8:00前東京駅発の北陸新幹線に乗り、長野へ向かう。
9:30前長野着。
浅草のプロジェクトの鉄骨原寸検査。
構造事務所、現場担当者、スタッフと落合い、鉄工所の車で、工場へ。
10:00前から事務所で打合せを行い、引き続きテープ合わせと工場の確認。
12:30前駅近くの蕎麦屋で昼を頂き、それぞれ別れる。
長野は以前来たことがあるので、せっかくここまで来たので、13:15の新幹線で一人金沢に向かう。
ずっと来てみたかった金沢21世紀美術館で、「井上有一」展が開催中で、このタイミングしかない、と思った。
駅からバスで先ずは、鈴木大拙館へ。
途中、21世紀美術館の横を通って行くのだが、凄く良いロケーションにこの美術館がある事がわかる。
ある意味、これ以上恵まれたサイトはないのではないか。
流行る気持ちを落ち着け、先ずは鈴木大拙館だが、さすがに谷口建築、きれいに出来上がっていて、きれいに作るための工夫がさりげなく計画されている。
浅草のプロジェクトは逃げが少ない設計で、現場で苦労しており、ただただ反省。
しかしながら、豊田市美術館(注・音が出ます)のアプローチから近づいて行ったときの衝撃はない。
鈴木大拙館を出て、裏庭の散策路を通って21世紀美術館へ。
平日の昼間だが、結構な人が。
早速、「井上有一」展を見始める。
これは贅沢な展覧会。
見に来た甲斐がある。
様々なサイズの展示室に、そのスケールにあったテーマによる展示が丁寧に配置されている。
美術館の空間と展示される作品がこれほどしっくり来る展覧会は初めてだ。
天井の高い大きな部屋に、大きな有一の作品がこれでもか、と並ぶ部屋が自分の家にあれば最高だろう、と妄想してしまう。
「なめとこ山の熊」と「井上有一臨顔氏家廟碑」が全て展開された円形の部屋の入口では、ホー、とため息が出てしまった。
その後、コレクション展も見るが、粟津潔のコレクションが見れたのが良かったし、パーマネントの展示の、アニッシュ・カプーアのL'Origine du mondeは素晴らしいものだったが、有一の作品に触れた後には、現代美術の脆弱さがいかんともしがたかった。
谷口親子の図書館も見に行ければ、と思っていたが、もう満腹で、バスで駅に戻り、18:00過ぎの新幹線で帰路に着く。
短い滞在だったが充実した午後だった。