8:00に事務所。
「改修・隠れ家リトリート」の取材依頼のやり取り。
若宮町の5階躯体図のチェックを行い、協力事務所へメール送信。
午後の打合せの資料の準備など。
12:30に事務所を出て、若宮町の現場事務所へ。
サンプル帳などをピックアップして、協力事務所と現場を出て、クライアントさん宅へ。
13:30から3、4階の家具やテレビなどについて打合せ。
合わせてユニットバスなどの仕上のセレクトなどを行い、16:00終了し現場事務所へ戻る。
打合せ内容の確認や4階躯体について打合せ。
払方町の模型も確認し、17:00過ぎ現場事務所を出て、事務所に戻る。
打合せ内容に関する検索をいくつか行い、メール送信。
行き帰りの電車で、「文化と抵抗」エドワード・W・サイード デーヴィッド・バーサミアン著 大橋洋一 大貫隆史 河野真太郎訳を読了。
パレスチナ/イスラエル(合衆国)の状況についてのインタビューだが、日本をはじめとする世界情勢を理解するのに、示唆的な発言が沢山ある。
「政治的アイデンティティがたえず脅かされている場合には、文化は消滅と忘却に抵抗して闘う手段となります。文化は抹消削除に抵抗する記憶形式です。この点で、文化はこのうえなく重要であるとわたしは考えます。」
「歴史に物質的実在性をあたえるところの記録文書めいたものは、なんであれ破壊しないと気がすまないわけです。帝国主義征服者たちの愚行のきわみです。」
「ヨーロッパのみならず、合衆国においても、官邸と世論との間には断絶があります。(バーサミアンの質問)
おっしゃるとおり。世界中いたるところでそうです。ほとんどの国で、ほぼ例外なく、国民の大多数の意志と、国民の代表者と目されている者たちとのあいだには、はなはだしい断絶があるといいたいですね。わたしたちは、いわゆる議会民主制と呼びうる体制において、崩壊寸前のところにきているのではないかと思います。」
「戦争は人間的経験というよりは電子技術的事件にすりかえられるのです。(略)いつしか戦争の恐怖は遠のいてしまうのです。こうしてわたしたちは、わたしたち自身にも他人にも、さしたる害を及ぼさぬかたちで戦争に関われるという考えに慣らされてしまうのです。」
「政権を担わないいっぽうの政党は、ただ野党というかたちでゲームに参加するにすぎず、反対勢力の一部にはなりません。反対勢力という考え方は、公式の政治の場からは消えてしまったのです。(略)わたしが考える反対勢力とは集団での抵抗運動を指します。スター的な知識人に先導されたり、トップダウンで実施されたりする抵抗運動ではありません。」
そして最後に重病を抱えたままのサイードの健康についての質問に対して、
「戦いつづけること、それが、わたしのしていることです。またわたしは人生を楽しんでもいます。わたしは愛する者たちに囲まれています。教えることを愛している。わたしは学生たちから莫大なエネルギーをもらっているーただしここのところ好きなだけ授業をするというわめにはいかなくなりました。(略)自分が、アカデミックなコミュニティの一員であり、また活動家たちの大きな政治的コミュニティの一員であり、解放と理解へ向けて進んでいるのだと感じている人たちのひとりであるということは、いつも心躍ることなのです。事実、わたしは、これ以外に、なにかやりたいよいことを思いつかないのです。」
という言葉で、2003年に亡くなる7ヶ月前にでインタビューを終えている。