一昨晩、眠る前の乱読でベッドで「注文の多い料理店」宮沢賢治作を久しぶりに読み返したが、序文が抜群にいい。
「わたしたちは、氷砂糖をほしいくらゐもたないでも、きれいにすきとほつた風をたべ、桃いろのうつくしい朝の日光をのむことができます。
またわたくしは、はたけや森の中で、ひどいぼろぼろのきものが、いちばんすばらしいびろうどや羅紗や、宝石いりのきものに、かはつてゐるのをたびたび見ました。
わたくしは、さういふきれいなたべものやきものをすきです。
これらのわたくしのおはなしは、みんな林や野はらや鉄道線路やらで、虹や月あかりからもらつてきたのです。
ほんたうに、かしはばやしの青い夕方を、ひとりで通りかかつたり、十一月の山の風のなかに、ふるへながら立つたりしますと、もうどうしてもこんな気がしてしかたないのです。ほんたうにもう、どうしてもこんなことがあるやうでしかたないといふことを、わたくしはそのとほり書いたまでです。
ですから、これらのなかには、あなたのためになるところもあるでせうし、ただそれつきりのところもあるでせうが、わたくしには、そのみわけがよくつきません。なんのことだか、わけのわからないところもあるでせうが、そんなところは、わたくしにもまた、わけがわからないのです。
けれども、わたくしは、これらのちいさなものがたりの幾きれかが、おしまひ、あなたのすきとほつたほんたうのたべものになることを、どんなにねがふかわかりません。
大正十二年十二月二十日
宮沢賢治」
7:00前に事務所。
メールチェックと連絡事項いくつか。
スタッフが置いて行った小岩の家の竣工図の最終チェックを途中までして、9:00過ぎに事務所を出て、「隠れ家・リトリート」に伺う。
10:00過ぎから、もう一方もみえ、京都でのとある提案について、建築的なアドバイス。
まだまだ、海とも山とも知れない提案だが、とても面白い仕掛けなので、うまく動き出すと良いのだが。
資料をもらって、スケッチを描くことにして、11:30過ぎ終了。
お昼をごちそうになり、事務所に戻る。
途中今日も総武線が信号の安全確認で高円寺でしばらく止まってしまう。
14:00に事務所に戻り、引き続き小岩の家の竣工図の最終チェック。
16:00過ぎに終了し、スタッフに渡す。
昨日伺った、阿佐ヶ谷・七夕祭りの細田工務店パールセンター館について、マチケンのFaceBookに書き込みと、日報を書いてアップ。
その後は、今日のミーティング関連の調べごとや、進行中のプロジェクトのスケッチ。


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