。
≪有力オーナー別・期待の2歳馬≫(4/20東京スポーツより抜粋)
「㈲ラフィアンターフマンクラブ(関東)」
馬名 マイナルデュベル
厩舎 池上
性 牡
毛色 栗
父 フォーティナイナー
母 デモンリー
母の父 Devil's Bag
短評 併せ馬で豪快な走りを披露。短距離向きの体形でスピード能力は非凡。ダート適性も高そう
初陣 今夏

馬名 マイネルボビッシュ
厩舎 上原
性 牡
毛色 鹿
父 オース
母 シヤギーボブ
母の父 Zeditave
短評 筋肉質の好馬体は牧場でもひときわ目を引く。追って味があり、距離は幅広くこなせるタイプ
初陣 今夏

わくわくするが、過去にこのような情報があったが、結果を残せなかったこともあり、あまり過度の期待を抱かないよう、自戒。と言いつつも楽しみだ。
KNH-HとKMHのスタッフ打ち合わせ。
午後、クライアント候補の方が来所、面談。
OKBの空調設備について、スタッフ打ち合わせ。ヤマギワ来所OKBの打ち合わせ。

○ 2006/4/27
一昨日から読み始めた、「西洋音楽史ー『クラシック』の黄昏」岡田暁生著(中公新書)、評判通りなかなか面白い。ルネッサンス音楽のところまで来たところで、持っている一枚のCDのことが気になってきた。
昨晩久しぶりに引っ張りだしたCDは、「Requiem C-minor」Jan Dismas Zelenka作曲だ。このCD、94年に梁山泊のアビニオン演劇祭参加に同行し、町のCD屋さんからこの曲が流れていたのを聞いて、店に飛び込み入手したもの。
何も調べず、時々聞いていたが、「西洋音楽史」を読み進め、このような音楽の誕生に近づいてきて、気になりだした。CDを確認すると、Zelenka(1679~1745)と表示されている。今読みつつある、ルネッサンス音楽の次の時代にあたる。早速ネットで調べてみたら、Zelenkaのファンサイトがあった。Zelenkaはボヘミアのバッハと言われたが、まだそれほど知られていない、とのこと。なるほど。最近読んでいるカフカも、少し前に読んだクンデラもボヘミアの人だ。そして、そのホームページを見て行くと、なんと作成者はこの「Requiem C-minor」、しかも全く同じCDを偶然手に取ったところから引き込まれた、とある。世の中面白いものだ。10年以上たって、偶然知ることもあるのだ。
繰り返しになるが、「西洋音楽史」なかなか面白いぞ。
STR-Sのための、カタログを集めるために、いくつかの雑誌を見て付箋張り。スタッフにカタログ依頼の指示。
雑務と連絡事項をいくつか。KMHのコンクリート施工図のチェック。

○ 2006/4/28
昨晩、浴槽の縁を掴み損ね、左脇をしたたか打ってしまった。朝起きると、結構いたい。自転車に乗って足に力を入れると、ずきずきする。ゆっくり事務所に向かう。
小さい字は見えにくくなるし、躓いたり滑ったりが多くなった。物忘れは、言うまでもない。年を取って行くというのはこういうことだ、と納得するも、脇腹が痛い。
9:00過ぎ、高橋さん来所。KTHの現場図面や施工図の打ち合わせ。10:00に建設会社の担当者来所。施工図のチェックや柱状改良工事の打ち合わせ。11:00過ぎ終了。NWH、KNH-Hについてスタッフに指示。
午後、KMHの断面構成について、スタッフ打ち合わせ。
近くの外科が15:00から午後の診察なので、行ってみてもらう。あばらの骨と軟骨がつながっている部分にそれらしい様子がある。折れてはいないので、長くても3週間くらい湿布をしていれば治るだろう、とのこと。湿布をして、バストバンド(胸部固定帯)の処置をしてもらう。
明日のKTHの地鎮祭の際に、地縄の確認をできればしたいので、その連絡と準備。
マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。トレセンの生活サイクルに近づけるため、騎乗後の放牧を止め、そのまま厩舎に戻す管理に切り替えました。巻き上がっていたひ腹が、いまは適度に丸みを帯びています。牝馬に対して馬っ気を出し、ときには興奮してバタバタするものの、想定している騎乗者にまったく焦りはありません。なお、マイネルボビッシュで馬名登録が完了しています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。縦列調教で集中力を欠いてしまうのが目下の課題です。併走すれば、騎乗技術の高いスタッフでさえも抑えきれないほど。ふっくらしていた馬体が少しずつ引き締まってきました。なお、競走馬名はマイネルデュベルで登録されています。

○ 2006/4/29
朝事務所でメールチェックをして、10:00前に事務所を出てKTHの現場へ。
11:00から、地鎮祭。曇っているが寒くはない。3方道路に囲まれた敷地は、ゆったりとしている。
11:30に終了。建設会社と地縄、遣り方の打ち合わせをして、仮住まいにお邪魔する。先日持参した模型を見て、気がついたことを伺う。その後、地鎮祭の供物の野菜を使ったサラダとパスタ、そしてシチューのお昼を、ワインと一緒に頂く。おいしい料理とワインを頂きながら、新しい家やご近所の様子について雑談。途中雨が降ってきた。
地縄の様子が気になったので、15:00前にお暇し、現場に行ってみる。職人さんたちは、雨が激しくなってきたので様子を見ていた。
少し小降りになってきたので、大事な部分の確認。
15:30に現場を出て、16:30事務所に戻る。
雨は上がった。

○ 2006/4/30
一日大和町。
連休の間にチェ・ミキの日本語学校の生徒たち(フロム ネパール)が、大和町に遊びに来ることになったので、テーブルまわりを片付ける。
午後、買い物に行くついでに、近所の自転車屋さんによる。しばらく前から、後輪でカシャカシャとなにかが当たる音がする。よく見ても何処か分からず、おじさんに見てもらう。二人で見てもよく分からない。後輪一周に一回カシャというのだから、何かが何処かに当たっているのは確かだ。しばらく見ていたら、おじさんが「アッ」という。「ここ」と示したところを見たら、スポークが一本折れている。これが一周ごとに何処かに当たっていたのだ。
おじさんは、早速空気を抜き、タイヤを部分的に外す。折れたスポークを抜き長さを測り、奥にしまってあるスポークが沢山入った袋から、新しいスポークを取り出す。長さは何種類かあり、太さも何種類かあるが、そのストックには今乗っている自転車と同じ太さのものはなく、一段細いものしかないのでそれを使う。スポークの長さも微妙で、少し長い。それをチューブに当たらないようにカットし、ネジを切り直す。このネジ切りの径が、おじさんのところには一段細いものしかないので、その径のスポークしかストックしてない。
そこまでの準備をすると、チャッチャとスポークをはめ込み、タイヤをセットし直し、空気を入れ、出来上がり。
おじさんに、今の家電品やパソコンは、一部が壊れたら修理するより買い直した方が早く安い。それに比べ自転車はこうやって、修理しながらずっと使って行ける。凄いですね、と言うと、嬉しそうに笑っていた。
この自転車、タイヤとサドルとかごを支えるフレームを以前直してもらっている。そして今回スポーク。いずれも純正部品(それほどたいした物でもないが)ではないが、おじさんのブリコラージュによってみごとに自転車の一部として溶け込んでいる。少しずつサイボーグ化して行く自転車、なかなか良いぞ。
米軍再編にあたって、日本の負担3兆円を試算、というアメリカの発表に対して、今日のテレビでの自民党の議員が「3兆円は勝手な試算、2兆円はかかる。」と発言をしたと、ニュースで報道していた。これじゃまるでバナナの叩き売り。なぜ日本がこのような負担を強いられるようになったかは、これらの議員もマスコミも説明しない。(出来ないのかも。)先日読了した「日本という国」小熊英二著(理論社)は、図らずもこの辺りの歴史についても、資料を元にとても分かりやすく記述されている。

「キャットフィッシュ・ロウ
  (歌劇“ポーギーとベス”による組曲)」ガーシュウィン作曲
 1.キャットフィッシュ・ロウ 2.ポーギー・シングス
 3.フーガ 4.ハリケーン 5.グッド・モーニング
                      (23分27秒)
                  (管弦楽)シカゴ交響楽団
           (ピアノ、指揮)ジェームズ・レヴァイン
         <ドイツグラモフォン POCG−1660>

「パリのアメリカ人」           ガーシュウィン作曲
                      (18分19秒)
             (管弦楽)サンフランシスコ交響楽団
            (指揮)マイケル・ティルソン・トマス
              <BMG BVCC−37278>

「ウィーンわが夢のまち」         ジーツィンスキ作曲
                       (3分40秒)
                (バリトン)エーリヒ・クンツ
               (演奏)ウィーン・シュランメル
                            ほか
          <日本コロムビア COCO−78154>

「喜歌劇“メリー・ウィドー”から“ヴィリアの歌”」
                        レハール作曲
                       (5分47秒)
     (ソプラノ)ルチア・ポップ
            (合唱)アンブロジアン・オペラ合唱団
              (管弦楽)アカデミー室内管弦楽団
                 (指揮)ネヴィル・マリナー
             <東芝EMI CE33−5387>

マイケル・キメルマン著・木下哲夫訳『語る芸術家たち 美術館の名画を見つめて』(淡交社)
リチャード・セラやフランシス・ベーコンなど、難解と思われている現代美術の作家と著者が連れ立って美術館を訪れる。誰でもが知っているルネッサンスなどの名画の前で作家がその名画や自作について語り出す、興味深いインタビュー集です。

チャールズ・シミック著・柴田元幸訳『コーネルの箱』(文藝春秋)
20世紀アメリカの生んだ最も魅惑的で謎に満ちたアーティストといわれるジョセフ・コーネルは「詩的な劇場」と自ら呼んだ箱の作品をつくり続けます。この本はあの柴田元幸さんの訳ですから、もちろん日本語としても素晴らしいし、写真も美しい。私は何冊も女性への贈物に使いました。

○ 2006/5/1
よい天気で、暑いくらいだ。今日は半袖のTシャツ。
最高気温30度を超えそうで、この時期に真夏日は何十年ぶりかで、記録の更新になるという。
脇腹の痛みは、痛み止めが切れると動くたびに痛いので、連休前にもう少し薬をもらっておくため医院と薬局へ。
14:00前に事務所を出て、武蔵野大学へ。
14:40から、空間造形3の授業。今日はボリューム模型とラフスケッチで全員の発表。前2週で敷地の調査を行っているのに、敷地の形や性質を深く考えている案がほとんどない。皆、上っ面しか見ていない。現状で可能性がある案は十分の一。これらとその他の落差は結構大きい。
全員の発表が終わったのが、19:30前。その後2、3人のエスキスを見て、20:00前終了。
水谷先生と実習棟にいた4年生の宮内さんと吉祥寺に出て居酒屋で一杯。話が弾み、気がつけば0:00前で、店の閉店。
阿佐ヶ谷まで戻ったら、駅で梁山泊の梶村にばったり。

○ 2006/5/2
10:00頃から空が暗くなってきて、雨が振り出し、稲光。
11:00頃には雨は上がった。
KNH-Hのスタッフ打ち合わせ。
いくつか溜まったシルクスクリーンを額装しようと思って、額をネットで探していたが結構高く、気に入る物がない。思いついて、シルクの刷もとの工房に聞いてみたら、大泉の業者さんを紹介された。電話で問い合わせ、ファックスで仕様を送ってもらうと、探していた物にぴったり。しかも、大和町まで来てくれると言う。
12:00に事務所を出て、大和町へ。12:30くだんの額装業者さんが来てくれる。一通り見てもらって、大雑把な見積をしてもらい、額装をお願いする。車で持ち帰り、額装をして持ってきてくれるそうだ。これで少しは整理される。
午前中の雨で、外は気温が下がり肌寒い。
KNH-H、NWHのスタッフ打ち合わせ。
17:30前事務所を出て高円寺へ。チェ・ミキの学生時代の友達のアツコさんと大将3号店へ。遅れてチェ・ミキも来る。10:00過ぎまで。二人はもう一軒何処かへ行った。

○ 2006/5/3
朝から事務所で、1980の「ええじゃないか」韓国公演のDVDを見る。
脚本をめくりながら、セットのスケッチ。
先日、建築家の内海さんから、内海さんが非常勤で教えている慶應義塾大学環境情報学部の4年生が、専攻している建築を活かし映画作りに参加するので、いろいろ話してあげてくれないか、とのメールを頂いた。その学生が3人で13:30来所。
話を聞くと、結構本格的な計画だ。「夜を賭けて」と「ガラスの使徒」の図面や写真を見ながら、撮影までの大雑把な流れや必要な準備等について話をする。
まだまだ漠然としているが、作業内容は「夜を賭けて」に近く、スケジュールは「ガラスの使徒」に近いので、なかなかリアルな話が出来た。話していて、いろいろ思い出し、当時が懐かしくなった。彼らはこれから多分地獄を見るだろうが、やり遂げたら何にも代え難い経験になると思う。頑張ってほしいし、完成が楽しみだ。16:00前終了。
今晩の唐ゼミ★への差し入れを買いに行き、「ええじゃないか」のスケッチを続ける。
17:15事務所を出て、押上の唐ゼミ★(http://redg.info/~karazemi/)のテントへ向かう。
今回テントが建つ場所は、2011年に新東京タワーが建つ予定の場所。向こうに東武鉄道の高架がみえる広々とした場所だ。
19:00、満員の中、「お化け煙突物語」が始まる。作・監修:唐十郎、演出:中野敦之。1981年に状況劇場が今は国技館が建っている両国で初演した芝居だ。
1979年に、これも今は都庁が建つ新宿西口に初めて状況劇場を見に行った。演目は「唐版 犬狼都市」。小林薫さんの演技は衝撃的だったが、何も知らずのこのこ開演直前に行ったので、整理番号は400番台。すぐ後ろはテントで、遥か向こうで分けの分からない芝居が続く。前の方の観客はやんややんやの喝采。とても暑い日で、何がなんだかで、二度と見に来るか、と正直思った。
しかし、血飛沫が舞いテントが開くラストシーンが忘れられず、2回の公演を見送った後、1980年、「鉛の心臓」を見に行く。今度は朝一番で整理券をもらいに行き、確か一桁の番号。かぶり付きで見た「鉛の心臓」は素晴らしい芝居で、ラスト、JRの線路に向かって登場人物が延々と去って行くシーンは、いまだに思い出せる。ここでやられてしまった。
そして、今回の「お化け煙突物語」はその「鉛の心臓」の次の作品。その間にパルコ劇場の蜷川幸雄演出の名作「下谷万年町物語」がある。一番夢中になって唐十郎作品を追っかけていた時代の作品だ。
唐ゼミ★の「お化け煙突物語」は素晴らしかった。特筆すべきは一幕とラストシーン。まず一幕は緊張感とテンポで物語がこちらの世界からあちらの世界へ、ねじれながら変わって行くのを、丁寧に描き出す。主人公の貝と金田(金はドイツ語でゲル→げるだ)が、カイとゲルダ(「雪の女王」今朝の新聞のテレビ欄で分かった。)の世界に入り込んで行く。観客は気がつくと自然にその同伴者になっている。そして、劇的な一幕のラスト。
二幕は難しい芝居で、中盤テンポがギクシャクしだすが、徐々に盛り返し、ラスト近く。「長い休暇だったね」と貝の勤める旧玉ノ井の店の人間が現れ、カイは貝に戻る。このシーンは劇的な仕掛けはなく静かなシーンだが、一瞬にして錐揉み状に向こうの世界からこちらの世界へ貝と金田と観客を引き戻す。
しかし、その先、金田が不自由な手を動かし、貝の首に傘の先を突き刺す。再びカイとゲルダの世界が動き始める。カイの乗るトロッコがテントの向こうへ去って行く。その時、カイとゲルダとの時間に、とてつもない名残惜しさを感じてしまう。
東武鉄道の高架へ向かうトロッコは、80年の両国の総武線の高架へ向かっているように見え、ゾクゾクしてしまった。
その後、テントでの東京初日乾杯に参加させてもらい、唐さんはじめいろいろな方の感想を聞かせてもらう。23:00過ぎテントを後にする。
東京は4、5日。横浜で19、20、21日の」公演があります。前売り2000円です。チョウお得です。ぜひ見行って下さい。
今日は芝居浸けの一日だった。

○ 2006/5/4
朝、昨日の唐ゼミ★の「お化け煙突物語」の日報を書く。
昨日来た、慶応大学の学生にも、お薦めのメールを送る。来週の授業では武蔵野大学の学生にも勧めよう。
13:30、NWHのクライアントご家族来所。
2世帯全員集っての初めての打ち合わせ。いろいろな意見が出た。模型と図面を持ち帰って、ご一家内で話合って頂くことになる。
15:30前終了。
大和町に戻る。今日はチェ・ミキの日本語学校の生徒たちが遊びに来ている。梁山泊の阿佐ヶ谷に住んでいるメンバーとうちの妹にも来てもらう。生徒たちは全員ネパールからで、今日はネパール料理を作ってくれることになっているが、大和町に戻ると、香辛料を調達して来る男の子たちがまだ到着しておらず、料理は出来上がっていない。男の子たちが来る前に、女の子たちが着物を着せてもらっている。日本の着物を着て、みんな嬉しそうだ。
そうこうしているうちに、香辛料を持って男の子たちが到着。今日来ている生徒たちは全員ヒンズー教徒なので、食材は鳥。その量は半端じゃない。ブツになった鳥が2kg強。まるの鳥が3羽。なんと男の子たちが、さばいて料理をしている。聞けば、阿佐ヶ谷のネパールレストランで調理のアルバイトをしている子もいると言う。沢山の野菜の入ったサラダ(彼らは漬け物と言っていた)も香辛料が利いて美味しい。鶏肉大好き人間にとっては、最高の料理だ。
ネパールの酒は、各家庭で作り日本酒に良く似ている、とのこと。女の子たちは飲まないが、男の子たちは皆強い。話を聞いてあわてて調達して来た日本酒があっという間になくなる。
夜になり、歌や踊りが出始め、我々も歌を歌ってお返ししたりで、20:00過ぎくらいに、お開き。結構酔っぱらっている子もいる。
生徒たちが帰った後、梁山泊のメンバーと少し飲み、22:00前に終了。
みな、しっかりした良い若者たちだった。

○ 2006/5/5
ゆっくり起きて、昨日の残りの皿等を洗い、11:00に事務所。
昨日打ち合わせをしたNWHのクライアントからの連絡が、留守録に。
折り返し連絡し、14:30に事務所に来て頂くことに。
マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。早期入厩を視野に順調に調教を消化中。体高がない馬体ですが、しっかりと付くべきところに筋肉がつき、幅も出て逞しく映ります。調教もしっかりこなし、動き、息づかいともに着実に良くなっているのがわかります。5月中旬から6月にかけての入厩が予定されています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。調教は順調にこなしていたものの、飼い食いが落ち気味で馬体が細く映ります。動きも同馬本来のものとはいえず、目に見えて疲れているのが分かる状態。そのため早期入厩は見送って、ここで一息入れることになりました。現在は休養と体質強化の2つに主眼を置いて、Mシーガル、Mクラッチとともに昼夜放牧をしています。

○ 2006/5/6
朝10:00にKNH-Hのクライアントと原宿で待ち合わせ。
クライアントの車で葉山に向かう。連休で混んでいるかと思ったが、普段の土曜日より空いている。
11:30に葉山着。改修工事の建物の中で、第1回目の案の打ち合わせ。計画案を持って、建物内を回り、眺望や視線を確認。
風が強く、海岸にはサーファーたちが沢山。
あれこれ打ち合わせし、外回りを見て、15:00終了。
帰りも道路はがらがら。16:00に都立大学駅で降ろしてもらう。
今朝、大和町を出る時に、以前からガタが来ていた自転車の鍵が壊れる。鍵をテープでとめて自転車置き場において来たのをピックアップし、いつもの自転車屋さんに。またもやサイボーグ化がすすむ。

○ 2006/5/7
「西洋音楽史ー『クラシック』の黄昏」岡田暁生著(中公新書)を読了。ただ漠然と聞いていた俗に言う「クラシック音楽」の流れや時代背景が想像しやすくなった。この本に書かれた、中世以降20世紀初頭までの西洋音楽史に対して、それ以降の西洋音楽史が、「東京大学のアルバート・アイラー:東大ジャズ講義録・歴史編」菊地 成孔、大谷 能生著( メディア総合研究所 )と言えよう。
事務所のスタッフの木村のお姉さんが、「文学界新人賞」受賞した。その受賞作「風化する女」木村紅美が掲載された「文学界・5月号」(文藝春秋)を買って来て、読了。自分の中の「他者」を探す小説、と言って良いだろうか。興味深い小説だった。
明日からは、先日の芝居「秘密の花園」に出て来た、メーテルリンクの「青い鳥」堀口大學訳を読み始めよう。
題名は有名で知っていたが、「青い鳥」が戯曲だと言うことは知らなかった。メーテルリンクは1910年にノーベル文学賞受賞しているそうだ。これも知らなかった。
浅川マキのレコードの一曲に、寺山修司が音のコラージュを入れた物があり、「今度逢う時のにすぐ分かるように印をちょうだい」「世界一不幸せな物になっているよ」というような、何かからサンプリングしてきたような台詞があり、その元が「青い鳥」にある様なのだ。

○ 2006/5/8
昨晩浮かびスケッチしたNWHのアイデアを、具体的に図面に落とし込んでみる。
10:00スタッフが来ので、早速指示。途中10:30にPS暖房機来所。KMHの設計について打ち合わせ。
引き続きNWHのスケッチについてスタッフに説明。
土曜日に一緒に葉山に行ったスタッフに、いくつかの指示。
14:00前に事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形3の前半の課題も、あと2週間で提出。しかしほとんどの学生が、先週から手が止まっている。具体的な平面や断面を見せにくる学生は十分の一だ。問題点を探し出せれば、ほぼ解決した様なものだ、と良く言うが、ほとんどが自分の計画の問題点を意識できていない。
今日も結局終了したのは、19:30過ぎ。その後準備室で水谷先生と後半の課題の打ち合わせ。20:00前になってしまったので、定例化しつつある、居酒屋でのお疲れ。

○ 2006/5/9
連絡事項やスタッフ打ち合わせで、午前中はバタバタ。
溜まった日報をやっとアップ。
12:40事務所を出て、OKBの現場へ。13:30からSTR-Tの打ち合わせ。引き続き14:00過ぎから、OKB定例打ち合わせ。16:00前終了。
新宿で途中下車し、ジュンク堂で本を購入。
17:30事務所に戻る。

○ 2006/5/10
今週は、ずっと天気が悪いらしい。今朝も霧雨。
昨日一昨日と外出していることが多く、落ち着かなかった。今日からも打ち合わせは入っているが、事務所なので少しはいろいろな作業も進むか。
10:00NWHのクライアント来所。連休中からの打ち合わせの内容の確認をする。
午後銀行や雑用に自転車で出かけるが、蒸し蒸しして暑いくらいだ。日陰に入ると少しひんやりして気持ちがよい。
脇腹の痛みも先週末から随分楽になった。湿布薬が無くなったので、医者へ。もう一週間で完治するだろうとのこと。

○ 2006/5/11
朝、蒸し蒸しして天気が悪い。10:00前くらいに空が明るくなって来たが、又曇ったり、はっきりしない天気だ。
KMHのスタッフ打ち合わせ。その後もKMHのスケッチ。
16:20事務所を出て自転車で2002年に完成したMBHへ。ゆっくり走って30分くらい。
昨年お子さんが生まれ、ハイハイをしだしたので、階段の手すりにネットを張ることになったのだが、施工した建設会社が信じられないくらい不親切な態度なので、他の建設会社にお願いした。その採寸を業者さんを交えて行う。
18:00終了。再びゆっくり自転車で事務所に戻る。

○ 2006/5/12
今朝はなんだか寒い。春から夏に向かう天候と言うより、秋から冬に向かう気候のように感じる。
今朝の新聞に、阿佐ヶ谷の分譲マンションの広告が入っていた。航空写真に記されたサイトは、昨年移転をする前のマンションの敷地。お知らせ版が張られ、解体が終わり、更地になっているところは見た。お知らせ版から集合住宅になることは知っていたが、やはり分譲マンションになるのだ。
9:30高橋さん来所。KTHの事前打ち合わせ。10:00建設会社と設備業者来所。KTHの打ち合わせ。12:00終了。
13:30、PS暖房機来所。KMHの提案をもらう。昨晩出て来たKMHの概算見積のチェック。間にKTHの打ち合わせを挟んで。
15:30事務所を出て、原美術館へ。「舞い降りた桜 ザハ・ハディドとめぐるドイツ銀行コレクション」。空間造形3の後半の課題が、原美術館を対象とするので、ザハ・ハディドがどのように原美術館を使っているかの興味から。
ザハのインスタレーションと展示空間の構成は、特筆すべきものはなかった。展示作品や作家が多すぎて、見ている方も集中できない。その中でも、もっと作品を見てみたい作家が幾人かいた。初めて見た、やなぎ みわの「かごめかごめ」は興味深い作品だった。
その後新宿に出て、タワーレコードへ。入手しようと思っていたCDがあったのだが、他のCDに引き込まれ、気が変わり、結局目当てのものではないものを入手。
18:30馬主会の桐山と待ち合わせ、飲む。
マイネルボッビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。牝馬が目の前を横切るたびにヒートアップ。興味を示し、いななくのが日課になっています。先日、斜歯(臼歯の不正摩耗)矯正のため、専用のやすりで正しい形に削りました。万全の状態で厩舎へ送り出したいと思います。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。長時間、屋外で過ごす生活に疲れている様子。馬房で休息させる午前中は、ごろりと横になっている姿をよく見かけます。体質の強化のためにも、ここは乗り越えなければなりません。晴れた日中には、柔らかな日差しを浴びてうたた寝をしています。
今週のレポートは、両馬とも笑ってしまう様な内容だな。いろいろあるのだ。

○ 2006/5/13
9:30事務所。今日は一日雨のようだ。
脇腹の痛みが消えつつあるので、昨日からうっかり湿布を貼るのを忘れて、今朝も貼らずに出て来たら、少ししくしくする。安心するのはまだ早いか。
STR-Tの連絡。
午後の打ち合わせの準備。
13:00KMHのクライアント来所。概算見積が出て来たので、報告。構造の選択についてや、細かい部分の打ち合わせと、展開図の説明をする。15:00終了。
16:00過ぎに一度大和町に戻り、湿布を貼って17:00過ぎに新宿に向かう。花園神社での唐組公演「紙芝居の絵の町で」。書店等をぶらぶらした後、お祝いの「いいちこ」の一升瓶を探すがなかなか見つからない。伊勢丹の食料品売り場にやっとあった。のし紙をつけた包装を頼んだら、焼酎の一升瓶がすごい包装になってしまった。さすがデパート。でも過剰じゃないの。
花園神社の拝殿の階段で、武蔵野大学の水谷先生、武蔵野大学の4年生、そしてその4年生が唐組を見に行くと話したら、ぜひ自分も見たいと言われたお母さん、と待ち合わせ。
あいにくの雨で、時々強く降る。それでも、かなりの数のお客さん。19:00「紙芝居の絵の町で」が始まる。透明度の高い、ここ2、3年の唐組作品とはひと味違う芝居だった。ちょっと前に見た、26年前に唐さんが書いた唐ゼミの「お化け煙突物語」は、主人公の男女が軸となってうねって行く芝居で、そのダイナミズムが唐戯曲の魅力のひとつだ。
それに対し、今晩の「紙芝居の絵の町で」は、パワーをつけた役者陣たちが組んず解れつするここ何年かの唐組の芝居の、一段階を迎えたように感じた。だから唐さんの登場が極端に少なく、ある意味でこの芝居の作者の(実際そうなのだが)ような役になっている。
藤井由紀さんが少女になって、白い木馬の上で反り返る一幕のラストは、とても美しく、二幕のセットも秀逸だ。
結局これらは題名通り、紙芝居の絵の町で起こったことなのか。ラストでテントの幕が開くと、そんな二重性を行き来する、唐さんという存在を、見た様な気がした。
テントでの飲み会のお誘いを受けたが、学校の話等もあったので、水谷先生と「鼎」ので飲む。

○ 2006/5/14
溜まった新聞を読んだり、雑用を大和町でしながら、進行中の計画について少し整理をしたりする。
チェ・ミキが昨日から旅行に出ているので、夜は西荻の両親と食事をすることになっている。16:00過ぎに大和町を出て、西荻窪へ。散歩がてら古書店を巡る。西荻も本当に変わりつつあるが、西荻らしい変わり方で、ホッとする。
17:30に駅で両親と待ち合わせ、近くの居酒屋へ。しょうがないことだが、二人とも歳を取った。これからはちょくちょく食事をしようと話す。
昨晩、水谷先生がこのところ頻繁に映画を見ている話を聞いて、夜映画が見たくなる。撮りためたDVDの中から「歓楽通り」パトリシア・ルコント監督を見る。フランス映画らしい映画。運命の女、若く美しい娼婦マリオン(レティシア・カスタ)を、相手からの愛情を求めず一生を賭けて幸せにするために生きるプチ・ルイ(パトリック・ティムシット)の物語。ストーリー上無理な部分がいくつかあるが、プチ・ルイの姿は、「トーク・トゥー・ハー」のペニグノに重なる。幸せと悲しさが描かれている。
探していた「青い鳥」一説、終盤に見つかった。第5幕 第10場「未来の王国」。チルチルとミチルは青い鳥を探し、いろいろなところに行くのだが、ここはこれから生まれてくる子供たちがいる国。「『恋人どうし』といよばれるふたりの子供」が別々に生まれて行かなくてはならない。その時のふたりの台詞。

第二の子供:あたし、もうあの人に会えないんだわ。
第一の子供:ぼくたち、ひとりぼっちになってしまう。
中略
第二の子供:しるしを残して行って。たったひとつでいいから。どうやってあんたを見つけたらいいのか教えて。
第一の子供:ぼくはいつだってきみを愛してるよ。
第二の子供:あたしは一番悲しいものになるでしょう。それで、あんたはあたしがわかるはずよ。

「青い鳥」メーテルリンク・堀口大學訳。深いです。

○ 2006/5/15
久々のよい天気だが、これも続かないそうだ。
日報のアップ。
土曜日の連絡から慌ただしくなったSTR-Tについてのスタッフ打ち合わせ。KTHの施工図チェック。
13:45事務所を出て武蔵野大学へ。14:40から空間造形3前半の課題のエスキスチェック。来週提出なので、最後のエスキチェックになるが、ほとんどの学生が先週からの進捗がない。きちんと問題点を発見して、スケッチをすすめて来た学生も極僅かだがいる。そしてその差が激しすぎる。
15:00からエスキスチェックを始めて、終了したのが21:00。エスキスの内容と、しゃべりっぱなしでホトホト疲れたが、最後の方に来た学生のエスキスを見て、少し元気になる。

○ 2006/5/16
7:30頃には陽が射していたが、すぐに雲が多くなる。
日報をアップし、スタッフが打ち合わせテーブルにおいて行った、STR-Tのスケッチを確認。スタッフが来たので、STR-Tの打ち合わせ。
13:00高橋さん来所。13:30前建設会社来所。KTHの躯体図の打ち合わせ。16:00終了。
連絡事項いくつか。
ずっと気になっているが、手がつかないFMHの図面作業。途中でSTR-Tの模型やスケッチ打ち合わせ。

○ 2006/5/17
昨晩、新聞を読んでいたら、夕刊に国民投票(憲法改正)の記事が出ていた。(http://www.asahi.com/politics/update/0516/004.html)与党案では、『「過半数の定義は「有効投票総数の過半数」とする』と言うことだそうだ。その前に、今の選挙を見ていても不思議に感じることだが、投票率が極端に低い(もちろん過半数以下)ことは、あまり問題にされない。国民投票であれば、まず有権者の何%の有効投票総数がないと成り立たないと言う論議があっても良さそうだが。(その方法が良いとは思わないが、)投票に行かないことで、消極的に「否」を表明している意思もあり得るのだろうから。
おまけに『 また、与党案では、国民投票をめぐる報道についてメディア側に「配慮」を求める規定を記す方向だ。』とのこと。「配慮」とは一体何なのだろう。やれやれ。
朝から昨日の続きで、FMHの図面作業。昼前に事務所を出て、大和町へ。先日お願いした額装が出来上がり搬送してくれるので、受け取りに。
昼をとって事務所に戻ろうとしたら、雨が降って来た。本当に雨が多い。
事務所でFMHの作業を継続し、夕方完成したのでメールする。途中、明日のSTR-Tのプレゼン資料作成の確認。連絡事項いくつか。
ものつくり大学の那須から電話。4年生で舞台美術を作る仕事をしたい学生がいる、とのことで質問の電話だった。
KTHの1階の設備プロット図の確認とNWHの検討。

○ 2006/5/18
昨日降り出した雨は、今朝も降り続いている。この雨でKTHの土工事が進まない。困ったものだ。
明け方、STR-Tの計画について、重要なことを思い出したので起きだしてメモする。今日のプレゼンの前に気付いて良かった。
なんだか最近は、こんなポカが増えて来ているように感じる。物忘れがこのような形で出て来る。やれやれ。
朝スタッフが来たので、今朝思い出したことを伝え、図面修正を指示。
KTHのスイッチコンセント等のプロットのチェックのスタッフ打ち合わせ。
机のまわりを少し整理し、「ええじゃないか」のセットプランのスケッチ。
13:00過ぎに事務所を出て、STR-Tの打ち合わせ。時間がないので、この打ち合わせでクライアントに大まかなものの結論を出してもらう。15:00終了。OKBの現場を見て回る。
帰りに渋谷の伊東屋で画材を物色しようと、伊東屋の入っているビルまで行ったら、なんだか様子が違う。昔とすべてが変わっていて、伊東屋は無くなっていた。事務所に戻ってスタッフに聞いたら、そんな場所に伊東屋があったことすら知らない様子。随分前に閉店したのだろうか。ともかく、今日は歯車が微妙にずれている日のようだ。そんな日が、時々ある。そしてそんな日には、いろんな問題が持ち上がって来る。よりによってこの時期に、というような。
今日のSTR-Tの打ち合わせのまとめのスタッフ打ち合わせ。

○ 2006/5/19
今日も雨だ。おかしな天気だ。一体どうなっているのだろう。
昨晩何とはなしにTVで放映していた、「アポロ13号」ロン・ハワード監督を見続けてしまう。ロン・ハワードは結構好きな「スプラッシュ」の監督。ただ映画がどうと言うより、事故から帰還までのアポロ13号の事実の方に引きつけられてしまった。そういうことがあったと言うことは知ってはいたが、本当に漠然とだ。月着陸船内の乗員が二酸化炭素を除去するフィルターが予定乗員数より多くなったため効果が落ちた。そこで司令船のフィルターの使用を検討するが、丸と角で形が合わない。ヒューストンでは宇宙船内にあるものを使って、どうにか使えるように検討する。そして出来あがったものは、高度なテクノロジーに囲まれた環境とは全く違う、無様なもの。しかしそれが船内の二酸化炭素を除去し、救われる。その他にも、テクノロジーと人間のテクニックの対比がいろんな局面であらわれ、興味深かった。
10:00、住宅の計画を考えているご夫婦が来所。いろいろなお話をする。今西荻にお住まいだとのことで、西荻で土地を探しているそうだ。西荻窪での住宅設計、出来たら楽しいだろうな。
13:00NWHのクライアント来所。基本方針が決まる。
15:00過ぎ、建設会社にSTR-Tの概要を説明する。本当に時間がないので、すぐ動いてもらうことにする。
今日はここまで打ち合わせが続いた。16:00前やっとホッと一息。郵便局まで散歩に出る。
マイネルボッビシュ
17日(水)、ビッグレッドファーム明和から美浦の上原厩舎に移動しました。無事到着しており、当日は曳き運動のみで18日から角馬場とダートコースでの軽い運動を始めています。明和を出発する時点では付くべきところに筋肉が付いた張りのある馬体を見せ、好調子を維持していました。調教も順調に消化し、万全の状態で送り出せたといえます。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧にも慣れて、徐々に疲れも取れてきているようです。休養中ですが、いまだに張りのある筋肉は維持しています。立派なトモの肉付きも相変わらず。放牧地では他馬を気にせず単独行動をしていることが多いようで、生え揃った青草を夢中になって食んでいます。

○ 2006/5/20
7:00頃はまだ雨が少し残っていたが、事務所に来る9:00頃は、嵐の後の様な天気になった。風が吹き、雲の流れが早く、蒸し暑い。
ibookのディスク作成の調子がずっと悪く、アップルケアーに問い合わせたり。
午後、借りっ放しの本を返しに図書館へ自転車で。
天気予報では、午後雷雨になると言うので、早めに図書館に行って来たが、暑いくらいのよい天気で、本当に雨等降るのか。
戻って、OSを入れ替えのためのデータのバックアップの準備。他のパソコンでもメールが出来るように設定するもうまく行かず、問い合わせたりで時間ばかりたつ。
16:00武蔵野大学の3年生の一人が、課題の最後のまとめの相談に来る。急に外が暗くなり、激しい前が降り始める。天気予報とおり。びっくり。17:30ころ雨も収まる。外では、杉並区役所が「東京西部に出ていた、大雨警報は解除されました。」とアナウンスしている。
18:00阿佐ヶ谷で武蔵野大学の水谷先生ご夫妻と待ち合わせ。大阪在住の水谷先生の奥様が来京中なので久々に飲もうと言うことで。チェ・ミキと4人で、韓国料理店へ。昨年の同じ頃、始めて4人で会って飲んだのだが、意気投合し最後は全員何もおぼえていない、という状態になってしまったので、その反省を活かし、静かにスタート。
9:00過ぎに「吐夢」に移動し、24:00頃お開きにする。今回は皆、記憶はあった。でも、時間はあっという間に過ぎてしまった。

○ 2006/5/21
朝から、夏を思わせる陽気。
延び放題になって、まわりに迷惑がかかるので、昨秋にチェ・ミキがバッサリ剪定したジャスミンが、またムクムクと繁殖し始めた。それにも増して、雑草の延び方が凄い。裏の通路に回って、雑草を取り除く。
新聞、雑誌、本を読む。
夜DVDに録画してある、「死ぬまでにしたい10のこと」(http://www.shinumade10.jp/main.html)イザベル・コヘット監・脚本を見る。「トーク・トゥ・ハー」のペドロ・アルモドバルが製作総指揮をとっている。癌で余命2、3ヶ月宣告させれた23歳のアンが、旦那や子供や隣に住む母親に、そのことは告げず、死ぬまでにしたい10のことを記し、実行して行く。
物語は良く書かれてはいるが、少し主人公・アンに甘いのではないか、と感じた。それよりも、アンの家族が住んでいるのが、アンの母親の家の庭におかれたトレーナーで、そのことでアンの家族がまだなにかの途中にあることをうまく描いている。狭いトレーナーを仕切るビーズの暖簾が効果的に使われている。隣に越して来た同じ名前の女性アンを食事に招いた食卓での家族の様子を、ベットに横になったアンがビーズの暖簾越しに眺める最後のシーンは、とても美しいシーンだった。日報を書こうとホームページを見たら、原題は「my life without me」。こっちのほうがこの映画らしい題名だな。

○ 2006/5/22
武蔵野大学の空間造形3・前半の課題の提出と講評会の日。さあ、どうなるか。
スタッフにいくつかの指示と、ibookのOSの入れ替えを頼む。
10:30過ぎに事務所を出て、銀行に寄ったりして、武蔵野大学へ向かう。
今年は何度も時間厳守をアナウンスしたからか、提出は順調に進んでいる様子。
12:10の締め切り。提出がなかった学生は二人。提出された図面をスタッフで見て回り、気になるものに付箋を貼る。
13:00過ぎから講評会開始。3人一組でプレゼンをして、一組ごとに講評を加えていく。41人の学生のプレゼンが、2度の休憩を挟んで続く。今年の3年生の作品は、平均的なレベルでいえば、昨年より少し水準が上がっているかな、と思う。しかし逆に、突出したパワーのある案がほとんどない。プレゼンも皆おとなしい。
19:00過ぎに終了。後半の課題の説明をして解散。
20:00に、水谷先生とアシスタントをしてくれている浅川君、竹内さんと学校を出て、吉祥寺の居酒屋へ。浅川君の就職決定祝いと打ち上げ。後から、4年生2人と3年生3人が加わる。24:00前に閉店で解散。お疲れさまでした。

○ 2006/5/23
昨日は少し疲れたので、少しゆっくり事務所に来る。
いろんな連絡が入っている。10:00、STR-Tのパーティションの件で、建設会社とガラス業者が来所。11:30終了。
昨日OXを入れ替えたりしてもらったibook、やはりそれでは直らなかったとのこと。また、修理に出すことになった。これで4台とも1年くらいで修理に出すことになったしまった。やれやれ。
14:00過ぎ、事務所を出てKTHの現場へ。根切りが終わり、グリが敷かれたので、状況の確認に。15:00現場着。雨が降り始める。16:00に現場を出て、事務所に戻る。
連絡事項や雑務。

○ 2006/5/24
8:30前に事務所を出て、品川へ。9:20、改札で設備の酒巻さん、スタッフと待ち合わせ近くのカフェへ。酒巻さんにSTR-Tの概要の説明。
10:00から、クライアント、ホテルの担当者、建設会社、我々で打合せ。1時間会議室で打ち合わせた後、現地の確認。店舗改装のプロジェクトだが、とにかく時間がない。現地で気付く事いくつか。
12:30終了。品川を出て、渋谷経由で吉祥寺へ。NWHの敷地に行く。分筆した廻りの住宅が形を表して来たというので、確認に。かなり密集している。計画中の建物の配置をよく考える必要がある。
それにしても暑い。夏のようだ。ハーモニカ横町によって、探していたパンフレットがあったので、入手してくる。
15:00前事務所に戻る。
15:00過ぎ、家具会社が来所。OKBの提案を持ってくるも、今ひとつ。15:00過ぎから、あれだけ晴れていた空が真っ暗になり、落雷と雨。その後また陽が射したり、雨が降ってきたり。
雨がやみつつあるので、17:00過ぎに銀行と郵便局に出かける。その後書店により店を出ると、真っ暗。すごい雰囲気だ。
スタッフ打合せが続く。今週は、なかなか落ち着けないし、パソコンを修理に出したので,不便で仕方がない。

○ 2006/5/25
昨日のSTR-Tの打ち合わせや現地確認事項をまとめた資料について、スタッフ打ち合わせ。引き続き、OKBの資料のスタッフ打ち合わせ。
12:30過ぎ事務所を出て、OKBの現場へ。途中で構造の吉田さんと待ち合わせ。打ち合わせは吉田さんとスタッフにまかせ、5階でSTR-Tについての打ち合わせ。14:00過ぎに終了し、下階の現場でクライアント代理を交えた打ち合わせ。その後現場定例打ち合わせ。16:00終了。現場は内装の解体があらかた終了し、映画のセットとして使いたいような味のある状態。こういう状態をセットとして再現しようとしても、ここまでの迫力はデザインできないんだよな。
すぐにOKBの現場を出て、KTHの現場へ向かう。捨てコンが打たれ、墨が出ているので確認。明日から地中梁の配筋が始まる。
18:00過ぎに終了。この時間でもまだ充分に明るい。日が延びた。
帰り道に、自由が丘で以前事務所をシェアーしていた、大学時代の同級生の鈴木基紀に連絡したら事務所にいたので、ビールを買って訪ねる。21:00頃までお邪魔して、久々にゆっくり話す。

○ 2006/5/26
8:30に事務所を出て、南船橋のIKEAに向かう。9:40南船橋に着く。すごい風景だ。駅前の広大な空き地の向こうに、古い団地群。その隣に、派手な色のIKEAの店舗。
IKEAはスェーデンの家具会社。最近このショッピングセンターのような店舗がオープンしたらしい。KTHのクライアントが一度見に来て、興味がある部分があったので、一度一緒に見て回って細かい家具などの内容を確認しよう、ということになり10:00に待ち合わせ。
少し早くついたが、お客さんが皆建物に入っていくので行ってみる。10:00からだが、レストランで開店までコーヒーのサービスをしている。10:00近くになると、続々とお客さんが。10:30頃には一杯。平日でこれであれば、土日はすごいだろう。
とにかく広い。2階では小さい部屋をイメージして商品をしつらえてみせている。その部屋がいくつも続く。そしてキッチンや子供部屋となり、テキスタイル、照明、額や小物、植物やオモチャというパーツに分かれていく。一周するとレストランに出て、一休み。昼時で、これまた凄い人。若い家族連れや子供を連れたお母さんグループで一杯。
昼をいただき、1階に降りると、そこは商品のストック場所になっていて、そこでカートや袋に決めてきた商品を入れてレジに進む。
海外の郊外にある大きなスーパーとまるっきり同じつくりだ。14:00前に、KTHのクライアントとお別れする。15:30に事務所に戻る。
やっと戻ってきたibookにスタッフがアプリケーションを再インストールしてくれている。
連絡事項いくつか。
昨日、「にほんの建築家/伊東豊雄・観察記」瀧口範子(TOTO出版)を読了し、今日の朝から読み始めた、「わたしを離さないで」(原題・NEVER LET ME GO)カズオ・イシグロ、土屋政雄訳(早川書房)がすこぶる面白い。1、2ページ目から引き込まれてしまった。読み進めば進むほど、そこまでで想像していた展開から別の展開へ広がってゆく。早く最後まで読みたいが、終わってしまうのもいやだ、という作品だ。
マイネルボッビシュ
美浦で調整中。坂路コースと北馬場のダートコースで乗り込まれています。ハロン17秒のキャンターに取りかかってからも順調そのもの。先週末から開始しているゲート練習は、前後の扉を閉めて駐立させてから、ポンとスタートさせる段階まで進行しています。この調子なら、来週かさ来週には試験に臨めるでしょう。合格後は、ウッドチップコースでの調教も取り入れて仕上げていく予定。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。近くにいる繁殖牝馬に気を取られてばかり。同じ場所にいることが多く、思うような運動量が確保できていないため、Mセグレイトとともに別の放牧地に移しました。馬房では、よく横になって休息しているものの、飼い葉の食いは良好です。

○ 2006/5/27
朝からパソコンのデータを移動したり、溜まった日報をアップしたり。
今週は毎日外に出ていたので、疲れた。今日は事務所で溜まってしまった仕事をこなさなければならない。
「ええじゃないか」の舞台セットの第1回目の案を作り、演出の金さんにファックス。STR-Tの諸々スケッチ。

○ 2006/5/28
13:00過ぎに大和町を出て、中野でチェ・ミキと待ち合わせ、本郷まで。
大正時代に武田五一が設計したRC造の寄宿舎を集合住宅にリノベーションした「求道学舎」を見学に。この集合住宅に知人の篠藤さんが暮らしており、見学会の案内をいただいた。「求道学舎」の手前には同じく武田五一設計の「求道会館」があり、その中でリノベーション設計をされた近角さんから概要を伺い、その後「求道学舎」の中を案内していただく。
旧寄宿舎は6畳一間の個室が片側廊下に沿って何部屋も並んでいた。その広い廊下や個室を何部屋かまとめ、一つの住戸にしている。定期借地権でコーポラティブの集合住宅になっている。だから、各部屋大きさや内装が違っている。
篠藤さんの部屋は元食堂だったところで、天井が高くほかの部屋とは輪郭も違い、昔ながらの雰囲気がある。聞けば、篠藤さんがなるべく昔のままを残したいと希望したそうだ。
案内による見学の後、篠藤さんの部屋に再びお邪魔して、お茶をいただく。落ち着ける明るい部屋だった。建物全体になんだか、幸せな雰囲気が漂っている「求道学舎」だった。
次の見学グループが来る前においとまする。
15:00ころから、天気がよくなり、外にいるのが気持ちよかった。
「わたしを離さないで」(原題・NEVER LET ME GO)カズオ・イシグロ、土屋政雄訳(早川書房)をむさぼり読み続ける。朝日の書評に書かれていたが、読了するまで見ないように切り取った。

○ 2006/5/29
今朝もさわやかな天気。
STR-Tのスケッチと資料探し。スタッフが来たので、早速打ち合わせ。
13:30過ぎ事務所を出て、武蔵野大学へ。空間造形3の後半の課題「美術館」について、水谷先生のレクチャーの後、事例研究の発表。
事例研究をさせると、インターネットが便利になったので、美術館を検索して写真をプリントアウトし、その中の説明文を読むだけの学生が沢山いる。何のために事例研究をしているかを意識している学生はほんの2、3人しかいない。だから課題の展開も自分たちの枠の中以上には発展していかない。そこにまず気づく必要があるのだが、その問題点を認識できないのだから、どのようにしていったらよいかわからないのだろう。このようなことを教えるのは本当に難しいことだ。
18:30終了。
その後、先週提出された課題の採点を水谷先生と行う。前半の課題の提出図面を改めて見直してみて、やはり問題点を探し出せず終わっている惜しい学生が何にかいることに気付く。そして、昨年の学生にいたような、パワーを持った学生がいないことにも。
19:30終了し、20:00前に学校を水谷先生と出て吉祥寺へ。
ハーモニカ横町の中の店を物色する。結構どの店も一杯だ。席が空いていた店に入るが、そこの店主はホスピタリティーがほとんどなく、びっくり。

○ 2006/5/30
朝自転車でいつも通る中学校の校門に、「体育祭」の看板が出ていた。小学校は「運動会」で中学になると「体育祭」か、ふと思う。僕らが子供の頃は、中学まで「運動会」じゃなかったっけ、とも。思い違いか。
先週末が天気が悪かったので、順延の学校が多かったのだろう。
KTHの躯体図のチェックやSTR-Tの図面のスタッフ打ち合わせ。
14:00、NWHのクライアントがお付き合いのある建設会社来所。ご挨拶と概算について打ち合わせ。
スタッフ打ち合わせを挟み、16:00からSTR-Tの工事内容の打ち合わせを建設会社と。
その後も各プロジェクトについてのスタッフ打ち合わせ。
雷は鳴ったが、結局雨は降らなかった。

○ 2006/5/31
天気は良いが、蒸し蒸しする朝だ。
昨晩スタッフがおいていった図面を修正し、プリントアウト。
9:00、KTHの電気業者来所。躯体に絡む器具やスチッチの位置の打ち合わせ。
10:30、PSの営業来所。KNHの室外機移動についての報告を受ける。
KTHのプレカット図のチェックやNWHのスタッフ打ち合わせやエスキス、およびKNH-Hのエスキス。

「タンゴの歴史」                ピアソラ作曲
                      (20分08秒)
               (フルート)パトリック・ガロア
               (ギター)イョラン・セルシェル
        <GRAMMOPHON POCG‐1985>
「小品6つ(蓮の花/恋歌/三月/かぞえうた/からす/
                  草刈り)」林  光・作曲
                      (10分36秒)
            (バイオリン)インドルジヒ・パズデラ
                    (ピアノ)志村  泉
               <コジマ録音 ADS‐005>

「キャットフィッシュ・ロウ
  (歌劇“ポーギーとベス”による組曲)」ガーシュウィン作曲
 1.キャットフィッシュ・ロウ 2.ポーギー・シングス
 3.フーガ 4.ハリケーン 5.グッド・モーニング
                      (23分27秒)
                  (管弦楽)シカゴ交響楽団
           (ピアノ、指揮)ジェームズ・レヴァイン
         <ドイツグラモフォン POCG−1660>

「パリのアメリカ人」           ガーシュウィン作曲
                      (18分19秒)
             (管弦楽)サンフランシスコ交響楽団
            (指揮)マイケル・ティルソン・トマス
              <BMG BVCC−37278>

「ウィーンわが夢のまち」         ジーツィンスキ作曲
                       (3分40秒)
                (バリトン)エーリヒ・クンツ
               (演奏)ウィーン・シュランメル
                            ほか
          <日本コロムビア COCO−78154>

「喜歌劇“メリー・ウィドー”から“ヴィリアの歌”」
                        レハール作曲
                       (5分47秒)
     (ソプラノ)ルチア・ポップ
            (合唱)アンブロジアン・オペラ合唱団
              (管弦楽)アカデミー室内管弦楽団
                 (指揮)ネヴィル・マリナー
             <東芝EMI CE33−5387>

マイケル・キメルマン著・木下哲夫訳『語る芸術家たち 美術館の名画を見つめて』(淡交社)
リチャード・セラやフランシス・ベーコンなど、難解と思われている現代美術の作家と著者が連れ立って美術館を訪れる。誰でもが知っているルネッサンスなどの名画の前で作家がその名画や自作について語り出す、興味深いインタビュー集です。

チャールズ・シミック著・柴田元幸訳『コーネルの箱』(文藝春秋)
20世紀アメリカの生んだ最も魅惑的で謎に満ちたアーティストといわれるジョセフ・コーネルは「詩的な劇場」と自ら呼んだ箱の作品をつくり続けます。この本はあの柴田元幸さんの訳ですから、もちろん日本語としても素晴らしいし、写真も美しい。私は何冊も女性への贈物に使いました。

○ 2006/6/1
月並みだがもう六月。
ここのところなんだかピリットしない日々が続いている。流されているだけ、というような。いろいろやる事があり、それをやっているのだが、何かが抜け落ちていくような。5月が終わって、5月病か。
まあ今回だけの事ではなく、時々そのようになる事があったような気がする。そして、いつのまにかそのような状態から抜け出しているような。
NWHの概算用図面のチェックとエスキスをスタッフに伝える。KNH-Hのエスキスをして、12:00前に事務所を出る。
13:00過ぎにKTHの現場。13:30から地中梁と耐圧盤の配筋検査。15:30終了。16:30事務所に戻る。
今日は夏のような陽気で、午後ずっと外にいたので、すこしばてた。のどが乾き、美味しいビールが飲めそうだったが、我慢。
17:00にNWHの概算用図面を建設会社に渡す。その前後に連絡事項多数で、慌ただしい。
ビールに手を出さなかったのは、懸命な判断。

○ 2006/6/2
朝、スタッフが打ち合わせテーブルに置いていったSTR-Tの図面チェック。スタッフが定時より早く出てきたので、チェックについてとその他を指示。
これもスタッフがテーブルに置いていった、KMHの打ち合わせ資料をチェック。
10:00、KMHのクライアント来所。基本方針の決定と細かい打ち合わせ。12:00終了。
午後一でSTR-Tの必要書類のチェックをし、関係者にファックス。続いてKMHの打ち合わせ事項をスタッフに指示。
KNM-Hのスケッチを図面化。
マイネルボッビシュ
美浦で調整中。坂路と北馬場のダートコースで乗り込まれています。31日(水)にゲート試験を受けて合格しました。来週からウッドコースでの調教を取り入れて、6月中旬から始まる福島開催でのデビューを目指しピッチを上げていく予定。ダートコースで乗っていた際は器用に手前を替えており、上原調教師も「乗り味も良いみたいですし、なかなか良いセンスを持っていますよ」と笑顔で話していました。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。近くにいる繁殖牝馬に気を取られてばかり。同じ場所にいることが多く、思うような運動量が確保できていないため、Mセグレイトとともに別の放牧地に移しました。馬房では、よく横になって休息しているものの、飼い葉の食いは良好です。

○ 2006/6/3
9:00に事務所。
連絡事項いくつか。スタッフが残していった資料と模型をチェック。
11:00に原宿でクライアントにピックアップしてもらい、葉山へ。KNH-Hの打ち合わせ。途中で昼をとり、13:00から現状の建物の中で打ち合わせ。16:00前終了。海からの風が気持ちよかった。帰りは瀬田まではあっという間に来てしまうが、高速を降りてからが渋滞で、18:00過ぎに事務所に戻る。

○ 2006/6/4
朝から大和町の片付け。
11:00、先日事務所に話に見えたクライアント候補のご家族が大和町にお出でになる。
家の中を見てもらい話をする。12:30頃まで。
夕方、「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ 土屋政雄訳(早川書房:http://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/119638.html)を一気に読み終える。
物語が終わったところで、涙が出てきてしまった。
人間は何によって人間になるのか。記憶、思いで、それらの総体によって「わたし」が作り上げられている。
3人の登場人物の関係を中心に、キャシーという女性の回想という形式で、様々な思い出が丁寧に語られてゆく。過去を思い出すとき僕たちは、あの時ああ言えてれば、ああできてればと、仄かな悔悛の念を抱きながらも、思い出す事で自分が支えられ勇気づけられる。なぜなら、それらすべてが「わたし」であるからだ。
この小説には、人間の傲慢さや何でもできるように思える現代の技術に対する、冷静な反省も語られているが、けしてそれらがテーマの物語ではなく、わたしがわたしであることや、死に向き合う事について深く心を揺さぶられる物語である。
柴田元幸さんの解説や、切り抜いてある書評は、しばらく時間をおいてから読むようにしよう。

○ 2006/6/5
事務所でメール確認などをしていたら、8:30ころアルバイトの武蔵野大学の3年生がやってくる。授業の都合で週後半時間が取れなくなるで、朝早く来てくれたとの事。
9:00過ぎ、スタッフの一人も早く出社してくる。早速OKBのサッシの打ち合わせ。
STR-Tの連絡事項やスタッフへの指示。
月曜日は午後、武蔵野大学なので何となく慌ただしい。
13:30過ぎに事務所を出て、武蔵野大学へ。
14:40から空間造形3。課題に対するコンセプトの発表。皆の美術館に対するイメージがあまりに古すぎるので驚く。それを元にしての提案なので、当然コンセプトも古くさい。もっと視野を広げなければ、楽しいコンセプトは生まれてこないのだが、皆自分の殻から出てこようとしない。
18:30事務所に戻り、いくつかスタッフ打ち合わせ。

○ 2006/6/6
8:00過ぎにSTR-Tの見積りについてファックスと電話で連絡が入る。朝から慌ただしい。
昨晩、「わたしを離さないで」カズオ・イシグロ 土屋政雄訳(早川書房)の解説と書評を読んだ。お二人とも、素晴らしい視点でこの小説を捉えている。
朝日新聞5月28日の小池昌代さんの書評
「わたしたちは、何かの目的のために生まれるわけではない。生まれるために生まれ、生きるために生きる。なぜ、生きていくのか、わからないままに、先の見えない暗闇を進んでいく。(中略)どんな圧力が彼らの生を限定し未来を縛ろうとも、命それ自体は、目的など無効にして、ただ生きようとするのだ。生きるために。その矛盾と拮抗がこの小説に、深く大きな悲哀をもたらしている。」
「わたしを離さないで」の本の中の柴田元幸さんの解説
「静かで端正な語り口とともにはじまって、いかにもありそうな人間関係が丹念に語られるなか、作品世界の奇怪なありようが次第に見えてくる。そして、世界の奇怪さが見えてきたあとも、端正な語りから伝わってくる人間的切実さはますます募っていき、もはや他人事ではなくなっているその切実さが我々の胸を打ち、心を揺さぶる。決してあわてず、急がず、じわじわと物語の切迫感を募らせていくその抑制ぶりは本当に素晴らしい。」
午後の打ち合わせの資料チェックなど。
14:30過ぎ事務所を出て、OKBの現場をチェックして、16:00からSTR-Tの打ち合わせ。計画の内容はほぼ承認されるも、予算がだいぶオーバーしているので、減額案を早急に作って提案する事にする。
OKBの現場事務所で、建設会社と減額項目の打ち合わせ。
その後、渋谷に移動して、高橋さんを呼び出し、別件の打ち合わせを飲みながら行う。

○ 2006/6/7
朝事務所に来たら、スタッフからの伝言があった。今まで電話やファックスで事前相談をしてきた民間の審査会社に、実施スタートする前に、事前打ち合わせ事項の最終の確認をしたら、以前の打ち合わせと違う見解を言われた、とのこと。
全くひどい話だ。
9:00に事務所を出て、KTHの現場へ向かう。電車のなかで先日読み始めた、カフカの「審判」池内紀・訳(白水社)を読んでいると、民間の審査会社の事が頭をもたげる。「審判」は現代社会の不条理を描いた作品だが、その会社の保身的・官僚主義的な対応が、この小説とリンクしてきてしまう。
10:00から、KTHの1階壁の墨出しや配筋のチェックを行う。いくつかの問題点を指摘、是正を指示。12:00前に現場を出て、途中渋谷のハンズでノートを探す。ハンズで偶然、カメラマンでジャーナリストのぺ・ソさんとバッタリ。
14:00前事務所に戻り、NWHの試掘の指示。STR-Tの昨日の打ち合わせ減額案をスタッフに伝える。その後、民間の審査会社の対応をスタッフと打ち合わせ。確認申請にまつわる一連の事件で、当たり障りのない対応をしていこうということか。困ったものだ。ともかく昨日の指摘をもとに、再度質問をしてみる事にする。
STR-TとNWHの打ち合わせ。明日の打ち合わせの為に、映画の「ええじゃないか」今村昌平監督を途中まで見る。
夜、審査会社の担当者から連絡があり、事前打ち合わせ回数が多いのでこの件の事前打ち合わせは打ち切りにする、と言ってきた。自分たちの判断を保留にして、別の土俵から一方的に継続不可能だと言うのだ。自分たちは判断に責任が持てない、という理由をきちんと言えば良いだけではないか、と思うが。それは認めたくないのか、とにかく相談回数のという、別の土俵でしか話をしようとしない。確認申請という制度の、民間への規制緩和以前の、お役所的なところに民間も戻っているという事か。それとも、担当個人の資質によるのか。いずれにしても建設的な状況ではないので、そこで打ち切る事にする。

○ 2006/6/8
朝連絡事項いくつか。
昨日の続きの「ええじゃないか」を見る。
10:00にスタッフが来たので、いくつかの指示。
11:00過ぎ事務所を出て、下高井戸の劇団1980の稽古場へ。12:00から、7月26〜30日に紀伊国屋サザンシアターで公演される「ええじゃないか」の初めてのスタッフ会議。14:00終了。
新宿で書店に寄り、15:00過ぎ事務所に戻る。
スタッフ打ち合わせをして、17:00から、KTHの現場立ち会いの連絡が入っていたので、16:30過ぎ事務所を再び出る。
17:30KTHの現場でいくつかの確認と打ち合わせ。クライアントの奥様とお嬢さん二人が通りかかったので、現場を案内する。
18:30前、終了。その足で外苑前のライブハウスへ。梁山泊の芝居にも出演してもらっている、ミン・ヨンチさんのグループ「散打・SANTA」のライブ。チェ・ミキと一緒に梁山泊から招いてもらった。梁山泊のメンバーも来ていた。久しぶりにあった。終了後、近くの居酒屋で軽く一杯。
ともかく、慌ただしい一日だった。

○ 2006/6/9
昨晩帰ってきたのが遅く、その後も大和町で寝る前にもう一杯やっていたので、寝たのが遅かった。今朝はすこしゆっくり起きようかと思ったが、このところのバタバタさは自分の甘さに原因があるのでは、と反省し、いつも通りに起き事務所へ。
STR-Tの減額見積もりがファックスできたのでチェックと連絡。
午前中は進行中のプロジェクトのスタッフ打ち合わせ。
13:30事務所を出て、OKBの現場へ。14:00定例打ち合わせ。16:30スタッフに打ち合わせを任せ、STR-Tの減額案の説明。その後OKBの打ち合わせに戻り、18:00過ぎ現場を出る。
19:00前事務所に戻り、スタッフ打ち合わせと連絡事項。
マイネルボッビシュ
美浦で調整中。坂路と北馬場のダートコースで乗り込まれています。7日(水)には坂路で52秒程度のタイムをマーク。一杯に追った訳ではないので、追われてどの程度伸びるかは未知ですが、余力は十分でした。25日(日)、福島の芝1200mでデビューする予定。後藤騎手に打診しています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。昼夜放牧を終了し、今週より調教を再開しています。放牧によりリラックスできたようで、落ち着きがあります。休み明け初日はMセグレイトとともに、トラックでダクからゆっくりとキャンターに出して調教を消化。今後は坂路とトラックを併用してペースをあげていきます。

○ 2006/6/10
9:00に事務所。連絡事項いくつか済ませてから、STR-Tの電気設備事項をまとめ、酒巻さんにファックス。
溜まっていた日報のアップ。
結局、今週は出掛けない日がなく、席を暖める暇がなかったので、今日は打ち合わせや外出がなにもない、貴重な一日。
「ええじゃないか」の作業を少しとKTHの作業を挟み、NWHのスケッチに集中する。
夕方大和町に戻って、「ええじゃないか」の本を読み直し、スケッチ。一幕最後まで。構想がまとまってきた。

○ 2006/6/11
大和町で「ええじゃないか」の二幕の再読とスケッチ。
午後はNWHのスケッチ。少しずつ収斂する方向が見え始めてきた。
18:00過ぎに大和町を出て、新宿へ。タワーレコードとハンズに寄って、19:50紀伊国屋サザンシアターへ。
劇場の下見。演出の金さん、振り付けの大川さん、1980の山本さん。

○ 2006/6/12
9:00にスタッフが来たので、STR-Tの指示と、今日から来るものつくり大学のインターンシップの西片君にやってもらう事の指示。
10:00前に西片君が来る。簡単にガイダンスをして、早速模型作りに入ってもらう。
NWHとOKBのスタッフ打ち合わせ。連絡事項いくつか。
バタバタと月曜日が始まる。
昨日の下見をふまえ、「ええじゃないか」のスケッチを進める。
KMHのスタッフ打ち合わせを終え、13:30過ぎに事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形3のエスキスチェック。ほとんど欠席者なしで見せにくるが、課題の美術館や周辺環境について考えている学生はごくわずか。敷地の真ん中に、ぽつんと建物を置いて何となく形にしているものが多い。持ってきたスケッチや模型に、試行錯誤した様子が委細ない。もっと考えて、手を動かすように言うのが精一杯だ。
19:30ころ終了。20:00過ぎに水谷先生と学校を出て、吉祥寺で一杯。はじめに入ったハモニカ横町のマグロ屋は、お客さんが入れ替わり立ち替わりしていたが、10:00過ぎに河岸を変えた居酒屋は、ワールドカップで客がおらず貸し切りに近い状態。閉店で店を出たら、試合が終わったのか、続々と日本のユニフォームを着た若者たちが町にあふれてきた。結果を聞いたら、3−1で負けた、とのこと。それでもそれほど悔しそうではなかった。

○ 2006/6/13

朝事務所に来たら、打ち合わせテーブルに一杯図面や伝言が置いてある。
それらの処理や連絡で、朝から慌ただしい。10:00に出社したスタッフに指示し、事務所を出てNWHの敷地に。
近隣データからローム層が出そうなので、試掘して確認する作業を、建設会社に協力してもらい、スタッフが行っている。
到着したら、80cm位掘り進んでいた。途中の土にロームが混じっているが、まだ黒い土のまま。しばらく掘り進み1mくらい掘ったところで、赤土が出てきた。その下はすべて赤い土、関東ローム層だ。それを確認し、スタッフにレベル測定も指示し、事務所に戻る。
それからも昼を挟んで、14:00過ぎまで連絡やスタッフ打ち合わせ。
やっと一段落し、「ええじゃないか」の模型を、ものつくり大学の西片君に作ってもらうための準備とスケッチ。その最中にもいろんな連絡やスタッフからの質問が入ってくる。

○ 2006/6/14
気温はそれほど上がらないが、蒸し蒸しした日が続く。
連絡事項いくつか。
「ええじゃないか」の模型製作用の図面作業。
10:00に西片君が来たので、説明してセット模型を作り始めてもらう。
引き続き、セット図面の作業を続けるが、連絡事項沢山。いろいろな事が起こるものだ。
午後、STR-Tの現場に行っていたスタッフが戻ったので、打ち合わせ。
夕方、セットの模型が少しずつ出来上がってくる。やはり模型は面白い。
いろんなプロジェクトについて断続的なスタッフ打ち合わせが続く。
夜、BSでテレサ・テンの番組を見る。聞けば聞くほど、本当にうまい。でも、日本での最後のテレビ出演のテレサ・テンの姿は、あまりに痛々しく、見ているのが辛くなる。

○ 2006/6/15
事務所でスタッフが置いていった図面をチェック。
9:30に事務所を出て、新宿のTOTOショールームへ。KTHのご両親の世帯の設備やキッチンの最終確認。12:00過ぎ終了。
昼を取り、タワーレコードによって事務所に戻る。
西片君にセット模型の指示。NWHの図面確認。STR-Tのスタッフ打ち合わせ。
15:00過ぎNWHのクライアント来所。打ち合わせ。
セット模型の作業を続け、KMHの現調に行ったスタッフと打ち合わせ。引き続き、STR-Tのスタッフ打ち合わせ。
慌ただしい日々が続く。

○ 2006/6/16
昨晩から降り始めた雨が、今朝もかなりの雨量で降り続いている。
昨晩の朝日の夕刊に、先日「文学界」新人賞を受賞した、事務所のスタッフの木村のお姉さん・木村紅美さんのインタビューが掲載されていた。知っている人が、「作家」になっていく過程を身近に感じられる、面白い体験だ。
これも昨晩BSで、一昨日のテレサ・テンの番組と同シリーズ「歌伝説」のちあき・なおみを見る。僕は小学校の時自己紹介で、「好きな歌手は、ちあき・なおみです。」と言っていた。この番組で知ったのだが、とても幅広いジャンルの歌を歌っていたのだな。浅川マキさんや中島みゆきさんにもつながる、歌詞の風景を想像できるような歌唱だ。テレサ・テンさんは中国の有名な漢詩にメロディーをつけて歌ったり、ちあき・なおみさんは、古い歌謡の魅力的なものをリバイバルさせたりしている。単に歌がうまいと言うだけでなく、本当に歌が好きで、歌について沢山知っている人たちなのだ、と言う事がヒシヒシと伝わって来た。
今日の打ち合わせの資料をチェックし、いくつかの連絡事項をすませ、9:00過ぎに事務所を出て、恵比寿へ。
10:00から、KMHのクライアント打ち合わせ。11:30終了。渋谷に出て、ブックファーストで時間をつぶし、13:00OKBの現場へ。
クライアントの秘書の方に、工事内容の確認をお願いする打ち合わせ。14:00過ぎから定例会議。15:00、途中で抜け、STR-Tの打ち合わせ。16:00にOKBの打ち合わせに戻る。17:00定例打ち合わせ終了。現場を見て回り、事務所に戻る。
一日外で打ち合わせと蒸し暑さで、事務所に戻ったときはグロッキー。いつもより早く、19:00に事務所を出る。

マイネルボッビシュ
美浦で調整中。坂路とウッドコースを中心に乗り込まれています。14日(水)の追い切りでは3頭併せの最内を追走し併入。馬なりでしたが、最後の1ハロンが12.5秒と上々の動きを披露しました。上原調教師は「ゲートのセンスも良いし、初戦から楽しみですよ」とコメント。25日(日)、福島の芝1200mに出走予定。後藤騎手に騎乗を依頼しています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。今週はトラックコースの屋根工事のため、坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。乗り込みを再開して間もないため、まだ緩さが残る体つきで太め感もあります。そのような状態ながらも走り自体はしっかりしており、センスの良さを感じずにはいられません。状態も上向きで、そろそろ強めの調教も織りまぜて乗り込んでいきます。

○ 2006/6/17
9:30に事務所を出て、品川のSTR-Tの現場へ。11:00からのクライアント打ち合わせの準備。
11:00から、クライアント打ち合わせ。ほぼ1時間かけて未決事項の確認。いろいろな事が決まり、来月末のオープンという時間のない工事に向けて、実のある打ち合わせができた。
クライアント打ち合わせの後、建設会社との施工の打ち合わせ。13:00過ぎに終了。昼食後事務所に戻る。
16:40事務所を出て、高円寺の二楽亭へ。西荻の父、妹の旦那の滝島さんとチェ・ミキの4人で焼き肉で一杯。
二楽亭は17:00開店だが、すぐ一杯になってしまうので、開店前に待ち合わせ。店に入って、気がつけば17:30で満卓になっている。
帰りに純情商店街の肉屋によったら、めずらしく牛筋があったので1kg入手。ここの牛筋は、うまいのだ。

○ 2006/6/18
昨晩から降り始めた雨が、よく降り続く。
昨晩買ってきた牛筋を煮る。
この煮たばかりの牛筋に、生姜の千切りを乗せ、ちょっと醤油をかけて食べる。絶品。

○ 2006/6/19
朝からいろんな連絡事項。
午後は武蔵野大学の空間造形3の中間発表。ほとんどの学生が先週から進んでいない。大丈夫なのか、と心配になる。発表の後希望者にエスキスチェックをして、17:00終了。
事務所に戻るも、雑多な問題が多々待ち受けている。

○ 2006/6/20
9:00過ぎに事務所を出て、STR-Tのクライアントの事務所へ。決定していたフローリングを何枚かクライアント事務所に送り、最終確認してもらったら、小さいサンプルではわからなかった問題が出て、そのフローリングのピックアップと問題点の確認をしに行く。
10:30事務所に戻り、「ええじゃないか」の模型写真を撮り、図面をまとめる。
13:00フローリングのメーカー来所。問題点を説明し、ほかのフローリングのピックアップ。時間が無いなか、親切に対応してもらう。
打ち合わせ事項があるようなスタッフを残し、14:00過ぎに事務所を出て、劇団1980の稽古場へ。13:00から始まっている「ええじゃないか」の稽古初日へ途中参加。17:00過ぎ、本読みが終わったので、スタッフにセット模型を見せ説明。しかし、稽古場に行く途中に、早くも、セットの変更を思いつき、本読み中に図面に手を加えた。まあ、たたき台と言う事で、稽古の参考に模型を稽古場にしばらく置いておく事に。18:00過ぎからの稽古初日の乾杯に参加し、18:30過ぎに慌てて事務所に戻る。
19:30過ぎに事務所に着くも、来所予定の馬主会の旭化成の桐山は、少し前に到着していた。
まだまだ生じる、雑多な問題を、立ち話で指示し、桐山と事務所を出て居酒屋へ。今週の日曜日の福島競馬場行きの相談と、今年度の相談。途中で事務所のスタッフも呼び出す。

○ 2006/6/21
今日も9:00過ぎに事務所を出て、STR-Tの現場へ。現場にて問題点の打ち合わせ。11:00過ぎにスタッフを残し現場を出て、STR-Tのクライアント事務所へ。フローリングの説明とそれに絡む工程の説明。
STR-Tの柱に使う仕上げがよくわからない、と現場サイドがいうので、新宿の駅ビルで見かけたその仕上げをデジカメで撮りに行く途中、駅前で武蔵野大学の4年生に声をかけられる。少し歩き話。他大学の大学院受験を考えているとの事。頑張ってほしいものだ。
13:30過ぎ、事務所に戻る。溜まっていた日報をやっと書く時間が取れるも、あまりに目まぐるしい3日間だったので、月曜日の雑多な事は、一切思い出せない。今週はここまででヘロヘロだ。
16:00からNWHのクライアント打ち合わせ。19:00終了。
その後スタッフといくつかの打ち合わせ。

○ 2006/6/22
蒸し蒸しする日々が続く。
今日は久しぶりに、外出も外部との打ち合わせも無い。
朝事務所に来たスタッフに、いくつかの指示。
「ええじゃないか」のスケッチと、新宿梁山泊の三浦さんに現状の図面を渡す準備。
KTHの電気の設備プロット図のチェック。
11:45、梁山泊の三浦さん来所。セット図面を渡し、説明。
午後も引き続き、KTHのプロット図をチェックし、スタッフに修正の指示。引き続き、プレカット図のチェック。
STR-Tのスタッフ打ち合わせ。工期がなく、オープンも決まっているので慌ただしいプロジェクトだ。ずいぶん右往左往したが、もう一息で指示すべき事はすべて決まるところまでやってきた。

○ 2006/6/23
朝メールにFMHの見積が届いていた。早速プリントアウトし、チェックの準備。あわせてNWHのスケッチ。
10:00過ぎにNWHのクライアント来所。設計契約の調印の前に、概算がずいぶん予算を上回っているので、今後どの方向に計画を進めて行くかを話し合う。いくつかの検討項目を話し合うも、時間切れ。設計契約については、明日ご足労頂く事になる。
11:40過ぎ事務所を出て、都立大学でKTHのクライアントと待ち合わせ。クライアントの知り合いの方がやってらっしゃる、バリの古木や家具を販売しているショップへ。いくつか見せて頂いたあと、クライアントと近くのモスバーガーで、電気や設備の打ち合わせを少々。
14:00にKTHの現場へ。圧接の検査だったが、鉄筋が進んでおらず、検査はできない状況。現場担当者に厳重に注意と指示を行う。
大きな跳ね出し部分があり、その部分の床型枠がセットできていた。大きな外観の特徴になるだろう。その後、プレカット図の最終打ち合わせ。こちらは順調に進んでいる。16:30終了し、事務所に戻る。
STR-Tのクライアント事務所と現場に行ってきたスタッフの報告を聞き、指示を出す。
今週も外に出る事が多く慌ただしかったが、外に出ることが多いと、電車のなかで本を読む時間が増えて嬉しい。先週末カフカの「審判」池内紀訳を読了し、「何が映画を走らせるのか?」山田宏一著(草思社)を読み始めた。これがまたすこぶる面白い。最近は淀川長治さんの映画についての本にもハマっているが、山田さんの本も凄い。山田さんも、淀川さんと同じように、本当に映画を愛しているのが伝わってくる。この「何が映画を走らせるのか?」は、とても素敵な映画史になっている。こういう建築史が書けたらなあ、と思ってしまうし、誰か書いてくれないかな、とも思う。

マイネルボビシュ
25日(日)、福島5Rの新馬戦・芝1200mでデビューします。21日(水)の最終追い切りは、3頭を追いかけるかたちで道中を進み、スタンド前の直線ですっと伸びる好内容。上原調教師は「全体のタイムは目立たないけど、まだ余力があったからね。見苦しい競馬はしないと思うよ」とコメントしていました。同じ父を持つスターライトルビーのように初戦から力を出せればチャンスもあるはず。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。太め感が歴然としているにもかかわらず、しっかり踏み込んで走れるのですから大したものです。もう少し絞ってからペースアップして行く予定。今後の乗り込みでさらに上昇するでしょう。8月頃の入厩を目標にしています。

○ 2006/6/24
9:00前に事務所。KTHの連絡事項いくつか。
10:30、NWHのクライアント来所。昨日時間切れだった設計契約を行う。その後少し打ち合わせ。12:00終了。
それにしても今日は蒸し暑い。
午後、FMHのクライアントに昨日出てきた見積について電話連絡。
日報のアップをし、「えじゃないか」の第2次案のスケッチ。

○ 2006/6/25
9:00前に馬主会の桐山と東京駅のホーム上で待ち合わせ、9:00発のMaxやまびこ107号で福島へ向かう。
今日はマイネルボビッシュのデビュー戦。
新幹線のなかで、ビールを飲みながら、今年の1歳馬の選定や今日の新聞予想などを話す。
10:30過ぎ、福島着。バスに乗り換えJRA福島競馬場へ。
ボビッシュのレースは、12:10の第5レース。4Rを見て、パドックへ移動。パドックでのボビッシュは客観的に見て、状態と馬っぷりは一番だった。周回を重ね、騎手の騎乗命令がかかり、後藤騎手がボビッシュに騎乗しようとすると、鞍の装着が悪かったのか、とてもいやがる、という異変が起きた。心配しつつもターフに取って返し、本馬場入場を見るがボビッシュは出てこない。鞍の装着に問題があるので入場が遅れる、という場内アナウンス。結局スタート間際にターフに姿を現し、返し馬も無くスタート地点へ向かって歩いて行った。
レースはスタートよく飛び出し、第2集団に位置するも、4コーナーを回ったところで先頭の3頭に並びかけたが、そのなかの1番人気の馬が強かった。他馬を8馬身離して、ゴール。ボビッシュはほかの3頭と団子状にゴールし、4着に終わった。
鞍の装着に問題なく、きちんと本馬場入場し返し馬ができたらどうだったろうか。2着はあったような気がすると、桐山と残念がるも、このようなハンデがあっても、良いレースをしたボビッシュの可能性を喜んだ。
その後、4レースほど楽しんだが、薄日が射し風が吹き抜け、気持ちのよい午後が過ごせた。福島競馬場はのんびりしており、府中に多い競馬お宅のような若者グループが少なく、お年寄りも多く、なにより一昔前に競馬場にいた顔の人が多く、とても良い競馬場だった。
15:00前の新幹線に乗り、東京に戻る。新幹線は満員だった。
高円寺の大将に寄って、チェ・ミキも呼び出し反省会。

○ 2006/6/26
朝から、「ええじゃないか」の模型作り用の図面作業。
9:00過ぎにスタッフが来たので、OKBの打ち合わせ。引き続き別のスタッフとSTR-Tの打ち合わせ。ものつくり大学の西片君にセット模型の指示をし、引き続き図面作業。それらの図面も渡す。
13:45事務所を出て武蔵野大学へ。14:40から空間造形3の授業。提出まであと2週間。19:00にエスキスチェック終了。準備室で水谷先生とそれぞれのグループの様子を確認するも、双方とも先に進んだ学生は3人ずつくらい。
20:00に大学を出て、吉祥寺の居酒屋へ。水谷ゼミの4年生の一人が、卒業研究で演劇空間を取り上げたいがなかなか方針が決まらない、とのことで同席する。考えられるアドバイスを飲みながらする。

○ 2006/6/27
朝から連絡事項いくつか。
デジカメのブラウザーをアップデートして、日曜日の画像を取り込み、溜まった日報のアップ。
「ええじゃないか」のセットのスケッチと模型用の図面作業。午後ものつくり大学の西片君に、劇団1980までセット模型をピックアップに行ってもらい、戻ってきた模型の修正。確認のためデジカメで撮影。
18:00に自転車で事務所を出て、上高田の梁山泊の稽古場へ。19:00から梁山泊の次回公演「エビ大王」の顔合わせ。客演沢山で総勢30人強。自己紹介のあと、本読み。そのあと軽く乾杯し、様々な打ち合わせを行う。一週間後から本格的な稽古が始まる。11:00終了。

○ 2006/6/28
昨晩、梁山泊の稽古場で金さんと打ち合わせした、「ええじゃないか」のセットを再検討。ものつくり大学の西片君に指示を残す。
10:00前に事務所を出て、STR-Tの現場へ。11:00、クライアント最終打ち合わせ。クライアントが昨日まで海外出張で未決だった事を全て決めて頂く。30分で終了。これでオープンまで現場に頑張ってもらうしかない。その後左官屋さんと打ち合わせ。ボードフィーラーの仕上げタッチを確認するために、明日朝現場に来る事にする。
12:30現場を出て、新宿で買い物をし事務所に戻る。
連絡事項いくつか。KMHの資料を作りファックス。
銀行に行くついでに書店に寄ったら、梁石日さんの「シネマ・シネマ・シネマ」(光文社)が平積みされていた。映画について書かれた本のようだったので手に取ってみたら、「夜を賭けて」の制作裏話も含まれた小説だった。ぺらぺら見ていたら、330ページに『セットは百棟のバラック小屋を建てる計画だった。幸いS劇団には芝居の好きな変り者の一級建築士がいた。建築の仕事の傍ら、ときどき芝居に出ていたのである。その一級建築士の片倉菊治がセットの設計図を描いたのだった。百枚の精密な設計図を見せられた私は、
「素晴しい」
と思わず感嘆の声をあげた。
さらに大きな運河と鉄橋を造る予定だった。セットは最近の日本映画にはない規模であった。これだけ大規模なセットを、経費節減のため、S劇団員とオーディションに応募してきた出演者たちで建設するというのである。』
なんと小説に登場させてもらってしまった。早速購入してきた。
「ええじゃないか」のセットの検討を続ける。

○ 2006/6/29
朝連絡いくつかと日報のアップ。8:00事務所を出て、STR-Tの現場へ。9:00、職人とボードフィーラーの仕上げタッチの打ち合わせ。
ボードのつなぎ目の下地が結構はっきりでてしまっている。今日の2度目の塗りでそれらがどうなるか、昼過ぎになれば乾いて確認できるというので、再度現場に来る事を約して、9:30にSTR-Tの現場を出る。
10:00前にKTHの現場に到着。10:20から、民間の審査機関の中間検査。たいした指摘もなく終了。その後、構造事務所と現場を詳細にチェック。電気の配管がまとまっていて、コンクリート打ちに影響を及ぼしそうな部分の配管経路を変更する。
とにかく今日は暑い。ジリジリと日に焼けて行くのが分かる。職人さんたちも大変だ。
12:00前に全て終了。3日がコンクリート打ちだ。天気が良いといいのだが。
その後、高橋さんと建設会社の営業と別件の打ち合わせを近くの喫茶店で。
13:00前に打ち合わせも終わり、STR-Tの現場に戻る。2回目のボードフィーラーを塗った部分は、つなぎ目も気にならなくなっていて、一安心。何日かして、完全に乾いたら確認にくる事にする。
14:00過ぎ、事務所に戻る。日に焼けた腕や顔や首がヒリヒリする。
「ええじゃないか」の模型用図面を仕上げ、ものつくり大学の西片君に指示。同時に図面も仕上げて行く。
17:00、演劇空間を卒業研究のテーマにあげている武蔵野大学の4年生が来所。事務所にある演劇関係の本を全て見せる。その後、いくつかのテーマの可能性を話す。
日差しに強いなか、外を動き回る時間が多かったので、夜には少しグロッキー。

○ 2006/6/30
10:00、KMHのクライアント打ち合わせ。実施設計に入る前の確認打ち合わせ。
14:00、OKBの定例打ち合わせ。17:00過ぎ終了。
設備事務所の酒巻さんと渋谷へ向かうバスに乗るも、渋谷のガード下にパトカーが止まっていて、バスはなかなか進まない。事故でもあったのか。
ずいぶん時間がかかって渋谷へ。あまりの蒸し暑さに、一杯だけビールを飲もうと、ガード下の居酒屋へ。
その後事務所へ戻る。

マイネルボビシュ
25日(日)、福島でデビューし、4着でした。センス良くゲートを1番に飛び出しますが、二の脚が鈍く、先団から少し遅れての追走となります。道中はずっと追っつけどおしで最後も良く差を詰めていますが、今回は勝った馬が強かった印象です。後藤騎手は「まだ子供。周りに気を遣って精神的にレースに集中していませんでした。これを使って変わると思いますよ」と振り返っていました。次走は福島最終週の芝1200mの予定。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。もとからゆったりとした体つきですが、それは調教が進んだ現在でも変わりません。今週はウォーキングマシーン中心の運動を消化しましたが、チャカチャカして元気が有り余っている様子です。同時にテンションも上がりやすくなっているため、扱う際は注意しています。

○ 2006/7/1
暑さで疲れ気味なので、少しゆっくり寝て9:00に事務所。
沢山の雑務を片付けて、「ええじゃないか」の模型をデジカメで撮り、図面等と一緒に打ち合わせ準備をして、12:00過ぎ事務所を出る。
13:00から、劇団1980の稽古場で稽古に立ち会う。今日から韓国から来た音楽グループの皆さんが稽古に参加。
開演前のロビーでの芝居の稽古と幕開きの稽古を見た後、韓国の方々にスタッフ紹介。その後、模型を使ってセットの説明。
終了後、1幕の通しを見る。
駄目だし後、舞台監督も加わってセット等の打ち合わせ。18:00から稽古場では、韓国のメンバーの歓迎会が始まったが、梁山泊の制作と、舞台監督と上の事務所で打ち合わせ。19:30終了。
下の稽古場の歓迎会にちょっと顔を出し、20:0過ぎ稽古場を出る。

○ 2006/7/2
午前中に、のび放題になりかけているジャスミンの剪定。
虫除けスプレーをしたが、それでも食われる。
剪定後シャワーを浴びて飲むビールがうまい。
午後はそのせいでか睡魔に襲われる。
16:00前に大和町を出て、2年ほど前に竣工した NMHへ向かう。途中チェ・ミキと待ち合わせ。
17:00到着。仕上げの石とステンレスが浮いてきてしまっているところを確認。その後夕食をご一緒させてもらう。
飲んべいの我々のために、日本酒とワインを用意して頂き、早くお暇するつもりが、21:00近くまでになってしまった。
ごちそうさまでした。

○ 2006/7/3
事務所を8:00過ぎに出て、KTHの現場へ。
今日の午後からコンクリート打ちなので、最終の配筋の手直しを確認に現場へ。
9:30過ぎ終了し、品川のSTR-Tの現場へよる。ボードフィラーはつなぎ目もほとんど気にならなくなっており、安心。塗装も進み、鏡等も貼られ、改修前の様子からがらっと変わって、気持ちの良いスペースになるだろうことを確認する。
事務所に戻り、スタッフに様々な指示。
14:00前に事務所を再び出て、武蔵野大学へ。大学につく頃、雷が鳴り大粒の雨が降り出した。現場は13:00からコンクリート打設だが、大丈夫だろうか心配になる。まあ、東京の西と東、ずいぶん離れているので、ここの状況で心配しても仕方がないが。
14:40から空間造形3の提出一週間前の最終エスキスチェック。
みなあまり進んでいない。確実に前進しているのは、一人二人。後一週間、やるしかない状況。
20:00終了。

○ 2006/7/4
やっと日報を書く時間がとれ、溜まっていた日報をアップ。
昨日の雷雨からか、昨晩から湿度が低く、過ごしやすい。
スタッフが置いて行った図面のチェックや連絡事項。
土曜の「ええじゃないか」の打ち合わせ事項を盛り込み、図面修正。
12:00前に事務所を出て、EMHのクライアントと豪徳寺での待ち合わせに向かう。
芝居関連の建築のための土地の候補を一緒に見に行く。その後カフェで打ち合わせ。借地権の取引で、土地の売買条件に難しいものがあるが、「秘密の花園」みたいな建物ができそうな土地だった。そのなかに建つ既存建物は、「ガラスの使途」でデザインした、レンズ工場と葉子の部屋を足して2で割ったような部屋だった。やはりこんな部屋があるのだ。
16:00前事務所に戻る。
スタッフといくつかの打ち合わせ。「ええじゃないか」の図面をまとめ、プリントアウトし、18:00前事務所を出て、自転車で梁山泊の稽古場へ。
19:00から「エビ大王」の稽古。テキレジ、本読みのオーディションを行い、20:00過ぎから、神主・巫女は役者が勤める、稽古初めの恒例のお祓い。
その後、「ええじゃないか」のセット打ち合わせと梁山泊にある幕等の確認。
24:00前終了。

○ 2006/7/5
昨晩は遅かったので、少しゆっくり大和町を出る。
今日も過ごしやすい朝だが、事務所に向かう8:30には雨が降り始め、9:00過ぎには激しい降りになる。
朝から、更新していなかった経歴書等の更新等の雑務。
昨晩のセット確認事項を図面に加える。
スタッフが来たので、アルバムの写真の入れ替えを指示。
昨晩打ち合わせた「ええじゃないか」のセットの図面の手直し。舞台監督の福本さんに連絡して、新宿で打ち合わせをする事に。
12:30新宿で待ち合わせ、喫茶店で打ち合わせ。14:00前終了。急いで事務所に戻り、資料をピックアップし、すぐ事務所を出て目黒へ向かう。一度事務所に帰る計画は失敗だった。時間が余っても、そのまま次ぎの打ち合わせに向かうべきだった。
どうにか15:00の待ち合わせに間に合う。
インテリアを主に手がけるデザイン事務所と改装を進めていったら、微振動が止まらなくなってしまったお宅を、建設会社と一緒に訪ねる。半年くらいかけてどうしたら良いか打ち合わせしてきたが、不安なので建て替えたいと言う事になった、とのこと。喫茶店で経緯等を確認し、16:00そのお宅へ伺い、建て替えの打ち合わせの話をする。改装したところを説明してもらい、なかを一通り見せて頂く。
時間をかけて改装した様子で、きれいに暮らしてらっしゃる。これを壊すのはしのびないが、確かに無謀な改装で、パッとみても危険度は高い。
19:00終了。目黒に戻り、居酒屋でのどを潤しながら、打ち合わせ。

○ 2006/7/6
梁山泊に昨日の打ち合わせで決めた、「ええじゃないか」の幕関係の大きさをまとめて連絡。
昨日の写真の整理や連絡、雑務。スタッフに指示を出し、9:30に事務所を出て、自由が丘のクリオネへ。
KTHのクライアントとホームシアターの打ち合わせに。11:30終了し、喫茶店に移動してその他の打ち合わせ。
その後、別の打ち合わせが入っていたが、連絡したら時間が合わずキャンセルになり、事務所に戻る。
銀行に行ったついでに本屋に寄ると、ユリイカ7月号 特集・西原理恵子。入手。
17:00、キッチン制作会社のHOBBS来所。OKBの打ち合わせ。
ラフィアンの情報をみると、マイネルボビッシュが福島・土曜の1R・2歳未勝利に出走確定。なんとラフィアンはそのレース、4頭出し。今回は場外馬券売り場での観戦予定。

○ 2006/7/7
事務所の打ち合わせテーブルにスタッフが置いて行った図面をチェック。
9:00過ぎにスタッフが来たので、指示を出す。
10:00過ぎに事務所を出て、新宿へ。11:00から、梁山泊の次回公演場所の下見。
新宿は歌舞伎町、コマ劇場真向かいのビルの7階にある、「FACE」という多目的ホール。ここでは異種格闘技や女子プロレスをはじめとしてライブや芝居と、様々なジャンルの興行が行われる。今日はリングが真ん中に準備中だった。なかなか想像力を刺激される場所だ。次回公演の「エビ大王」にはもってこいだ。
12:00終了。道路に立ち話で「ええじゃないか」の確認事項を金さんと話す。
その後、紀伊国屋書店に寄り、南口のINAXのショールームに寄り、タイル見本を何枚かもらい、OKBの現場に向かう。
14:00からOKBの定例打ち合わせ。蒸し暑いなかを動きっぱなしなので段々エネルギーがなくなってくる。
17:00にあらかた打ち合わせが終わったので、スタッフを残し現場を出る。
18:00事務所に戻り、連絡事項いくつか。その後スタッフ打ち合わせ。

マイネルボビシュ
8日(土)、福島1Rの芝1200mに出走します。5日(水)の追い切りを70−40程度のタイムに控えたのは、気性的に熱くなりやすく、中1週のレースになるためです。上原調教師は「前走から結構うるさかったんですよ。パドックで鞍を付け直したらイレ込んでしまって。装鞍所でもバタバタしてたので今回は厩舎装鞍(馬房で馬装を行う。あらかじめ届け出が必要)にします」と話していました。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。脇目もふらず、ゴールまでまっしぐら。しっかり地面を踏みしめ、持ったままの手応えで駆け抜けています。この調子なら、仕上げに時間はかからないでしょう。馬っ気が強く、牝馬を目にすれば盛んにいななきます。

○ 2006/7/8
朝9:30に新宿の場外馬券売り場。
福島1R、2歳未勝利戦にマイネルボビッシュが出走するので、馬券を買い画面で見るため。馬主会の桐山は、自宅近くの府中競馬場で見ているはずだ。
10:00レース開始。前回、パドックで鞍の様子がおかしく入れ込んだのだが、今回はゲートに入るのをいやがり、スタート後中段後半に位置する。1200mの小回りコースでは、このようなレース展開では厳しく、6着。
この気性が直らないと、良い成績をおさめるのは難しいか。脚色は良いのだから、どうにか克服して欲しいものだ。
11:00前事務所に。スタッフがテーブル置いて行った図面のチェック。
14:00過ぎに事務所を出て、途中でスタッフと待ち合わせKNH-Hのクライアント宅へ。打ち合わせ17:00過ぎに終了。内装のイメージの参考に、代々木上原と代々木八幡にあるカフェに車で行って外から見学。その脚で原宿に落としてもらう。
スタッフと別れ、自由が丘へ。NMHのクライアントが知人の方を紹介したい、と食事に呼んでくださった。以前にも一度ご招待頂いた事がある、奥沢の「田島」さんと言うお店へ。
学生時代の友人で、土地の購入を計画してらっしゃるHさんを紹介頂く。話の成り行きで、大和町も見て頂いたら、と言う事になり、明日の午後おいでいただく事になる。野菜、魚、肉の様々な料理を一通り頂き、22:30お店を出る。ごちそうさまでした。

○ 2006/7/9
午前中、「ええじゃないか」の道具帳の作成スタート。途中でやめ、家の中の掃除を始める。
14:00過ぎ、昨晩紹介頂いたHさんご夫妻がいらっしゃる。家の中を見てもらい、Hさん達が購入予定の土地の話や予算の話、スケジュールの話等をする。難し部分も多々あるが、敷地が確定したら拝見する事にして、16:30過ぎ終了。
買い物に高円寺まで自転車で行って、帰ってきてからバリカンを当て、シャワーを浴びビールを飲み始め、溜まっていた新聞を読み、夕食の準備をして、酒を飲みながら食事をして、テレビを見ていたら眠くなって寝てしまった。

○ 2006/7/10
昨日の夜はゆっくり寝たので、一週間分の疲れもとれ、良い月曜日の朝を迎える。
KTHは今日型枠をばらし土台引き、明日建て方なので、その工程確認を電話連絡。日報のアップ。
9:00に銀行に行って、源泉税の支払い。
11:00過ぎに事務所を出て武蔵野大学へ。今日は空間造形3の後半の課題の提出と講評会。12:10の提出締め切りまでに全ての学生が提出。この辺り、今年の学生はしっかりしている。13:00まで講評会の準備をしながら、提出物を見て回る。
先週まで、どうなってしまうのか心配の学生が多かったが、皆結構仕上げてきている。
14:00過ぎから講評会。前半の課題より全体的にパワーアップしいている。しかしながら、皆どこかしら弱点があり、ここがきちんとできれば良かったのに、という作品が多い。コンセプト、計画、図面の完成度、プレゼンのレベルがトータルに水準以上の作品は少ない。時間、パワー切れなのだろう。
後期はスケージューリングをきちんと考え、制作過程で自分の計画を客観的に見直す時間を設けて、問題点を自分で見つける事ができるようになって欲しい、と言う事を最後に話す。
19:30講評会終了。その後水谷先生と評価を行う。
20:30吉祥寺で打ち上げ。空間造形3のスタッフと学生4人と飲む。24:00前終了。

○ 2006/7/11
長い講評会の疲れと昨晩は遅かったので、少しゆっくり寝て9:00に事務所へ。
朝から細かい連絡事項やスタッフ打ち合わせ。
スタッフ打ち合わせをしながら、「ええじゃないか」の道具帳作成に集中する。
13:30、KNH-Hのオーディオビジュアルの打ち合わせに、クライアント紹介の専門会社の方が来所。
夜、道具帳を上げ、梁山泊にメールする。
今週になってやっと、この一月間強目まぐるしく慌ただしかった状況が、一つ一つ片付いて行きそうだ。スムーズに進行すれば良いのだが。

○ 2006/7/12
事務所でAMHの実測の準備。
「ええじゃないか」のプラン図を照明の中山さんと舞台監督の福本さんにメール。
スタッフとOKBの仕上げのクライアント打ち合わせのための準備について打ち合わせ。
10:00に事務所を出てKTHの現場へ。
昨日建て方だった。日差しは強くないが、蒸し暑い中、大工さんが金物を取り付けている。組み上げられた軸組に、梯子で上り下りするだけで汗が出てくる。撮ってきた写真も、コントラストが薄いもやっとした写真になっていた。組み上がったときに全てが掴める、と言うタイプの建築でないので、これから木工事が進むにつれ、様相が変化して行く様子が楽しみだ。
少し打ち合わせをして、STR-Tの現場に向かう。こちらはホテルの地下なので、空調の効いた現場だ。こんな恵まれた現場は滅多にない。全体像が見え始めた。なかなか良い感じで仕上がってきている。
目黒に移動し、昼を取ろうと思ったらどこも満員で、待っている人が沢山。都心のオフィス街は大変だな、と改めて思う。しかも、昼を取って、次の待ち合わせまで少し時間があったので、ドトールに入ったら、小さい店全てが喫煙ゾーン。これもまいった。
13:40に高橋さんと待ち合わせ、AMHへ。現在お使いの家具の寸法を計測。16:00過ぎ終了し、少しお話を伺い、外回りを実測しお暇する。
事務所に戻ると、連絡事項が沢山。

○ 2006/7/13
今日も朝から、昨日取りこぼした連絡事項いくつか。一昨日は今週で一息つけそうか、と思ったが、もうしばらくタイトな日々が続きそうだ。
10:30、NWHのクライアント打ち合わせ。
14:00過ぎ事務所を出て、劇団1980の稽古場へ。舞台監督の福本さんと道具をつくる梁山泊の大貫と近くの喫茶店で打ち合わせ。16:00過ぎ終了し、稽古場へ。17:00過ぎに稽古が終了したので、金さんや照明の中山さんと確認事項の打ち合わせ。18:30過ぎに、稽古場を出て事務所に戻る。
打ち合わせ事項の図面の手直しをして、梁山泊にメールを送る。

○ 2006/7/14
朝から昨日の続きの、「ええじゃないか」の図面修正作業。関係者にメールする。
その他のプロジェクトのスタッフ打ち合わせ。
午後、梁山泊のメンバーと電話にて、セット制作の打ち合わせ。その後事務所を出る。
電車に乗り、新宿で時計を見たら、14:20。14:00からのOKBの定例打ち合わせに充分に間に合う時間に出たつもりが、一時間間違えていた事に気付く。新宿で慌てて電話。
電車の中で、「何が映画を走らせるのか?」山田宏一(草思社)を読み終わる。なんて素敵な本なのだ。何が僕たちを映画に走らせるのか、この本を読めば分かる。映画狂(シネフィル)万歳。情熱の不合理(すなわち狂気)が映画を作り出した話から始まり、絶対的なスターを求めると言うような狂気がなくなってきた現在の映画への言及で終わる。
15:00前、OKBの現場に。送れて定例打ち合せに参加。17:00過ぎ、スタッフを残し現場を出る。
帰りに、新宿のジュンク堂に寄って、「ええじゃないか」関連の、見せ物に関する本を物色。
18:00過ぎ事務所に戻り、スタッフ打ち合わせ。

マイネルボビシュ
8日(土)、福島で出走し、6着でした。前走時とは別馬のようにパドックでは大人しく周回していました。ゲートでは少し立ち遅れてしまい、中団からの競馬に。直線は大外から良い脚を長く使って追い込んでいましたが、追走に手間取ったぶん勝ち負けには至りませんでした。マイルなら変わりそうな印象です。レース後、トレセン近郊のプリンスリーファームへ短期放牧へ出ましたが、そこで左ヒザに若干の腫れが見つかりました。近日中にレントゲンを撮る予定です。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週はMルーチェと、縦列から残り3ハロンを強めに併せる調教を消化。道中は抑え、パートナーと馬体を併せると、持ったままで楽に加速しました。着実に調子を上げています。坂路での動きは2歳馬の中でもトップクラスといえます。

○ 2006/7/15
朝9:30、高円寺のノグチ不動産へ。ノグチ不動産は、大和町の土地を持っていた会社で、そこから現在の土地を購入した縁で、いまでもなんやかんやお付き合いのある会社だ。数日前そのノグチ不動産で、高円寺の土地の借地権と上屋の取得を検討中の方から電話を頂き、その場所と建物を拝見する事になった。
ノグチ不動産の前で待ち合わせ。若いカップルお二人。検討中の土地と建物は、独特の特徴があって面白い。しかし、木造で雨漏り箇所もあるので、構造的な補修が必要そうだ。
土地を見た後、ノグチ不動産に戻り、再度来週知っている工務店にも同行してもらい、もう少し詳しく建物を見させてもらう事にする。お二人も漫画家で中央線好きと、同じようなタイプの方々だった。この件を進めるのに、クリアーしなければならない事がいくつかあるとの事だが、時間が少しかかる事をお話しして、お分かれする。
10:00過ぎに事務所に戻る。メールの連絡と日報のアップ。
13:00前、梁山泊の三浦さんがセット用の資料をピックアプに来所。
空がみるみる暗くなって行く。13:00過ぎに強い雨が降り始める。雷も凄い。そして30分。激しい雷雨は通り過ぎ、西の空から晴れてきた。
「ええじゃないか」見世物小屋の資料の選択。進行中のプロジェクトの確認。
15:00過ぎ事務所を出て、広尾向かう。
先週末NNHのクライアントの紹介頂いたHさんが入手予定の土地で待ち合わせ。以前、ポタライブの広尾編「鯨より大きい」を見た時、広尾には表通りの顔のすぐ裏に、ビックリするくらい古い路地が残っているのを知った。今日見た敷地もそんなような場所だ。入り組んだ路地の奥に、ひっそり井戸が残っている。
敷地見学後、Hさんのお住まいに伺い、住宅建設に関するお話をする。18:30終了。目黒まで送って頂き、事務所に戻る。

○ 2006/7/16
昨日、大和町でとんでもない出来事が起こった事が判明し、呆れて何にもやる気がなくなり、一日大和町でだらだら。
スジを煮て、DVDに録画しておいた「次郎長三国志1・次郎長売出す」1952年 監督:マキノ雅弘を見る。
早々と寝る。

○ 2006/7/17
雨が降っているが、たいした事ないので、自転車で上高田の梁山泊の稽古場へ。
10:00から「ええじゃないか」のセットの細かい打ち合せ。
11:00過ぎ終了。事務所に戻る。
日報をアップして、進行中のプロジェクトの確認や施工図のチェック。
16:00、KNH-Hのクライアント来所。打ち合わせ。17:30過ぎ終了。
引き続き施工図等のチェック。
一時上がりかけた雨だが、降り続いている。

○ 2006/7/18
良く降る雨だ。気温が下がって過ごしやすいのだが、気をつけないと風邪を引きそうだ。
朝から、梁山泊の次回公演の「エビ大王」のセットプランを漠然と考え始める。
昨日のKNH-Hの打ち合せ事項をスタッフに指示。
午後OKBの仕上げについてのクライアント打ち合せの準備について、スタッフと確認。
NWHのスケッチ。
16:00過ぎ、KTHの打ち合せに来所した大工さんと、先日ノグチ不動産から紹介された高円寺の建物を見に行く。ざっと中と外壁を見て事務所に戻る。
17:00過ぎから、KTHの詳細な打ち合せ。19:00過ぎに終了。

○ 2006/7/19
今日も雨が降り続く。
こまごまとした確認事項や連絡事項が沢山ある。このところの雨のように、バタバタと。
14:00前に事務所を出て、新百合ケ丘の昭和音楽芸術学院へ。ここのホールを借りて、「ええじゃないか」の原寸での稽古が始まる。
今日は朝から、飾りなしのセットが梁山泊の手で運び込まれている。15:00前に到着。
舞台は粗方組まれ、舞台上を動き回る引き枠もなかなか良い出来だ。
16:00過ぎから稽古開始。オープニングの引き枠を使った大きな転換シーンが作り上げられて行く。本番ではなかなかダイナミックなシーンが展開されるだろう。
途中、引き枠の並びがおかしい事に気付くも、18:00までに、引く枠が大きく移動するシーンがまとまり、一安心。稽古場を出る。
電車の中で、引き枠の並びが何故おかしかったのか、図面を見直す。セットをつくるための詳細を書いた道具帳の引き枠の番号と、平面の番号が一部入れ違っていた事に気付き真っ青になるも、じっくり見直したら、結果的にものは計画通りで来ていて、平面の番号付けを直せば良い事が確認でき、ホッとする。慌てて図面化したので起きたミス。危なかった。
19:00ぎりぎりに吉祥寺に到着。武蔵野大学の4年生の水谷ゼミの納会に参加。昨年空間造形で一年間一緒に過ごした学生達。みな就職活動等を通して、一回り大人になったように見える。
人数は減りながらも、2次会、3次会、最後はカラオケで朝まで。久しぶりにやってしまった。

○ 2006/7/20
朝7:00前に大和町に戻り、すぐ横になる。昼まで寝て、13:00前に事務所に。
書類作り連絡事項をすませ、14:00過ぎ事務所を出る。銀行に寄ったりして、KTHの現場へ。
16:00からクライアント打ち合せ。建て方も終わり、足下が悪い中だが、2階に上がって頂き構造の説明。その他、仕上げ関係のサップル作りの打ち合せ。
17:00に現場を出て、STR-Tの現場へ。18:00から引き渡し。時間のないタイトな仕事だったが、計画とおり、すっきりと仕上がった。クライアントも喜んでくれているようで嬉しい。「SLOW-STYLE GYM」(http://www.strong-s.com/ssg/)7月29日オープン。
19:00終了し、建設会社の営業担当に、打ち上げに一杯と誘われる。ホッとしたのか、その時間に今朝のオールナイトの影響が出始め、体調は最悪。しかし断りきれずビールを飲み始める。どうにかやり過ごしていたら、酔いが回ってきたのか少し体調が戻ってきたが、スタッフを残し先に失礼する。

○ 2006/7/21
オールナイトの影響がまだ残っているのか、朝眠いが、いつもどおり8:00に事務所へ。昨日は降らなかったが、今日も結構な雨。
溜まってしまっていたメールの返信。梁山泊と連絡いくつか。スタッフ打ち合せ。
11:00、テクノ・ナミケン来所。KNH-Hのサッシについてのヒアリング。
日報のアップ。
14:00に事務所を出て外苑前のホテルへ。15:00から仕上げ関係のクライアント打ち合せ。18:30終了。
梁山泊の稽古場へ向かう。「ええじゃないか」のセットに使う布に関して打ち合せ。21:00前終了。
マイネルボビシュ
小美玉市にあるプリンスリーファームで調整中。トラックコースでダクとハッキングを消化しています。先週末のレントゲン検査の結果、異常なしの診断。19日(水)に改めて行った検査でも骨折は見つかりませんでした。日に日に歩様が良化しています。これなら、このまま乗り込みを進めても大丈夫でしょう。上原調教師は「こっちにいたとき脚元はすっきりしていた。馬運車の中でぶつけたのかも。2、3週間後に帰厩させます」と話していました。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。馬なりで好タイムをマークするまでに上昇。乗り込むごとに良化しているのが、ハミの掛かり方や背中からも感じ取れます。見学に訪れた池上調教師との相談の結果、8月の第1週目か2週目に入厩させることになりました。

○ 2006/7/22
まだまだオールナイトの影響が残っている。昔は徹夜しても、すぐ回復したが、もうそんな体力はない。
KTHの現場へ持って行く資料の準備。
「ええじゃないか」のセットの確認事項を梁山泊へファックス。及び、梁山泊の梶村さんから来たセット用のデータをプリントアウト。
11:30唐組の久保井さん来所。梁山泊の梶村さんのセットの絵を描く作業の応援をしてくれることになり、プリントアウトしたものをピックアップしてもらうのに合わせ、相談事。
15:00前、自転車を高円寺において、KTHの現場へ。今日は17:00から上棟式。
16:00前に現場に着き、ゆっくり躯体を見て回る。ダイナミックな空間ができあがりそうだ。
17:00から上棟式。クライアントご家族の挨拶から始まる。暑すぎず、でも湿度は高いのでビールも美味しく、風が通って気持ちよい。
結局21:00過ぎまで、現場でお酒を頂いていた。楽しい会だった。
ごちそうさまでした。

○ 2006/7/23
午前中に梁山泊の梶村さんから、セット用の新たなデータを送ったとの電話がある。
大和町を出て事務所に。データをプリントアウトして、阿佐ヶ谷駅で梁山泊の三浦さんに渡す。
13:00に大和町に戻る。
疲れがたまってきているので、大和町で一日休む。
昼を取って寝転がってテレビを見ていたら、「こころの時代〜宗教・人生「歎異抄を語る」(4)-いはんや悪人をや-」武蔵野大学教授…山崎龍明,【きき手】草柳隆三、と言う番組に行き当たる。
新聞の書評で知って、「釜ヶ崎と福音ー神は貧しく小さくされた者と共に」本田哲郎著(岩波書店http://www.iwanami.co.jp/cgi-bin/qsearch)という本をいま読んでいる。
著者はカソリックの神父で、「89年より、大阪釜ヶ崎にて、日雇い労働者に学びつつ聖書を読み直し、」活動している方だ。
副題にあるように、神は修行を積む信者の側にいるのではなく、「貧しく小さくされた者と共に」いる、と言う事を、釜ヶ崎でのある出来事から得た疑問に、聖書を原語から読み直すと言う作業を通じて、自分なりの答えを探し出して行く過程が書かれた本だ。
この本を読み出した時、親鸞の有名な「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」を思い出した。果たして親鸞の「善人」と「悪人」とは。詳しく書くほど、理解しているわけではないが、この「こころの時代〜宗教・人生「歎異抄を語る」(4)-いはんや悪人をや-」のなかで語られていた、「善人」と「悪人」は、本田さんの本のなかの、「貧しく小さくされた者」という概念にとても近いものに思えた。
本田さんも本の中で、「福音」は特別な宗教の各宗派の教えを受けた人々の中にあるのではなく、「貧しく小さくされた人たち」と共にあると言われているが、この番組の中でも同様な話があり、とても興味深い話であった。

○ 2006/7/24
雑務や日報、スタッフへの指示等をして、事務所を10:30に出て新宿南口紀伊国屋サザンシアターへ。
11:00前着。舞台セットの立て込みが進んでいる。
12:30に劇場を出て、SLOW-STYLE GYMへ。トレーニングマシンもセットされ、様相はすっかりジムになっている。
13:30から消防検査。30分ほどで終了。時計をつける位置等のアドバイスをして、GYMを出て、サザンシアターへ戻る。
立て込みもずいぶん進んでおり、飾り付け等の細かい指示をする。このセットなかなか良いぞ。
梁山泊の名作「人魚伝説」のセットの本歌取り。観念的なセットでもなく、具体的でもなく、強いて言えば物的。パワーがある。作った梁山泊チームは素晴しい。
照明のシュートも終わり、18:00過ぎから明かり合わせ。21:00の終了予定だったが、押して、22:00前終了。

○ 2006/7/25
9:00前、サザンシアター入り。昨日からの明かり合わせが続く。13:00から場当たり稽古。
今回のセットは引き枠(2畳から3畳くらいの、キャスターがついたセット)が4台あり、それらが回転したり、場所を移動したり、飾り帰られることで、シーンが変わって行く。その様変わりがなかなかダイナミックで活気にあふれた舞台になっている。
梁山泊の梶村さんが苦労に苦労を重ね描いた、舞台全体を覆う幕も素晴しい。
ほぼ予定通り、18:00前に1幕の場当たりが終わるも、2幕終盤に時間がかかり、21:30終了。残った部分は明日に持ち越し。
朝から晩まで小屋にいると、疲れる。今晩は大和町にチェ・ミキの判子屋の同僚が遊びにきているが、頭の中が芝居モードになっていて、他の話をする気力がないので、高円寺で一人で飲んでクールダウンすることを連絡。
一人で大将に行き、自転車を置くと外の席で唐組の久保井さんと丸山さんが手を振っている。では、とご一緒させてもらう。「ええじゃないか」のセット作りを手伝ってもらったので、その様子を話したり、なんだかんだで24:00前まで飲む。

○ 2006/7/26
朝事務所で、たまったメールチェックや日報のアップ。
昨日一昨日撮った、デジカメのデータを取り込む。
スタッフと確認事項をいくつか。10:30前に事務所を出て、サザンシアターへ。
小屋では、昨晩できなかったラストの抜き稽古が行われている。カーテンコール、開場後のロビーでの芝居の稽古をすませ、14:00から舞台稽古。この舞台稽古の撮影を新さんにお願いしている。
13:15から、舞台で公演の成功と安全を祈願する、簡単なお清め。13:30頃から、ロビー芝居が始まり、14:00過ぎに舞台稽古が始まる。休憩を挟んで16:30過ぎ終了。いくつかの問題点はあるが、おおむね順調だった。装置の担当としては、ここで仕事が一区切り。すぐにダメ出し、問題点の改善方法の打ち合せが、舞台で続く。
18:30開場。受付にお客さんがたまってしまい、15分くらい押して開演。21:45終演。22:00前、ロビーで初日乾杯。役者達は初日が無事終わったので、皆晴れ晴れした顔をしている。しばらくお疲れをしてサザンシアターを後にする。これで、また一つ仕事の区切りがついた。
日の光が入らない劇場の中に、この2、3日居っぱなしだった。これが意外に疲れる。体を動かしているわけではないのだが、ヘトヘトだ。

○ 2006/7/27
少しゆっくり寝て、8:30事務所。
昨日舞台稽古で撮った写真の整理。打ち合せテーブルにスタッフが置いて行った図面のチェック。日報のアップ。
14:00、山崎事務所の和田さん来所。KMHの構造打ち合せ。
KTHの現場指示図のチェックや進行中のプロジェクトの確認。
一日事務所は2週間ぶりくらい。この2週間の慌ただしさで、絡まってしまったような結び目をゆっくりほどいてゆく。

○ 2006/7/28
朝久しぶりに、定期的に読んでいるブログや日記を読む。建築家、役者、編集者のブログと、人気のある内田ブログ。内田樹さんのブログは、忙しくてしばらく読めないと、読み飛ばさなければならない状態になるくらい、内容が濃く更新も多い。
11:00NWHのクライアント来所。
13:15事務所を出て、OKBの現場へ。定例打ち合せ。16:30終了。スタッフを残し、現場を出る。
帰り道、タワーレコードでCDを何枚か入手。
マイネルボビシュ
トレセン近郊のプリンスリーファームで調整中。ダートのトラックコースで乗り込まれています。24日(月)に上原調教師が来場。まだ患部の腫れは若干残っているものの、調教には支障がない程度ということを確認し、ピッチを上げて乗り込むよう指示しました。現在はハロン22秒程度の軽めキャンターで3000m程度を乗り込まれています。再来週にも美浦へ帰厩する予定。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週はMセグレイトと縦列から4ハロンを強めに併せる調教を消化。後方から追走し、他馬に迫る時の反応の速さには素晴らしいものがありますが、しばらくすると気を抜いてしまうことがあります。現時点で一番の課題といえるでしょう。

○ 2006/7/29
タイトな状況は乗り切ったが、疲れが残っている。夜すぐ眠くなる。もうすぐ8月だが、過ごしやすい日々が続き、ゆっくり眠れるので、助かる。
9:00過ぎに事務所。日差しは強いが、湿度が低く、自転車で日陰を通ると気持ちがよい。
13:00、梁山泊の三浦さんが来所。梁山泊のテントをテレビドラマの撮影に使うとのことで、TVスタッフも来所。申請や技術的な打ち合せ。
14:00事務所を出て、打ち合せに出掛ける。
夏休みで、電車の中はスタンプラリーの親子で一杯。駅は普段見慣れない風景になっている。
夕方戻り、明日大和町で作業予定の資料を持ち帰る準備。

○ 2006/7/30
午前中大和町で、昨日の梁山泊のテントの打ち合せで決めた、申請書類の変更作業をして、TYスタッフ担当者にメールする。
一昔前は、図面の受け渡しと言えば、ピックアップに来てもらうしかなかったが、PDFにして送れば、大概大丈夫だ。便利になった。
午後昼食の後少し横になり、14:30ころ高円寺まで買い物に出掛ける。
数週間前、オリンピックですだれを見たら、ちょうど良い長さの物がなく、あきらめた。今日はどうかと店に入ってみると、入荷していたので購入し、買い物を済ませ、大和町に戻り早速取り付ける。
小屋裏の南側の窓と、食堂の西側の窓に取り付けた。これだけでずいぶん夏らしく、涼しげになった。

○ 2006/7/31
昨日梅雨明した。晴れているが、朝の風は涼しく、自転車が気持ちよい。
日報のアップをして、スタッフが打ち合せテーブルの上に置いて行った資料をチェック。
スタッフが来たので、いくつかの打ち合せと指示。
現場行きの準備。
12:30に事務所を出て、KTHの現場へ。13:30から建設会社の担当者と躯体のチェック。14:00にOZONEのインスペクターが来て検査。14:30終了。そのまま現場で打ち合せ。17:00まで。今日は現場も風が通り、過ごしやすく楽だ。
18:00事務所に戻る。梁山泊を通じての昔からの知り合いで、やはり設計事務所をやっている金容星さんから何日か前電話をもらい、一献傾けることになり、19:30高円寺で待ち合わせ。いつも行く北口の大将が定休日だったので、南口の大将へ。23:00頃までいろいろな話をする。何度もあって話しているが、考えてみれば、容星さんとゆっくり話したのは始めてだ。

○ 2006/8/1
今日から8月だが、今日も涼しく過ごしやすい。
昨日、大学・大学院の同級生で、ものつくり大学の専任講師の那須から「新現場楽ノート」那須武秀著(理工図書http://bookweb.kinokuniya.co.jp/guest/cgi-bin/wshosea.cgi?KEYWORD=%90%56%8C%BB%8F%EA%8A%79%83%6D%81%5B%83%67)が届いた。
20年前の労作「仙台博物館建設図誌」をもとに作り上げられた本で、那須の執念がヒシヒシと伝わってくる。私もつたない文章を寄せさせてもらった。多くの人に見て頂きたい。
進行中のプロジェクトのスケッチを進める。
午後、郵便局に出て、事務所に戻る途中に、杉並区役所の交差点で梁石日さんとばったり。阿佐ヶ谷の南に移転して、梁さんのご自宅に近くなったが、なかなか出会わなかった。お会いするのも久しぶりだ。出掛ける途中のようだったので、今度散歩がてら寄ってください、とお話しして分かれる。
19:00阿佐ヶ谷駅で武蔵野大学の水谷先生、学生二人と待ち合わせ。そのうちの一人が、卒業研究で阿佐ヶ谷住宅をテーマにしている。阿佐ヶ谷のJazz Room「吐夢」の店長さんが阿佐ヶ谷住宅に住んでいる、ということを、梁山泊の三浦さんから聞いたので、なにかの参考になれば、と皆でお邪魔した。カウンターで飲みながら、話を伺う。お盆開けにお住まいを見せて頂ける事になり、皆喜ぶ。
21:00にお店を出て、学生達と別れ、水谷先生ともう一軒。23:00までいろいろな話をする。

○ 2006/8/2
昨晩「吐夢」で、昔よく聴いていた懐かしい曲がかかった。メロディーは覚えているのだが、曲名が思い出せず、CDジャケットを見せてもらう。そう「Billy Boy」。
朝になったら、ピアニストの名前があやふやだ。タワーレコードのホームページで曲名で検索したら、昨日かかっていたCDの他にも、いろんなCDが出てきた。昔良く聞いていたのは、「Mailestones」Miles Davisの中の、この一曲だけ Mailes抜きで、Red Garlandがトリオで演奏してるものだったのを思い出す。便利な世の中だ。
事務所でスタッフ打ち合わせやスケッチ。天空率ソフトを初めて使ってみる。
15:00に電話が入り、急に打ち合せが決まる。16:00過ぎ事務所を出て、目黒へ。喫茶店で打ち合せ。18:00終了。帰りに朝検索した、「Billy Boy」の入っているCDを探しに、タワーレコードに寄り、事務所に戻る。

○ 2006/8/3
昨晩は、金で買えない物はない、と言う事の悲しさがあふれた、貴重なゲームがあった。(朝刊の相手選手のコメントを見て、やはりゲームだったんだ、と思う。)
スケッチに集中する。
14:00事務所を出て、OKBの現場へ。15:00クライアント打ち合せ。内装の仕上げの決定。19:30前に終了。長丁場でクライアントも疲れただろうが、こちらも疲れた。その後事務所に戻る。

○ 2006/8/4
朝からスケッチと、打ち合せの準備。
9:30に事務所を出て、KTHの現場へ。10:30からクライアント打ち合せ。外装材や家具や枠に使う材料、AV関連の打ち合せ。仮説の足場に取り付けられた外装見本を外で見ていると、すぐ汗が出てくる。本格的な夏になった。それでも、RCの1階躯体に入ると、風が南北に通って、生き返る。黒いTシャツだったので、汗が乾いた部分に白い塩のシミが浮き出ている。
12:30に終了。現場を出て、OKBの現場へ。14:00から、クライアントとメーカーの担当者とオーディオ関連の打ち合せ。15:00終了し、事務所へ。
スケッチを続け、18:00に自転車で事務所を出て、大和町に寄ってTシャツを着替え、梁山泊の稽古場へ。
19:00から、梁山泊の次回公演「エビ大王」(http://www5a.biglobe.ne.jp/~s-ryo/)の稽古を見ながら、演出の構想を聞く。照明の泉さんも参加。梁山泊は9日から韓国に出発し、コチャン演劇祭にこの芝居で参加する。大掛かりなセットはできないので、今回は同行しないが、戻って9月に新宿で公演するので、そのためのセットの打ち合せ。
11:30過ぎ、稽古終了。自転車で大和町に戻る。

マイネルボビシュ
小美玉市にあるプリンスリーファームで調整中。トラックコースで3000mほど乗り込まれています。今週は、ハロン22秒で周回してラスト1周を18秒にペースアップする調教を課しました。走り出すとハミをぐっと取って臨みます。ぶつけた右ヒザは、腫れたまま落ち着いた状態。半月前より歩様はスムーズです。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週はマイネヴェロナが併走相手。ラスト3ハロンを強めに追う内容です。トップスピードに達したところで若干もたついていたものの、最後は馬なりでフィニッシュしていました。いつでもトレセンへ送り出せる状態。来週か再来週、美浦の池上厩舎に入厩する予定です。

○ 2006/8/5
今日も暑い。阿佐ヶ谷は今日から七夕祭り。
9:00のパールセンター商店街は、まだ祭りが始まる前で、飾り以外はいつもの様だ。
暑さと疲れで一息つきたいが、まだまだそうも行かない。
連絡事項いくつかして、たまった日報のアップ。
スケッチを進め、メールアやファックスで送信。
返却要請の来た、借りっ放しの本を図書館に返しに行き、「エビ大王」の資料探し。
雑務も溜まっている。思い切って手をつけて、一段落させる。
再びスケッチに戻る。
18:00前に事務所を出る。自転車を阿佐ヶ谷駅前に置きに行くが、凄い人だ。
七夕祭りに来た人で、改札とパール商店街の入り口は一杯。
自転車を置いて、西荻窪へ向かう。
西荻の居酒屋で、両親と妹夫婦とチェ・ミキで一杯。

○ 2006/8/6
朝溜まった新聞を読んで、持ち帰った資料をもとにスケッチ。
昼にビールを飲みながら食事して、1時間ほど横になり、阿佐ヶ谷まで買い物に行って、再びスケッチ、
夕方バリカンを当て、シャワーを浴び、ビールを飲みながらスケッチ。
昨日今日のスケッチで、ずいぶんと先が見えてきた。
なんだか朝から、鼻と喉がムズムズする。風邪をひいている場合ではないので、注意しなくては。

○ 2006/8/7
朝から、昨日一昨日のスケッチを図面にする作業。
スタッフの木村R、風邪で熱が出てダウン。
10:00にスタッフが来たので、掃除の後に打ち合せをして図面かの指示を出す。
集中して、図面作業を続ける。
18:00前に自転車で事務所を出て、梁山泊の稽古場へ。18:30過ぎに着き、金さんにセットプランの第1次案を説明。その後、19:00から通し稽古を、セットプランに照らし合わせながら見る。まだまだ荒削りなところがあるが、この芝居後半に向けて集中して行く。二つの世界が別々に進み、終幕に向けて段々近づいてくる。これをセットできちんと整理すれば良い事が分かった。
21:30前、通し終了。その後ダメだし。明後日の韓国への出発への準備の話があり、10:30前全体をとる。
夜になり、鼻水と咳が出てきたが、梁山泊のメンバーも風邪ひきが多い。韓国公演、体調に気をつけて行ってきてもらいたい。

○ 2006/8/8
朝、雷雨。久々の雨だ。台風7号が近づいている。
顔全体がボーとするが、計っても熱はない。鼻が出て喉がイガイガして咳が出るので、顔が熱っぽいのだろう。
朝からスケッチを続ける。
10:30スタッフ打ち合せ。まだまだ検討が甘いので、つい詰問口調になってしまう。
13:00に事務所を出て、KTHの現場へ。定例打ち合せ。外周部の耐力壁のボードも張られ、台風対策か、足場のシートがとれているので、建物の輪郭がよくわかる。
16:30終了。帰りに新宿のジュンク堂で、インターンシップが今週で終了する、ものつくり大学の西片君へお疲れとして渡す本を購入。事務所に戻る。
風邪はどうにか、小康状態。

○ 2006/8/9
関東に台風が近づいている。梁山泊は今日の午後韓国へ発つが、大丈夫だろうか。
風邪の様子は昨日と同じなので、少しゆっくり寝て、9:00に事務所へ。雨風はそれほどでもない。これからか。
雨なのでパール商店街を通る。パール商店街は今日まで七夕祭り。飾りが風に揺れ、サワサワしてよい感じだ。
今日も事務所で、スケッチと図面作成作業。
台風はこの辺りでは思ったほどではなかった。
夕方から夜にかけて、KTHの現場指示図の打ち合せと、クライアントへの確認で少しバタバタする。
お盆休みが近づき、現場確認事項に忙しない状況になってきた。

○ 2006/8/10
今朝は夏らしい天気が戻った。昨日までの天候は、体は楽だったが、やはり夏は夏らしい天気が気持ちよい。
朝連絡事項いくつか。
今日も、いくつかの雑用で外出したのを除いて、一日事務所でスケッチと図面作業。
夕方、OKBのスタッフ打ち合せ。佳境である。担当スタッフはバテ気味の様子。

○ 2006/8/11
風は峠を越したようだが、喉がイガイガして、咳が出ると止まらなくなる。夜も咳で2、3度目覚めてしまうので、なんだか疲れがとれない。
10:00にスタッフが来たので、打ち合せ。その前後もスケッチを続ける。
昼前に事務所を出て、OKBの現場へ。クライアントの代理の方と仕上げの打ち合せ。この打ち合せで、ほとんどの仕上げが決まる。今日の打ち合せに向け、スタッフにも、指示図面を全てそろえるように指示し、出来上がった物を持参。クライアント打ち合せの後、現場打ち合せ。主要な質疑に答え、その後の打ち合せはスタッフにまかせ現場を出る。
蒸し暑いが、ずっと冷房の効いた事務所にいるより、体に良いような感じがする。
帰りにヨドバシカメラに寄り買い物。町や電車は夏休みモードだ。
事務所も明日から17日まで夏休み。
ものつくり大学の西片君のインターンシップの研修も今日が最後。
始まる前は長いと思っている2ヶ月の研修も、終わってみれば、あっという間だ。
19:00に皆で事務所を出て、高円寺の大将へ。スタッフも明日から夏休みなので、お疲れの飲み会。21:30過ぎ終了。

マイネルボビシュ
きょう11日(金)に、小美玉市にあるプリンスリーファームから、美浦の上原厩舎に帰厩しました。あすから早速乗り込みを開始します。プリンスリーファームでは先週に引き続いて、3000mの距離をハロン22秒程度から18秒程度にまでペースアップして負荷をかける運動を消化。多少重めが残っていた体も徐々に絞れ、フットワークも素軽いものになってきました。27日(日)、新潟の芝1200mか、翌週の芝1400mを目標に仕上げていきます。
マイネルデュベル
9日(水)に、ビッグレッドファーム明和から、美浦の池上厩舎へ移動しました。しかし長距離輸送の影響で熱が39.7℃にまで上がるトラブルが発生。検疫開放後に診療所で診てもらったところ、Mバイファルと同じ『輸送性肺炎』との診断を受けました。肺炎特有の呼吸音、目に輝きがないなど、見た目にも状態が良いとはいえません。大事を取って10日(木)に診療所へ入院しています。現在は経過を観察中ですが、長引くようなら退院後にビッグレッドへ戻すことも考えてます。
いろいろあるなー。

○ 2006/8/12
業務連絡です。本日から17日まで、事務所は夏期休業です。
朝事務所に来る前に、耳鼻科へ。痰が絡み、咳が出始めると止まらない。鼻の調子も良くない。医者が言うには、いまの風邪は皆この症状だそうだ。
9:00過ぎ事務所へ。連絡事項いくつか。
14:00前、凄い雷雨。風も強く、屋根を打つ雨が横に走る。雷も近い。
14:00過ぎにHRHのクライアント来所。凄い天候と重なってしまった。車でお出でになったが、前が見えない状態だったそうだ。
15:30過ぎ、打ち合せ終了。
昨日、ヨドバシカメラで、思いつきで買う事を決め、予約してしまったカメラが入荷したとの事で、新宿へ。地下鉄のアナウンスで、落雷で山手線が止まっている事を知る。
これも、昨晩の思いつきで買い替える事にした、ここ何年も使っている3ウェイのトートバックを購入に、まず小田急ハルクへ。その後ヨドバシカメラへ。
17:00前に一度事務所に戻り、17:00過ぎに事務所を出て、吉祥寺シアターに向かう。吉祥寺で買い物をして、17:40吉祥寺シアターでチェ・ミキと待ち合わせ。
18:00「骨唄」作・演出:東憲司。東君は元梁山泊で今は劇団桟敷童子を主宰している。
まとめあげる力は強いのだが、こういう方法のアプローチの素晴しい芝居は沢山ある。東君は義信さんの芝居が好きだったのだな、と改めて感じる。だから、義信さんの芝居をやらなくなった梁山泊からはなれて行ったんだな、と感じた。

○ 2006/8/13
8:00に起きて、昨日買ってきたデジカメのセットアップ。溜まった新聞を読んだり、録画したDVDの整理をしていたら、あっという間に9:30を過ぎてしまう。慌てて冷やし中華を食べて、10:30前に大和町を出る。
11:20の東北新幹線・なすのに乗って、那須高原へ。NSHのクライアントに招待頂き、那須の別荘の竣工パーティーへ。大宮で坂下家族が乗ってくる。小一時間で那須高原駅に到着。参加者が集合し、送迎バスで別荘へ。
坂下の、新築の処女作。設計施工期間が短かった、と言う事もあるだろうが、やりたかった事と未消化の部分が見える。それにしても、良い経験だっただろう。NSHのクライアントには、感謝をしなければ。
銀座のお寿司屋さん(仕事のしてあるネタの江戸前寿司)がどんどん美味しいお寿司を握ってくれる。沢山飲んで食べて、楽しい会だった。17:30にまたバスが迎えにきて、那須高原駅を18:20に出発の新幹線で東京へ。
お招きありがとうございました。ごちそうさまでした。

○ 2006/8/14
9:30事務所。日報は夏休み中は休みにして、自分の忘備録とする事に決める。
NHK-FMの昼の歌謡曲。宮川泰すごい。

宮川泰
「愛のフィナーレ」              (菅原 洋一)
                       (3分01秒)
             <ポリドール POCH-1173>

「君をのせて」                (沢田 研二)
                       (3分18秒)
   <ワーナーミュージック・ジャパン WPC7-8553>

「恋のバカンス」             (ザ・ピーナッツ)
                       (2分39秒)
「ふりむかないで」            (ザ・ピーナッツ)

「銀色の道」               (ザ・ピーナッツ)
                       (2分51秒)
「ウナ・セラ・ディ東京」         (ザ・ピーナッツ)
                       (3分11秒)
    <バンダイ・ミュージックエンタテインメント
                    APCA-1079>

「逢いたくて逢いたくて」           (園  まり)
                       (3分46秒)
「何も言わないで」              (園  まり)
                       (3分26秒)
             <ポリドール POCH-1320>

「若いってすばらしい」     (槇みちる、フォー・メイツ)
                       (2分33秒)
   <ビクター・エンタテインメント VICL-60957>

「涙のかわくまで」              (西田佐知子)
                       (2分36秒)
             <ポリドール POCH-1288>

「シャボン玉ホリデー」          (ザ・ピーナッツ)
                       (0分37秒)
    <テイチクエンタテインメント TECD-25485>

「NHKテレビ番組“ひるのプレゼント”テーマ」
                       (0分40秒)
      <NHKサービスセンター NSC-2000-8>

「G-1ファンファーレ」          (大阪市音楽団)
                       (0分24秒)
                  <COCQ-83616>

「ブルースカイ・ブルー」
                       (1分00秒)
<ソニー・ミュージックエンターテイメント MHCL-549>

「ウンジャラゲ」       (ハナ肇とクレイジーキャッツ)
                       (2分34秒)
「アッと驚く為五郎」     (ハナ肇とクレイジーキャッツ)
                       (3分11秒)
        <東芝EMI TOCT-6030/6031>

「愛のフィナーレ」              (菅原 洋一)
                       (3分01秒)
             <ポリドール POCH-1173>

「花と涙」                  (森  進一)
                       (3分09秒)
    <ビクター・エンタテインメント VICL-8136>

「君をのせて」                (沢田 研二)
                       (3分18秒)
   <ワーナーミュージック・ジャパン WPC7-8553>

「宇宙戦艦ヤマト」    (ささきいさお、ロイヤル・ナイツ)
                       (2分13秒)
   <ビクター・エンタテインメント VICG-58274>

「組曲“宇宙戦艦ヤマト”1 序曲」     (大阪市音楽団)
                       (3分22秒)
「組曲“宇宙戦艦ヤマト”2 宇宙戦艦ヤマト」(大阪市音楽団)
                       (2分12秒)
「組曲“宇宙戦艦ヤマト”3 出撃」     (大阪市音楽団)
                       (1分45秒)
「組曲“宇宙戦艦ヤマト”4 大いなる愛」  (大阪市音楽団)
                       (2分39秒)
                  <COCQ-83616>

机の周りの片付け。夕方少しは整理がつく。
進行中のスケッチ等をする。

○ 2006/8/15
朝結構な雨。と思ったら、晴れて来たり。
9:00起床。9:30から11:00過ぎまで、「エビ大王」のスケッチ。大筋を掴む。急に思い立ち、「太陽」を見に行く事にする。
11:30過ぎ大和町を出て、銀座へ。シネパトス、大勢の人だかり。「太陽」は好評で、二つの映画館で一時間ごとにスタートしているが、それでも満員で整理券をとる人が絶えない。うまい具合に、13:15の回の最後の整理券がとれた。客層は高年者が多い。若い人は極僅か。そうか今日は8月15日。だからより混んでいるのかもしれない。一番前の席に座れる。
映画はとても素晴しかった。気がつくと引きずり込まれ、ずっと集中して見た。人としての天皇の描き方が深い。なんと言っていいか分からないが、凄い映画だ。ソクーロフの他の映画も見てみたい。六平さんの陸軍大臣も良かった。夜の NHKの番組に、この陸軍大臣の映像が出てきたが、そっくりだった。
買い物をして、16:00大和町に戻る。シャワーを浴び、ビールを飲みながら、読書。
「人類と建築の歴史」藤森照信(ちくまプリマー新書)と「釜ヶ崎と福音」を読み終わる。
「人類と建築の歴史」は「エビ大王」のテキストに最適。「釜ヶ崎と福音」は観念論に終わってないところに凄みを感じる。黒沼さんにプレゼントしよう。

○ 2006/8/16
8:00事務所。日報を書く。
高橋さんに連絡事項。スタッフが残していった、OKBの図面チェック。KMH、KNH-Hのスケッチ。
午後、外出し、タワーレコードで宮川泰のベスト盤を購入。
朝は雨が降っていたが、段々晴れてきて、また雨が降って湿度がとても高くなった。

○ 2006/8/17
朝、電話が鳴り起きるも切れて、そのまま起きて、7:30事務所。
今朝も雨上がりで、湿度が高く過ごしにくい。
西友まで水を汲みに行く。
「エビ大王」の図面作業。立面、3D等。KMHのスケッチ。

○ 2006/8/18
休み中に事務所で聞いた、NHK-FMの「歌謡スクランブル」の宮川泰の特集は素晴しかった。戦後ポップスのヒットパレード。
「恋のバカンス」「ふりむかないで」「銀色の道」「ウナ・セラ・ディ東京」(ザ・ピーナッツ)「逢いたくて逢いたくて」「何も言わないで」(園  まり)「若いってすばらしい」(槇みちる、フォー・メイツ)「涙のかわくまで」(西田佐知子)「シャボン玉ホリデー」(ザ・ピーナッツ)「NHKテレビ番組“ひるのプレゼント”テーマ」「G-1ファンファーレ」(大阪市音楽団)「ブルースカイ・ブルー」「ウンジャラゲ」「アッと驚く為五郎」(ハナ肇とクレイジーキャッツ)「愛のフィナーレ」(菅原 洋一)「花と涙」(森  進一)「君をのせて」(沢田 研二)「宇宙戦艦ヤマト」(ささきいさお、ロイヤル・ナイツ)「組曲“宇宙戦艦ヤマト”1 序曲」「組曲“宇宙戦艦ヤマト”2 宇宙戦艦ヤマト」「組曲“宇宙戦艦ヤマト”3 出撃」「組曲“宇宙戦艦ヤマト”4 大いなる愛」(大阪市音楽団)
と言うラインナップ。はまってしまった。特に沢田研二の「君をのせて」は、サイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」やキャロル・キングやジェイムス・テイラーの「君の友達・You've got a friend」に並ぶ素晴しさ。こんないい曲があったのだな。
早速、打ち合せに出たついでに、「ポップスの巨匠・宮川泰の世界」(http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=966761&GOODS_SORT_CD=101)を買ってきた。
昨日で事務所の夏休みは終わり、今日からスタッフも事務所に。
休み中にスケッチ、検討した事をスタッフに指示。
午後一番、J-WAVEから吾妻光良&TheSwingingBoppers)(http://www.jvcmusic.co.jp/boppers/のニューアルバムの紹介が流れてきた。このバンド、学生時代の知り合いが何人かメンバーのバンドだ。ほとんどが本職を持ちながら、活動を続けている。持続は力なり。
KTHの照明プロット図を作成し、「エビ大王」のスケッチを10点ほど作成。

マイネルボビシュ
美浦で調整中。坂路とウッドコースを主体とした調教メニューが組まれています。トレセンに戻ってからもおおむね順調。右前脚と左トモがしっかりしていないものの、これは以前からの特徴です。1200〜1400mの距離では忙しい印象。次走の目標を26日(土)、新潟の芝1800mに変えました。石橋脩騎手に声をかけています。
マイネルデュベル
美浦で休養中。診療所に隣接する、空調設備の整った入院馬房にて静養させています。食欲が戻り、目の輝きも良くなっているものの、体温は上がったり下がったり。まだ白血球の数値も高い状態です。鼻からファイバースコープと管を挿入し、洗浄液を噴射した上で、空気圧を利用して肺の一部に付着した膿(菌)を吸い取る治療を行いました。4時、9時、16時、21時の4回、担当の厩務員が通って世話をしています。退院はもうしばらく先になる見込み。

○ 2006/8/19
土曜日なので少しゆっくり寝ようと思っていたが、いつも通り7:00に目が覚めてしまったので、8:00に事務所。
昨日描いた「エビ大王」のラストシーンを見直し、悩む。
スタッフが置いて行ったKMHの図面チェック。11:30スタッフが来たので、OKBの打ち合せ。
13:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。14:00から、現場打ち合せ。スタッフに後を任せ、16:00過ぎ現場を出る。
今朝から梁山泊が、お台場のテレコムセンター脇の空き地にテントを建てている。テレビドラマのテントで芝居を行う劇団のセットとして撮影に使われる。今日は凄い暑さで、皆大変だろう。新橋から乗ったゆりかもめは、夏休みなので一杯。テレコムセンターの駅手前で、紫龍テントが見えた。
現地に着くと、テントはほとんど完成していた。羽田からの飛行機だろうか、頻繁にテントの上を通過して行く。これで撮影に影響ないのだろうか。
テント設営が一段落したところで、金さんに「エビ大王」のセットプランの説明。大筋了解される。
19:00前、梁山泊の車に乗せてもらい、帰路につく。レインボーブリッジ手前の湾には、屋形船が沢山浮かんでいて、きれいだ。
19:30過ぎに、中野坂上で卸してもらい、事務所へ。

○ 2006/8/20
一日大和町。
溜まった新聞を読んだり、ちょっと片付けをしたり。
昼過ぎ、高校野球の決勝戦を見る。大接戦に、途中でやめられず、15回まで見てしまう。野球を見たのは何年ぶりだろう。両校の投手とも素晴しかった。

○ 2006/8/21
朝から事務所で連絡事項いくつか。
今日から、法政大学の石川さんが3週間実務実習に。簡単に事務所の説明をした後、早速「エビ大王」の模型作りをスタートしてもらう。模型制作のためを含め、道具帳を書き始める。
進行中のプロジェクトのスケッチを続ける。
夕方OKBのスタッフ打ち合せ。

○ 2006/8/22
朝事務所で、スタッフが残して行ったOKBの図面チェック。
8:40に事務所を出て、お台場のテレコムセンターへ。テレビドラマ撮影用に土曜日に建てた、梁山泊の紫龍テントの役所検査。
10:00に区役所の担当者が来て、15分程で終了。10:30前に現地を出て、東急ハンズによって模型材料を探し、事務所に戻る。
14:30、武蔵野大学の水谷先生と4年生の水谷研究室のメンバー6人が来所。メンバーの一人が卒業研究に「阿佐ヶ谷住宅」を取り上げており、阿佐ヶ谷のジャズバーの「吐夢」のお店の方のお宅を拝見させてもらう事になっている。なかなか中は拝見できないので、うちのスタッフとオープンデスクの石川さんも同行。
途中、ドモ・アラベスカをちょっと外からのぞき、阿佐ヶ谷住宅へ。15:00から1時間、内部を拝見し、実測をしたり話を伺ったり。各住戸によって、増築や改築の様子は違う。東京ステーションギャラリーの「前川國男建築展」のカタログから、平断面図をコピーして行ったのと比べると、拝見した住戸の2階はほぼ出来た当初のままのようだ。コンクリートブロックの界壁にコンクリートスラブの屋根が乗っている構造だが、尺寸スケールで居心地の良い空間が出来ている。
この阿佐ヶ谷住宅も建て替えの話がない事もないそうだが、これだけの住棟による雰囲気は得難いものなので、どうにか存続して欲しいものだ。
現地で水谷先生と学生とは別れ、事務所に戻る。
明日の打ち合せの準備等をして、照明の泉さんが送ってくれた「エビ大王」韓国公演のビデオを見始める。
18:30、水谷先生からのメールに気付く。見学の後、阿佐ヶ谷で何人かの学生とビールを飲んでいる、とのこと。19:00に事務所を出て合流する。

○ 2006/8/23
なんだか昨日から、喉のイガラッポさと空咳がぶり返してきつつある。完全に直ってなかったのか。
昨日、梁山泊の何人かと照明の泉さんが、次回公演場所の新宿フェイスの下見確認に行ってきた。その時確認してもらいたい事をお願いしてあり、その返事が来たので、セット図面を手直しする。
引き続き、模型作りようの図面をかねた、道具帳を作成。
13:00事務所を出て、KTHの現場へ向かう。14:00から定例会議。シートに覆われている2、3階は暑いが、RCの1階は南北に風が通り気持ちよい。しかし、3時間も打ち合せをしていると、集中力がなくなってくる。17:00終了。
帰りに、自由が丘の大学の同級生で事務所をシェアーしていた鈴木基紀を訪ねる。ビールを飲みながら話をして、19:00前にお暇する。

○ 2006/8/24
朝から連絡事項であっという間に時間が過ぎて行ってしまう。
午後の打ち合せの準備をして、「エビ大王」の道具帳書き。
14:00に事務所を出て目黒へ。目黒で高橋さんと建設会社の担当者と待ち合わせ。AMHのクライアント宅へ向かう。15:00から基本計画の説明。17:00過ぎに終了。
目黒に戻って、居酒屋で打合せ兼お疲れでビールを飲む。20:00解散。
マイネルボビッシュの27日(土)の新潟1Rの出走が決まる。

○ 2006/8/25
朝からOKBの建設会社より長い電話。スタッフが机の上に置いて行った図面チェック。
10:00スタッフが来たので、打ち合せ。なんだか落ち着かない。合間合間に、法政大学の石川さんに作ってもらっている「エビ大王」の模型をチェックし、指示を出す。
13:00、原宿で設計事務所をやっている奥村君来所。杉並区役所に確認申請を出しており、近くに来たとの事。
近況等、情報交換。
書類を整え、社会保険事務所へ、自転車で出掛ける。雑務は常にあるな。
スケッチや模型への指示等。

マイネルボビシュ
26日(土)、新潟1Rの芝1800mに、石橋脩騎手で出走します。23日(水)の追い切りは、輸送を考慮して余裕残しでという指示。動きも良く、ハミをぐっと取って先行し、最後は持ったままでパートナーと併入しました。前走後の怪我の影響は微塵も感じられません。距離が延びてどのような競馬を見せてくれるのか楽しみです。
マイネルデュベル
美浦で休養中。入院馬房で静養させています。先週に続いて23日(水)にも肺洗浄を行いました。肺の中の膿が広範囲に渡って付着しており、先日まで入院していたMバイファルよりも程度が重いとのこと。とはいえ体温は平熱で安定しており、先週よりは元気も出てきています。来週も肺洗浄を行う予定で、もうしばらく入院が続く見込みです。

○ 2006/8/26
事務所を9:15に出て、新宿の場外馬券売り場へ。新潟1Rのマイネルボビッシュの単勝と復勝の馬券を買い、テレビで実況を見る。
スタートは良かったが、最後の直線ではよれて、まだまだ競馬になっていない。残念。
馬券売り場を出て、書店で少し時間をつぶし、OKBの現場へ。11:00から様々な現場打ち合せ。昼もとらず、14:30まで。その後はスタッフにまかせ、事務所に。
JRAのレース結果を確認したら、18頭立ての13着。日報をアップする。
今外出時の移動の時、「住宅建築」篠原一男(精選復刻 紀伊国屋新書)を読んでいるが、なかなか興味深い本である。建築ではないとできと出来ない本質的な建築的表現の検討を、住宅建築に見つけている、著作だ。昨晩読んだ、「GA JAPAN」の最新号の巻頭にあった「篠原一男を偲ぶ」という伊東豊雄さんの追悼文が、この「住宅建築」におさめられた文章の素晴しいサブテキストになっていた。篠原一男さんが、住宅を設計する行為が社会とどのような関係性を持ちうるのかを、徹底的に思考した建築家であることが書かれており、伊東さんの98年の「批評性のない住宅は可能か」という論文にまでつながっているのだろう。
16:30に事務所を出て、今晩は阿波踊りなので、自転車を高円寺駅から少し離れたところに止め、二楽亭に向かう。今日、浜松からチェ・ミキの妹の子供達が、遊びに来ている。17:00に二楽亭で待ち合わせ。二楽亭手前の商店街を歩いていたら、唐組の人たちに声をかけられた。彼らはここ何年か、阿波踊りの手伝いを行っている。18:00からの踊りのスタートに向けて、準備しているところだった。
二楽亭で腹一杯焼き肉を食べ、阿波踊り見学へ。一時間前と街路の様相は全く変わり、凄い人手だ。
よく見えるところがなかったので、高円寺南口の、大和町入手でお世話になった不動産屋さんへ行ってみる。ここは大会本部前にあって、少しの間でも見せてもらえれば、と思い伺った。
浜松から子供が来ている話をしてお願いしたら、見やすい場所に案内してくれた。皆満足。30分くらい見学して、お礼を言って大和町に戻る。

○ 2006/8/27
9:30に子供達を連れ、阿佐ヶ谷の釣り堀「寿々木園」へ。
鯉釣りを楽しむ。皆一匹ずつ釣れた。
昼に大和町に戻り、昼を取り、午後はチェ・ミキと阿佐ヶ谷のプールへ。
夕方買い物に高円寺まで出て、戻ったら、チェ・ミキが戻ってきて、子供らは高円寺のビリヤード場へぶち込んできたとの事。夕方再びチェ・ミキが迎えに行き、馬橋公園において戻ってきた。
18:00前、大和町に戻ってきたので、夕食にする。
全く良く遊ぶ連中だ。

○ 2006/8/28
朝思いついて、「エビ大王」の模型、アイテムを増やす。その図面を書きながら、オープンデスクの石川さんが来たので、指示を出す。
予定より作らなければならない物が増えたので、他のスタッフにも応援を頼む。
15:00過ぎに出来上がり、シーンごとに飾り変えて写真を撮り、16:30過ぎ自転車で事務所を出る。模型は石川さんに電車で運んでもらう。
17:00過ぎ、梁山泊の稽古場に到着。梁山泊メンバー、金さん、照明の泉さん等で美術打ち合せ。21:00終了。
自転車で大和町に戻る。今日は昼間から、チェ・ミキの日本語学校のネパールからの教え子達が遊びにきている。以前にも遊びにきて、おいしい ネパール料理を作ってくれた。
大和町に戻ったのは21:30だが、学生達遅く来たメンバーもいたらしく、盛り上がっていた。
ネパールの学生達は皆子供が好きで、浜松から来ている子供達も、遊んでもらったようだ。
野菜のピクルスとポテトサラダ、チキンカレーは香辛料が利いて、やはり美味で、美味しく頂く。
子供達の寝る時間も大幅に過ぎたので、23:00にお開き。

○ 2006/8/29
朝から事務所で雑務。
10:00にスタッフが来たので、打ち合せ。
KMH、KTH、AMHの連絡事項が続く。
15:00に事務所を出て、OKBの現場へ。内装の仕上げ及び塗装の塗り分けの現場確認。
18:00過ぎに終了。後をスタッフに任せ事務所へ。
梁山泊から、昨晩の打ち合せで変更になったセットの図面と、その他色や仕上げの指示の催促が入っていたので、それらをまとめメールする。
子供達は、昼の新幹線に乗って、浜松に帰って行った。楽しかったそうだ。

○ 2006/8/30
朝事務所で日報のアップとスタッフがテーブルに置いて行った資料のチェック。
9:00過ぎに事務所を出て、2001年に完成した、HMHへ。10:00から、建具や一部家具の引き出しの追加などについて、大工さんにも来てもらって相談。その後、HMH−Kの増築についてのお話を伺う。少しスペースを増やしたい、と言うお話で、考えてみる事になった。自分が設計したものの増築計画は、最近多い既存建築の改修計画とはずいぶん違いそうだ。楽しみだ。
帰りにタワーレコードで、最近偶然DVDが出ている事を知った「鴛鴦歌合戦」マキノ正博監督(http://www.nikkatsu.com/video/2005/oshidori/index.html)を購入。誰だかの本だか忘れたが、この映画の話を本で読んで、ぜひ見てみたい、と思っていたもの。豪華コレクターズ・エディション。
同じくタワーレコードで視聴した「8Concert Etudes」Nikolai Kapustin作曲・演奏(http://homepage1.nifty.com/iberia/kapustin.htm)も入手。まあ、良くあると言えば、良くあるパターンなのだが、その完成度が素晴しかった。
事務所に戻り、「エビ大王」のセットの道具帳を書いたり、KMHのスケッチをしたり、OKBのスタッフ打ち合せ。

○ 2006/8/31
朝、思いつく事いくつか。
8:00過ぎに事務所に来たら、OKBの担当スタッフがいたので、早速指示を出す。
ザ・ハウスの事例紹介の文章が締め切りなので、朝から書き始める。
9:00梁山泊の梶村さんから電話があり、「エビ大王」のラストに使う写真のデータを9:30、阿佐ヶ谷駅で受け渡し。
10:30、KNH-Hのスタッフ打ち合せ。分かりやすくなってきた。
13:00過ぎに事務所を出て、EMHのクライアントと梅が丘で待ち合わせ。EMSのための敷地候補を一緒に見に行き、喫茶店で打ち合わせ。
16:00過ぎに事務所に戻る。
ザ・ハウスの原稿を書き上げ、写真と一緒にメール。
梁山泊の梶村さんから、今朝のデータについての連絡あり。まだ見れていなかったので、急いで確認して連絡。

○ 2006/9/1
今日から9月。学校も始まり、朝登校する子供達とすれ違う。
9月になったら、急に過ごしやすくなった。暑くなるのも涼しくなるのも、なんだか半月程早くなっているような気がする。
朝から、スタッフの置いて行った資料のチェック。KTHの資料やサンプルまとめ。
OKBとKMHのスタッフに指示を出し、11:30過ぎに事務所出て、KTHの現場へ。久しぶりの雨になって、外を半袖で歩くと、少し寒いくらいだが、しばらく歩いて立ち止まると蒸し蒸しする、微妙な天気だ。
13:00から現場を見て回る。13:30からKTHのOZONEの検査。その後、クライアント打ち合せ。仕上げ材の候補選びなど。その後引き続き現場打ち合せ。
現場は板金工事も順調に進んでおり、キャンチで張り出した部分が良い感じに仕上がっている。
19:00前に現場打ち合せ終了。
13:00から6時間、さすがにちょっと疲れた。大和町に帰って飲んだビールがうまかった。

マイネルボビシュ
26日(土)、新潟で出走し、13着に敗れました。600mの距離延長で追走が楽になり、先団の外を馬なりで進み、押し切れるかという手応えで4コーナーを回ったものの、追い出してからの反応がさっぱり。上位4頭が34秒後半〜35秒の脚を使って伸びる中、同馬は37秒半ばの上がりを要しました。今回は攻め不足だったかもしれません。上原調教師は「装鞍前、なかなか体重計に乗らなかった。イレ込みがきつくて、ゲートではもぐろうとして顔をぶつけていたようだ。本当はもっと追いたかったんだけど、右前脚と左トモの歩様が少し硬かったからセーブした。これが能力でははず」と話していました。立て直しを図ることに。31日(木)、ビッグレッドファーム明和に移動しました。
マイネルデュベル
美浦で休養中。入院馬房に滞在しています。30日(水)、鼻から180センチ先の肺へ内視鏡を挿入した結果、付着している膿の減少が確認できました。もう洗浄の必要はありません。炎症の程度を示す数値が発症当初の700→4.1に。白血球数も少なくなっています。これなら週明けにも退院できるでしょう。

○ 2006/9/2
もう秋だな。9:00に事務所。
朝から事務所で、打ち合せの準備。
13:00KMHのクライアント来所。実施設計へ向けての打ち合せ。
15:30終了。
KTHの図面について、高橋さんに連絡。階段の施工指示図を書き始める。
同時に梁山泊の梶村さんに連絡。今日梁山泊は、テレビセット用に建てたテントを撤収している。こちらの打ち合せが終わる頃に、撤収終了したので、「エビ大王」のラストに使う写真のプリンとについて連絡。
18:00前、梶村さんが梁山泊の稽古場に戻ったので、メールでデータのやり取りをして、明日のプリントアウトの方針を決める。
20:00事務所を出る。

○ 2006/9/3
8:30に事務所に来て、梁山泊の梶村さんからのメールからデータを取り出し、プリントを始める。
どうやら順調にプリント出来そうなので、梶村さんに追加データを送ってもらうよう連絡。
11:00過ぎにプリントアウト終了。11:30に阿佐ヶ谷の改札で待ち合わせして、プリントを渡す。
大和町に戻り、溜まった新聞を読んだり、DVDの整理をしたり。
夜、先日入手した「鴛鴦歌合戦」マキノ正博を見る。噂に違わぬ傑作だ。

○ 2006/9/4
目が覚めてしまったので、7:30に事務所。
スタッフが来ていたので、OKBの建設会社への指示を出す。
KTHの機器のチェックと連絡メール。引き続き、KTHの階段指示図の作成作業。
11:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。クライアント打ち合せを12:00過ぎから。30分程で終了し、現場を回り細かい打ち合せを行う。後はスタッフにまかせ、14:00過ぎに現場を出る。
15:30過ぎ事務所に戻り、引き続きKTHの階段指示図の作成。

○ 2006/9/5
今日も目が覚めてしまったので、7:00過ぎに事務所へ。
来週頭から、梁山泊の「エビ大王」の仕込みが始まり、13日が初日だから、来週は事務所にいられる時間が限られる。
今のうちに、いろいろ片付けておかなければならない事が沢山あるので、ちょうど良い。
早速、KTHの仕上げ材選びと、階段施工指示図の作成。
9:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。簡単なクライアント打ち合せ。その後、現場をまわり細かい部分の打ち合せとダメ出しを、スタッフと建設会社の担当者と行う。そして最後に、タイル石割り付けの確認。あまりの曖昧な墨出しに、スタッフについきつい言葉になってしまう。スタッフにまかせ、12:00前現場を出る。
13:30、KNH-Hの件でPSの担当者来所。こちらも以前の担当者が変り、あまりに漠然とした打ち合せに、釈然としない。ブツブツ。
16:00、KMHの件で、東京ガスの担当者来所。
合間合間に、KTHの階段指示図の作成。もう一息だ。
18:00過ぎ、再び事務所を出て、EMHのクライアント宅へ。19:00過ぎから、EMSの打ち合せ。終了後、ビールを頂く。
21:00にお暇する。

○ 2006/9/6
台風の影響か、朝から雨が激しく降ったり、小雨になったり。
朝から連絡事項やメール。スタッフがテーブルに置いて行った、昨日のタイル石割りの図面のチェック。
10:00過ぎ、スタッフ打ち合せ。
KTHの階段指示図の作業。15:00前確認のための模型作りを、石川さんにお願いする。
しばらくすると、可愛い模型が出来上がってきた。
模型を確認の上、細かい図面修正を行い、鉄工所へメールでデータを送る。一段落。
進行中のプロジェクトのスケッチ。
しばらく前から読んでいた、「住宅建築」篠原一男(1993年精選復刻 紀伊国屋新書)読了。初版は1964年。世の中が東京オリンピックへ突き進み、建築家達がこぞって都市を語っていた時代に、一人、住宅に建築の本質を見極めようと思索している建築家がいる。文章はアフォリズムの連続で、刺激的で、本質的だ。とくに第1章の「日本の空間」は、歴史家から見たら言語道断の論説かもしれないが、とても説得的だ。いずれ第1章は再読しておきたい。
外出時には、「昼の学校 夜の学校」森山大道(平凡社)を読み始めている。森山さんが、写真の学校で行ったレクチャー(ほとんどが学生との質疑応答)。ここにもアフォリズムが一杯。とんでもない人だ。

○ 2006/9/7
今朝も目が覚めてしまったので、おきだして、6:30過ぎに事務所へ。
ここ2、3年朝型になっているが、一度目が覚めてもまた眠れたのが、二度寝出来にくくなっている。後僅かで50になるが、突然体質が変化しなじめたのか。まさか。
朝ズタッフがいたので、OKBの打ち合せ。
9:30、KMHのスタッフ打ち合せ。
11:00過ぎに事務所を出て、梁山泊の稽古場へ。「エビ大王」のセットの汚しの様子を確認しに。細かいお願いをして、稽古場を出て、KTHの現場へ向かう。
時間が少しあったので、現場近くのモスバーガーに入って、コーヒーを飲みながら、「昼の学校 夜の学校」森山大道(平凡社)を読み続ける。
「ただ、どちらにしても撮りつづけていかないとダメなんです。たいして動かないで考えて、あのスタイルもこのパターンもイヤだとか分かったとか言ってやめてしまったら、そこでおしまいなんですね。やはり撮ることによって変わっていくしかないんです。ダメならダメでやりつづける、変えようという意志よりも撮る意志にによって変わっていくことのほうがぼくは正解だと思うし、自分にもそう言い聞かせているつもりです。」
14:00前、現場に行って見て回る。エントランスホールは昨日の模型の階段がついたら、ダイナミックな空間になりそうだ。
14:00過ぎから、現場打ち合せ。16:30過ぎ終了。
帰り道、現場から駅に行く途中にあるおでん屋さんで(このおでん屋さんは屋台でなく、間口4尺くらいのお店で、一年中やっている。)、クライアントのお嬢さんが買い食い(懐かしい言葉だ。)をしているのを見っけ。これから塾に行くそうだ。おでん食べたかったが、ここでおでんを食べたら、晴れてはいないが、蒸し蒸しして暑いので、絶対ビールを飲みたくなるので、我慢。
自由が丘で以前事務所をシェアーしていた、大学の同級生の鈴木基紀に電話したらいたので、ビールを買って訪ねる。
結局、ここで蒸し暑さに負け、ビールが我慢出来なくなった。
鈴木基紀とオリンピックの候補地、福岡の磯崎新案の話や、先日読み終わった「住宅建築」の篠原一男の話などをして、19:30過ぎにお暇する。

○ 2006/9/8
朝から事務所。スタッフが置いて行った検討事項にを確認。クライアントや現場や業者への連絡事項が続く。
KMHの詰めのスケッチに集中する。一つ一つ道筋が見えてきたような気がする。
法政大学の石川さんが今日で実習終了なので、19:00過ぎに事務所を出て、阿佐ヶ谷にも出来た「さくら水産」でお疲れ会。
マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で休養中。午前11時半から翌朝まで昼夜放牧されています。レースと輸送の影響で腰がとがり、腹も巻き上がった状態で帰ってきました。現在は古馬の休養厩舎に滞在しており、約1ヶ月を目途に昼夜放牧を行い、馬体と精神両方の回復を図ります。入厩前はまだき甲が抜けていませんでしたが、現在はだいぶ抜けてきました。
マイネルデュベル
美浦で休養中。きのう7日(木)に入院馬房を退院しました。6日(水)に吸入を含めたすべての治療を終了。血液検査の値もほぼ正常値にまで戻っています。今後は厩舎での曳き運動程度で体力回復を促し、再検査の結果で獣医からGOサインが出次第、ビッグレッドへ移動する予定。この中間も診療所で曳き馬程度の運動は行っており、少々チャカつくなどの元気も見せていました。

○ 2006/9/9
9:00に事務所。
雑務を少し。その後、KMHのスケッチ。
10:30過ぎ事務所を出て、OKBの現場へ。
12:00から建設会社との打ち合せだが、11:30から現場で細かい打ち合せがしたい、というので11:30前に来たのだが、スタッフから現場に15分程遅れる、連絡が入っているとのこと。あきれて物が言えない。結局スタッフが来たのは、12:00少し前。盛んに謝っているが、そういう問題ではない。
12:00から建設会社と打ち合せして、現場を回って現場を出る。
13:45、目黒で高橋さんと待ち合わせして、AMHのクライアント宅へ。前回提出した基本計画に対する要望のヒアリングのつもりだったが、クライアントはなにか別案が出てくると思われていたようだ。前回案のをもとにいくつかの点をブレスト。次回は今回の話をもとに、計画をまとめてくることにして、16:00過ぎに終了。
先日、新聞の映画評を読んで面白そうだった、「楽日」ツァイ・ミンリャン監督(http://www.tml-movie.jp/)を見に、ユーロスペースへ。
「楽日」きつい映画だった。巨大な古びた映画館が舞台、雨が降っている。映画の1時間以上は、脚の悪い受付係の女を軸に、この映画館の様々な部分が、とてつもない長回しで映し出されて行く。その間、スクリーンではキン・フー監督の「龍門客桟」が上映されている。客席には訳ありな、また、訳の分からない客達が出たり入ったりする。思えば、保坂和志「カンバセイション・ピース 」の建物が持っている記憶や気配のような物なのだろう。
「龍門客桟」の上映が終わり、この映画館が今晩でおしまいであることが分かる。ラストシーン、服部良一作曲の歌をバックに女は降りしきる雨の中をゆっくりこちらに向かってくる。とても美しいシーンだ。唄の始まりと同時に、淡々とした映画館の映像の中にあった、静かで冷たいが強い思いが湧き出て、私の胸をえぐる。(これから見る人のために、何故そう感じたかは書かないでおきます。まあ,人によって感じ方も違うので。)
こんな経験を20年くらい前にしたことを思い出した。富山県の利賀山房で見た、早稲田小劇場の「トロイアの女」白石加代子主演・鈴木忠志演出のラストシーンだ。様式的なギリシャ悲劇が、淡々と進められる。最後うずくまった白石加代子演じる「トロイアの女」に、鼻売りの女の子が「おばあさん、花いらない。」と聞く。女は「いらないよ。」と答える。その途端、演歌が流れ、ギリシャ時代から戦後の焼け跡まで一瞬にしてワープする。鳥肌が立つ思いをした。
映画館を出てから何度も、最終上映後の空っぽの客席のシーン(固定で何分あったのだろう)が、網膜の上に浮かび上がってくる。ラストとこの客席のシーンは、目に焼き付いていつでも思い出せる。こんなに強烈に記憶した映画のシーンは、今まで他には無い。

○ 2006/9/10
大和町で一日過ごす。
最後の夏を思わせるような天気。昼ビールがうまい。
午後、KMHのスケッチをする。

○ 2006/9/11
今日から、梁山泊の「エビ大王」の仕込み。
10:00にスタッフが来たので、KMHやKNH-Hの打ち合せと指示。
11:00クリオネの山本さん、家具屋さん、高橋さんとKTHの家具について打ち合せ。
14:00事務所を出て新宿FACEへ向かう。現場では、張り出し舞台が出来上がり、セット仕込みの真っ最中。
22:00の退館まで、各部署の作業が続く。取りこぼした物もかなりある。

○ 2006/9/12
朝事務所に来て、連絡事項の確認。ズタッフへの指示を置き、9:30事務所を出る。昨日に引き続き、仕込みの現場へ。
手直しの作業は多々あるが、午後から殺陣と踊りの確認。夕方から場当たり稽古。
小屋の使用時間を延長して、23:00まで場当たりを行い、どうにかラストまで確認。
明日に残した確認作業が沢山あるので、事務所に来れそうも無いので、23:30過ぎ事務所に戻る。まだいたスタッフに指示を出し、24:00過ぎ事務所を出る。

○ 2006/9/13
9:00前に新宿FACEに。
梁山泊の場合、照明さん以外は、役者達がスタッフを兼ねている。すなわち、仕込みを行っているのは、今晩舞台に立つ役者達だ。
連日の作業に、皆疲れた顔をしている。
9:00から一時間で、昨日取りこぼした作業と手直しを行い、10:00過ぎから、場当たり稽古。ラストシーンを中心にカーテンコールまで。
11:30前に終了して、各自の作業に戻り、昼食後、12:40から転換の確認。「エビ大王」15場あり、シーンが変わるごとにセット転換を役者が行うので、その段取と担当者の確認をする大事な稽古だ。
その後、演出による最後の変更とダメ出しがあり、14:00過ぎから通し稽古。各自の小道具や衣装の場所を確認しながら、本番と同じように最初から最後まで止めずに芝居を行う。衣装、メイクは完全ではないが、デジカメでスナップを押さえる。17:00前に終了し、演出からのダメ出しと問題点の整理。18:00の受付開始まで、抜き稽古が続く。この辺りになると、もう私の出番はなくなる。
18:00過ぎ、写真をお願いしている新さんに、セットと内容の説明。
受付開始と同時に、沢山のお客さんが来てくれる。
19:00、少し押して初日のステージが始まる。21:30無事終了。22:00から客席で初日乾杯。皆疲れた顔だが、ホッとした様子が伺える。疲れているので、少しのビールで酔ってしまう。23:00劇場を出る。
途中、新さんのカメラが壊れてしまう、というアクシデントがあり、再度撮影してもらうことにする。

○ 2006/9/14
朝から事務所。今日から建築に完全復帰。
昨日までの写真を整理し、連絡事項を片付け、溜まった日報を書き始める。
KMHの現場指示事項の連絡
スタッフが来たので、先ずは、OKBの打ち合せ。
昼前に終了し、日報のアップ。
KNH-Hのスタッフ打ち合せ。KMHの検討用模型を確認。
15:00事務所を出て、OKBの現場へ。第1期工事の完了に向けて、現場も活気を帯びてきた。
現場を回り、17:00からクライアント打ち合せ。17:30からクライアント担当スタッフ、建設会社と引き渡し・引っ越しのスケジュール打ち合せ。その後、現場の細かい打ち合せ。
19:30過ぎに終了。建設会社の営業担当者と居酒屋でビールを飲むも、昨日までの疲れで、お先に失礼する。

○ 2006/9/15
昨日、建築に完全復帰して、気になっていた進行中のプロジェクトの打ち合せや、現場打ち合せを一通り終えホッとしたのか、今日になって一昨日までの疲れが出てきた。
少しゆっくり寝て、9:00前に事務所。目がショボショボする。
進行中のプロジェクトのスタッフ打ち合せ。
午後事務所を出て、何日か前に連絡頂いた方の敷地を見に行く。その後新宿で買い物をしたり。

マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で休養中。午後1時半〜翌朝の8時まで昼夜放牧されています。トレセンから戻って2週間が経過。まだ「ふっくらした」とはいえないものの、たっぷり青草を摂っているようで、全体的に骨張った感は薄れました。競馬場であれほどイレ込んでいたとは思えないほどの落ち着きぶりです。
マイネルデュベル
美浦で調整中。厩舎の周りを歩かせる運動を行っています。13日(水)に改めて行った血液検査の結果、白血球数、炎症を示すSAAと呼ばれる数値も正常でした。暴れるほどの元気。牝馬を見つけては興奮して騒ぎ出すものの、すっかり立ち直ったいまは、その姿がほほえましく思えます。あす16日(土)、ビッグレッドファームに向けて出発する予定。

○ 2006/9/16
9:00前に事務所。
OKBのスタッフ打ち合せ.
KMHの来週はじめのクライアント打ち合せの準備と現場連絡事項。
13:00、KNH-Hのクライアント来所。実施設計に取りかかる前の打ち合せ。15:30終了。
EMSの銀行用の図面スケッチを始める。
夜、ビールを飲みながら、シンクロの実況を見ていたが、アナウンサーに呆れてしまった。解説者が目の前の演技に、丁寧な解説を加えているのだが、アナウンサーはそんな解説をちょっとしか聞かず、「今日本はまだ2位。」などと、演技と全く関係ないことを、繰り返し言うだけ。あまりの言動に失笑してしまう。おしなべてこの傾向はあるが、シンクロのアナウンサーは凄かった。

○ 2006/9/17
10:00前に事務所に来て、「エビ大王」のセットを、大阪の公演場所に置いた図面を作成し、梁山泊の大貫に送る。
11:00、先日電話頂いた住宅の建築を考えてらっしゃる方が、ご家族で来所。これまでの経緯、拝見した敷地のこと、こちらの考えなどを話して、12:30終了。
大和町に戻り、溜まった新聞などを読む。EMSのスケッチ。
チェ・ミキの大阪にいる友人が来京しており、夕方から飲みに行っていたが、23:00頃友人達と戻ってきた。寝ていたが起きだして1:00頃まで一緒に飲み、先に休む。
ハマちゃんとアガリが宿泊。

○ 2006/9/18
8:30に起きて、9:30前に大和町を出て、KTHの現場へ。
10:30から、現場内で仕上げ材の決定打ち合せ。今日は2世帯のうちの、息子さんご家族との打ち合せ。
朝は寒いくらいだったのが、凄い湿度で蒸し暑くなってくる。台風の影響か。昨晩遅くまで飲んでいたので、今朝は喉が乾き、お茶を沢山飲んでいるので、汗が沢山出る。
打ち合せは12:30前終了。新宿に移動して、FACEへ。今日は「エビ大王」の楽日。FACEに着いたら、大入り満員とのこと。
14:00少し押して、開演。オペレーションスペースの脇で見る。初日に比べ、全て格段に良くなっている。今まで耳に入ってこなかった台詞が、がんがんこちらに響いてくる。17:00前FACEを出て、事務所に戻る。阿佐ヶ谷のホームから見る空がきれいだ。
EMSの銀行用図面を書く。
20:30に事務所を出て、FACEの1階上の「モーモーパラダイス」へ。21:00から「エビ大王」の打ち上げ。スタッフ、キャスト、関係者、韓国からの作者をはじめとするお客様、約50人程でお疲れ。
2時間程楽しく食べて飲んで、23:00終了。金さんや梁山泊の制作から、見て頂いた方々からの、いくつかのとても嬉しい評価を聞き嬉しくなる。

○ 2006/9/19
今日は台風一過で、気持ちのよい朝だ。
8:00事務所。朝からEMSの図面作成の続き。
13:30過ぎ事務所を出て、KTHの現場へ。現場はシートがとれて、外観全体が見られるようになっている。まだ単管足場がかかっていて、キャンチの部分がはっきりしないが、良い感じで仕上っている。道行く人も皆眺めている。
15:00から、クライアント・ご両親と、内装仕上げ材の決定。16:00前まで。
その後、現場打ち合せ。17:30終了。大工も4人はいって、日に日に内部も形になって行く。
帰りの電車で、「ファンタジア」ブルーノ・ムナーリ/萱野有美訳(みすず書房)を読了。書店で手に取り、並んでいる図版が魅力的だったので入手した。本の裏の紹介文に、「創造力、発明、想像力、そしてもうひとつの人間の能力<ファンタジア>。これらの力を自由に働かせることができれば、人はみんな<クリエイティヴ>になるーこの本には、造形のファンタジスタ、ムナーリが培った<クリエイティヴィティ>を育て活用する方法、幸せをもたらす創造のヒントがつまっている。」とある。しかり、この本にはとても具体的にヒントが沢山書かれていた。それらは決して特別なことではないが、難しいこと。まさしくこの本に書かれていたことに気付く人が、創造者なのだ。

○ 2006/9/20
今日も気持ちのよい朝.
事務所で、写真の整理、スタッフが置いて行った書類のチェック。
10:00にスタッフが来たので、チェックしたことの指示を出す。
午後の打ち合せの準備。
12:00過ぎに事務所を出て、STHへ。敷地隣に、ハウスメーカーのMHの建築条件付きで建てている、お母様が主に使う住宅の、外構と家具の相談。
引っ越しまで1週間も無いので、現場はバタバタ状態。外構の仕上げについて、先日電話で相談頂いたが、やはり見に来てよかった。見ずにアドバイスしていたら、失敗しただろう。随分前に設計させて頂いた住宅を、とても気に入って頂いているクライアント夫人は、MHとの折衝にとても頑張られ、外観はどう見てもMHとは思えないくらい、シンプルできれいにまとまっている。MHの担当者も、MHのように思えない、と言っているそうだ。このままシンプルにまとめたら、とても良くなることをアドバイス。
竣工後に取り付ける家具の要望を伺い、採寸する。
ハウスメーカーと付き合ってみて、皆嫌な思いをしないのか不思議だ、と何度もこぼしていた。いろいろ伺うと、どう考えてもMHは呆れる対応をしている。
14:30過ぎにお暇する。
その脚で、高田馬場の設備設計事務所へ。KMH、KNH-Hの打ち合せ。
17:00過ぎ終了。事務所に戻る。
今日から、「映画『太陽』オフィシャルブック」アレクサンドル・ソクーロフほか(太田出版)を電車の中で読み始める。
今年の8月15日に、銀座の映画館で見て、とても素晴らしかった映画「太陽」(http://www.taiyo-movie.com/)についての本だ。
随分前、六平直政さんから、その撮影の話を伺って、見てみたいと思っていた。
「人間宣言」をする昭和天皇の描き方が魅力的で、映像や音も素晴しかった。映画館で再度見たい、と思っているが、まだ果たせない。
ソクーロフへのロングインタビューは、この監督の思考の深さを知らせてくれる。彼の「人間宣言」をする昭和天皇に対する解釈は、とても説得的で、その解釈が映画に良く表されていることが分かる。
政治的な要素が一切なく、映画の持つ力により描かれた個人的だが、壮大な歴史ドラマだ。

○ 2006/9/21
今日もよい天気だ。
朝から、クライアントからのメールの返信・連絡事項。
10:00、スタッフが来たので、OKBの指示。KMHのスタッフ打ち合せ。
週明けからスタッフの一人が、調子が悪く休んでいた。今朝は出てきたが、やはり本調子ではないと言う。病院で見てもらったが、はっきりしないというので、今週は休んでよいので、大きな病院でしっかり見てもらうように言い、帰宅させる。
調子が悪く病院には行っていたが、どこが原因か分からず、大きな病院で原因が分かった時には即入院で、結局は亡くなってしまった二人の友人のことが頭によぎった。ばかに出来ない。
KTHの連絡事項やKMHのスケッチ。
午後、図書館に「エビ大王」のために借りていた資料を返しに行くも、閉館日。書籍は返却ボックスへ返したが、CDは投入出来ないので持ち帰る。
引き続き、スケッチを続ける。

○ 2006/9/22
いつもより少し早く目が覚めてしまい、二度寝が出来なかったので、7:30過ぎに事務所へ。
メールにて、KTHのAV機器設置に関する連絡事項の確認、返信。
進行中のプロジェクトのスケッチや、工事中のKTHのクライアントや現場への打ち合せ用図面の作成。今日は種々雑多な作業を集中してやる。KMHの担当スタッフが民間機関と最終の確認の打ち合せを行い、様々な問題がクリアー。随分長い間、複雑に行きつ戻りつしたが、これで実施設計に集中できる。
14:00過ぎに事務所を出て、知り合いの設計事務所の宮澤さん・柳田さんのオープンハウスへ。出来上がったばかりの建築を見て、頭のある部分が刺激されたようで、戻ってからの作業により集中出来るようになった。
マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。ほぼ毎日のように放牧地で無口頭絡をなくして帰ってくるため、最近は外したまま放牧されています。どうやら顔の付近が痒い模様。牧柵を使ってかいているようで、顔に軽いすり傷を作って帰ってきたこともありました。大したことはないですが、少し気をつけるようにはしています。
マイネルデュベル
16日(土)、ビッグレッドファーム明和に輸送熱もなく無事に到着しました。ほとんど運動していなかったので筋肉は落ちていますが、肺炎を発症して帰ってきた割にはそれほどガレた様子はありません。馬体重も490キロありました。念のためしばらくは普通放牧で様子を見て、問題がないようならば昼夜放牧へ移行します。

○ 2006/9/23
このところ何日か、6:30に目が覚める日が続いている。
今朝も6:30に目が覚めたので、ゴミを捨てに行き新聞を取ってきてトイレに入り、土曜日なので7:30までうつらうつら二度寝する。
8:30事務所。メールにて連絡事項。
KTHの現場指示図のチェックと連絡。
来週から武蔵野大学の後期の授業が始まる。1回目の授業で、各先生方の自己紹介を行うが、昨年は前期と後期2回に分けて行った物を、今年は後期1回にしたので、スライドショウの再編集をする。
今週スタッフにデータの読み込みをしておいてもらったので、簡単に出来ると思っていたが、しばらくぶりに使うパワーポイントに苦戦。自分でやった図面などのデータの変換もなかなかうまく行かず、予定していた時間を大幅に上回り焦る。焦れば焦る程、空回りする。
14:00過ぎ、ようやく終了。
気分転換に、自転車で書店と西友に水汲みに行く。
事務所に戻って、KMHのエスキス。構造事務所へ連絡。
19:00過ぎに一段落したので、KTHの仕上げ指示表を作成して,ファックス。
KMHのクライアントと電話で簡単な打ち合せ。

○ 2006/9/24
8:30に起きて、溜まった新聞を読み、AMHのスケッチをする。
昼前に目処がついたので、バリカンで頭をあたり、シャワーを浴びる。そして昼ビールと素麺。
チェ・ミキがバウスシアターへ「太陽」を見に行くと言うので同行する。
チェ・ミキは先に出たが、時間までKMHのスケッッチをして、15:00過ぎに大和町を出る。
15:45、バウスシアターの入り口で待ち合わせ。
「太陽」はもう一ヶ月以上上映しているが、結構なお客さんがいる。
2度目だが、戦局の悪化した終戦直前の出だしから、終戦後人間宣言をした後の昭和天皇への変化が、映画全体にゆったりと表されており、一個人としての昭和天皇について、考えさせられる映画になっている。
撮影監督を兼務するソクーロフの映像は、重厚な絵画のようで、ハッとさせられる映像的表現もさりげなく散りばめられている。
ロシア映画の、映画に対する歴史的な取り組みを充分に感じる、佳作だ。

○ 2006/9/25
武蔵野大学の課題の確認と資料整理。
KMH、KTHの連絡事項いくつか。
日報のアップ。
10:00にスタッフが来たので、進行中のプロジェクトと現場の打ち合せ。
合間に、AMHのスケッチを修正し、高橋さんへファックス。
14:00前事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形の後期の授業が今日から始まる。
14:40から、4人の先生達の紹介スライドショウと課題説明。結構時間がかかって、17:30過ぎまで。
10分間の休憩の間に、学生達がどのスタジオを選ぶか、投票。スタジオ分けも終わり、各スタジオごとに簡単な説明。三々五々、18:30に全て終了。
久しぶりと言うことで、19:00過ぎに水谷先生と一緒に吉祥寺に出て、一杯。23:00まで、4年生の卒論の話やいろんな話をする。
夏休みを挟んで久しぶりにあった学生達は、少し大人っぽくなったように感じたが、気のせいか。
でも、今の4年生も、去年と今を比べれば、随分大人っぽくなった学生もいるから、当たり前だが日々成長しているのだろう。

○ 2006/9/26
朝事務所にいたら、OKBのスタッフが8:00過ぎに来た。現場へ行く前の打ち合せ。
スタッフは先に出て現場へ。9:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。検査まで後一週間なので、沢山の職人が入っている。
いくつかの問題点を打ち合せ、指示を出す。
12:00前に、クライアントの代理の方がみえ、未決の部分の色を決める。その後、一緒にほぼ完成している2・3階を一緒に見て回る。良い空間が出来あがっている、と喜んで頂き、一安心。
13:00過ぎ現場を出て、14:30事務所に戻る。
KMHのスタッフ打ち合せ。担当スタッフはここのところ怒られてばかり。今まで、結構な経験があるのだから、自主的に問題点を見つけ、解決の選択肢を自分で探って行って欲しいのだが、なかなか出来ない。頑張って欲しい。
KMHのスケッチを続ける。
夜、雨が久しぶりに、激しく降っている。

○ 2006/9/27
朝事務所。メールで設備事務所に図面を送ったり、クライアントからの返信を確認したり。OZONE展示会用パネルのスケッチ。
8:45に事務所を出て、南船橋のIKEAへ向かう。
10:00IKEAでKTHのクライアアントと落ち合う。造作キッチン周りに付ける棚などを入手。ここは2度目だが、今日も平日なのに沢山のお客さんだ。なにしろ安い。家具雑貨の「さくら水産」と言っても良いのでは。
IKEAを出てクライアントの車で、汐留のナショナルのショウルームへ。浦安辺りで車が渋滞。
ショウルームで、プロジェクターの関係で未決だった、ダイニングテーブル上の照明の方針を決める。
16:00過ぎショウルームを出て、事務所へ。
今日クライアントと決めたことを整理。OKBの連絡事項。KMHのスケッチを続ける。

○ 2006/9/28
いつもより1時間早く起きて、7:00過ぎに事務所へ。
OZONE展示用のパネルのたたき台をチェック。KMHの実施図面のチェックとスケッチ。
11:00、KMHの担当スタッフにチェックとスケッチを伝える。引き続き、スケッチを続ける。
15:00前に事務所を出て、KTHの現場へ。一昨日から、階段の工事が始まっていて、現場を見るのが楽しみだ。
16:00前に現場到着。
模型通りのキュートな階段がついている。
現場を回りながら、細かい打ち合せをする。
17:00、クライアントに来て頂き、来週から始まるお隣との境の工事について、説明に伺う。簡単に終了。
その後、内部を見て頂き、いくつかの打ち合せ。
現場は、家具もだいぶ施工され、一週間前より全体像がはっきりしてきた。一ヶ月の引き渡しを決める。
10月28日にKTHのオープンハウスをさせて頂き、29日はOZONEの大和町のオープンハウス。オープンハウス2連ちゃんだ。

○ 2006/9/29
朝から事務所で、昨日の現場の写真の整理や打ち合せ事項の整理。
10:00、スタッフとKMHの打ち合せ。
図書館に借りていたCDを返却に行き、本を借りてくる。
図書館まで自転車に乗っている間に、昨日現場を見たKTHの建具のデザインに新しい案が浮かんだので、スケッチ。
14:00に事務所を出て、途中で高橋さんと待ち合わせ、AMHのクライアント宅へ。15:00から基本計画2回目の打ち合せ。17:00前終了。
事務所に戻る途中に、阿佐ヶ谷の書店に寄ったら、保坂和志さんの新しい本「小説の誕生」(新潮社)が出ていたので、入手。「小説の自由」の連載続編分。
事務所に戻って、AMHの打ち合せの整理とKMHのスケッチ。

マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。トレセンから戻って1ヶ月が経過。そろそろ乗り出したい時期ですが、坂路調教に取りかかるには馬体が頼りなく、すぐに細くなるのが目に見えているため、もうしばらく休ませることになりました。牧柵に押しつけてできた擦過傷は回復に向かっています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。馬体に適度な丸みがあり、トレセンの入院馬房で舎飼いしていた馬とは思えません。肺炎明けということで念のために様子をうかがってきたものの、体調に気になる点もないことから、今週の前半に昼夜放牧に切り替えました。見込みよりも早く坂路調教に取りかかれそうです。

○ 2006/9/30
9:00前に事務所。
10:00前に東京国際映画祭の「ニッポン・シネマ・クラシック」というイベントの、10月25日の「鴛鴦歌合戦」のチケットを入手しようとファミリーマートへ行くが、情報が出てこない。店員さんに調べてもらうも、らちがあかない。
結局12:00からしか、ファミリーマートでは購入出来ないと言うことが判明。やれやれ。
事務所に戻り、KTHの建具についてのクライアントからのメールに、スケッチをし直して返信。
KMHの実施設計図をチェック。
12:00にファミリーマートでチケット入手。
引き続きKMHの図面チェック。

「弦楽のためのアダージョ」           バーバー作曲
                       (8分46秒)
               (管弦楽)ボルティモア交響楽団
               (指揮)デーヴィッド・ジンマン
             <ポリドール POCL-1255>

「タンゴの歴史」                ピアソラ作曲
                      (20分08秒)
               (フルート)パトリック・ガロア
               (ギター)イョラン・セルシェル
        <GRAMMOPHON POCG‐1985>131
「小品6つ(蓮の花/恋歌/三月/かぞえうた/からす/
                  草刈り)」林  光・作曲
                      (10分36秒)
            (バイオリン)インドルジヒ・パズデラ
                    (ピアノ)志村  泉
               <コジマ録音 ADS‐005>

「キャットフィッシュ・ロウ
  (歌劇“ポーギーとベス”による組曲)」ガーシュウィン作曲
 1.キャットフィッシュ・ロウ 2.ポーギー・シングス
 3.フーガ 4.ハリケーン 5.グッド・モーニング
                      (23分27秒)
                  (管弦楽)シカゴ交響楽団
           (ピアノ、指揮)ジェームズ・レヴァイン
         <ドイツグラモフォン POCG−1660>

「パリのアメリカ人」           ガーシュウィン作曲
                      (18分19秒)
             (管弦楽)サンフランシスコ交響楽団
            (指揮)マイケル・ティルソン・トマス
              <BMG BVCC−37278>

「ウィーンわが夢のまち」         ジーツィンスキ作曲
                       (3分40秒)
                (バリトン)エーリヒ・クンツ
               (演奏)ウィーン・シュランメル
                            ほか
          <日本コロムビア COCO−78154>

「喜歌劇“メリー・ウィドー”から“ヴィリアの歌”」
                        レハール作曲
                       (5分47秒)
     (ソプラノ)ルチア・ポップ
            (合唱)アンブロジアン・オペラ合唱団
              (管弦楽)アカデミー室内管弦楽団
                 (指揮)ネヴィル・マリナー
             <東芝EMI CE33−5387>
「パヴァーヌ 作品50(合唱付き管弦楽版)」  フォーレ作曲
                       (6分53秒)
             (合唱)タングルウッド音楽祭合唱団
                 (管弦楽)ボストン交響楽団
                     (指揮)小澤 征爾
         <ドイツグラモフォン UCCG-9252>

マイケル・キメルマン著・木下哲夫訳『語る芸術家たち 美術館の名画を見つめて』(淡交社)
リチャード・セラやフランシス・ベーコンなど、難解と思われている現代美術の作家と著者が連れ立って美術館を訪れる。誰でもが知っているルネッサンスなどの名画の前で作家がその名画や自作について語り出す、興味深いインタビュー集です。

チャールズ・シミック著・柴田元幸訳『コーネルの箱』(文藝春秋)
20世紀アメリカの生んだ最も魅惑的で謎に満ちたアーティストといわれるジョセフ・コーネルは「詩的な劇場」と自ら呼んだ箱の作品をつくり続けます。この本はあの柴田元幸さんの訳ですから、もちろん日本語としても素晴らしいし、写真も美しい。私は何冊も女性への贈物に使いました。

○ 2006/10/1
8:00過ぎ起床。ゆっくり、寝てられなくなったな。
午前中、夏の間に伸びに伸びた、ジャスミンの剪定。
バッサバッサと刈り込むも、足場が悪く延長式の剪定ばさみなので、玄関前を刈り込んだところでギブアップ。
体力無いな。
虫除けスプレーを洗い流すためにシャワーを浴び、ビールを飲む。手に力が入らず、グラスを持つ手が震える。情けない。
溜まった新聞を読んだりしていたら、雨が降ってきたので、慌てて自転車で高円寺まで夕食の買い物に。
夜、少し早く寝たら、0:00過ぎに偶然目が覚めた。
録画予約をしているが、起きだして凱旋門賞を見る。
ディープインパクト、惜しい3着。同じ4歳馬の強力なライバル2頭には完勝したが、先着2頭は3歳馬。言われていた斤量3.5kgの結果か。今回を含めると、11年で9回が3歳馬の勝利。この差は大きいのか。
レース後再び寝る。

○ 2006/10/2
朝事務所でメールチェック。スタッフが早出して、KMHの実施図の作業をしていた。
8:00に事務所を出て、OKBの現場へ向かう。
雨が降っていたので、駅が近い丸ノ内線で新宿まで行ったが、これが大失敗。凄い混雑で、駅に着くたび乗り降りに時間がかかり、新宿まで随分時間もかかるし、混みようが尋常ではない。へとへとになってしまった。
朝9:00前は、都心を移動する物ではないな。昼間より15分くらい余計にかかり、9:00ちょっと過ぎにOKBの現場に到着。
9:00からの1期工事のクライアント検査が始まっていた。
2、3階は細かいダメしか無いが、1階はバタバタだ。とにかく全てに手は付けた、と言う状態。一通り回って、1階については5日の朝、
再びチェックすることにして、11:00前終了。建設会社に細かい指示を出し、12:00過ぎに現場を出る。
一度事務所に戻り、スタッフに指示を出し、13:45事務所を出て、武蔵野大学へ。
14:40から空間造形4の授業。スタジオ10名のうち、ある程度明確なコンセプトを持ってきた学生は、半分弱。課題に対して、糸口を見つけることに苦しんでいる学生が相変わらず多い。少し具体的に話してあげると、それらは理解出来るのだが、自分一人ではその具体性を見つけることが出来ない。
第1課題は期間も短く、来週は休日で授業が無いので、メールや事務所に来てくれれば、エスキスを見ることにした。
18:00前終了。
19:00に吉祥寺で馬主会の桐山と待ち合わせ。居酒屋で、今年度の馬の選定の打ち合せ。
21:00に桐山と別れ、水谷先生に電話。今晩水谷ゼミの何人かが、散歩演劇・ポタライブの「斜」に参加している。
西荻と吉祥寺の間の高架下がサイト。終了後に、学生達も含め一杯やろう、ということで西荻窪に移動して、改札で待ち合わせ。
結局参加した学生は全て帰ってしまい、空間造形のTAをやってくれている、法政大学の能登さんと水谷先生の二人のみ。みんな消極的だな。とりあえず3人で戎で飲もうと、ポタライブのスタッフに挨拶をしたら、一緒に飲もうと言うことになって、10人程で戎で飲み、23:00の閉店で、解散。
我々3人は、もう少し話を使用と言うことで、駅前の居酒屋へ。
1:00前の終電まで飲み、帰る。
長い一日だった。

○ 2006/10/3
いつもより1時間遅く、9:00前に事務所。
連絡事項いくつか。
日報のアップ。
KTHのクライアントからの連絡をまとめ、ファクス。
生命保険会社の小林さんから電話があり、今日が3日だったことに気付く。
今日は誕生日で、50になってしまった。果たしてこんな50で良いのだろうか。まあ,あまり考えても仕方が無いが。
KMHのスタッフ打ち合せ。実施図完成までもう一踏ん張り必要だ。
KTHの後付けのパーゴラの図面を作成し、建設会社に見積を依頼する。
夕方、スタッフの思慮の浅い行動に、つい怒りの声をあげてしまう。やれやれ。

○ 2006/10/4
昨日今日と、久しぶりに、一日事務所にいられる。
いつも通り、8:00に事務所。
KTHの既製の器具を使った照明器具作りの相談を、電気業者にファックス。
11月1日が初日の梁山泊の「風のほこり」の再演。今回は浅草の木馬亭。下見のアポイントのメールが梁山泊から来た。やりっ放しになっていた、初演時の資料と図面を整理。
KTHの器具の確認と塗装の塗り分けと見本作成打ち合せの準備。
途中、15:00からサッシメーカーに来てもらって、KNH-Hの打ち合せ。
KMHとKNH-Hのスケッチ。

○ 2006/10/5
今朝は1時間早く起きて、7:00前に事務所へ。
メールにてクライアントに大事な連絡事項を済ます。その後も連絡事項いくつか。
武蔵野大学の学生からちらほらメールが届く。メールにてエスキスチェックを行うことにしたので、先ずはアドレスを知らせるように月曜の授業で話した。来たメールをアドレス帳に整理。
8:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。徐々にではあるが、ダメ工事の手直しが進んでいる。完了工事と今後の工事を確認し、現場を回り、指示を出す。後をスタッフに任せ、10:30に現場を出る。
11:00過ぎに事務所に戻る。
スタッフに指示だし。KTHの照明器具のまとめ。
16:00、KMHの見積依頼予定の建設会社来所。施工例の写真などを見せてもらう。
決算が10月末。竣工や締め切り、梁山泊の公演、などが集中するとに限って、こういうエクストラの雑務が来る。
それでも、最近は出来る時に少しづつ進めてあり、半期分は出来ている。
重い腰を上げ、残りの半期の帳簿付けを、始める。2ヶ月ごとくらいで、連休明けまでに仕上げよう、と思って始めたが、集中して最後までやってしまう。
慣れない作業に、最後はヘロヘロ。ともかく終了。

○ 2006/10/6
一日雨だそうだ。
チェ・ミキの浜松の妹家族の家が改修工事に入っていて、報告がメール出来たので、返信。
KMHのクライアントと連絡。
KNH-Hのスタッフ打ち合せ。KTHの打ち合せ資料を確認しと雑務。
13:00前に事務所を出て、KTHの現場へ。
雨と風が強い。14:00から電気業者とスイッチやコンセントの位置の確認、塗装業者と見本作りの打ち合せ。今月末の竣工を目指し、急ピッチで完成に近づいている。出来上がってくると、細かい部分で収まりの悪いところや、不具合な部分がぽつぽつ出てくる。それらの部分を決めて行く。結局現場を出たのは、18:30過ぎ。
雨風が凄いので、事務所に自転車を置いて、阿佐ヶ谷からバスで帰る。

マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。先週に比べればふっくらとした体つきになっており、ようやく休養の効果が現れてきた印象。ただあまり長く休ませると走れる状態に戻すのに時間がかかってしまうため、そろそろ軽めの運動を始める予定。調教厩舎の馬房が開き次第、移動して準備を開始します。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。牧場に戻ってきてからも順調に過ごしており、体調面に問題もなく元気一杯です。健康状態も良好で馬体も回復しつつありますが、大事をとってもうしばらく休ませる予定。この状態なら調教を再開してもスムーズに調整が進められそうです。

○ 2006/10/7
嵐の後の気持ちのよい朝。
昨晩は自転車を事務所においてきたので、バスで阿佐ヶ谷まで。
8:00過ぎに事務所。昨日現場で気付いたことを整理し、クライアントや各職方に連絡。
スタッフが置いて行った、OKBの残工事工程のチェックを確認。こちらも着々と進んでいる様子で安心。
10:00に事務所を出て、浅草へ向かう。梁山泊「風のほこり」の公演の下見。浅草木馬亭。天気がよいので浅草寺は沢山の人で。海外からの観光客や修学旅行の高校生。11:20に本堂前で三浦さんと待ち合わせ、木馬亭に向かう。木馬亭の前で大貫と落ち合う。
中を拝見し、大貫と実測。今日は13:00から浪曲と講談の公演があるので、舞台にはその準備ができている。
木馬亭は昔どこの町にもあった映画館のような小屋だった。実際映写室があり、そこは文芸室になっていたと言う。まるで「風のほこり」だ。そんな木馬亭に佇んでいると、小屋が話しかけてくるような気がする。まるでこの前見た、台湾の映画「楽日」の映画館のように。楽屋では浪曲師のウォーミングアップが始まり、静かだった小屋が、次第に息づき初めて来た。
12:30まで下見をして、お暇する。後で三浦さんに聞いたら、我々の相手をしてくださった小屋主の方は、映画監督の根岸吉太郎さんのお母さんだそうだ。もうお年だろうが、矍鑠としていらっしゃる。
秋葉原に行く大貫と別れ、三浦さんと馬券売り場近くのもつ焼き屋に入り、ビールで昼食。14:00前に浅草を後にして、事務所に戻る。
KMHの実施設計図のチェック。
夕方、唐組の辻さんからテントのことで連絡が入る。

○ 2006/10/8
8:30に起きて、大和町で昨日に引き続き、KMHの実施設計図のチェック。午前中一杯。
溜まった新聞を読み、15:00過ぎに大和町を出て、事務所に。
武蔵野大学の学生から、空間造形4のエスキスチェックのメールが来てたので、アドバイスを書いて返信。
16:30過ぎ、事務所を出て、阿佐ヶ谷の区民センターでやっている、父の入っている絵画会の展覧会へ。会場でチェ・ミキと待ち合わせ。
17:00、展覧会終了後、近くの焼き肉やで一杯やる。

○ 2006/10/9
9:00前事務所。今日も気持ちのよい秋晴れ。しばらくよい天気が続きそうだ。
ずっと雨が続いたので、竣工間近の現場には有難い。
連絡事項をいくつか。
10:00にスタッフが来たので、KMHの実施図面のチェックを説明。
OKBの現場から昨日来ていたファックスについて、スタッフに指示。
KTHの家具建具の現場指示図面作成と、クライアント打ち合せの資料準備。
自転車で図書館にリクエストしてあった本を取りに行きがてら、荻窪の古書店に寄ったら、清水博純写真集「劇団唐組ー赤テント・
闇のなかに光を見た」と言う本を発見。唐さんの署名入り。入手。
事務所に戻り、先日実測してきた、浅草木馬亭の平面を書き始める。おおよそ書けたが、部分的に計り忘れているところがあり、明日再度照明さんと下見に行く大貫にメールで、実測を依頼する。
KNH-Hのスケッチ。
休日は、電話が少なくて良い。

○ 2006/10/10
明日KMHの見積用の図面を渡すので、建設会社に連絡をして、時間を決める。
決算用資料の忘れていた部分の用意。
梁山泊の大貫からファックスで、木馬亭の実測不明部分がきたので平面を仕上げ、初演時のセットを置いてみる。意外と調整が難しそうだ。
昨日に引き続き、KNH-Hのスケッチ。
10:30に、今日引き渡しのOKBの第1期工事の現場を見て戻ってきたスタッフに、現場の様子を聞く。新良太さんに撮影をお願いしてあり、撮影は問題なく進んでいるようだ。
KMHの明日の図渡しについて指示。
13:00前に事務所を出て、OKBの現場へ。クライアントが購入した家具などの搬入が行われているが、工事はどうにか収まったようだ。
撮影中の新さんに挨拶をして、一通り回ってみて手直し部分を指示。15:00にクライアントの会社の方々が集合し、取り扱い説明。SECOMの静脈認証のセッティングに、人数も多いので時間がかかる。17:00過ぎに一通り終了し、引き渡し。
クライアントに喜んで頂いたようで、ホッとした。
18:00前に現場を出て、近くの居酒屋で、建設会社と担当スタッフの4人でお疲れ。
勢いにのって新宿に繰り出し、担当スタッフは一番ホッとしたのかしたたか酔って、とんでもなく笑える行動したが、ここには書けない。

○ 2006/10/11
8:30に事務所。打ち合せの準備をして、9:00に事務所を出る。
10:00から、KTHのクライアント打ち合せ。はじめに自動販売機の位置を決める。その後準備した塗装見本で、仕上げの色の決定。その他細々した打ち合せ。13:00過ぎに現場を出て、事務所に戻る。
昨晩の打ち上げ、二日酔いまでは行かないが、体が水分を要求して、老廃物を押し流すような汗が出る。
15:00から1時間ごと3社に、KMHの見積用図面渡し。
合間に、KNH-Hのスケッチ。
19:00、新宿で桐山と馬主会。今年の1歳馬の2次募集馬を決める。果たして抽選でどうなるか。

○ 2006/10/12
8:00事務所。今日も気持ちのよい天気だ。
連日の締め切り、引き渡しと飲み会で、疲れ気味だが、どうにか日曜まで乗り切りたい。
移動中に読んでいる、「小説の誕生」保坂和志(新潮社)の中の一説。
「小説を書くということはいろいろと面倒くさいことで、」ということについて、「文字に書くというのは、書きつつイメージが文字に引っ張られていくことでもあるから、単純に『頭の中にあることを文字に書いていく』という風には言えないけど、いまは簡略化してそういう図式を作ったとして、頭の中にある情景を文字だけで表現していくのは本当に面倒くさい。」
あることを文字で表現するということは、本当に面倒だ。だから分かりやすい単語で、分かり易く書かれた文章は、簡潔で良い文章のように思えるが、それは頭の中にあることをのほんの一面の限られた部分だけを取り上げ表しているということ、になってしまわないのだろうか。
少し前に読んだ、「釜ヶ崎と福音」本田哲郎(岩波書店)では、聖書を本田さん自身が原語から読み直し、現在流布している解釈の見直しを行っている。象徴的に使われている単語を、原語の意味を汲んで日本語に置き換えるには、一見回りくどい表現を使わないと伝わってこない。それらを象徴的にしてしまうと、分かりやすいが、意味が変わってしまうことが、強く伝わってきた。「釜ヶ崎と福音」では、そんな経験をした。
「小説の誕生」のこの一説を読んで、全く違うことをいっているのかもしれないが、それらの経験を思いだした。
朝から連絡事項をこなし、KNH-Hのスケッチ。
合間に連絡沢山入るので、その度に分断される。10:30荻窪の会計士事務所へ、決算の資料を自転車で届け、11:00に事務所に戻る。
12:45に事務所を出て、13:00に唐組の辻さんと待ち合わせ、役所へ。テントについての打ち合せ。
15:00事務所に戻る。戻ったら、西荻窪の実家から電話が何度かかかってきていた。電話したら妹が出て、父が西荻中央病院に入院した、とのこと。たいしたことは無いそうだが、1週間くらいの入院になるそうだ。
その後も今日はやけに連絡が多い。
梁山泊へ、「風のほこり」の打ち合せの連絡と、たたき台の図面をメールする。
17:00、武蔵野大学の学生がエスキスを見せにくる。良い着眼点の計画を進めているのだが、具体的なところで手が止まってしまっている。いくつかの可能性を提示して、18:00終了。
明日の打ち合せの準備とOKBの現場から戻ってきたスタッフの報告を聞く。
色んなことがあり、バタバタとした一日だった。

○ 2006/10/13
7:30過ぎに事務所。メールで連絡事項などし、8:00過ぎに事務所を出て、KTHの現場へ。
今日から塗装業者が入るので、塗り分け箇所の確認などを行う。その後にこまい部分の打ち合せ。
12:00過ぎに現場を出て、OKBへ。
13:00過ぎから、2期工事の打ち合せ。クライアント代理の方と建設会社で、暖炉などが残せるか確認。14:30にスタッフを残し、現場を出る。
渋谷でコーヒーを飲みちょっと休憩。
梁山泊の稽古場に向かう途中に、構造の山崎さんに電話を入れ、大久保で降りて、事務所へ伺う。テントの件で相談事。
16:00過ぎに山崎事務所を出て、梁山泊の稽古場へ。
「風のほこり」の稽古が始まっている。今日は六平(むさか)さんも稽古していた。
17:00過ぎから、美術打ち合せ。今回公演を行う「木馬亭」は普段は浪曲の公演を行っていて、芝居用には出来ていないので、セットも初演時の形を変えないとうまく収まらないので、演出・大道具で方針の確認。
18:00前に梁山泊のメンバーと三々五々稽古場を出て、東中野のパオへ。
久々に梁山泊の舞台に立つ六平さんが、皆にごちそうしてくれることになっていたようで、そのご相伴にあずかる。
美味しい料理とワインを頂き、皆でわいわい、楽しい回だった。21:00頃終了。

マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。育成馬専用の厩舎へ移動し、坂路でキャンター1100m1本の運動を開始しています。ハロン15〜16秒の縦列調教がメイン。騎乗者に「背中から腰にかけて緩んでいる」と指摘されるのは、休み明けのためで、乗り込んでいけばパンとしてくるでしょう。体高は低いものの、馬体のボリュームはある方。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されています。集牧時に暴れるほど元気一杯。目に輝きがあり、馬体もふっくらとしていて見るからに健康そうです。同馬にしてはめずらしく、最近は反抗的な態度が目立っています。この状態なら、そろそろ騎乗再開時期を検討しても良いでしょう。

○ 2006/10/14
いつもより1時間ゆっくり起きて、9:00前に事務所。
今週は昨日までいろいろあって、ヘトヘトだったが、今朝少しゆっくりできたので、ちょっと生き返った。
武蔵野大学の大学の学生2名から、メールでスケッチが届いていたので、アドバイスを書いてメールバック。
日報のアップと連絡事項。
梁山泊「風のほこり」の昨日の打ち合せを、図面にまとめ、梁山泊と照明の泉さんにメール。
KNH-Hのスケッチ。

○ 2006/10/15
午前中、大和町西側の蔦の剪定を重い腰を上げて行う。
2時間以上、チェ・ミキにも手伝ってもらいながら。
夏の間に好き放題に伸びた定家葛と雑草は、窓から家の中まで浸食している。
蔦との格闘、と言っても大げさではない。
刈った蔦は、45リットルのゴミ袋5袋分。
蔦の剪定の後は、自分の髪の毛の剪定、バリカンで。
終了後、シャワーを浴び、昼ビール。
今日はそれほど暑くなく助かった。
14:30過ぎに自転車でチェ・ミキと大和町を出て、西荻窪へ。
実家によって母と一緒に、親父が入院している、西荻中央病院へ。
思っていたより元気そうなので、安心する。16:00過ぎ病院を出て、実家に母を送り、阿佐ヶ谷でおでんねたを買い、最近チェ・ミキが発見してきた鷺宮の魚屋へ。
大和町近くにあったひいきの魚屋が店を閉め、途方に暮れていた。新たに見つけたこの魚屋で、何度か買ってきていたが、これが旨い。今日も、しめ鯖とたこ頭を買ったら、たこ頭を一盛りおまけしてくれた。かえって食べたしめ鯖は、美味。350円なり。
妙正寺川沿いに、いかにも公団という鷺宮住宅が立ち並ぶ一帯にある魚屋と八百屋と肉屋、3店からなる木造の店舗や、その側にある木賃アパートのような建物の飲み屋が醸し出す雰囲気は、独特だ。
まるで暮れなずむ夕方が過ぎてしまったら、ふっと消えてなくなってしまいそう。まるで、「異人達との夏」の主人公の実家のようだ。風景や建物が記憶を持ち語りかけてくる、と言うことがあるのだ。

○ 2006/10/16
昨晩は早く寝て、朝まで眠れたので、リフレッシュした。
8:00前に事務所。
土曜の夜に武蔵野大学の学生何にかから、エスキスのメールが入っていた。
2週間あって、なんでここまでメールをよこさないのだろう。
今日の午後に授業があるが、取り敢えず気がついたことをチェクバック。
KNH-Hのまとめ。週末に考えていたスタッフの担当割りを自分の中で確認する。
10:00にスタッフが来たので、まずKMHの確認事項。
引き続き、KNH-Hのスタッフ打ち合せ。チェック事項と彼からの確認事項及び担当仕切り直しを打ち合せ。
KTHの連絡事項いくつかと日報のアップ。
13:45事務所を出て武蔵野大学へ。空間造形4の前半の課題の最終チェック。来週の提出にうまくランディングできるか、全ての学生が臨界点にいる。いつもそうだが、1週間遅れている。
18:00過ぎ終了。その後個別の質問に答える。
17:00前、尾辻先生と大谷君と学校を出て、吉祥寺の居酒屋へ。途中から水谷先生も参加。
去年から一緒にやっている尾辻先生と飲むのは2回目。いろいろ聞けて面白かった。

○ 2006/10/17
朝事務所で、KTHの現場行きの準備。日報のアップ。
昨日新さんが届けてくれた、OKBのポジを見る。
8:00に事務所を出て、KTHの現場へ向かう。
大工工事は全て終了し、2・3階は塗装業者が階段や家具のフィニッシュ一歩手前。塗り分けなどを確認する。クロスの下地処理も終わっており、明日明後日からクロス張りに入る、とのこと。
11:30に現場を出て、目黒のショップに照明器具を確認に行く。今回その照明器具を3灯くらい吊るして、シャンデリアのようにしようと
しているので、コードの太さや重さを確認する。
帰りにマイスターに寄り、昔買った椅子の脚先のカバーを購入。その椅子を映画撮影の時に使ってなくしてしまったもの。
今日は朝腕時計を見たら、電池切れで止まっており、時間を要所要所で確認して動いているが、とても不自由だ。(未だに携帯不携帯なので、時間を知るすべがない。)
歩いていたら途中で渋谷行きのバスが来たので、衝動的に乗ってしまう。
新宿のヨドバシカメラで腕時計を買って、事務所に戻る。
KNH-Hのスタッフをシフトするので、打ち合せをするが、今日はやけに電話連絡が多い。打ち合せが何度も中断される。
武蔵野大学の学生からエスキスのメールがちらほら。皆、ケツに火がついてきたようだ。

○ 2006/10/18
事務所で、スタッフへの指示と連絡事項いくつかを済ませ、9:00過ぎに事務所を出て、9:30に唐組の辻さんと待ち合わせ、テントの件で役所へ。
11:00前終了。次の打ち合せまでに時間があったので、西荻窪で下車し、入院中の親父の様子を見に行く。
病院を20分くらいで出て、OKBへ。いくつかの問題点を確認し、建設会社と打ち合せ。
14:30事務所に戻る。
帰りに書店で、「シンセミア」阿部和重(朝日文庫)の1・2を入手。文庫化を待っていた。来月3・4が出揃ったら読もう。
AMHやKNH-Hのスケッチ。今日も連絡事項が多い。
17:00、武蔵野大学の学生がエスキスチェックに来所。
再びスケッチに戻る。

○ 2006/10/19
朝から事務所で、KNH-Hのサッシ検討。KTH確認事項と連絡。
9:00過ぎにKTHの建設会社の担当者が来所。昨日になって、来週始めから張り始める予定の床材の在庫切れが分かった。同じような物を探して、カットサンプルを持ってきてもらう。昨晩、別メーカーでほとんど同じ物の在庫が確認出来た、とのことで、それを見せてもらう。見分けがつかないくらいなのでOKし、クライアントに連絡。引き続き、午前中決まっていた物の確保をトライしてもらうよう指示。その他、何点か打ち合せ。10:00前終了。
スタッフが来たので、KNH-Hの検討事項を指示。引き続きKMHの明日の打ち合せの準備の指示と見積質疑の回答に対する指示。
10:30、梁山泊の三浦さん来所。ちょっとした打ち合せ。
明日のOZONEの設計確認の資料作り。
やってもやっても次から次に雑務が発生する。

○ 2006/10/20
KTHの竣工が近いので、連絡事項が多い。
スタッフが置いていった資料のチェック。
KNH-HとKMHの図面チェック。
11:30過ぎに事務所を出て、KTHの現場へ。14:00から民間機関の完了検査。15:00終了。
すぐ現場を出て、16:00からOZONEでクライアントとOZONE担当者とでKMHの設計確認。
私がケツカッチンなので、皆さんに協力頂き、スピードを上げて18:15終了。
19:00吉祥寺でポタライブ「断(ことわり)」。吉祥寺の北口を散歩しながら、所々に役者が現れ、町を舞台に町の記憶が現れる芝居。
武蔵野大学の水谷先生と空間造形のTAの法政大学の大学院生と武蔵野大学の4年生で参加。
終了後、「ハモニカ横町」を卒論にした学生の案内で、横町内の「みふね」という、素敵な居酒屋へ。
マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。今週はMヘンリー、Mデネブと併走調教を行いました。残り3ハロンから併せて4ハロンを56秒で登坂。後方から追走したためか落ち着きすぎて手応えはいまひとつでしたが、先行すれば変わるはず。背中から腰にかけて皮膚病が発症しており、他馬に伝染しないよう注意しながら手入れをしています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。今週から調教を再開しましたが、どこかで両膝をぶつけてしまい傷腫れしてしまうアクシデントがありました。幸いにも傷自体は大したことはなく、歩様に乱れもないためトラックで軽めに乗って様子を見ています。腫れがひどくならないように、馬房ではバンテージを巻いて過ごしています

○ 2006/10/21
9:00過ぎに事務所。
朝から連絡事項多数。いろんなことが起こる。アンビリーバボー。
13:00前に事務所を出て、目黒で高橋さんと待ち合わせ、AMHへ。
基本計画の打ち合せ。徐々に収斂しつつある。17:00前終了。
目黒で、アンビリーバボーな出来事について連絡していたら、次への時間が無くなってきてしまった。
迷ったが、一度事務所に寄り、資料を置いて吉祥寺へ。
18:10、吉祥寺で武蔵野大学の4年生3人とチェ・ミキと待ち合わせ。井の頭公園内、ジブリの隣に張られた赤テントで行われている、唐組「透明人間」へ。
昨年、シアター・コクーンで同じ原作の「調教師」を見た。大筋はほとんど同じだが、同じ芝居とは思えないくらい、緊張感に溢れた芝居だった。登場人物達も現実の人間なのか、追憶の中の人間なのか段々区別がつかなくなってくるのだが、まぎれもないリアリティーがある。狂言回しの十貫寺梅軒さんの少年と唐さんの白川先生がチャーミングで、何度も同じ台詞が繰り返させれる後半に、新たな空気を送り込んで、芝居にテンポを作り出していた。流石だ。
終了後、見に来ていた、梁山泊の振り付けの大川さんも交え、皆んで二日連ちゃんの「みふね」に。1:00過ぎまで。

○ 2006/10/22
この1週間はいろんなことがあり、週末は飲むことが二日続き、さすがに疲れたので、起きたら9:30。
溜まった新聞や録画したものを整理したり。一日大和町で休息しながら、KTHの車庫の図面書きとKNH-Hのスケッチ。
夜も早めに寝る。

○ 2006/10/23
激しい雨の音で何度か目覚めるも、朝までゆっくり休めたので、リフレッシュした。
KMHの質疑返答の指示を出し、11:00過ぎに事務所を出て、武蔵野大学へ。
今日は空間造形4の第1課題の提出日。
全員が締め切り前に提出。
13:00から講評会。全員が順番に発表し、先生達の講評を聞く。
40人の発表と講評が終了したのは18:30ころ。
その後、第2の説明を各スタジオごとに行い、19:00過ぎ終了。
短い期間での課題だったが、模型は力作ぞろい。前期に比べて、皆力を付けてきた。図面表現やプレゼンでもっと頑張って欲しいが、第2課題が楽しみだ。
TAの人たちと学生を交え、総勢20人程で吉祥寺で反省会。前期は反省会をしても集まりが悪かったが、今回は大人数で楽しいかだった。
確実に学生達が変わって行っているのが分かる。

○ 2006/10/24
午前中はOKBのスタッフ打ち合せ。
昼過ぎに事務所を出て、AMHの打ち合せに新宿まで。
その後、KTHの現場へ。
今日の打ち合せは、全てが建設的ではないことだったので、疲れた。
外は雨で寒く、とにかく疲れたので、建設会社の営業の人と、現場近くで一杯やり、暖をとる。

○ 2006/10/25
今週は早くも疲れが溜まってきてしまった。
一時間ゆっくり寝て、9:00に事務所。
今週ははじめから出ていることが多いので、溜まってしまった雑務を片付ける。やっと日報もアップ。
昼過ぎに自転車で荻窪の会計士事務所へ。
決算の書類を受け取りに。
その後も、雑務が続く。
15:00過ぎに事務所を出て、渋谷のル・シネマ1へ。東京国際映画祭の中の「ニッポン・シネマ・クラシック」と言う企画の「鴛鴦歌合戦」マキノ正博監督(1939年/http://www.tiff-jp.net/ja/lineup/supportingproject.php?mcat=ニッポン・シネマ・クラシック#297)を見に行く。
DVDで見たが、映画館で見たく随分前にチケットを入手していた。映画をのんびり見ている状態ではないが、やはりこの映画、幸せな気分にしてくれる。
ミュージカル(オペッレッタ)仕立ての時代劇で、片岡千恵蔵や志村喬が小刻みに体を揺らしながら、歌を歌う。ディック・ミネの若殿様もお茶目だ。映画を見終わると、つい微笑んでしまう。
映画終了後、すぐ事務所に戻り、再び雑務やスタッフへの指示を出す。
映画に出掛ける時、阿佐ヶ谷駅ホームから、写真のような風景を見た。煙突のてっぺんに人が上っているのを、初めて見た。

○ 2006/10/26
朝から事務所。連絡事項いくつか。
10:00からの打ち合せの図面に目を通す。
10:00に設備の酒巻さん来所。KNH-Hの最終打ち合せ。12:00前まで。
午後一で引き続き、KNH-Hのスタッフ打ち合せ。14:00過ぎまで。
KTHのOZONE提出用の写真と資料の整理。
15:30に事務所を出て、KTHの現場へ。現場は完成に向けて、沢山の職人さんが入り、バタバタしている。
クライアントと玄関の照明のセッティング。
19:00過ぎに現場を出る。
明日は写真撮影だが、大丈夫だろうか。

○ 2006/10/27
朝事務所で雑務。
9:30過ぎに事務所を出て、KTHの現場へ。
朝一で入る予定だった畳がまだ入っておらず、9:00から撮影を始めている予定の、新さんと高橋さんは現場近くの喫茶店に待機していた。
片付けを手伝いながら、11:00から撮影開始。
室内の撮影には、今日くらいの曇り空が丁度良い。養生をはがした室内は、見違えるようになった。クライアントが苦労して探し出し、シャンデリア風に加工した照明器具がきれいだ。
15:30に取り敢えず、昼の室内は撮影終了。外観は片付かないのと天気が悪いので、別の日にする。
16:00からOZONEの最終検査。17:00終了。
夕方、武蔵野大学の水谷先生と友人の佐野さんが見学に来る。
新さんは夕方になって、何カットとか撮影して、本日分は全て終了。
建設会社の担当者といくつか打ち合せをして、18:30現場を出る。
水谷先生と佐野さんと、旗の台の「一福」へ。
むかし長原に住んでいた時、週に一回は通っていた、台湾料理店。本当に久しぶり。
お店のご夫婦は変わりなく、お元気だった。やはりこのお店の料理は、全て美味しい。

マイネルボビシュ
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。後方を追走しすぎてふわっとしてしまった先週の内容を踏まえ、この中間は気合いを乗せるために3頭併せで追い切りをかけ、馬なりで4ハロン54秒のタイムでした。後日のスピード調教でMペローラに遅れたのは、相手が動いたためです。早ければ来週中にも入厩する予定。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。両ヒザの腫れが小さくなり、今週から坂路でキャンター1100m1本の運動を開始しています。一から造り直していかなければなりません。久々とあって、さすがに重々しい動きです。乗り役は「単走だとふわふわ走るけど気を抜くのは元からの特徴。縦列であれば、前後どちらかに馬がいれば集中しますよ」と話していました。

○ 2006/10/28
朝事務所に来て、オープンハウスの準備と連絡事項。
10:30に事務所を出て、KYHへ。
12:00に現場でクライアントと簡単な打ち合せ。
13:00からKTHのオープンハウス。15:30頃までは、ぽつぽつとしか参加者がなかったが、それ以降は沢山の方が来て、大にぎわい。ありがとうございました。
17:00終了。その後、取り扱い説明と引き渡し。
19:00に現場を出て、チェ・ミキと内の妹と朝倉君の待つ、旗の台の「一福」へ行く。
「一福」連ちゃん。

○ 2006/10/29
10:00過ぎに事務所に来て、梁山泊の「風のほこり」に使う昔のポスターをプリントアウト。11:30終了し大和町に戻る。
とにかく今週は疲れたのと、引き渡しが終わりホッとしたのとで、一日大和町でゴロゴロ。
本来なら今日は、OZONEのイベントで大和町の家をオープンハウスしなくてはならなかったのだが、希望者0で無しになった。
これは助かった。

○ 2006/10/30
まだ疲れは取れない。
事務所で連絡事項と日報のアップ。
10:00前スタッフと簡単な打ち合せ。
決算や外注費の振込に銀行へ。
しかし、慌ただしくしていると、疲れは忘れてしまうものだな。
昼前に事務所を出て、浅草の木馬亭へ。
「風のほこり」のセットはほとんど組み上がっている。
木馬亭は浪曲の為の古い小屋で、この芝居にぴったりだ。
入り口から入って客席に着くと、昭和5年の浅草の芝居小屋の文芸部室のセットが、まるでそこが本当にその場所であるかのようにある。
木馬亭の楽屋は風情があって、落ち着く。
ここでも、建物が記憶を持っていることを、感じる。
16:30過ぎから場当たり稽古。
22:00終了。

○ 2006/10/31
朝事務所で連絡事項。
9:00事務所を出て、OKBへ。10:00からクライアントと建設会社と問題点の打ち合せと、2期工事の確認。
14:00高橋さん来所。AMHの打ち合せ。
15:00自転車で、決算書を持って税務署を回る。
KNH-Hのスタッフ打ち合せとスケッチ。
17:00前事務所を出て、浅草へ。
19:00からオンタイムで「風のほこり」ゲネプロ。
昨年末の初演時と配役が変わったことで、印象が一変した。
明日初日。明日からは13:00から浪曲の公演があり、その終演後、16:30から飾り直して「風のほこり」の本番となる。今晩もゲネプリ終演後には浪曲が出来るように舞台を直して撤収。

○ 2006/11/1
朝、メールで武蔵野大学の空間造形4のガイダンスを、TAの大谷君がくれたので、返信。積極的に関わってくれて、ありがたい。
スタッフが置いて行ったKNH-Hの図面チェック。
10:00にスタッフが来たので、打ち合せ。
午後の打ち合せ準備と連絡事項いくつか。
12:30に事務所を出て、OKBへ。第2期工事のクライアント打ち合せ。
15:30終了し、事務所へ戻る。
再び17:15事務所を出て、浅草・木馬亭へ。
今日は新宿梁山泊「風のほこり」の初日。
唐さん、扇田昭彦さんはじめ、いろんな方がみえている。補助椅子が出る程の盛況。
19:00、開演。一幕は丁寧にやりすぎた感じがしたが、休憩を挟み、二幕に入って唐さん独特の言葉が、びしびし耳に入ってきて、この芝居の濃密な世界がとても伝わってきた。
真珠とあこや貝、母の面影、昭和5年と現在、そして扇田さんが後の宴で言っていたが、アングラ芝居と浅草軽演劇、いろんなものが離れたり繋がったり、台詞にもある「虹色」のような芝居だ。
ラストシーンは何度見ても、なんと言っていいか分からない、熱いものとしか言いようのないものが、こみ上げてくる。
ぜひご覧下さい。
終演後、近くの居酒屋で初日乾杯。残ってくれた沢山の方々のお話を頂く。
23:00過ぎ、お開き。

○ 2006/11/2
少しゆっくり寝て、9:00に事務所へ。
スタッフが置いていったKNH-Hの図面をチェクし、出社してきたスタッフに指示。
本当に久しぶりに、自分の机でゆっくりしていられる時間が戻ってきた。(スタッフは相変わらず時間に追われているが。)
いつも拝見している何人かのホームページのブログや日記を逆にたどって行ってみると、随分長い間自分の机でゆっくりしていられる時間がなかったことが分かる。
13:30、KNH-Hの見積を依頼予定の建設会社来所。見積に参加してもらえることになった。
その後、KMHの見積を2社が提出に来所。明日の残り1社の提出を待って、比較表作り見積チェックを始める。
17:15事務所を出て、浅草木馬亭へ。
「風のほこり」二日目。
今晩は、六平直政さんの交遊で中村勘三郎さんご夫妻と波乃久里子さんがいらしていて、終演後に劇団員の為に食事会を設けて頂き、そのご相伴にあずかる。浅草の美味しい料理屋さんで、沢山頂く。2:00お開き。

○ 2006/11/3
10:00前に事務所。
昨晩は結構長い時間飲んでいたが、良い焼酎だったからか、沢山食べながら飲んだのが良かったのか、全く残っていない。
連絡事項いくつか。建設関係には連休は関係ないようだ。
「風のほこり」のセットで、鉄製の螺旋階段をお借りしている、ANAPの青田さんに連絡。
再演にあたり、今回は螺旋階段が照明によって非常に活きていて、ぜひ見に行って頂ければ、と連絡。
KNH-Hの図面チェックをして、スタッフに指示。
14:00過ぎに事務所を出て、目黒で高橋さんと待ち合わせ、AMHへ向かい、クライアント打ち合せ。
17:00終了し、事務所に戻る。街は連休モード。
19:00にKMHの残り1社が見積を持って来所。
1歳馬
募集番号42 コスモハーティネスの05……父アドマイヤコジーン/母コスモハーティネス   厩舎未定……
コスモバレンシアの05は、ビッグレッドファーム明和に滞在中。砂のぼりを発症した左前脚をみたび気にするように。専門の装蹄師に依頼して、小さな穴を特殊なパテで埋めてもらった結果、歩様が良化したものの、一難去ってまた一難。牧柵に突進したのか、今度は右肩に筋肉まで達する深い裂傷を負いました。パドックで静養させています。
募集番号86リアルラヴの05……父スウェプトオーヴァーボード/母リアルラヴ栗東・柴田政見厩舎…
リアルラヴの05は、10日(火)、ビッグレッドファーム明和から真歌トレーニングパークへ移動しました。これから馴致を始める予定。細身の身体ながらバランスが良く、脚さばきもしっかりしています。引き取った当初から落ち着きがあり、環境の変化に動じません。昼夜放牧に堪えない体力も有しています。
2歳馬
マイネルボビシュ
この中間に2度の併走調教を行いましたが、それぞれ4ハロン54秒、55秒で登坂。以前と違い、後方から追走しても手応え良く走るように。太め感もなく、良い状態でトレセンへ送り出せました。10月31日(火)、ビッグレッドファーム明和から美浦の上原厩舎へ無事に到着しています。復帰レースは検討中。距離適性を掴みきれていないため、週末の追い切りを見て決めたいとのことでした。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。徐々にペースアップをしている段階。今週は牧場に戻って以来の初の併走調教をMセグレイト、Mデネブと行いました。追っつけて55秒台とまだ本調子には程遠いものの、乗り込んでいけば自ずと本来動きを取り戻すはず。焦らないでじっくり基礎を固めていきます。

○ 2006/11/4
KNH-Hの見積要項作成と図面チェックとスタッフ打ち合せ。
途中、一件打ち合せに出掛ける。

○ 2006/11/5
一日大和町。
高円寺文庫センターで、「団塊パンチ・3」ちあきなおみの特集を発見。即入手。
「小説の誕生」保坂和志著(新潮社)読了。
先日亡くなった小島信夫の小説と、荒川修作の「死なないために」を手がかりとして、様々な作品の持つ「現前性」を考察して行く小説(と文中にある)。
中からいくつか。
「見る側である私たちは、それを説明できる言葉を何も持っていないのにもかかわらず、いま目の前にある彫刻を好きになっていることに驚いているのだ。」
「人間は動物のように自分の肉体と直接(無媒介に)関係を持つことができず、言語という媒介を通してしか自分の肉体と関われない。言語とは制度だから人間は必然的に制度が規定する枠内でしか、制限つきにしか自分の肉体と関われないということになる。
 小説、音楽、美術、ダンス・・・・・・等々すべての芸術が、その制度の存在を知らしめ、それへの疑いを提示して、制度を変えるための方策を少しでも考えるためのあるということは言うまでもない。しかし多くの小説は因果律などの制度による思考法に対する疑いをまったく持っていないために、制度を強化し、『私』や『自分』を制度の枠の内に押し込める働きしか果たさない。」
「現実の中にそれを置いてみて、どんなに荒唐無稽に見えることであっても、フィクションの中で読者の気持ちを掻き立てられればそれは何らかのリアリティを持っているはずで、そのリアリティが現実をそれまでと違った風に見えるようにする。それがフィクションであって、現実によってリアリティの保証を得るのがフィクションではない。」
「それが啓蒙とか大衆文化ということなのだろうが、太陽系の絵のように『一望できる』という錯覚は、小説や音楽のように時間の流れの中で展開することを本性とする表現形式までも、一目で見渡せる図にして理解するタイプの人間を生み出してしまい、いまの社会ではそういうことができる人の方が『頭がいい』とか『理解力がある』と評価されるようになってしまった。しかしそんなテクニックは小説の本性とは何の関係がないことなのだ。
 しかし見方を換えれば、『頭がいい』人が『一望したい』と思う時代に小説の本性が不利であることは言うまでもない。しかしさらに見方を換えれば、そのような時代だからこそ一望することによっては理解することのできない小説の本性というものが価値を持つということになるが、もっと見方を換えれば、時代との関係をあれこれ考えていても小説は生まれてこない。」
いよいよ来週から「シンセミア」阿部和重著(朝日文庫)。「小説の誕生」に書かれていたことを、考えながら読み始めよう。

○ 2006/11/6
朝日報のアップ。
スタッフが置いて行ったKNH-Hの図面チェック。
スタッフの一人から電話があり、昨日から熱が9度以上出て、今朝も同じ状態なので医者に行ってから再度連絡をもらうことに。
もう一人のスタッフも10:00になってもこないので電話してみたら、寝坊したとのこと。
後一人は体調を崩し、しばらく前から休んでいるので、二人がやらなければならないことが増え、負担がかかっている状況は分かるが、そんな時こそ持続できる時間管理と体調管理が必要なのだが。困ったものだ。
HMH-Kの増築計画をスタートさせる。
13:45事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形4の第2課題の1回目のエスキスチェック。敷地のハモニカ横丁と周辺の模型が学生達の手で作られている。こうやって模型にしてみると、この地区の特異性が浮かび上がってくる。
各人がハモニカ横丁の印象とどのような計画を考えているか発表。具体的にどのように進めて行ったら良いか、アドバイス。来週までにやってくることを、具体的に話す。
ハモニカ横丁にあまり馴染みのない学生が多かったので、授業終了後希望者をハモニカ横丁の居酒屋「美舟」に連れて行くことにする。
「美舟」の2階は、手を伸ばせば隣の店に届きそうな空間。学生5人とTAの大谷君、スタジオの学生が選んだ敷地を見て回って来た水谷先生も参加。
これで敷居が高かったハモニカ横丁に少しでも近づいてもらえたかな。

○ 2006/11/7
熱を出したスタッフは、肺炎までは行かないが、ヴィールスが弱いところに入って熱が出ている、とのことで今日も休ませる。
KNH-Hの図面チェックと図渡しの段取、HMH-Kのスケッチ。
スタッフにやってもらう予定だったKNH-Hの見積用資料のコピー。
銀行と郵便局。
17:15事務所を出て、浅草・木馬亭へ。武蔵野大学の水谷先生と一緒に「風のほこり」。
初日、二日目に比べリズムが出て、見違えるようにように良くなっていた。(勿論初日、二日目も良かったのだが。それに比べてもさらに。)2幕は初日からほぼ完成されていたが、難しい1幕がとてもリアルになった。
この芝居、見るたびに新たな台詞が耳に届き、新しい驚きがある。唐さんの芝居はいつもそうだが、「風のほこり」は構成がシンプルなだけに、その効果が高いように感じる。
久々に梁石日さんご夫妻にお会いした。終演後、近くのトンカツ屋さんで恒例の飲み会。

○ 2006/11/8
昨日の晩から風が吹き、寒くなって来た。木枯らし一号、と言うのだろうか。
熱を出して休んでいたスタッフも復帰。
KNH-Hの図面をチェックし、スタッフに指示。
KMHの見積比較表の作成。
進行中のプロジェクトのスケッチ等をして、一日事務所で過ごす。

○ 2006/11/9
朝からメールや連絡事項いくつか。
今日見積図渡しのKNH-Hの図面のチェック。
午前と午後に分けて3社に図面を渡す。
15:00に事務所を出て、先日引き渡したKTHへ。
いくつかの不具合のチェックと、追加工事の打ち合せ。18:00前終了。
帰り道に、久しぶりにタワーレコードへ。
今日の図渡しで、9月くらいから怒濤のように続いていた、芝居や竣工、実施図面アップが一段落した。
途中、スタッフが体調を壊し休職したり、本当に気の抜けない日々が続いたが、少しゆっくりできる。

○ 2006/11/10
本当にホッとしたのか、朝起きられずいつもより1時間ゆっくり寝て、9:00に事務所。
KMHの見積チェックをスタッフと確認したり、少しずつやりっ放しになっていたことや、手つかずのことを整理し始める。
17:00過ぎに事務所を出て、浅草・木馬亭へ。今日は「風のほこり」楽日。
楽日とあって、役者達は皆力が入っている。カーテンコールの役者紹介では、来場していた唐さんも舞台に上がり挨拶。
梁山泊のメンバーは徹夜でばらしとのこと。
終演後、今日の芝居を見たチェ・ミキと友達、MTHのクライアント、事務所のスタッフと浅草の居酒屋へ。事務所の一段落の打ち上げをかねて、一杯やる。

1歳馬
コスモハーティネスの05
コスモハーティネスの05は、ビッグレッドファーム明和で調整中。坂路でキャンター1100m1本の運動をしています。走りを覚えてから、乗り込みの内容がぐんと充実。リードホースを目標に、ラスト2ハロンを伸ばす調教をこなしています。スタッフは「ここにきて少し腰に疲れがたまってきている。一息入れることも考えています」と話していました。
リアルラヴの05
リアルラヴの05は、真歌トレーニングパークで調整中。大人しくはないものの、同じタイミングで馴致に取りかかったケイアイベールの05やマチカネフウリンの05に比べれば、はるかに扱いやすい牝馬です。それぞれをマスターさせて坂路でのキャンターを開始しました。なかなかバネがあるフットワークです。中間の計測では446キロ。
2歳馬
マイネルボビシュ
美浦で調整中。坂路とウッドコースを中心に乗り込まれています。先週末からペースアップされ、すでに2本のタイムをマーク。70−40だった8日(水)の追い切りは少しもさっとした動きでした。夏場の経験から、調教の疲れをレースに持ち越す傾向があるため、適度に余力を持たせて出走させたいと考えています。東京3週目か最終週の芝1400〜1800mの距離で復帰予定。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。馬房とパドックで管理しています。Mビジューと併せ馬を行い、4ハロン57秒をマークした先日、軽い疝痛を発症しました。すぐに回復したものの、まだ全体的に頼りない印象。先を急がず、入厩の目標を来年に切り替えます。いったん楽をさせることになりました。

○ 2006/11/11
今週末はゆっくりしよう、と10:00に事務所。
14:00、KMHのクライアント来所。見積の説明と減額案の打ち合せ。実施設計図に対する細かい要望を伺う。
16:00前終了。
いくつかの連絡事項を済ませ、今日は早めに帰る。
帰り道にパールセンター商店街の練り物屋さんで、夕飯用のおでんのネタを買う。

○ 2006/11/12
ほぼ12時間、ゆっくり寝る。
一日大和町。
夕方、高円寺に買い物に。
家の中でミニ七輪をやる。

○ 2006/11/13
二日もゆっくりすると、すぐに緊張感がなくなり、いろんなことが面倒になってくる。常にメリハリのある時間を過ごしていれば、こんなこともないのだろうが。気持ちの切り替えがすぱっと行かない。やれやれ。
朝事務所で連絡事項いくつか。
14:00前に事務所を出て武蔵野大学へ。
空間造形4の第2課題のエスキスチェック。
先ず「ハモニカ横丁」を卒論に取り上げた4年生に、話をしてもらう。
その後エスキスを見るも、まだ皆言葉だけで考えを説明している。だから先週と同じ状態に留まってしまっている。
発送自体もあまりにも等身大だ。もっと大きな視点からハモニカ横丁を考えてもらいたいのだが。サイトの特徴に完全に押されている。
来週は必ずスケッチや模型を持ってくるように発破をかける。言葉も重要だが、設計なのだからスケッチや模型があっての言葉で、ただスケッチや模型が出てくると言葉がなくなる。そうは言っても、やはり形がないと前に進まない。
18:00過ぎ終了。話をしてくれた4年生と水谷先生で、ハモニカ横丁の美舟へ。お礼に一杯ごちそうする。

○ 2006/11/14
朝から葉山。
10:00前逗子駅で、設備の酒巻さんと事務所のスタッフと落ち合い、タクシーでKNH-Hの現場へ。
改修工事なので、先日見積用図面を渡した建設会社に現場確認を行ってもらう。
午前中に1社、午後に2社。
葉山は富士山が見えるよい天気だが、凄い風と波だ。
岩場はまるで東映のマークが出てきそうな様子。
夕方終了し、18:00過ぎに新宿に戻る。
何んだか疲れて、事務所には行かず、そのまま大和町に戻る。

○ 2006/11/15
月曜の午後から昨日一日事務所にいなかっただけなのだが、随分久しぶりに事務所に来たと言う感じがする。
スタッフが机において行ったKMHの確認申請図のチェック。
日報のアップ。
スタッフにチェックを指示といくつかの打ち合せ。
一日事務所で、KMHとKNH-Hの実施設計を見直す。

○ 2006/11/16
様々なことが一段落した後の後遺症で、なかなかペースに乗れない。
少しずつやらなくてはならないことに手をつけ始めているが、集中力がない。
しかし、やらなければならないことをやり始めれば、どうにかなるのだろうか。
これらの現象は一段落前と、現在の密度があまりに違うことからくるのだろうか。
と言いつつも、一日は始まる。
スタッフの残して行った資料のチェック。
手つかずだったことを始める。
STHの家具図作成とHMH-Kの増築案のスケッチ。
マイネルボビッシュ、東京18日3R出走確定。

○ 2006/11/17
気がつけば、随分と寒くなって来た。
9:00前に事務所を出て、OKBの現場へ。
10:00からクライアント打ち合せ。その後、2期工事の解体の様子を見て、現場を出る。
19日まで表参道のRAT HOLE GALLERYで開催中の「DAIDO MORIYAMA it」展を見ておきたかったので、骨董通りを表参道方面に歩き始める。ただこのギャラリー12:00からなので、時間をどこでつぶそうか考えながらゆっくり歩いていたら、急に岡本太郎記念館が思い出され、前まで行ってみたら開館していた。まだ入ったことがなかったので、入ってみる。http://www.taro-okamoto.or.jp/ゲストキュレーター  椹 木 野 衣さんで『太郎のなかの見知らぬ太郎へ』展が開催中。
偶然性というキーワードで岡本太郎の絵画をランダムに展示し、そこから「見知らぬ太郎」を感じ取ろうとする企画だ。
何の解釈もなしに、絵画に向き合え、なんだかとても元気をもらった。食わず嫌いなところがあったが、いやいや素晴しい。とても良い展示の時に触れられた。
この記念館は、靴を脱ぎ入る。他に知っている靴を脱ぐ施設は、日本民芸館。どちらも親密感のある空間だ。
また、この記念館特筆すべきは、写真撮影が自由だと言うところ。素晴しい。
12:00過ぎに岡本太郎記念館を出て、根津美術館の方に歩き左に曲がり、コレッツィオーネの中を抜け、フロムファーストの中を抜け、プラダを左に曲がり、もう一つ角を右に曲がり、RAT HOLE GALLERYへ。
森山大道さんの写真も魅力的だった。これが無料なのだから、嬉しい。パンチングメタル越しに撮った写真に、網膜と脳を刺激された。
渋谷に出て、ブックファーストで、資料として必要なある雑誌のバックナンバーを探すも、その号はなし。他にあれよあれよと気になる書籍が見つかり、だいぶ買ってしまう。
事務所に戻り、連絡事項とスケッチ。
マイネルボビシュ
18日(土)、東京3Rの芝1600mに出走します。夏場はウッドコースやダートコースでの追い切りが多かったのですが、今週はトモを鍛える意味も兼ねて坂路で追い切られました。終い重点の指示で最後の反応に物足りなさは感じますが、太め感もなくすっきりとした馬体に仕上がっています。同馬の適性を推し量るうえでも、このマイル戦はちょうど良い試金石となりそうです。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。昼夜放牧されていましたが、寒さの影響もあって、この中間から普通放牧へ切り替えました。しばらくはゆっくりさせて成長を促し、体質強化を図っていく考えです。先週発症した疝痛の影響はもう感じられません。元気の良い溌剌とした表情を見せており、放牧地でもリラックスしているようです。

○ 2006/11/18
10:00に府中の東京競馬場。
マイネルボビッシュが3レースに出走するので、応援に来た。
パドックでは良い感じだったが、本馬場に入場しても、後ずさりするばかりでなかなか返し馬に入らない。急に走り出した、と思ったら、凄いスピード。
11:20前ゲート入りが始まる。前レースでゲート入りが悪かったので、一番最初にゲートへ向かうが、やはり嫌って後ずさる。
目隠しをしてやっとゲート入り。
心配したスタートは素晴しく良く、4コーナーまで先頭集団の最後の良い位置にいたが、直線ではまったく伸びず惨敗。
天気も良く風もなく、4レースだけをスタンド席で見る。前に座っているおじいさん達は常連なのか、各自好きなつまみを隣の席に広げ、発泡酒を飲みながらワイワイ楽しそうだ。見ているだけだ楽し気分になって来た。
4レース後、競馬場を後にする。
初台で降り、東京オペラシティアートギャラリーの「伊東豊雄 建築|新しいリアル」に。原寸の展示が多く、「物質(もの)の力」を来場者に感じてもらおうと言う展示なのだろうが、オペラシティアートギャラリーの空間が、まったく逆の空間なので、うまく伝わってこない。
展示されている建築は全て、完成/建設・計画中問わず、とても新しい地平を建築に与えてくれているものだけに、もどかしい。
かえって自分の学生時代から現在までに重なる部分が多いからか、spaceCのクロノロジーの方が興味深かった。
歩いてOZONEに行き、図書館で調べものをして、事務所に戻る。
スタッフが机において行った資料をチェック。明日のAMHの打ち合せ図面を確認して、高橋さんにファックス。

○ 2006/11/19
11:00から新宿で、AMHの打ち合せ。
用事を済ませ、夕方、西荻の病院に入院している母の見舞いにチェ・ミキと。
病院で父と落ち合い、見舞いを済ませ、夕食を一緒に食べる。
午後から雨が降り、寒い一日。
少しでも良いから先に進みたく、時間を見つけては、「シンセミア」阿部和重(朝日文庫)を読み進める。今は2巻目の後半。
不思議な小説だが、この小説を読んでいると、中上健次が無性に読みたくなってくる。
この小説の持つリアリティが、中上健次の小説のリアリティにとても近いように思える。

○ 2006/11/20
今朝も雨。寒い。
メールにていくつかの連絡事項。
10:00前にスタッフが出社して来たので、掃除をして打ち合せ。
10:30前、寄木床のメーカーの営業の方が来所。
寄木フローリングに関して話を伺う。昔はパーケットフロアーは普通にあったが、最近見当たらない。OKBの二期工事で一部に寄木フローリングを使いたい、と言う要望が出て来たので、ネットで検索した。
サンプルは作品と呼んでも良いくらいの存在感がある。
13:45事務所を出て武蔵野大学へ。
14:40から空間造形4のエスキスチェック。10人のメンバーのうち6人が模型と図面を持って来た。先週とだいぶ変わった学生も何人かいる。方針を決めきれないようだ。しかし提出まで後4週間しかない。来週までの1週間が大事な1週間になるだろう。
途中、4年生が実習棟の前で自主的なイベントとして野点を行うと言うので、他の先生やTA達と参加し、お茶を頂く。昨日が千宗旦の命日でお茶を飲む何かの会がある日でそれにちなみ、実習棟の前にある銀杏の木を床に見立てての茶会とのこと。
なかなか気持ちのよいものだった。
18:30授業終了。

○ 2006/11/21
雨が続いたので、今朝は空気が気持ちよい。
事務所で進行中のプロジェクトのスケッチ等。
12:00前に事務所を出て、六本木へ。改札でチェ・ミキと落ち合い、六本木ヒルズ内のグランドハイアットへ。
OKBの2期工事の内装のリサーチに、グランドハイアット内のフレンチキッチンでランチ。一人では恥ずかしいので、チェ・ミキにも同行してもらった。
食後、チェ・ミキと別れ、森美術館の「ビル・ヴィオラ:はつゆめ」(http://www.mori.art.museum/jp/index.html)を見に行く。
書店でこの企画の本を見て、ちょっと興味を持ったので、この機会に取り敢えず見ておこう、と言うような気持ちだったが、なかなか興味深かった。
先ずヴィデオ映像と拡大された音によるインスタレーションを体験して、塚本晋也監督の「ヴィッタール」を想起してしまった。
しかし、次々と作品を見て行くと、作品ごとに考えられたのであろう、ヴィデオやハイビジョン、ブラウン管や液晶モニターやプラズマモニターのそれぞれの微妙に肌理が違う映像が展開されている。
「自分でも意識していなかった心の声を聞く。からだの奥底に眠っていた記憶が呼びさまされる。ここではそんな瞬間があなたにおとずれます。」とチラシにもあるように、たしかにかなりダイレクトに意識に働きかけてくる。しかし、来館者は自分一人ではなく、足早に通り過ぎて行く人などもいる。また、ほとんどがハイスピード撮影(すなわちスローモーション)なので、16の作品を全て最初から最後まで見るには根気がいる。そんなことで、この意識への働きかけは半減してしまう。
ひとつずつ、ゆっくりと見ることができると、随分違うだろう、と思った。しかし、オペラシティーのNTTインターコミュニケーション・センター[ICC]シアターでは、所蔵している1975〜94年までのビル・ヴィオラのヴィデオテープ作品を上映している。ということは、森美術館の作品は映像を使ったインスタレーションで、[ICC]で上映されるのは映像作品と言うことになり、この状態で体験することを前提としている、と考えるべきなのか。
事務所で打ち合せがあるので、15:30過ぎには美術館を出て、事務所に戻るも、打ち合せは延期になっていた。
いくつかの連絡事項とスケッチを続ける。

○ 2006/11/22
今朝もよい天気だ。
例のごとくスタッフが打ち合せテーブルの上に置いて行った資料のチェック。
HMH-Kの増築案の図面化の指示。引き続きHMH-Kのスケッチ。
午後銀行に行く途中に、お隣のギャラリー煌翔に立ち寄る。Rumi Tanaka Exhibition「森の糸」。身近なものや、木や紙や布やプラスチックなどで作られたオブジェが沢山。ワクワクした気分になってくる。
15:00唐組の辻さんが来所。テントの件で打ち合せ。
17:00過ぎに事務所を出て、新宿へ。書店等を見て、18:30に桐山と落ち合う。
馬主会。先日のボッビッシュの話や、これからの馬達の様子を話す。
21:30終了。
大和町に戻るも調子がいまいち。それほど酔ってないのだが。横になるも胃が膨らんで眠れない。そうこうしているうちに、急激な吐き気に教われる。その後4度にわたり先ほど食べて来たのものを全て戻してしまう。まるで何かにあたったようだ。
胃が凄い存在感。しばらくして胃が落ち着いたら、今度は激しい下痢。30分ことにトイレに立つので、眠っているのか起きているのか分からない。何度も水分ばかり出るので、体が水分を求める。

○ 2006/11/23
明け方少し落ち着いて来たが、9:00に起きたら、体がヘロヘロ。
おじやを作ってもらい、食べる。
やらなければならないことがあるので、10:00過ぎに事務所。
まったく集中力が無い。
とにかく必要な作業を済ませ、13:00前に大和町に戻り、その後は一日休む。
勤労感謝の日。
本当にしばらくぶりに、アルコールは一滴も口にしなかった。

○ 2006/11/24
本調子にはまだまだ遠いが、いつも通り7:00に起きて、事務所へ。
嘔吐したせいで、喉が嗄れてしまった。体重も一日で4kgくらい減った。凄いものだ。
昔読んだ岡崎恭子の漫画で、食べては吐くというダイエットをしている登場人物がいた。そしてそんなことをしている女性が本当にいるらしい。確かに効果があるだろうがそんなことをしたら、本当に死んでしまうと感じた。吐いた胃が食物を摂取することがどんなに大変か、今回よく分かった。
昨日取りこぼした作業を行う。
下痢が止まらないので、夕方事務所を出て病院へ。
一緒に食事をした者は何でも無かったことを話すも、やはり食した魚介類が原因の可能性が高い、とのこと。12時間以内に戻していると言うことは、やはり何かに当たっているそうだ。
ヴィールス性でないかの検査の処置をし、下痢止めをもらう。
食欲はまだ無い。
マイネルボビシュ
18日(土)、東京で出走し、14着でした。好スタートから好位につけて道中もスムーズに追走しますが、直線に入って各馬が追い出すと後退してしまいました。馬場入りの際からチャカついており、ゲートにもなかかな入ろうとしなかったように精神面に課題が残ります。このレースで発走調教再審査となってしまいました。21日(火)、小見玉市のプリンスリーファームに移動しています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。普通放牧とウォーキングマシーンで1時間の運動を行っています。集牧後に馬服を着せていますが、初めての経験にもかかわらずすんなりと受け入れてくれました。のんびりとマイペースに過ごしていますが、迎えにきたスタッフを確認するとすぐに近寄ってきます。運動後に飼い葉を与えると、勢いよく顔を突っ込んで食べ始めます。

○ 2006/11/25
朝8:30新宿発のあずさに乗って、白州のTRHへ。
天気のよい、秋の土曜日、電車は満員だ。
小淵沢駅で建設会社の担当者と落ち合う。同行者が高速の渋滞に巻き込まれ、1時間程遅れるというので、近くのリゾナーレを探索。
リゾナーレは10年以上前にマリオ・ベリーニが設計した宿泊施設。建設会社の担当者もここで結婚式を執り行ったとのこと。懐かしそうだ。
現在は、宿泊施設よりも結婚式場として賑わっている。今日も何組もの結婚式がある様子で、慌ただしい。クライン・ダイサム設計のチャペルやパーティールームを外から見る。
12:00前に同行者も小淵沢に到着。TRHに向かう。
久々のTRHは竣工時より、内装の唐松も良い感じに色づき、落ち着いた。丁寧に使ってらっしゃり、外部もきれいに整理されている。夫人の陶芸作品も随分増えていたし、陶芸室は本格的な作陶の様子。
13:00過ぎに終了し、戸締まりをして、旧道の「七賢」に寄ってお土産の日本酒を入手。
13:42小淵沢発のあずさで新宿へ。事務所に戻り、16:30からKMHのクライアント打ち合せ。
工事金額の減額案の取捨選択を行い、方針を決める。クライアントにチェ・ミキと二人で食事に誘って頂いていたが、体調がいまいちなので次回にさせて頂く。
辛い部分はないのだが、食欲が無いので体にエネルギーが無い。エネルギーが無いとヘロヘロでこんなに大変なのか、と実感する。

○ 2006/11/26
一日大和町で休む。
下痢は昨日から落ち着いて来た様子。
夕方から、少しずつ食欲も出てくる。
白州行きの電車から今日まで、「シンセミア」を集中して読む。
夜、終章まで読み進める。静かにマグマが活動し始め、次第にエネルギーが連鎖を起こして充満して、一気に爆発するような小説だ。一種、生命体のような作品で、中上健次の小説の魅力もそこにあったような気がする。

○ 2006/11/27
体調はほぼ回復。
溜まった日報のアップ。
土曜日のKMHの打ち合せのまとめ。それらを建設会社にファックと電話説明。
13:45事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形4のエスキスチェック。締め切りは刻一刻と迫って来ているが、皆なかなか形にならない。自分の中で何をよりどころに設計して行けば良いか、を自分で発見できずにいる。考えがショートサーキットしており、焦れば焦る程その輪が縮まり、お手上げになる。
よくわかるのだが、そんな時こそとにかく手を動かし、どこかに突破口を見つけるしかない。頑張って欲しい。
18:30終了。体調も回復したので吉祥寺で水谷先生と軽く一杯。飲み方も変わった。

○ 2006/11/28
昨日返せなかったメールの返事を書き、日報をアップ。
KMHの見積の詰めの打ち合せ。
OKB2期工事のスタッフ打ち合せ。
銀行と図書館へ本を返しに。
AMHのスケジュール作成。
スケジュールを作っていると、もう師走だといことを実感する。来年までのスケジュールを考えながら、なんだかあっという間に次の一年も過ぎてしまうような感覚に陥ってしまった。
しかし、年内にやらなければならないことは沢山残っている。

○ 2006/11/29
朝事務所で連絡事項いくつか。
今日一つ私用があるので、土日は混んでいるだろうし打ち合せが入ることが多いので、見逃している展覧会を絡めることにする。
9:00頃事務所を出て、上野へ向かう。
東京国立博物館平成館「仏像」特別展へ。上野公園の銀杏は丁度黄色く変わる最後。薄い緑と鮮やかな黄色が、午前中の光に美しく輝いていた。
7世紀から江戸時代の円空・木喰まで65体が並ぶ。特に7世紀鑑真とともに渡来した中国人仏師が彫ったとされる仏像に、一様に時間の密度を感じた。それはそれら渡来人の仏像に限らず、円空・木喰などの新しい仏像より、総じて7、8世紀の物に濃密な記憶を感じたことと同じ感覚なのかもしれない。その感覚は匿名性による物なのか。しかし、鉈彫といわれる10、11世紀の仏像よりも、やはり7、8世紀の仏像に濃い記憶を感じたのだから、それだけではないだろう。
てなことを考えながら、上野を後にし、私用を済ませ、木場の東京都現代美術館、「大竹伸朗・全景1955-2006」。
噂には聞いていたが、圧倒的な作品群。見に来て良かった。今まで自分が見知っていたことはごくごく一部だった。
器用な作家だ。だからこそ、何ものにもならないよう逃走しているような気配を学生時代からデビューの間の多作に感じた。これらの多作のうちの一つでも、かなりの作家になれたのではないか。
有名なミックストメディアの作品は別にして、宇和島でFRP(多分FRPだろうと思う)と出会ったことは大きかったのではないか。もちろん廃船と出会ったこともそうだろうが。僕個人としては、FRPを使用した作品にとても引きつけられた。FRPの生な使い方が絵画の中で独特の肌理を作り出している。技術と表現の幸せな出会いが感じられ、物の持つエネルギーがダイレクトに伝わり、眼を通じて体を刺激する、至福の体験を与えてくれる絵画だった。
結局3時間近く滞在してしまった。
夕方事務所に戻る。

○ 2006/11/30
月並みだが、今日で11月も終わり、明日から12月。
HMH-Kの増築案とAMHのスケッチ。
途中、KMHの減額案のスタッフ打ち合せ。
17:00からAMHの関係者打ち合せ。18:00終了。
その打ち合せで決まったことをまとめる。

「“ハンガリー舞曲集”から」
  ・第1番              ブラームス作曲/編曲
  ・第3番              ブラームス作曲/編曲
  ・第5番        ブラームス作曲、シュメリング編曲
  ・第6番        ブラームス作曲、シュメリング編曲
  ・第17番       ブラームス作曲、ドボルザーク編曲
  ・第20番       ブラームス作曲、ドボルザーク編曲
  ・第18番       ブラームス作曲、ドボルザーク編曲
                      (18分19秒)
               (管弦楽)ベルリン国立管弦楽団
             (指揮)オットマール・スウィトナー
          <日本コロムビア COCO-70423>

「弦楽のためのアダージョ」           バーバー作曲
                       (8分46秒)
               (管弦楽)ボルティモア交響楽団
               (指揮)デーヴィッド・ジンマン
             <ポリドール POCL-1255>

「タンゴの歴史」                ピアソラ作曲
                      (20分08秒)
               (フルート)パトリック・ガロア
               (ギター)イョラン・セルシェル
        <GRAMMOPHON POCG‐1985>131
「小品6つ(蓮の花/恋歌/三月/かぞえうた/からす/
                  草刈り)」林  光・作曲
                      (10分36秒)
            (バイオリン)インドルジヒ・パズデラ
                    (ピアノ)志村  泉
               <コジマ録音 ADS‐005>

「キャットフィッシュ・ロウ
  (歌劇“ポーギーとベス”による組曲)」ガーシュウィン作曲
 1.キャットフィッシュ・ロウ 2.ポーギー・シングス
 3.フーガ 4.ハリケーン 5.グッド・モーニング
                      (23分27秒)
                  (管弦楽)シカゴ交響楽団
           (ピアノ、指揮)ジェームズ・レヴァイン
         <ドイツグラモフォン POCG−1660>

「パリのアメリカ人」           ガーシュウィン作曲
                      (18分19秒)
             (管弦楽)サンフランシスコ交響楽団
            (指揮)マイケル・ティルソン・トマス
              <BMG BVCC−37278>

「ウィーンわが夢のまち」         ジーツィンスキ作曲
                       (3分40秒)
                (バリトン)エーリヒ・クンツ
               (演奏)ウィーン・シュランメル
                            ほか
          <日本コロムビア COCO−78154>

「喜歌劇“メリー・ウィドー”から“ヴィリアの歌”」
                        レハール作曲
                       (5分47秒)
     (ソプラノ)ルチア・ポップ
            (合唱)アンブロジアン・オペラ合唱団
              (管弦楽)アカデミー室内管弦楽団
                 (指揮)ネヴィル・マリナー
             <東芝EMI CE33−5387>
「パヴァーヌ 作品50(合唱付き管弦楽版)」  フォーレ作曲
                       (6分53秒)
             (合唱)タングルウッド音楽祭合唱団
                 (管弦楽)ボストン交響楽団
                     (指揮)小澤 征爾
         <ドイツグラモフォン UCCG-9252>

マイケル・キメルマン著・木下哲夫訳『語る芸術家たち 美術館の名画を見つめて』(淡交社)
リチャード・セラやフランシス・ベーコンなど、難解と思われている現代美術の作家と著者が連れ立って美術館を訪れる。誰でもが知っているルネッサンスなどの名画の前で作家がその名画や自作について語り出す、興味深いインタビュー集です。

チャールズ・シミック著・柴田元幸訳『コーネルの箱』(文藝春秋)
20世紀アメリカの生んだ最も魅惑的で謎に満ちたアーティストといわれるジョセフ・コーネルは「詩的な劇場」と自ら呼んだ箱の作品をつくり続けます。この本はあの柴田元幸さんの訳ですから、もちろん日本語としても素晴らしいし、写真も美しい。私は何冊も女性への贈物に使いました。

○ 2006/12/1
朝から連絡事項いくつか。忘年会の誘いも来始めた。
KMHの見積のまとめのスタッフ打ち合せ。
HMH−KのスケッチとKTHの打ち合せ資料のまとめ。
14:30事務所を出て、KTHへ。手直しや追加工事の確認。最終的な工事の段取をして、17:00終了。
自由が丘の鈴木基紀を訪ねる。事務所でしばらく話をして、近くの居酒屋へ移動。久しぶりなのでいろんな話ができた。21:30自由が丘を出る。
1歳馬
コスモハーティネスの05
コスモハーティネスの05は、ビッグレッドファーム明和で休養中。9月の半ばから順調に乗り込まれ、腰に疲れもたまってきたことから、1ヶ月ほどゆっくりさせることになりました。すくすく成長して、気がつけば、ずいぶんがっしりしたスタイルに変身しています。馬体重・体高の数字ともスタッフを感心させるほど増加しました。
リアルラヴの05
リアルラヴの05は、真歌トレーニングパークで調整中。坂路でキャンター1500m1本の運動をしています。キビキビとした軽快なフットワークが特徴的です。いまは気にならないものの、普段の仕草から、乗り込みが本格化する頃にはテンションが高くなる性格かもしれません。寒さが厳しくなってきたことから、今月半ば、並行していた昼夜放牧を切り上げました。
2歳馬
マイネルボビシュ
小美玉市のプリンスリーファームで調整中。ダートのトラックコースでハロン22秒程度の軽めを3000mほど乗り込まれています。トレセンから到着した直後も興奮するようなところはなく落ち着いており、普段もテンションが上がるような面は見せません。上原調教師からの指示で、開いているゲートを毎日通らせたり、立ち止まって駐立させるなどして慣れさせるようにしています。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。普通放牧とウォーキングマシーンで1時間の運動を行っています。飼い食いは旺盛も、多少、馬体がふっくらした程度。まだ食べたものが本当に実になっているとはいえません。放牧後にウォーキングマシンに入れるのを馬房に帰って飼い葉を食べるのと勘違いしているようで、若干うるさいときがあります。

○ 2006/12/2
8:30過ぎに事務所。日報のアップや昨日の打ち合せのまとめ。
10:30に建設会社来所。
12:30KMHのクライアント来所。見積の最終打ち合せ。方針を決定。

○ 2006/12/3
一日大和町。
夕方鷺宮住宅近くの魚屋へ買い物へ。
妙正寺川沿いのこの地域は、不思議な時間を感じる。特に暮れなずむ頃に。

○ 2006/12/4
朝、よい天気だが寒い。自転車に乗るには手袋が欲しい。
連絡事項とスタッフへ指示の準備。ラジオでは、この冬一番の寒さで、1月上旬の寒さとのこと。
進行中のプロジェクトのスケッチ。
13:45事務所を出て武蔵野大学へ。空間造形4のエスキスチェック。提出まで後残すところ2週間。
各学生とも着眼点はユニークで良いのだが、そこから具体的に展開できないでいる。動き出すことが大事なのだが、飛べずにいる様子。具体的なものが出てくるまでは、アドバイスもできない。そこまで踏み込んだら学生達の作品ではなくなってしまう。ただ待つばかり。しかし、時間が無い。
18:30終了。例によって、水谷先生と吉祥寺で一杯。

○ 2006/12/5
朝から様々な連絡事項。
この2、3年で竣工した住宅の資料整理。
夕方から夜にかけて、KNH-Hの見積が2社から提出され、その後KMHの打ち合せが続く。

○ 2006/12/6
この2、3日で本格的に寒くなって来た。
KMHの確認申請の訂正事項についてスタッフ打ち合せ。
OKBの第1期工事の増減をスタッフがチェックしたものについての打ち合せ。ほとんどが承認できない、とんでもない増減だ。
13:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。2期工事のクライアント代理の方との打ち合せ。16:30終了。建設会社の担当者に、増減について苦言を呈す。
帰りに渋谷のブックファーストで、KNH-Hのクライアントから参考に上げてもらった雑誌のバックナンバーを入手。ここは雑誌のバックナンバーが揃っている。
しかし渋谷は人が多く、ほとんどが若い人たちで、歩いているだけで疲れる。
事務所に戻り、確認の訂正事項についてスタッフに確認。

○ 2006/12/7
日が射さないと寒い。
KMHについての連絡事項いくつか。工事契約ももうしばらくだ。
KNH-Hの見積チェックと比較表作り。午前中から15:00前まで。見積と図面を見直しながら、減額の可能性のある部分をチェック。
KMHの確認申請の目処も立った。しかし、事前打ち合せしたことが最後に覆されることが最近ある。今回もそれがあった。これでは時間を取って事前に打ち合わせていることの意味が両者にとって無い、と思うのだが。やれやれ。
梁山泊から幾つかの連絡事項あり。オーストラリア行きまで約1週間。慌ただしそうである。学校の授業が25日まであるので同行できないのが残念だ。

○ 2006/12/8
何故年をまたぐと言うだけで、12月は過ぎて行く時間が早く感じるのだろう。
もちろん時間は一定に刻まれるものであるが、同時に相対的であるからだろう。また、師走という概念が我々の多くにあって、師走の時間の相対化は個人的なものより、社会的なものを基盤にしているので、全体的に時間が早く過ぎて行くように感じられるのだろう。
てなことを考えながらも、何となく落ち着かない。
スタッフが置いて行った資料のチェック。
9:00、ザ・ハウスの新人の杉山さんが来所。登録してある各事務所を訪ねて、雰囲気や取り組み方を面談して歩いているうちの一つ。10:00終了。
引き続き、資料チェック。
13:00前に事務所を出て14:00からAMHのクライアント打ち合せ。
16:30終了。今晩の忘年会まで時間が中途半端なので、事務所に戻らず、新宿へ。
タワーレコードでCDとDVDを入手し、ジュンク堂へ行き中谷礼仁さんの編集出版組織体アセテート(http://www.acetate-ed.net/)から出ている「文象先生のころ毛綱モンちゃんのころ・山口文象 毛綱モン太 覚え書」渡辺豊和著を入手。
アセテートからのメールレターで在庫が少なくなっている、とあったので。オレンジ色の魅力的な造本だ。
新宿西口駅から大江戸線に乗り、大門へ向かう。新宿西口駅から大江戸線に乗ると難しいことになる。六本木方面に向かうのに、一度都庁前駅まで行って乗り換えが必要になる。以前これに気付かず、延々と違う方向へ行ってしまったことがある。
16:45芝の屋形船・なわ安集合。構造事務所の吉田さんの仕切りで屋形船での忘年会。総勢15名強。
船は芝の運河を出て隅田川を通りお台場へ向かう。結構揺れる。お台場には屋形船が沢山。
お台場でエンジンを止め、定番の天ぷらを頂く。船の屋根の上にも上がれるが、さすがに寒い。
21:30芝に戻る。
1歳馬
コスモハーティネスの05
コスモハーティネスの05は、ビッグレッドファーム明和で調整中。早めに放牧を切り上げ、坂路でキャンター1100m1本の運動を再開しています。一息入れて疲れが解消しました。手先が重くなったのは、休養期間中に脂肪が付いた分でしょうか。それでも、他馬のスピードについていくのだから大したものです。
リアルラヴの05
リアルラヴの05は、真歌トレーニングパークで調整中。坂路でキャンター1500m1本の運動をしています。本格的に乗り込んだらテンションが高くなるかと思われていましたが、堂々たる落ち着きぶりでひと安心。バネもあり、丈夫で疲れ知らずと高評価です。放牧地では、どの馬とも群れずに一頭で行動しており、牝馬としては変わり者です。
2歳馬
マイネルボビシュ
小美玉市のプリンスリーファームで調整中。ダートのトラックコースでハロン22秒程度の軽めを3000mほど乗り込まれています。引き続き、毎日ゲート練習を消化。ゲート内でじっと立ち止まらせていますが、きちんと指示に従っています。ただし、走っている最中に予想しない行動を取ることがあり、ちょっとしたことに驚いて暴走することがあります。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。普通放牧と集牧後にウォーキングマシーンで1時間の運動をしています。馬体にはかなり余裕があり、腹袋が重々しく見えます。これ以上太くならないように、飼い葉からカロリーの高い燕麦の量を減らしました。再来週くらいまでには調教を再開する予定です。

○ 2006/12/9
昨日はそんなに飲んでないのだが、魚介類にあったってから飲んでも控えめだったので、今朝は少し辛い。
10:00に事務所。連絡事項と日報のアップや雑務。
打ち合せの試料を準備して、15:30過ぎに事務所を出て、KNH-Hのクライアント宅へ。
建設会社から出て来た見積とチェック・比較表を説明し、予算についての打ち合わせ。
18:30終了。
冷たい雨が降り続く。

○ 2006/12/10
大和町で先週の新聞を読んだ後、何週間前かに思いつきなかなか手がつかなかった、今まで集めたポスターの整理をする。
昼を挟んで午後までかけて、3分の2程片付く。
まとめてみると、随分集めたものだ。丸めて入れてあった段ボールの残骸が山のようになった。陽が差し暑いくらいだ。地下の書庫もこれをきっかけに少し整理するか。
14:40に自転車で大和町を出て、ラピュタ阿佐ヶ谷へ。
15:00から「赤西蠣太」伊丹万作監督・片岡千恵蔵主演・1936年(http://www.nikkatsu.com/database/result.php)を見に行く。
やはり片岡千恵蔵主演の「鴛鴦歌合戦」が1939年。どちらも日活。片岡千恵蔵が良い味を出している。
醜男で不器用で根っからの真面目男赤西蠣太と頭の切れる悪漢の二役を片岡千恵蔵が演じているが、一人の役者とは思えない程違う。
蠣太の不器用さと真面目さが、周りで小細工を施す知恵ものの思惑を自然と乗り越えて行ってしまう物語が、ユーモラスに描かれている。
伊丹万作監督は伊丹十三監督のお父さん。
帰りに夕食の材料を買って、大和町に戻る。日が暮れるとやはり寒い。

○ 2006/12/11
昨日今日と天気がよい。
KNH-Hのクライアント打ち合せ事項とKMHの変更事項をスタッフに指示。
13:45に事務所を出て、武蔵野大学へ。
空間造形4のエスキスチェックも今週が最後。授業はじめは半分くらいの学生しか来ていなかったが、最後には全員エスキスを見せに来た。
3年生だが、もう就職活動が活発な時期になって来ているそうで、会社説明からの帰りに間に合わないのだそうだ。
大変だが、頑張ってもらうしかない。
各自、面白い展開はしているのだが、具体的になるに連れて、はじめに自分が考えたコンセプトを忘れてしまっている。
具体的な計画とコンセプトをフィードバックしながら詰めて行くことが大事なのだが、皆頭のなかが整理できず、立ち止まってしまう。
そのコンセプトを見直し、アドバイスを出すとまた進み始めるが、果たしてあと1週間、どのようにまとまってくるか、想像がつかない。
19:00終了。水谷先生と手塚さん、TAの大谷君と吉祥寺で一杯。

○ 2006/12/12
今朝は陽が差さず寒い。
昨日のエスキスチェックで気付いたことをまとめ、メールでスタジオ内の学生に送る。
OKBのスタッフ打ち合わせ。
HMH-Kのスケッチと図面作業。段々とまとまって来た。
夕方、先日鈴木基紀から紹介してもらった、木製サッシのノルドの方が来所。色々と説明を聞く。

○ 2006/12/13
一日ごとに天気が変わる。今朝は陽が差し、過ごしやすい。朝起きた時の部屋の空気の温度が違う。
HMH-Kのスケッチ。
11:00に武蔵野大学の学生がひとりエスキスチェックを受けにくる。
午後はKNH-Hの見積減額案作成で一日過ごす。

○ 2006/12/14
9:00に元「室内」編集部の本間さん来所。MYHの雑誌取材についてのお話。
10:00武蔵野大学の4年生が二人来所。卒業設計のエスキスチェックに来たのだが、まだエスキスチェックの段階の手前の状況だ。卒業設計は自分で敷地や用途を自由に決められるので、視点があっちこっちに行ってしまっている。本人達もそのことは自覚しているが、なかなか収斂していかない。課題を決めることがいかに難しいかが分かったのではないか。
ともかく敷地や用途を絞り、具体的に場所を読み、手を動かすことをアドバイスする。
13:00に自転車で事務所を出て、KOHへ。一部室内のガラスが割れた部分があるので、建設会社と見に行く。
目隠しのために我々が植えた、島忠で買った20cm程だったジャスミンが、2年間で見事に成長していた。
14:00過ぎにKOHを出て、梁山泊の稽古場へ向かう。
梁山泊は16日から27日までオーストラリア公演なのだが、年明けの1月6日からスズナリで公演がある。そのセットの打ち合わせ。いやはやこちらも大変だが、梁山泊のメンバーも大変だ。
16:00過ぎに梁山泊の稽古場を出て、中野のブロードウェーに寄る。今回探していた本は見つからなかったが、立ち寄った何軒かで、ずっと探していた本を見つけ入手。
マンダラケをはじめとするブロードウェーの古書店には、時々アングラ関連の本が混じっており、ここに来る人たちの興味の対象外なのか、普通の古書店より随分易い。
17:00に事務所に戻り、いくつかの雑務と連絡事項。

○ 2006/12/15
朝、陽は差してないが、空気は暖かく、湿度があり、ガスがかかったような状態だ、
スタッフがテーブルに置いて行った、打ち合わせ用の資料をチェック。
13:00過ぎに事務所を出て、OKBの現場へ。クライアント打ち合わせ。思わぬ進展があった。15:30終了。
梁山泊の稽古場へ。明日から「唐版 風の又三郎」のテント公演でオーストラリアに旅立つので、今日は17:00から最後の通し稽古。
唐さん、横浜国大の室井先生、唐組や唐ゼミの何人かが見えている。
定時に「唐版 風の又三郎」通し稽古スタート。途中2回の休憩を挟んでの2時間半の3幕劇だ。
このバージョンの一番の違いは、今までヒロイン・エリカを演じていた近藤結宥花がお目出度で、沖中咲子に変わったこと。
この芝居何度も見ているが、改めて戯曲の構造、台詞の素晴しさに、終幕背筋がゾクッとした。アッと言う間の贅沢な2時間半。これが劇だ、と言える密度がある。時代にはかすめ取られない、強度を持った芝居だ。沖中も頑張って見事エリカを演じた。
照明セット無しでこれほどなのだから、オーストラリア公演は成功間違いないだろう。
風やノロウィルスで体調を崩している劇団員もいた。オーストラリアは今は夏。気候の変化が激しいので、充分気をつけててんと公演を成功させて来て欲しい。
個別にいってらっしゃいの挨拶を済ませ、20:00過ぎに稽古場を出る。

マイネルボビシュ
小美玉市のプリンスリーファームで調整中。ウォーキングマシンで1時間程度の運動を行ってから、トラックコースを6周。計3600mをハロン25秒から始まって、20秒にまでペースを上げて乗り込んでいます。スムーズな動きを見せており、状態は申し分ありません。年内にはトレセンへ帰厩させたい考えです。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で休養中。普通放牧と集牧後にウォーキングマシンで1時間の運動をしています。調教を中断して約6週間が経過しました。現在の状況では増え続ける馬体に歯止めを掛けられないこと、体調も良化してきたこともあって近日中に調教を再開します。放牧地では溌剌とした表情で、寒さに負けず元気一杯に過ごしています。

○ 2006/12/16
事務所を8:40過ぎに出て、総武線と中央線を乗り継いで、中央線の終点高尾へ。
10:00前に敷地にクライアントと建設会社の営業担当が集合し、工事開始にあたっての近隣挨拶回り。
敷地では建設会社の担当者とスタッフが地縄張り。
挨拶を終え、地縄を確認し、打ち合わせが残っているスタッフを残し、11:30に現地を出て事務所に戻る。
明日以降の仕事の準備をしたり、スケッチをしたりして、16:00阿佐ヶ谷駅でチェ・ミキと待ち合わせ。
3年前に完成したNMH忘年パーティーにお誘いただいた。お勤めの会社のスタッフの方々をはじめとして、様々な方が気がつけば30〜40人。赤ちゃんから小学生まで、子供達も。
一番最後まで、美味しい料理とお酒を頂く。ごちそうさまでした。

○ 2006/12/17
一日大和町。
夕方買い物の途中に、高円寺文庫センターで「野菜の時代」瀬戸山玄著(NHK出版)を見つけ入手。http://www.nhk-book.co.jp/shop/main.jsp?trxID=0130&webCode=00811562006
以前「室内」の取材で、お世話になった瀬戸山さんのルポ。出版の案内を頂いていた。その取材の時に、このルポの話をしていたっけ。
瀬戸山さんは荒木経惟さんの弟子で、取材の時に「写真時代」の話を聞かせてもらった。
文庫センターのおやじさんが、今日文庫センターの関連の高円寺のカフェで瀬戸山さんが来て話をする、と言う企画のポスターを見せてくれたが、既に随分時間が過ぎてしまっていた。

○ 2006/12/18
朝からメールや電話での連絡事項で時間が過ぎて行く。
いつもより少し早く13:30に事務所を出て武蔵野大学へ。今日は空間造形4の後半の課題の提出日。
締め切りの14:30より10分くらい前につくと、半分くらいの学生が提出済み。締め切り前後で、バタバタと提出が続き、ほぼ全員が提出。
15:00前から各スタジオに別れ、講評会。うちのスタジオは皆模型を頑張って来た。しかし、そちらに時間を使い果たしたのか、図面が今ひとつなのがもったいない。全体的に皆よくまとめて来た。
その一方で発表は、全てを並列に話してしまうので、自分のコンセプトを伝えきれていない。スタジオ内の発表は、これまでの経緯を知っているのでそれでもどうにか伝わるが、来週は初めてその内容を聞く先生達の前で発表になる。来週の全体講評会までに図面を中心に、プレゼンテイションをブラッシュアップするよう、各自の内容に即してアドバイスをする。
18:00過ぎに全ての発表と講評終了。
19:00から敷地にしていたハモニカ横丁の「美舟」で反省会。
21:00過ぎには他のスタジオの学生や水谷先生も合流し、気がつけば終電を逃す。
残った学生とカラオケに行き、3:30に学生を残して、水谷先生とタクシーで帰る。

○ 2006/12/19
一度事務所に来て、10:00過ぎに事務所を出て、高尾へ向かう。
11:10過ぎ、KMHの敷地へ到着。
11:30前から地鎮祭。
その後車でクライアントと建設会社の担当者と「うかい竹亭」という懐石料理のお店へ。数寄屋作りの建物が点在する、落ち着いた雰囲気の料理店で、クライアントからお昼をご招待いただく。ごちそうさまでした。
15:00過ぎ事務所に戻り、いくつかの連絡事項。打ち合わせ決めて行くと、本当に今年も残り少ないことを実感する。
OKBのスタッフ打ち合せ。
昨日は遅かったので、少し早めに事務所を出る。

○ 2006/12/20
今朝は寒い。事務所でスタッフが置いて行った資料をチェック。
梁山泊の1月の公演の図面を書くため、ザ・スズナリの断面図をCADにして、たたき台の図面を作成。
メールでオーストラリアの梁山泊に送る。なんだか格好だけは国際的だ。
途中14:30、寄木フロアーの会社が来所。見積をお願いする。
16:00に事務所を出て、KTHへ。残及び手直し工事の確認。
18:00終了。19:30吉祥寺で水谷先生と水谷ゼミの学生達と落ち合う。
水谷ゼミの忘年会にお邪魔させてもらう。
3年生の時の空間造形で皆のことは良く知っているが、初めて一緒に飲む学生もいる。卒計の話やいろんな話をして、23:30頃終了。
皆はまだ店の前で屯していたが、水谷先生と先に帰る。

○ 2006/12/21
新宿8:41の湘南新宿ライン、逗子行きに乗り、9:40過ぎに逗子着。バスで葉山町役場へ。
KNH-Hの街づくり条例と風致地区の書類を提出。その後税務課へ行って、担当の方と現地へ。15分くらいで税務課の方々は現場を出る。戸締まりをして、バスで逗子まで戻る。
12:00前の電車に乗って、13:30前に成城学園に到着。昼を取り、時間が少し余ったので、少し散歩。可愛い家を発見。
14:00に10年前に完成したSTHに伺う。地続きの裏にできた、お母様の住宅に設置する家具の打ち合わせ。
15:00終了。近くにできた、猪股庭園(http://www.setagayatrust.or.jp/mijkana.htm)を教えてもらう。
吉田五十八の設計の数寄屋造りの住宅と庭が開放されている。猪股さんのフルネームは、猪股猛。ということは、ジャズドラマーの猪股猛さんか。そうだとしたら、昔はジャズマンはギャラが良かったんだな。そういえば、ジョージ川口のギャラは凄かった、と言う話を聞いたことがある。
確かに佇まいは素晴しいが、どうも吉田五十八の空間にはピンとこなかった。何故だろう。
16:30、事務所に戻る。スタッフから昨日の打ち合わせの報告を受けたり、葉山町役場に書類をまとめファックスしたり、連絡事項いくつか。
しかしもう木曜日か。早いな。

○ 2006/12/22
今日は寒い日になりそうだ。阿佐ヶ谷の駅ですれ違う高校生達は今日で冬休みなのか、皆いつもよりテンションが高い。
KNH-Hの減額見積が今日出てくるので、そのチェックの準備。
今年も残り少なくなって、なんだか自分自身が落ち着きが無く慌たしい。焦った感じになっている。
ほっておいた年末調整の資料を準備し、自転車で荻窪の会計士事務所に届け、その脚で銀行に行ったり。
KMHの契約図面のチェックをして、スタッフに指示。
KNH-Hの見積等の連絡事項いくつか。
1歳馬
コスモハーティネスの05
コスモハーティネスの05は、ビッグレッドファーム明和で休養中。乗り込みが軌道に乗り始めた14日(木)、右前脚の蹄底の一部に小さい亀裂が入るトラブル。いったん騎乗を取り止めることとなったものの、早期発見と治療の効果もあって跛行は軽い程度です。現在はパドック放牧とウォーキングマシンの管理。
リアルラヴの05
リアルラヴの05は、真歌トレーニングパークで休養中。今週の半ばに右トモの蹄を痛め、普通放牧に切り替えました。騎乗再開まで10日ほどかかる見込みです。一息入る前の坂路での動きについてスタッフは「なかなかスピードがありそう。たまにふらふらするけど乗り心地も良いですよ」と話していました。
2歳馬

マイネルボビシュ
小美玉市のプリンスリーファームで調整中。600mのダートのトラックコースをキャンターで6周しています。精神的にはすっかり落ち着いてきましたが、他馬の後ろを走らせるとジャンプしてダッシュすることがあります。ただし、先頭を走らせるとスムーズに周回。来週、美浦に帰厩する予定です。
マイネルデュベル
ビッグレッドファーム明和で調整中。この中間より休養を終えて、坂路でキャンター1100m1本の運動を再開しています。馬体重が510キロを超えてしまったので、まずは馬体を絞ることに重点を置いています。肺炎明けの騎乗再開時に比べれば、随分体調は良く、休み明けからしっかりとした脚取りです。ペースアップまでそれほど時間はかからないでしょう。

○ 2006/12/23
9:00前に事務所へ。KNH-Hの減額見積をチェックし、建設会社からの最新見積を待つ。
10:00前後に電話とファックスでやり取りし、10:20事務所を出る。
11:00過ぎ外苑前でKNH-Hのクライアントと落ち合い、ショウルームを見た後、表参道のカフェに移動して減額見積の打ち合わせ。
年内と年明けのめどが立つ。13:00終了。
これで年内懸案だったことがほぼまとまった。9月頃からのバタバタの状態が良く収まったと、ほっと一息。
帰りに新宿のタワーレコードへ寄り、CDを物色。
15:30に事務所に戻り打ち合わせの整理。
オーストラリアの梁山泊の大貫から、送ったメールの返事が来た。思わぬアクシデントがあったり、40度の高温になったり、突然の雷雨で電気系統が吹っ飛んだり、とにかく大変そうだが、公演は無事行っている様子。怪我無く終了することを祈る。

○ 2006/12/24
一日大和町。
高円寺に夕食の買い物に出る。
街はすっかりクリスマスモードだが、なんだかな。
有馬記念、ディープインパクト、素晴しいレースだった。
いつか我々の馬も飛ばないものか。
梁山泊のセットのスケッチをしたり。

○ 2006/12/25
連絡事項と土曜日の打ち合わせ事項をスタッフに確認。
11:30前に事務所を出て、武蔵野大学へ。
13:00からの空間造形4の講評会なのだが、この一週間でどれだけ模型に手を入れて来たか確認するために、早めに向かう。
模型確認し、発表者をTAの大谷君と確認。
13:00から自習棟で各スタジオごとの優秀作品の発表が始まる。
前期に比べて模型の完成度が平均して高くなっているが、図面が追いついていない学生も多い。
それぞれ課題にユニークな視点で設計を進めているが、もっと具体的に詰めて行ける部分が沢山ある。それらを詰めて行くことで、自分のやりたいことをより表現できるので、実は楽しい作業なのだが、そこまで至っていないのでもったいない。
極僅かだが、その域に踏み込んだ作品はやはりインパクトが違う。
4スタジオ17人の発表が18:00に終わる。その後、何故私が発表者として選ばれなかったのか、是非発表をしたい、というが学生を募ったところ4人が手を挙げる。積極邸的で素晴しい。
その4人の発表も19:00過ぎに終了し、水谷先生の研究室で採点し、19:30過ぎから飾り変えられた実習棟で学校が準備してくれた料理と飲み物で反省会。
先生達や、いろんな学生とも話ができた。皆一年が締め括れたことを喜び、爽やかな顔をしていた。
22:30前に水谷先生と学校を出て、吉祥寺で2次会をして、0:30前分かれる。
学生諸君、お疲れさまでした。

○ 2006/12/26
冷たい雨が降っている。
いつもより遅く、9:00過ぎに事務所。
KNH-Hの指示書をまとめ建設会社に連絡。
源泉徴収の資料をまとめ、会計士事務所へファックス。
HNM-KとOKBのスタッフ打ち合わせ。
15:00過ぎに事務所を出てOZONEへ。16:00からOZONEとインスペクターと建設会社でKMHの施工検査に関する打ち合わせ。
17:30終了。建設会社の方と今年のお疲れで軽く一杯。
帰りの電車でつらつら考えるに、空間造形4の提出作品を見ていると、突き詰めて言えば皆ゾーニングやボリュームの組み立てレベルで終わっている。そしてそれで良しとしてしまっているように思える。たまに具体的なテクスチャーが入ってくると、芝や樹木の緑がほとんど。確かに日本の中で今実際に雑誌等でみる建築には、空間コンセプトを主体に表現する建築が多いので、学生達もそこで完成と思ってしまうのかもしれない。そんな状況が学生達の作品に集約的に現われているのかもしれない。そしてそのような表現から一歩踏み出すことは、うざったいことなのかも知れない。でも皆、海外の建築を見てみれば、様々なテクスチャーで空間が作り上げられ、コンセプトを超え空間が肉体に直接迫ってくる建築が沢山あるのだよ。

○ 2006/12/27
雲が徐々に切れて、9:00過ぎには青空が広がって来た。
スタッフがテーブルに置いて行った資料をチェック。
年末調整の資料をピックアップに自転車で会計士事務所へ。
OKBとKMHのスタッフ打ち合わせ。
梁山泊に送ったたたき台の返事が返ってこないが、今晩遅くオーストラリアから戻って来て、多分早々にセットをたたき始めなくてはならないのだろうから、見切り発車で図面を書き始める。
19:00から新宿で設計事務所仲間の忘年会なので、新宿の書店に寄って行こうと18:00前に事務所を出る。
新宿は凄い人で真直ぐに進めない。途中ヨドバシカメラの手前で、武蔵野大学の鈴木さんにばったり出くわす。学校では半年くらいお会いしていなかったが、こんなところでばったりとは。
19:00新宿の中華料理店で忘年会。40人くらいが集まる。21:00終了。
その後少人数で2次会に。24:00前お開き。
いつも楽しみにしている趙海光さんのホームページ(http://www003.upp.so-net.ne.jp/umihiko/index.html)の12月18日のコラムにあった一節。
『「そいつがどうやって食ってるかで、そいつの仕事の性格が決まるんだよ。仕事のつくり方で、その人間の仕事の質は決まるんだ」。
これはむかし石山修武さんから聞いた言葉だ。うむ、これは真理だと、おれはなんの脈絡もなく思った。』
最近一番考えさせられ続けている言葉だ。(趙さん勝手に引用してごめんなさい。)

○ 2006/12/28
昨日遅かったので、少しゆっくり9:00前に事務所。今日もよい天気で暖かい。
大和町から事務所まで来る間の街には、車や人も少なく、もはや年末。
連絡事項とスタッフが置いて行った打ち合わせ資料をチェック。
机周り整理を始める。
14:00過ぎに事務所を出て、OKBへ。クライアント打ち合わせ。
17:30事務所に戻り、KNH-Hの契約について建設会社や、オーストラリアから戻って来た梁山泊の大貫と連絡を取り合う。
ここに来て、まだまだバタバタしている。街の年末の雰囲気とまったく別の状況だ。

○ 2006/12/29
朝から梁山泊の図面直し。
10:00過ぎ、梁山泊の大貫来所。
セットの打ち合わせ。11:00過ぎ終了。
明日のKNH-Hの工事契約の準備と連絡。
午後昨日模型制作が終わらなかったスタッフが来て作業をしている。
今日から1月8日まで事務所は正月休み。
日報もいつものように休みにします。
よいお年をお迎え下さい。

事務所概要

自己紹介

住宅設計について

家つくりを考えている方へのメッセージ

大塚 聡・略歴

大塚聡アトリエ・略歴

作品掲載誌

受賞

浅草九倶楽部+浅草九劇・2017

エンガワの家・2012年

改修・隠れ家リトリート・2011年

下北沢の家・2010年

経堂の家・2009年

高尾の家・2007年

中野中央の家・2005年

白州の週末住宅・2005年

北沢の家・2004年

桜新町の家・2004年

遠州浜の家・2002年

軽井沢のゲストハウス・2002年

大和町の家・2000年

深沢の家・1997年

計画案・MYOプロジェクト

コンペ優秀賞・暮しの道具

コンペ案・三次市民ホール

コンペ案・沖縄県看護協会

設計のプロセス

以上が設計のプロセスですが、より詳しくは以下のQ&Aも参考にして頂ければ、と思います。

はじめに

関町の家・建て方

小岩の家・実施計画

小岩の家・内装

小岩の家・鉄骨階段

小岩の家・上棟

小岩の家・木造部分建て方

小岩の家・地下コンクリート壁

小岩の家・根切り+耐圧盤

小岩の家・基礎地盤補強工事

小岩の家-1

空間造形4 写真ギャラリー案内

一次掘削

地鎮祭

魑魅魍魎の生息地帯

坊主No.2

坊主No.1

はじめに

「鉛の心臓」 紅テントの虜に

「唐版 犬狼都市」紅テント洗礼

武蔵野大学環境学部環境学科住環境専攻・都市環境専攻

OZONE家つくりサポート

新宿梁山泊

紫水'DANNA'勇太郎

株式会社ワークス WOORKS Inc.

居待月〜the 18th. moon