
7:00に起き出す。
今日は韓国では秋夕・チュソクで、松餅・ソンピョンを食べるとの事で、昨日チェ・ミキが大久保で買って来た松餅を朝食に。
逗子のプロジェクトのスケッチを続ける。
途中、日曜美術館の「まど・みちおの秘密の絵」を見ながら。
まど・みちおの詩は好きで、本も持っているが、絵については知らなかった。
「言葉」にたいして「眼」について考える事から、これらの絵が出て来た。
解釈することでなく、見て感じる事をどう表すか。
シンプルだがとても考えさせられた。
スケッチは一段落し、阿佐ケ谷へ買い物に。
先日映画を見て、また映画が見たくなったので、持っているDVDを物色し、「かぞくのくに」梁英姫監督を選んで見る。
冒頭の手持ちカメラがゆらゆら揺れる映像を見て、ちょっといやな予感がしたが、そんな危惧はあっという間に消えて映画に引き込まれる。
映画はテンポよく進んで、変に解釈する時間や登場人物に感情移入をする時間を与えない。
視点は時々で移って行き、誘導するような展開もない。
その中で、北朝鮮から病気治療で25年ぶりに戻って来た兄が、とある事から「組織の中での大変さは良く分かるが、・・・」と父に咎められ、「分かるわけはない。言いたいのはそれだけですか。」と激しくそして静かに言う。
25年前、12歳だった兄は、「帰国事業」で父の決心に従い、北朝鮮へ帰国したのだった。
父の弟はこの兄弟を自分の子供たちのように思っていて、帰国船に乗り込む前、兄が「ここで行くのをやめたら迷惑がかかる」と聞いて来た、と話す。
そうなのだ、たかだか小学生や中学生の子供が、親元を離れ、「地上の楽園」と言われながらも、一度も行った事のない国に行く決心が出来るわけがない。
帰国事業の事は知っていたが、その事に今の今まで気がつかなかった。
なんてこった。
このシーンに激しく動揺する。
拉致された方々や家族の方々の哀しみは分かりきる事はない程深いものであろう、と言うことくらいしか分からないが、誰でもなく、自分の父からもう戻れない世界へ送り込まれてしまった、と言う理不尽さは、拉致とはまた別の哀しみが溢れる。
帰国事業や拉致問題に対するリアリティが確実に変わった。
ぜひ沢山の人に見てもらいたい映画だ。
夕方陽が射してきて、東の空に大きな満月が。
昼は台湾ラーメン、夜は夏を超え、タッカンマリ風鍋。
ボクシングの世界タイトル戦を見ていたが、ミニマム級の試合はまだ面白かったが、井岡の試合は途中で飽きてしまった。
2015年9月27日 「かぞくのくに」
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